09/10/20 23:10:27 eiKYqr66
982:参加するカモさん
09/10/20 23:10:59 3P2mah3z
えーかっこしーww
983:参加するカモさん
09/10/20 23:11:04 JorB2xre
984:参加するカモさん
09/10/20 23:11:06 a+G3EUkg
985:『』 ◆2Y1mqYSsQ.
09/10/20 23:11:18 tKhXLgHD
□
古代ローマの闘技場に似た部屋へと現れたゼロは、瓦礫で崩れやすくなっていることもあって慎重に足を進める。
もっとも、急いでいるためにダッシュを細かく使って平行世界移動装置との距離を縮めた。
(メガトロンが出したモニターにあった位置は……)
半壊状態の闘技場の瓦礫をどかし、ゴスロリ服を着た空色の髪を持つ少年の死体を見てゼロは息を呑んだ。
それも一瞬、供養は後に回して瓦礫を投げ飛ばす。見えたのは平行世界移動装置だ。
「動くのか……?」
半壊状態の平行世界移動装置は歪んだ装甲から火花が散る。
起動させようにもパネルがへこんでうまくいかないだろう。
ゼロは外装に手をかけて、引っぺがして内部機械を露出させた。
「エネルギーバイパスは……こいつか」
こいつにΣブレードからゼロのエネルギーを注ぎ込もう。
Σブレードに手をかけて、ゼロは振り向かずに後ろを切った。
火炎弾が真っ二つに切れてゼロの後方へと吹き飛んでいく。
振り向くと、イーグリードを右手に掴まえたドラゴンの姿のメガトロンがいる。
「ふん、間に合ったようだな」
「いいや、手遅れだ。メガトロン」
「おっと、ゼロ。動くなよ? 鳥さんがどうなるか分かっているな?」
メガトロンが火をともした口をイーグリードへと向けた。
イーグリードは自分に構うな、と視線で言っている。
その様子をゼロは見て、
「クックック……ハーハッハッハッハッハ!!」
盛大に笑った。
986:参加するカモさん
09/10/20 23:11:28 eiKYqr66
987:参加するカモさん
09/10/20 23:11:28 iriNt1op
メガちゃんの敗因:アドリブ=中の人
988:参加するカモさん
09/10/20 23:11:33 HRWEUo6j
殺しすぎたってえのがいいなー
989:参加するカモさん
09/10/20 23:11:36 yyEGFfFc
メガちゃんマジ自重ww
990:参加するカモさん
09/10/20 23:12:05 a+G3EUkg
991:『』 ◆2Y1mqYSsQ.
09/10/20 23:12:07 tKhXLgHD
「気でも狂ったか?」
「いや、メガトロン。お前はその手が俺に通用しないって勘付いているだろ?」
「そいつあどうかな?」
ニヤニヤ笑みを浮かべるメガトロンを前にして、ゼロはそのふざけた態度もまた演技だと見抜く。
メガトロンが行っているのはただの時間稼ぎだ。そうゼロが思考した瞬間、要塞が揺れてだんだんと傾いていく。
コンピューターを牛耳ったメガトロンが命じたのだろう。メガトロンが宙に浮いて、少しでも速くなるためにイーグリードを捨てた。
「甘いぜ、それだけ剣とエネルギーバイパスが離れていれば、俺様が奪うの方が速い!」
「だからここまで接近したというわけか。なるほどな……だが」
ゼロはエネルギーがたまった右手をメガトロンへ見せる。
瞬時に焦った表情のメガトロンが、大口を開けて炎を宿す。
左手の剣を振るい、炎を切り裂いてゼロは宣言する。
「お前は元の世界に帰れはしない。俺たちと一緒に地獄にいくんだ、メガトロン!!」
「や~~め~~ろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」
メガトロンの静止の叫びが木霊する中、ゼロのエネルギーを溜めた右手を打ち下ろされた。
結果だけいうと、ゼロの拳はエネルギーバイパスに届かなかった。
ゼロの背中から砕けた瓦礫が落ちる。視線を一瞬だけ後ろに向けると、作業用アームが瓦礫を投げたようだ。
「ナイス! ナビコ2ちゃん、愛している~!!」
このままではメガトロンの突進がゼロを吹き飛ばすだろう。平衡世界移動装置を持ち逃げして、元の世界に帰ればゼロたちは詰みだ。
なのに、ゼロの顔に悲壮感はない。風が吹いたからだ。
「まだだ! いけ、ゼロ!!」
「てめ、余計な真似を!」
992:参加するカモさん
09/10/20 23:12:52 3P2mah3z
おおう、緊迫感がやべえ
993:『』 ◆2Y1mqYSsQ.
