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二十一年前に受けた生活保護の恩返しに-と、取手市に現金百万円を寄付した
女性(77)が、今度は、リフト付き軽乗用車の購入資金百万円を寄付した。この寄付金で
購入した車両が三十一日、障害者の移送サービスをする特定非営利活動法人(NPO法人)
「活(い)きる」(染野和成理事長)に寄贈された。
女性は昨年五月、「年金をもらい税金を納める生活ができるのも地域のおかげ。
恩返しがしたい」と、生活保護を受けていた当時の同市担当者(54)を捜し出し、寄付した
約百万円で車いす二十九台を購入し、市社会福祉協議会に寄贈した。
女性は当初、リフト付き車両の購入を希望。年金の一部をコツコツとためた貯金全額の
約二百万円を寄付しようとした。
担当者が「通院費もある。気持ちは十分伝わった」と、いったんは思いとどまらせたが、
今年四月、「あれから一年たったが、どうしても残り百万円も寄付したい」と申し出があった。
女性は、デイサービスで利用する同法人を担当者に紹介。四年前にスタートした同法人も、
検討していたリフト付き軽乗用車の購入資金として活用することを快諾し、寄付金に自己資金
四十万円を加えて車両を購入したという。
染野理事長は「苦労して生きてきた人に(活動を)理解されてありがたい。重度の人が多いので
活用させていただく」と感謝。女性は「全額を寄付できたし、希望通りリフト付きの車も買えたので、
これで気が済みました」と話しているという。
▼中日新聞 2009年8月1日
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