09/06/18 00:18:49 23z6yaiO
1/5【仮面ライダーSPIRITS】○本郷猛/ ● 風見志郎/●神敬介/ ● 城茂/●村雨良
1/5【魔法少女リリカルなのはStrikerS】●スバル・ナカジマ/ ● ギンガ・ナカジマ/●チンク/ ● セイン/ ● ノーヴェ
2/4【からくりサーカス】●フランシーヌ人形/○コロンビーヌ/ ● パンタローネ/●アルレッキーノ
1/2【ロックマンXシリーズ】●エックス/○ゼロ
1/2【ターミネーター2】○T-800/ ● T-1000
0/2【攻殻機動隊】●草薙素子 / ● タチコマ
1/2【サイボーグクロちゃん】 ● クロ/○ミー
0/2【ToHeart】●マルチ / ● セリオ
0/2【ザ・ドラえもんズ】●ドラ・ザ・キッド / ● 王ドラ
0/2【マルドゥックシリーズ】●ルーン・バロット / ● ディムズデイル・ボイルド
1/2【パワポケシリーズ】 ● 灰原/○広川武美
0/1【ロックマンシリーズ】●ロックマン
0/1【ジョジョの奇妙な冒険】●ルドル・フォン・シュトロハイム
0/1【魁!!クロマティ高校】●メカ沢新一
0/1【勇者王ガオガイガー】●獅子王凱
0/1【魔法先生ネギま!】●絡繰茶々丸
0/1【封神演義】●ナタク
0/1【Dr.スランプ】●則巻アラレ
0/1【VOCALOID2】●初音ミク
0/1【クロノトリガー】●ロボ
0/1【サイボーグ009】●009(島村ジョー)
0/1【THEビッグオー】●R・ドロシー・ウェインライト
0/1【スーパーロボット大戦シリーズ】●ラミア・ラヴレス
0/1【ゼノサーガシリーズ】●KOS-MOS
1/1【人造人間キカイダー】●ハカイダー
1/1【仮面ライダーZO】○ドラス
1/1【ビーストウォーズ超生命体トランスフォーマー】○メガトロン
1/1【SoltyRei】○ソルティ・レヴァント
0/1【メタルギアソリッド】●グレイ・フォックス
0/1【PLUTO】●ゲジヒト
0/1【究極超人あ~る】●R・田中一郎
【9/50】
3:そして終焉【フィナーレ】へ…… ◇9DPBcJuJ5Q代理
09/06/18 00:27:12 23z6yaiO
【本郷猛@仮面ライダーSPIRITS】
[状態]:疲労小、ダメージ中、胸部に包帯。応急処置済み。生命の水により回復中(ただし、しろがね化はまだしていない)。
爆弾解除。フランシーヌを守れなかったことによる後悔。
[装備]:サイクロン号@仮面ライダーSPIRITS
[道具]:支給品一式、トマト×97@THEビッグオー、謎の金属片(外装解除。解析は八割程度)、
PDA(グレイ・フォックス、ドロシー、草薙素子、ドラ・ザ・キッド)×4。
ロジャー・スミスの腕時計@THEビッグオー、ブルースシールド@ロックマン、ジローのギター@人造人間キカイダー
虹(ドクターケイトの毒が染み込んでいる)@クロノトリガー、ライドル@仮面ライダーSPIRITS、ラブラブビッグバンの音楽ファイル@パワポケシリーズ
[思考・状況]
基本思考:シグマと決着をつけ、バトルロワイアルを終わらせる。
1:シグマの下へと向かう。可能ならば彼を説得したい。
2:武美の寿命タイマーをどうにかする。
3:メガトロン、コロンビーヌ、T-800を最後の敵として警戒。T-800には複雑な想い。
4:ソルティを早く修理してやりたい
[備考]
※原作8巻(第32話 称号)から参戦。
※武美とは、一エリア以内なら通信が取れます。
※爆弾を解除するのに、一時間は必要です。
ただし、同時進行や武美の助けを借りれば、ある程度時間を短縮することも可能です。
また、手術跡の再生のため、生身部分のある人はさらに一時間を回復ポッドで過ごす必要があります。
4:そして終焉【フィナーレ】へ…… ◇9DPBcJuJ5Q代理
09/06/18 00:27:58 23z6yaiO
【ソルティ・レヴァント@SoltyRei】
[状態]:全身にダメージ(中)。疲労(中)。気絶中。爆弾解除
[装備]:なし。
[道具]:支給品一式、PDA×2(ソルティ、神 敬介)、ToHeartの制服@ToHeart スラッシュクローの武器チップ@ロックマン
