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150 ：彼氏いない歴774年 ：2008/03/06(木) 14:55:19 ID:phqVODWL
長くなりますが、私の人生に大きな影響を与えてくれた話です。
私が中学３年生の時、当時所属していた吹奏楽部でのことです。
７月中旬、毎年恒例の夏合宿を数日後に控えたある日のこと。
ここ数日、合奏練習が上手くいっておらず、ついに顧問が爆発。
職員室に帰ってしまいました(たまにあります)。
実は本番１ヶ月前にも関わらず、コンクール曲を変更していて(普通はコンクールまでに３ヶ月は練習します)、
不安と焦りもあってか、皆次々に「大会を辞退したい、こんな下手な演奏聴かれたくない」と言い始め、
その旨を顧問に伝えました。
しかし顧問がうんと言うはずもなく、とぼとぼと音楽室に戻り、皆で泣きました。もう駄目だ、限界だと思いました。「金賞は諦めろ」そうハッキリ言われました。どうしたらいいか分からず、ただ悔しくて、やるせなくて涙が止まりませんでした。
しばらくするとそこへ顧問がやってきました。慰めてくれるかと思いきや、降ってきたのは怒りの声。
「出来ないなら出来るようにしてこい！！」
翌朝の練習に顧問は来てくれませんでした。遅刻だけは絶対にしない人だったのに。
昨日のことを少し後ろめたく感じながら音楽室に行くと、私より先に着いていた人たちが、声をあげて泣いているのです。どうしたのと聞いても嗚咽で話すことが出来ないようでした。
ふと後ろを見ると、音楽室の大きな黒板いっぱいに顧問の字でメッセージが書かれていました。
励ましの言葉でした。
「昨日より今日、今日より明日。みんなで練習して上手になろうよ。
絶対に出来るはず！！今のみんなしか出来ない最高の●●(中学校名)サウンドを作ろう！！」
顧問は、あんなことを言った私たちを許してくれていました。
何て馬鹿なことを言ったんだろう。顧問はこんなに私たちのことを思っているのに。
きっと傷ついたに違いない…
その日から全員、人が変わったように努力しました。
地獄の夏合宿を乗り越え、学校での練習時間は１２時間を越えていました。
そして、大会当日。
事件は起こりました。
ピアノで使う譜面をセッティングしわすれ、冒頭２分がデタラメになってしまったのです。
弾いていたのは部長でした。
本番が終わると泣き崩れ、みんなに頭を下げていました。
しかし誰一人責めることはありませんでした。
みんな今までに精一杯努力し、やりきることが出来たからです。
結果発表。
私たちは、優勝しました。
この夏いちばんのご褒美でした。
その後、別の大会で全国大会へ出場し、最高評価の賞を頂きました。
この賞を取ることが、顧問の夢だったことを後で知りました。
引退式で「夢が一つ叶った」と嬉しそうに話していました。
今、私は大学で音楽を勉強しています。
中学での３年間が無かったら、私は今ここにいないでしょう。
私はあの部活の一員であったことを誇りに思います。