09/10/20 23:13:06 tKhXLgHD
吹き荒れるイーグリードの羽根から繰り出される風が、ゼロの身体を浮かばせる。
メガトロンは横から暴風を叩きつけられて、速度が僅かに遅くなった。
打ち合わせしていないのに、連携が取れた事実が心地いい。
ただ、それでもゼロの拳がエネルギーを注ぐのが先か、メガトロンが奪うのが先か。
最後の一瞬まで、誰にも分からなかった。
□
「ゼロ…………」
「イーグリード。やったぞ」
ゼロは吹き荒れる高重力の巻き起こす嵐の中、死にかけの友へと結果を報告する。
ブラックホールが次々闘技場の残骸を飲み込んでいくのを見つめて、どこか達成感へ包まれていた。
これで要塞が故郷へと落ちることはない。武美とウフコックから続く使命のリレーはここで達成を向かえたのだ。
「イーグリード……俺は……」
「しけた……ツラするな……ゼロ。ありがとう……懐かしい未来を……守ってくれて……」
ゼロはフッ、と笑みを浮かべてイーグリードの右手を掴む。
握り返す友の手が弱々しいことをゼロは告げなかった。
「だが……まだ……だ」
「ああ、そうだ。まだ奴が生き残っている」
ゼロは黒い球体の向こう側を見つめて断言する。この程度で死ぬ男ではない。
確実にこの手で片付けなければ、他者を確実に不幸にする。
「ゼロ、俺の武器チッ……プ……だ」
「エックスのように上手くは使えないぞ」
994:参加するカモさん
09/10/20 23:13:37 3P2mah3z
995:参加するカモさん
09/10/20 23:13:37 HRWEUo6j
996:参加するカモさん
09/10/20 23:13:37 swhGwNEp
支援
997:参加するカモさん
09/10/20 23:13:40 a+G3EUkg
998:『』 ◆2Y1mqYSsQ.
09/10/20 23:14:07 tKhXLgHD
「分かっている……ただ……俺も…………皆が夢見た……懐かしい未来へ……」
それっきりイーグリードは喋らず、脱力した腕を静かに添える。
すぐにブラックホールに巻き込まれる運命だとしても、親友の身体だ。綺麗にしてやりたい。
「さて…………」
ゼロは黙祷すらせず、すぐに立ち上がった。標的はまだ生きているだろうメガトロン。
決意は固く、揺らぎはしない。Σブレードを静かに起動させて、ゼロはその場を後にした。
徐々に大きさを増していく黒い球体を見つめながら、メガトロンは大きくため息を吐いた。
とっさに出力全開で離れたため、ブラックホールに飲み込まれることはなかったが、これで元の世界に帰ることは出来なくなった。
悪の権化であるメガトロンでも、一抹の寂しさを感じてしまう。
「ほう、お前さんも生き延びたか」
「死んでいるとは思っていないだろう」
本当に正義の味方はしつこいものである。ブラックホールがメガトロンたちを引き寄せるほど重力を発していないのを確認した。
ドラゴンの姿のメガトロンは黒いゼロへと身体を向けて、トランスフォーム(姿を変えること)を宣言する。
「メタルスドラゴンメガトロン、変身ッ!」
ドラゴンの頭を模した右手が炎を噴出す。巨人へと変形を果たしたメガトロンにゼロが起動したΣブレードの刃先を向ける。
メガトロンは口角の端を持ち上げる。ただ、今までとは違って苛立ちを見せた笑みだ。
「人をお家に帰れなくするたぁ、とんだ嫌がらせだ」
「あいにく、お前がいくべきところは家でなくあの世だ」
999:参加するカモさん
09/10/20 23:14:18 yyEGFfFc
イーグリードォ!!
1000:参加するカモさん
09/10/20 23:14:18 3P2mah3z
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