紫の仮面@現実、K&S Model 501(7/10)@SoltyRei、予備弾各50発、LUCKの剣@ジョジョの奇妙な冒険
ミラクルショット@クロノトリガー、ガイアアーマー@ロックマンX5
[思考・状況]
基本思考:壊し合いに乗っていない参加者を守り、シグマを倒す
0:気絶中……
1:フランシーヌたちを守る。
2:武美を守る。
3:ロイさんやローズさんの元に帰りたい。
4:放送がないのに疑問
[備考]
※参戦時期はアニメ10話~11話です。
※戦い自体への迷いは消えましたが、相手を躊躇なく殺せるまでには至っていません。
※気絶のため、すべての思考が気絶前のままです。
気絶状態を回復するには、修理が必要になります。
5:そして終焉【フィナーレ】へ…… ◇9DPBcJuJ5Q代理
09/06/18 00:29:15 23z6yaiO
【広川武美@パワポケシリーズ】
[状態]:健康。爆弾解除
[装備]:ウフコック@マルドゥックシリーズ
[道具]:PDA(武美、クロ)×2、ランダムアイテム0~1
アポロマグナム@仮面ライダーSPIRITS(弾切れ、発電所内にクロの右手と共に放置)、風船いかだ
[思考・状況]
基本思考:絶対に生き残り、ここから脱出する。
1:要塞へ向かう。
2:ソルティが心配。
3:メガトロン、コロンビーヌ、T-800を警戒
4:元の世界のあの人のところに戻って、残り少ない人生を謳歌する。
[備考]
※本郷とは、一エリア以内なら通信が取れます。
※爆弾を解除する手順を、半分くらい理解しました。その技術を持ってエックスを殺す計画を立てています。
※ウフコックは、ターンした物を切り離すこと(反転変身【ターンオーバー】)が出来なくなっています。
※ウフコックの参戦時期は、ボイルド死亡後です。
6:そして終焉【フィナーレ】へ…… ◇9DPBcJuJ5Q代理
09/06/18 00:30:28 23z6yaiO
【ミー@サイボーグクロちゃん】
[状態]:健康、仲間を失った悲しみとやるせなさ、爆弾解除
[装備]:アームパーツ@ロックマンX、ウィルナイフ@勇者王ガオガイガー(何でも切れる剣のあった場所に収納)
[道具]:PDA(ミー)、青雲剣@封神演義、ライドチェイサー『シリウス』@ロックマンXシリーズ
[思考・状況]
基本思考:バトルロワイアルを終わらせる
1:要塞内へと向かう。
2:武美、ソルティを守る。
3:ソルティが心配
4:メガトロン、コロンビーヌ、T-800を警戒。T-800に対しては多少複雑な気持ち。
5:本郷に対し、少々の罪悪感。
[備考]
※悪魔のチップの制限は精密動作性の低下、他者への使用には遠慮気味になる、支給品と合体するとやや疲労する、です。
※合体による肉体の主導権は、基本的に相手の側にあります。
※ドクターケイトの杖@仮面ライダーSPIRITS(ID未登録)は切断され、E-8に放置されています。
7:そして終焉【フィナーレ】へ…… ◇9DPBcJuJ5Q代理
09/06/18 00:31:13 23z6yaiO
【イーグリード@ロックマンX】
[状態]:全身にダメージ(中)。疲労(中)
[装備]:なし
[道具]:PDA(イーグリード用通信強化Ver。ラミア)、サブタンク(満タン)@ロックマンX
[思考・状況]
基本:バトルロワイアルを終わらせる。
1:シグマの自殺を止める。
2:ライト博士にソルティの修理を頼む。
3:メガトロン、コロンビーヌ、T-800を警戒。
【共通事項】
※バトルロワイアルの真実、シグマの真意、残る3人のマーダーの情報、バトルロワイアルにおけるドラスの動向、スバルの自殺を全員が知りました。
※火柱キックで異世界戦力8人中5人がリタイアしていました。イーグリード以外の2人がどうなっているか不明です。彼らもリタイアしている可能性もあります。
8:参加するカモさん
09/06/18 00:33:31 23z6yaiO
代理投下終了です
9:参加するカモさん
09/06/18 00:33:55 m5QW3fux
投下&スレ立てお疲れ様でした!
