09/03/28 18:47:40 7WQqQnEl
>>597-598
マジですよ。
例えばメガネ拭きなんかは日本刀専用の最高級の物よりはるかに傷も付けずに汚れを取る。
考えてみれば分かるけどメガネ拭きって安物でも樹脂レンズに傷付けずに汚れだけを取れるんですよ。
日本刀用のものは最高級といわれる物でもメガネ拭けば傷つけます。
さらにいえば刀身についた油をとるために付ける打ち粉は砥石の粉。
こんなの使えって油取れば刀身が雲って当たり前。
また、刀油は刀身に塗ると1週間程で目に見えて酸化しはじめ3週間で防錆力はゼロになる。
しかも酸化して油が透明感を失うので刃紋が見たいという理由だけでも打ち粉を叩いて油を落とすわけだ。
(刃紋を見るため含めて)
3週間以上たった状態でも裸よりは刀身本体への酸化は少ないわけだけどね。
で、工業用のものの話だけど、防錆油は高性能のものになればなるほど匂いが非常に強かった。
無臭のも昔からあるけど若干白身を帯びている事も多かったし実質的な防錆期間が2ヶ月程というのが昔は多かった。
ですが今の無臭防錆油は1年程度は十分大丈夫ですし無色透明である事がほぼ必須条件のようになっている。
(一部白っぽいものや若干茶色身掛かっているものもある場合があるので注意)
ですので、埃などの汚れが無ければ(白鞘などにいれておけば)1年位は拭かなくても刃紋は見える。
(もちろん油分ゼロに比べれれば若干見にくいけどね。)
手入れに関しては油分を完全に落としたいなら無水アルコール。
そして無臭防錆油を極力薄く塗る。
拭くのは当然メガネ拭き。
後々の手入れは表面をメガネ拭きで拭いて汚れ(埃)を落とす程度。
この際はさすがに3月に一回は防錆油を薄く塗布した方が良いかもしれません。
1年は十分に持つというのは触らない(表面の成分を拭かない)事が前提。
まあ、こんな手入れだと日本刀の楽しみの一つが奪う事になるし、
詫び寂びもクソも無いんだけど金属工学的にはこちらの方がはるかに優秀だよって事。
あと、刀身以外の柄や鞘などに油分が付かないようにしてください。
防錆油は基本的に薄く塗布すれば数時間~24時間程度で油分は揮発します。
刀を昔ながらの方法で手入れするのが好きな人にはお勧めしない。