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つくばエクスプレス:高橋伸和社長インタビュー 進化する鉄道、目指す /千葉 - 毎日jp(毎日新聞)
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東京・秋葉原と茨城県つくば市を結ぶ「つくばエクスプレス(TX)」。
景気悪化で全国の鉄道会社が苦境に直面する中、4年連続で利用者数を伸ばし、乗客の累計は3億人を突破。
09年3月期決算で初の営業黒字4億3100万円を出し、好調を維持している。
開業5年目のTXは今後どう進化するのか。
運営する首都圏新都市鉄道(東京都台東区)の高橋伸和社長(69)に聞いた。【橋本利昭】
--乗客数は
上半期(4~9月)の輸送人員は大手民鉄16社が5年ぶりに減少したが、当社は1日平均27万2000人と前年度比5・4%増。
2010年度27万人の目標が1年前倒しのペースとなっている。
しかし、05年8月開業後の伸び率は06年度が約30%、07年度約20%、08年度約10%と毎年鈍化している。
経済不況で小売業の販売が落ち、新型インフルエンザ流行の影響も出るかもしれない。
下半期の予想は難しいが、何とか今年度で27万人は達成したい。
--27万人は採算ベースの目安か
そうです。27万人を達成できれば、営業収支で黒字基調が見込める。
毎年数千人ずつ増えれば、10年後は30万人。15年後までに30万~32万人ほどで頭打ちになると予想している。
それで経営が成り立つよう長期的に考えていかないといけない。
--好調の理由は
全線立体交差で踏切がなく、全20駅に可動式ホーム柵を備えて安全輸送に心がけている。
他の鉄道会社は乗車率を180%以下にしようと努力しているが、当社は朝の最も混雑する時間帯でも新聞が読める150%。
乗り心地もいい。
また、沿線の東京、埼玉、千葉、茨城で約3300ヘクタールの区画整理事業の計画があり、千葉は1081ヘクタールと3分の1を占める。
3月現在の整備率は全体で26%、千葉は18%。
流山おおたかの森駅周辺は25・6%、柏の葉キャンパス駅周辺が20・2%。(JR武蔵野線と接続する)南流山駅周辺が22・7%。
さらに人口が増える可能性がある。
--建設に伴う借入金が約7000億円あるが
償還は本格的には来年度から始まる。196億円の減価償却費を償還金に充てても黒字を出せる見込みです。
--秋葉原-東京駅間の延伸については
東京延伸には、国の都市交通審議会で開業5年で乗客27万人クリア、経営基盤がしっかりすること、の二つの条件が付いている。
27万人を達成することで経営基盤が安定し、黒字基調につながれば、新たに延伸を検討する段階に入れるんじゃないかと期待している。
--沿線の要望は
茨城、千葉、埼玉の沿線自治体と東京の一部の区から延伸の要望をいただいている。
建設コストとして約1000億円かかり財源問題もある。
まず、1都3県が「やりましょう」と合意できないとなかなか難しい。
--感触は
総論で沿線自治体が一つにまとまることが必要で、機運は高まりつつあるのではないか。
国が既存路線を使って羽田と成田を結ぶ計画を立てているので、うまくいけばTXも羽田につながる。
--乗客が増え、現在の6両編成を8両編成にという期待がある
30万人近くなれば8両化しなければならない。そのために昨年度から3年計画で全駅の詳細設計をしている。
最も混雑する秋葉原駅はホームからコンコースへ新しいエスカレーターを来年秋まで完成させ混雑を改善したい。
来秋、エスカレーター増設が完了すれば増発が可能になる。