10:参加するカモさん
09/06/18 01:13:23 gYVhXQBy
投下&代理投下&スレ立て乙です。
ついにイーグリードによって明かされる真実。
無事ドラスとの合流を果たしたが、待ち受ける重さの受け取りのそれぞれの反応がよかったです。
キャラが活き活きしていました。
T-800との戦いを控え、シグマの元へ向かう決断をした一行の今後が気になります。
そして風見さんパネェwwwww
GJ!
11:参加するカモさん
09/06/18 01:21:37 nPrAR/3h
投下及び代理投下乙でした
まず最初に一言
風見さんwwwwwwwマジパネェwwwwwwwwwww
そして肝心の本編、実にお見事
ついに集結した対主催(と呼ぶのは正しいのか?)
スバルの死と理不尽な真実に打ちのめされながらも前へ踏み出すドラス
そして憎しみの呪縛を振りほどいて、一皮剥けた武美
この二人は本当にロワ内で大きく成長したなぁ
仮面ライダーとして、戦い抜く覚悟を固めた本郷さん
シグマとの決着を決意するゼロ&イーグリードも歪みの無いかっこよさ
でも個人的に一番驚いた、かつ納得したのは
真実を受け止めたミーくんの反応、そしてそれを受け止めるウフコック
凄く彼ららしかったですよ!そして死んでしまった敬介、チンク、
クロちゃん、エックスなどなど彼らの戦いが繋がったのも感慨深い…
これまでのそれぞれの物語の総決算、そしてこれからへの第一歩と呼ぶに相応しい内容
彼らと、シグマ、そして優勝狙いの3人、どんなフィナーレに向かうのか
それぞれの生き様に敬意を表しつつ重ね重ね乙です
12:参加するカモさん
09/06/18 02:42:20 Eo9hw7gl
投下&代理投下乙
マジで風見さんパネェwwwww
ああ、今までの出来事が収束していく様子がいいよ
生き残った人、戦いの末に果てた人、それぞれの道が繋がって絡み合いそして舞台は要塞へ
シグマと優勝狙いの3人もどう転ぶか。確かにフィナーレへ向かってるな
ここまでそれぞれのキャラの生き様を書けたのは凄いです
13:参加するカモさん
09/06/18 22:17:17 EJPaVf1n
投下、代理投下乙
風見すげえええええ!!!!!!!!!
ところで脱落した7人は誰なんだろう?
14:創る名無しに見る名無し
09/06/19 00:25:17 l1RARLXx
てすと
15:参加するカモさん
09/06/19 19:01:12 xxEdhUDr
正確には5人脱落、残り二人はまだどうなってるか不明だけどな
16: ◆9DPBcJuJ5Q
09/06/19 22:18:24 7pMuXhpi
遅くなりましたが、代理投下をしてくれた方と支援をしてくれた方々、感想をお寄せしくれた方々に感謝を。
心配していた点はあったのですが……皆さんの反応を見る限り、問題が無さそうなので安心しました。
風見さんが自重しないことは……間違い、なんかじゃなかった。
それでも当初は風見さんが死後にキルスコア+7になりそうだったのは秘密です。
17:参加するカモさん
09/06/20 02:14:14 KDd88CMd
少し遅いですが指摘を武美の状態票がエックスの死を知る前のままの部分がありますよ~
18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/06/20 02:45:31 ViaA1+BK
書き込めるかな?
19:創る名無しに見る名無し
09/06/20 02:46:51 ViaA1+BK
よっしゃ、書き込めた!
安定してるなあ、こいつらw
キャラクターを活かすのがうまいぜ
うん、最終盤って感じだ!
20: ◆9DPBcJuJ5Q
09/06/20 21:14:40 S+0ure2n
>>17
確認しました。御指摘、ありがとうございます。
wiki収録時に修正しようかと思います。
21: ◆9DPBcJuJ5Q
09/06/21 23:35:38 mHuMIA9S
ニ分割でどうにかなると思っていた俺の見通しが甘かったのは確定的に明らか。
自分の判断で状態表だけ別にしましたが、問題があったら修正をお願いします。
Wiki収録の際に指摘された部分以外にも若干の加筆修正を行いました。
22: ◆9DPBcJuJ5Q
09/06/21 23:43:11 mHuMIA9S
状態表ページのタイトルを間違えてしまいましたorz
wiki管理人の方、若しくはページ名の変更が可能な方、修正をお願いします。
間に【フィナーレ】をうっかり入れ忘れた私は、ビッグオー・ファイナルステージでグランドフィナーレを飾ってきます。
23:参加するカモさん
09/06/21 23:50:23 F8hFFzPI
新しくページ作っちゃったほうがいいんじゃない……かな?
