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2月5日に発表されたテレビ東京の平成21年度第3四半期の連結決算は、前年同期比で減収減益となった。
特に利益面での落ち込みが厳しく、現在の放送業界の厳しさが決算に反映されたかたちだ。
連結売上高は前年比同期比で0.1%減の892億300万円、営業利益は48.4%減の15億4100万円、
四半期純利益は88.7%減の1億9200万円である。放送事業が減収減益となったほか、
ライツ事業でも減益になったためである。
放送事業のうち放送収入は、タイム収入、スポット収入が共に前年同期を下回り、
それぞれ414億9100万円(前年同期4.3%減)、186億7900万円(同9%減)である。
一方、国内番組販売は堅調で、34億8500万円(同1.6%増)となった。また、再放送が増加し、
番組制作費が抑えられたことから、営業費用は2.5%減少した。それでも全体の落ち込みはカバー出来ず、
放送事業全体では売上高760億8200万円(前年同期比3.6%減)、営業利益は46.3%減の10億6000万円である。
一方、ライツ事業は、売上高は前年同期比で16.7%増加の144億900万円だった。
しかし、営業利益は6億500万円と前年同期比で50.3%減となった。
ソフトライツ事業は堅調で、第3四半期までの売上高は96億4000万円と前年同期より15.5%伸びている。
このうちアニメライツ事業の売上高は58億8900万円、前年同期比4.0%の増加である。
『NARUTO』と『ポケットモンスター』が依然好調としている。
また、映像事業売上高が23億8400万円と73.2%増の大きな伸びとなったが、
こちらは例年の『劇場版 ポケットモンスター』に加えて、
『パコと魔法の絵本』の大ヒットも貢献していそうだ。
テレビ東京は第3四半期まででは最終黒字となっているが、通期連結では最終赤字を予想している。
また、第3四半期決算発表に合わせて、通期業績予想の下方修正を発表した。
新しい予想では連結売上高は1183億1600万円と従来とほぼ同一だが、
営業利益は6億7200万円から4億4900万円に、経常利益は7億2500万円から5億6900万円に、
当期純損失は1億5200万円から3億1800万円に拡大する。
業績予想の修正は、主にライツ事業におけるものである。
急激な円高により、海外向けの番組販売が影響を受けている。
また、不採算映画やイベントの精算が続いているとしている。
テレビ東京の海外向けの番組販売の大半はアニメ番組で構成されており、
アニメ番組製作の採算性にも影響を与えそうだ。また、こうした状況は他社のアニメ番組販売にも
同様の影響を与えているとみられるから、円高による海外向けアニメ販売全体の失速が懸念される。
テレビ東京 URLリンク(www.tv-tokyo.co.jp)
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