05/12/31 10:36:51
「何ですって? 恐ろしい!あの恐怖の谷で?
あそこには魔の猟師がいて狩りをしているとか。
その音を聞いた者はすべて逃げうせるの。」
「猟人たる人なにを恐れる事がある?」
「でも、神を試すものは罪を受けます!」
「猟人たる者の心に恐れなぞあるものか。
私は夜の深遠に現れ出でる。
あらゆる恐怖をものともしない。
樫の木が嵐の中にうねる時でも、鳥どもが泣きわめく時でも。」
「私は心配です、行かないで。
そんなに急ぐことはありません。
月影はまだ確かなもので、月光はまだ薄明かりの様。」
「やがてその光も消える。
あそこから声がする!この私を呼ぶ声がする!
「さようなら!さようなら!」
「私の心は震えるばかり・・・」
「私の警告を忘れないで!」
「狩人の生き様はこんなもの!昼も夜も休みなし!
やがて日の光も失うだろう・・・運命は私を駆り立てた!」