24: ◆9DPBcJuJ5Q
09/06/21 23:53:12 mHuMIA9S
>>23
それもそうですね。
それでは、その方向で作業を続行します。助言、ありがとうございます。
25:参加するカモさん
09/07/01 22:33:46 XG+CzQoJ
hosyuage
26:参加するカモさん
09/07/02 13:52:03 /SerJ/pJ
来ないなぁ・・・・・・・
27:参加するカモさん
09/07/02 18:45:08 tJSAiLvf
人がいない……ふむ。じゃ、ネタでも振ってみよう!
みんな、このロワを通じて興味を持った作品とかあるかい?
俺はマルドゥック・シリーズと快傑ズバット、ソルティ・レイ。
……だってみんなが宮内宮内言い過ぎるんだもの!
28:名無しより愛をこめて
09/07/02 21:11:06 s48zThM8
宮内じゃしょうがないな。ソルティ・レイはGONZOだから期待していなかったら、意外と掘り出し物で驚いた。
ブラスレイターのあのざまはなんだったのかと(ry
岩本版エックスが気になって全巻購入したさ。
復刻万歳。X3の一巻だけ手に入るのが遅くなったがw
29:毎日見ています
09/07/02 22:45:18 ACEt18MM
シグマ側にいる残り二人は誰だろう? 予想してみませんか。
私は、青いタヌキ型ロボットとブ○ースだと思っています。
30:参加するカモさん
09/07/02 23:28:28 GtlEXmHR
あえてロックマンZX
31:参加するカモさん
09/07/03 11:45:56 Ttpq9I+I
>>29
青いタヌキ「僕は猫型ロボットだ!!」
生存者全員「誰?」
青いタヌキ「orz」
32:参加するカモさん
09/07/03 12:18:04 rCmXF2uq
逆にリタイアした内の一体はドットーレさんだと思う
33:参加するカモさん
09/07/03 23:41:39 Y2wqY9HZ
ラララ科学の子とダーダー恐竜が見たい。
34:参加するカモさん
09/07/03 23:55:44 DH02J1vo
生き残った2人か……その2人も強制送還されているにエックスのヘブンを賭けるぜ!
風見さんならやっていてもおかしくないし。
>>28
同志よ。本当に復刻万歳だ。……どうしてX3の1巻だけ常時品切れなんだろうな? 2巻は売ってるのに。
35:参加するカモさん
09/07/04 01:00:12 LVRgWxKf
>>29
原作でも獅子身中の状態のライダーマン(右手だけ機械だから難しいが)
ドラマ版女ターミネーター(よく知らないが)
ソルダートJ (案外いけそう)
コンボイ(十分いけそう)
ダイノボット(?)
大穴、おぼっちゃマン
後々に組織が介入するなら
タイムパトロール
時空管理
が無難なところだろうな
あたりかと
36:参加するカモさん
09/07/04 09:45:50 OWKZoi7/
残り二人は死者スレのウェンディとコンボイじゃないかと思ってるネタ的にw
37:参加するカモさん
09/07/05 00:24:05 +Bc8A4wd
マーカスライトとか
38:参加するカモさん
09/07/05 04:56:53 H2jZswg2
キカイダーがこの前出た(出てないけど)ので漫画版のギルハカイダーとか。
結構あいつ頭いいんだよな…。
ただ、劇中じゃ「ハカイダー」としか呼ばれてないので混乱するかも。
39:参加するカモさん
09/07/05 15:00:58 MxOaG/L9
あ~るのばーさーかーとか
40:参加するカモさん
09/07/05 19:07:13 zp8fANEg
今夜来るかな?
