09/03/13 19:12:17
動画投稿サイトなどで人気の楽曲を集めた初音ミク関連のCDアルバムをメジャーレーベルが
相次いで発売。そのチャートアクションが注目されていたが、supercell feat.初音ミクが
3月4日に発売した『supercell』(ソニーミュージック)はオリコンチャートで初登場4位を記録。
同日発売の中島美嘉『NO MORE RULES.』(5位)を抑えての4位と、大健闘を見せた。
これはネット時代の音楽的状況を語る上で、見逃せない出来事の一つだろう。
■ 「場」を創出した象徴としての歌手
まず「初音ミク」とは何かのおさらいから始めよう。初音ミクは実在の歌手ではなく、
ボーカロイドと呼ばれるWindows上の歌唱ソフトだ。2007年夏に発売されたこのソフトは、
ジリ貧だったDTM業界が息を吹き返すほどの大ヒットとなった。
合成音声の元となる音源に女性声優を起用、人声と聴き違えるほどリアルな発音を実現し、
萌え系のキャラクターを与えたことがヒットの理由だ。ヤマハの音声合成エンジン「VOCALOID2」を
利用し、音源ソフトメーカーのクリプトン・フューチャー・メディアがキャラクターイメージと共に開発した。
初音ミクがあれば、ボーカリストを呼ばなくても言葉を持った曲が作れる。そうした手軽さ、
面白さから、アマチュアのクリエイターたちが様々な曲を制作。その音源を動画サイトに
アップロードし始め、特にニコニコ動画では爆発的な人気を集めた。
初音ミクのキャラクターは無名のクリエイターとリスナーの媒介役として機能し、作られた曲は
ゲームやアニメに親しんだ若いリスナーに受け入れられた。初音ミクはソフトメーカー、
クリエイター、リスナーの三者によって創られた、象徴的な意味での「歌手」であるとも言える。
■ メジャーリリースのハードル
そうした動画サイト生まれの人気曲『メルト』『恋は戦争』『ブラック★ロックシューター』を
生み出したのが、楽曲制作者のryo氏率いるsupercellというプロジェクトだ。キャラクター
デザインや動画編集など様々なクリエイターが参加している。
これまで彼らの音源は自主流通盤としてコミックマーケットやアニメ・同人系の販売店に
並ぶこともあったが、あっという間に売り切れてしまい、一般リスナーの手にはなかなか
届かなかった。クリエイター側としても、そうした大量のニーズに応えるには限界があった。
日経トレンディネット
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