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・人口当たりの強姦(ごうかん)事件発生件数について、福岡県が2005年から4年連続で全国最多を
記録している。08年の人口10万人当たりの発生件数は2・41件で、2位の香川県の2・19件を
引き離しての全国ワーストだ。性犯罪が起きやすい夏を迎え、福岡県警は、一人暮らしの女性らに
戸締まりの徹底を呼び掛けるなど、対策に力を入れている。
県警によると、県内で08年に発生した強姦事件は122件で、半数は屋内で起きた。うち8割が無施錠の
窓や玄関から侵入されて、被害に遭っていた。県警は「戸締まりさえしておけば、防げたケースも
多いはずだ」とみている。
福岡県には企業や大学がたくさんあり、就職や進学で大勢の若い女性が九州全域から集まってくる。
このため県の全人口に占める15-29歳の女性の割合は8・79%と全国で2番目に高い。県における
強姦事件の被害者の約8割が、この年齢層の女性たち。県警は「地方出身の若い女性の一部は、
出身地域の習慣のまま窓やドアを施錠しない人もいるが、福岡ではそれは危ない」と注意を促している。
人間関係が希薄とされる福岡の都心部などでは、住民同士の見守りが行き届かず、犯罪が起きやすい、
との指摘もある。
不動産仲介業「ドッとあ-る賃貸」福岡本部によると、福岡で一人暮らしをしようとする女性の多くは、
入り口がオートロックのマンションで2階以上を最低条件に部屋を探すという。しかし県警によると、
オートロックのマンションでも、無施錠の非常階段を使う手口などで侵入されるケースもある。管内の
女子大学生向けに防犯教室を実施している早良署の江口正嘉生活安全課長は「女性物の洗濯物は
ベランダに干さないこと。郵便物をゴミとして捨てる場合は裁断して処分するなど、一人暮らしだと
分からないように工夫して」と呼び掛ける。
対策として、防犯用の道具を活用するのも一つの手だ。防犯グッズ専門店「マックスガレージ福岡店」には
「一度何らかの被害に遭った人」(牟田吉孝店長)が、窓の2重ロックや警報器などの商品購入に
訪れており、今年は、昨年の1・5倍のペースで売れているという。
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