41:参加するカモさん
09/07/05 21:42:37 qsHm2HW0
締切火曜だし、流石にまだ早いんじゃないかな
42:参加するカモさん
09/07/07 20:30:22 Jia01loa
延長入ったから明日かあさってかな
43:参加するカモさん
09/07/08 17:59:43 adpgLaRn
今夜か明日かな
44:参加するカモさん
09/07/08 18:12:12 7XKkA8YF
>>39
デコじゃなくてばーさーかーの方なのか
だったらいっそ偽博士なロボのがよりカオスで良い気がする
45: ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:14:13 NwTVVFx+
投下します
46:創る名無しに見る名無し
09/07/09 22:14:39 QP9ZgoU+
47:あなたはここにいますか? ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:15:08 NwTVVFx+
本郷たちがバイクによって轍を作り、雪原を越えていって数分経つ。
そろそろいいか、とT-800は判断して立ち上がった。白一面の雪景色の中、雪が盛り上がって人が姿を現す。
T-800は本郷たちと合流をよしとせず、スバルの死体から通り道になるだろう位置で雪の中へと潜んでいたのだ。
駆動音を徹底的に沈め、熱も雪に冷やし探知しにくくしていた。すぐ近くで話し込むのは意外であったが、真実を知るという収穫はあった。
「スカイネットは人間に負けた……」
T-800に感情はない。聞かされた真実に思うところなどなかった。
人間を抹殺する使命を持つT-800にとっては人間が身勝手であろうとなかろうと、知ったことではない。
しかし、現在T-800はCPUに走るノイズを無視できなくなっていた。
(ノイズが強くなってくる。これは……)
T-800にも原因のわからない症状だ。今まではこんなノイズを感じたことなどない。
あくまで殺戮者(ターミネーター)である。
それ以外の生き方を知らないし、リプログラムを受けても理解することはなかった。
なのになぜだろうか。T-800のCPUに空虚なノイズが走り続ける。
「お、めっけ! 一人だけか、コロンちゃんどうする?」
「さあ? どうしようかしらぁ?」
感傷に浸る暇もない。騒々しい珍客に向かって、T-800は方向転換をした。
T-800はいつの間にか、感傷という感情を理解していることにも気づかずに。
□
白いカラスを乗りこなしながら、風に金髪を流してゼロは首をイーグリードへと回す。
隣を飛ぶイーグリードは、なんだ? と言いたげに視線を返してきた。
「イーグリード、転送カプセルも用意していたのか?」
---
48:参加するカモさん
09/07/09 22:15:34 QP9ZgoU+
49:あなたはここにいますか? ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:15:53 NwTVVFx+
「ああ。番組としてはゼロや仮面ライダーたちのように正義の味方が主催者を倒して、ハッピーエンドになるのが一番『受け』がいいらしい。
裏切る可能性がある俺がシグマ隊長の部下となったのも、脱出手段がいくつも用意されているのもそのためだ」
「胸糞の悪い話だ」
ゼロはそういいながらも、声にも表情にもなにも見せない。
恨みがないといえば嘘になるが、それもすべてが終わってから考える。
アクセルグリップを握りこみ、捻ってバイクを加速させ、ゼロは異変を感じた。
同時に、本郷もサイクロンをドリフトしながら止める。さすがは本郷だ。潜り抜けた修羅場が違う。
イーグリードも続けて停止し、ミーは急ブレーキをかけてゼロたちへと振り向いた。
「ちょっと、急に止まってどうしたの?」
「しっ! ミー君、あの空間明らかにおかしいよ」
「焦げ付いている……嫌な臭いだ」
ドラスがミーに注意を呼びかけ、ウフコックは説明の補填をする。
もっとも、ウフコックの反応は感情の臭いにたいしてではなく、高エネルギーが集中する空間から漂う焦げた臭いに眉をしかめているだけであったが。
異常事態だとミーと武美が把握し、押し黙ったのを確認してゼロはカーネルのセイバーを取り出す。
イーグリードはソルティを庇うため僅かに後退をした。
『大変だ、イーグリード君!』
「こちらでも異変を確認しました。高エネルギーがなにもない空間に集中しています」
