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日本代表に続き、レッズバブルにも崩壊の兆しが漂ってきた。アジアチャンピオンズ
リーグ(ACL)の準々決勝第1戦。大会連覇を目指す浦和レッズはアウェーで
アルカディシア(クウェート)に2-3で敗れた。(夕刊フジ編集委員・久保武司)
一行は19日夜、チャーター機でのクウェートから帰国。「試合のチケットを
手配するよりも大変だった」(関係者)というこのチャーター機には300人近い
サポーターが同乗、クウェートには600人近くのレッズサポーターが応援に
駆け付けた。弾丸ツアーは0泊3日で29万8000円という値段だったが、試合当日
までキャンセル待ち状態で、レッズサポーターの熱はまだ失われていない。
問題なのはJリーグでもアジアでも勝ちきれないチーム状態だ。レッズの
年間人件費は28億4100万円。強化費も年間20億円近い巨費が動かせる。だが、
費用対効果を考えると疑問符が付く。今季J1で快進撃を続けている大分の
年間人件費、12億8300万円よりも強化費をかけていながら、強いレッズはいずこやらだ。
今回、レッズフロント陣は「最高の環境の中でプレーさせてあげたい」と1人1泊
約4万円のホテルに宿泊させ、シェフも帯同させた。この待遇の良さに、選手の
誰もがレッズ移籍を希望する。昨年オフの高原も本人が熱望してレッズに移籍した。
あるクラブのスカウトは「誰もがレッズに行きたいのは当たり前。毎年オフの
補強はレッズが終わってから始めています」と苦笑いする。だが、待遇の良さと
強さは別。攻撃を重んじる欧州強豪クラブと違い、まず守備から入るレッズサッカー
には、限界説もささやかれている。
第2戦は24日に埼玉スタジアムで行われる。闘莉王は「ホームでは
どんなことがあっても絶対勝ちます。約束は守ります」と必勝を誓ったが、
この試合はまだ1万席以上、チケットに余裕がある。
ワクワクしない上に勝てないサッカーを続け、選手や関係者ばかり待遇を
上げれば、いくら熱心なサポーターでも愛想を尽かす。1人30万円以上かけて
応援に出かけたサポーターたちが“謀反”を起こさないことを祈るばかりだ。