『それはスカイネットが送り込んできたターミネーターたちだ! やつら、破壊された平行世界移動装置を再現するため、簡易型を奪いに来たのじゃ!』
ライト博士の叫びに、全員が目を見開く。スカイネットの平行世界移動装置は破壊されたはずであった。
とはいえ、すべての装置を破壊するのには時間がかかる。スカイネットはその隙を突いて、最後の反撃に移ったのだろう。
狙いが簡易型移動装置なのがなによりの証拠である。合点のいった面々の目の前で、徐々に人の骨を模したような姿が形作られていった。
『奴らは直接この要塞に乗り込めないようジャミングした。早く転送装置へと急ぐのじゃ。でなければ大量のターミネーターが要塞に入り込む』
「了解しました。すまない、また手を貸してくれ」
50:参加するカモさん
09/07/09 22:16:19 QP9ZgoU+
51:あなたはここにいますか? ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:16:34 NwTVVFx+
イーグリードの要請に、ゼロと本郷は無言で頷いた。
空間を見つめるドラスたちも、ターミネーターを敵として見据えている。
佇む数体のT-800シリーズへと向かって、ゼロは白いカラスを発進させた。
□
西洋のドラゴンの姿をしたメガトロンは警戒をしながら、炎を吐き出してT-800の手前に撃ちこんだ。威嚇だ。
殺すなら情報を引き出してから。そう考えてメガトロンは位置を調整したのだ。
「さあて、シュワちゃんにこうするのは心苦しいのだが、聞きたいことが……」
「優勝を狙っているのか? なら無駄だ。このバトルロワイアルはただの茶番だからな」
いきなりの挫折に、メガトロンの目が丸くなる。どういうことだ? と視線でコロンビーヌと意思疎通をはかった。
コロンビーヌが頷いて、顎でT-800を示す。もっと情報を引き出せということだろう。
「茶番ってどういうことだ?」
「このバトルロワイアルの黒幕が倒れた。優勝してもなにも得ない」
「黒幕? やっぱあのシグマってのは主催じゃねーんだな……」
「この前言っていたメガちゃんの推論が、当っちゃったのかしら?」
「推論? どういうことか、聞かせて欲しい」
T-800が食いついたのを確認したメガトロンは、にやりとほくそ笑んで情報を引き出すことにした。
交渉とは自分のペースで進めることが肝心。その取っ掛かりを向こうから用意してくれるなら、好都合だ。
「おっと、聞きたければもっている情報を……」
「わかった。お前達に価値があるかどうかは知らないが、俺が先ほど得た真実を教えよう」
交渉をしようとしたメガトロンの出鼻がくじかれ、かくっと調子が崩れる。
天然なのか計算なのか。どちらにしろ強敵だ。
(なにせ相手はシュワちゃんだからな。油断したらいいとこ総取りされちまうぜ! それがハリウッド補正というものだ……)
アメリカ生まれだから分かる、と傍から見れば意味不明な決意を真剣にしながらT-800の話の続きを促した。
52:あなたはここにいますか? ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:17:07 NwTVVFx+
スカイネットが人間に負け、遥か未来の人類によって自分達の殺し合いを娯楽にされたこと。
シグマは洗脳が不完全のため、本来の主催者である未来人を裏切ったこと。
つまり、優勝しても得られるものないこと。
そのすべてをT-800は自分が持つ本郷たちの会話から得た情報をメガトロンたちに伝えた。
別に他意はない。T-800にとって優勝がどうでもいいことなら、彼らに情報を与えたところで問題もないからだ。
すべてを伝え終えて、どうするか迷っていたT-800は彼らの意見を参考にしようか、とふと思った。
返ってきた言葉は、実にメガトロンらしい言葉であった。
「おいおい、それじゃ優勝したらなんでも願いを叶えるってのは嘘かい?」
「やってらんないわよ……見世物になるのはあたし達自動人形の性質だけど、お代がないんじゃねぇ」
二人は優勝商品がないことに憤慨し、顔を突き合わせている。相談しているのだが、T-800にも聞こえる範囲だ。
シグマを殺すだの、優勝の褒美と用意されるはずだったアイテムを奪って無理やり自分達の願いをかなえるだの、欲望に忠実の様子だ。
T-800にはなにもない。叶えたい願いなどなかった。
虚無を抱えT-800が黙したとき、風が変わった。
「なによ、この様子……」
「なにもない空間にエネルギーが集まってやがる。シュワちゃん、心当たりある?」
「タイムスリップだ。俺が過去へと送られたときと同じ現象。つまりここにターミネーターか未来の人間が送られてくる」
メガトロンたちも気づき、疑問を示したのでT-800は律儀に答える。
なぜ自分がシュワちゃんと呼ばれているのか、新しい疑問を持ったがどうでもいい。
T-800の眼前で、本郷たちと同じくターミネーターが姿を徐々に明らかにしていった。
現れた全裸の女性はT-800を見るなり、センサーを駆動させた。
目の前の女性は僅かに戸惑っている様子が見て取れる。彼女は制限に困惑していた、T-800には知るよしもない。
「サイバーダインシステムズ・モデル101シリーズ800……旧式か。バトルロワイアルの参加者として登録された存在と確認。
バトルロワイアルのログと照合。T-800をこちらの味方と承認。すぐにこちら側につくことを要求する」
53:参加するカモさん
09/07/09 22:17:10 QP9ZgoU+
54:参加するカモさん
09/07/09 22:17:29 y0HKXvJN
支援
55:参加するカモさん
09/07/09 22:17:50 QP9ZgoU+
56:あなたはここにいますか? ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:18:03 NwTVVFx+
「どういうことだ?」
T-800が状況の説明を求める間、骨格だけのT-800シリーズの改良型と思わしき存在が三体ほど転送されていた。
それぞれ、T-800シリーズの腕にはミニガンが装備されている。
タイムトラベルに銃器の持ち込みは不可能だったはずだが、と思考した。
これは平行世界移動装置を参考に転送システムが改善された結果なのだが、T-800にわかるはずもない。
T-800が視線を女性に戻すと、彼女の体表がざわめいて一瞬でコロンビーヌと同じ衣装を纏った。
コロンビーヌが不快な表情を浮かべるが、T-800は彼女がT-1000シリーズと似たタイプのターミネーターだと推測した。
もっとも、骨格は存在するようだが。制限下のセンサーでもその程度は理解できる。知らないタイプだ。
「私はターミネーター最新モデルシリーズX。私の指揮下に入ることを命令する。拒否権はない」
高圧的な態度だが、特に異論はない。ターミネーターとは感情を解さない。
不快にも思うことがなければ、まっとうな台詞だった。CPUを走るノイズを無視するのなら。
「……いいだろう。そしてスカイネットの指令は?」
「シグマより簡易型平行世界移動装置の奪還、及び参加者の殲滅。まずはその二人を殺してもらおうか」
T-Xの指令に頷いて、右手に電磁ナイフを構えてメガトロンたちへと向く。
後ろでは同系機がミニガンを向けている気配がした。メガトロンたちも臨戦態勢に入り、T-800は勢いよく一歩踏み込んで、反転した。
そのまま電磁ナイフをT-Xの頭部へと投擲。T-Xの反応は速く、最新機の名に相応しい行動を取った。
右手のプラズマ砲を向けて、エネルギーを充填している。ナイフ程度では刺さらないと判断したのだろう。
甘い。電磁ナイフはT-Xの頭部に突き刺さり、プラズマ弾が大きく逸れた。
戸惑っているだろうT-Xに向かってT-800は走り、電磁ナイフをさらに押し込んだ。
普通のナイフならともかく、この電磁ナイフはチタン合金を上回る装甲をもつ怪人たちを切り裂いてきた。
刺さらないと判断したT-Xは戦闘経験が浅かったのだろう。それが幸運をもたらせた。
「なぜ……」
「このナイフを通常のナイフと判断したお前のミスだ」
「スカイネットは……キサマの……」
ノイズ交じりの音声を耳にしながら、T-800はそのことか、と呟く。
57:あなたはここにいますか? ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:18:45 NwTVVFx+
答えは決まっている。自身のCPUに走るノイズの意味もT-800は見つけていた。
「キサマらのスカイネットは人類程度に負けた負け犬だ。俺のスカイネットは俺が決める。
シグマもキサマらのスカイネットも俺の敵だ。俺のCPUがミッションは『人類軍の殲滅』だけと決めた。ただそれだけだ」
一つ、シグマも知らない真実がある。スカイネットによって設定された学習機能のリミッターが、シグマウィルスによって破壊されたのだ。
際限なく学習してくT-800は『人類に負けたスカイネット』を目の当たりにし、自我に目覚めた。
そのままT-Xの頭部を切り裂き、ボディを盾代わりにT-800シリーズの攻撃に備える。
しかし、ミニガンによる掃討はメガトロンの吐き出す炎と、コロンビーヌの刃によって防がれた。
「どういうつもりだ?」
「いや~、シュワちゃんのロック魂に心打たれたのよ」
「このままこいつらに殺されるわけにはいかないしぃ、あたし達と手を組まないかしら? 他にもゼロとかシグマとか敵がいるわけだしねぇ」
妖艶な笑みを浮かべるコロンビーヌが手を差し出した。
T-800は現状を計算しながら、二人の視線を受け止める。
「頭部を潰せ。電子回路を破壊しない限り、どれだけ損傷しようとターミネーターは動き続ける」
「オッケー、交渉成立だな。いくぜ、シュワちゃん、コロンちゃん!」
メガトロンが悪い笑みを浮かべて、コロンビーヌが頷いた。
一時共同戦線を張る。ただそれだけだが『気分』は悪くない。
T-800も『負け犬の』ターミネーターの殲滅へと乗り出した。
□
T-888と呼ばれるターミネーターが、右手のミニガンから毎分四千発も吐き出される弾丸を仮面ライダーに向ける。
ミーに武美を預け、愛用のサイクロンの機動力を駆使しながら、仮面ライダーは雪原を駆け抜けた。
仮面ライダーにとって鋼鉄の壁すら削り取るガトリング砲の猛攻は、対弾能力を制限されたコロニー内での戦いでは致命的だ。
制限がなくとも、ミニガンの直撃を食らえば仮面ライダーたちとはいえただではすまない。
しかし、強化された仮面ライダーの目と、サイクロン号の機動力によって固定砲台の役割を担う一体のターミネーターの懐にたどり着いた。
58:参加するカモさん
09/07/09 22:19:21 QP9ZgoU+
59:あなたはここにいますか? ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:19:33 NwTVVFx+
「ライダーパァァァーンチ!!」
仮面ライダーの拳がT-888の右腕の付け根を抉り取る。ミニガンを持った腕はもがれ、弾丸を撃つ反動で離れていった。
それでもT-888はひるむ様子を見せず、左拳を叩き込もうとする。
仮面ライダーはサイクロン号で身を低くして拳をやり過ごした。
「本郷、頭部を狙え! 電子回路を砕くか、焼くかしない限りしつこく動き回る!
そして水素電池が爆発すれば周囲の被害は甚大だ。水素電池のある胸元は避けろ!」
「了解!」
イーグリードのアドバイスを受けて、仮面ライダーはバイクをドリフトしてUターンをする。
右腕のもげたT-888が構え、頭部を庇うが『技の1号』を前にしては無意味。
サイクロン号をウィリーさせ、前輪をT-888の頭部に押し当てる。
そのまま全体重を加速に乗せて、ターミネーターを雪の上に押し倒した。
ぐしゃり、という音と共にターミネーターの頭がひしゃげ、サイクロン号の後輪の回転で完全に頭部が破壊される。
そのまま仮面ライダーは他のターゲットへと向かった。
長めの楕円形の形をしたバイク型兵器、モトターミネーターが固められた道路を走る。
高機動の乗り物を支給された参加者を追い回すため、スカイネットはモトターミネーターをも送り込んでいたのである。
高速で動き回るモトターミネーター相手にゼロは、白いバイクを操りながら左手でカーネルのセイバーを構えた。
正面からモトターミネーターはゼロに向かってくる。跳ね飛ばすつもりなのだろう。
ゼロはバイクを操りながら、そのまま直進した。モトターミネーターと接触する瞬間、白いカラスは上下を逆にしながら飛び上がり、ゼロは逆さで宙を翔けた。
カーネルのセイバーをモトターミネーターに突き立て、白いカラスの空を飛ぶ能力を利用して突進、モトターミネーターを真っ二つにした。
走る勢いを利用して体勢を戻してバイクを右に倒す。
ゼロの頭部があった位置にミニガンの弾幕が通り過ぎていった。
「ちっ、厄介な奴だ。だが、このバイクを舐めるな!」
ゼロはそのままミニガンを構えるT-800シリーズへと向いて、バイクのフロントフォークに装備されたロケット弾を放つ。
60:参加するカモさん
09/07/09 22:20:25 QP9ZgoU+
61:あなたはここにいますか? ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:20:58 NwTVVFx+
吹き飛んだT-800シリーズへとバイクの加速を利用しながら跳び、逆手にセイバーを構えた。
「氷烈斬ッ!」
冷気を纏った刃がターミネーターの頭部を貫き、全身を氷に包ませた。
頭部が残っているなら氷を破ったのだろうが、機能停止をしたターミネーターに取れる手段はない。
後ろから追いついてきた白いカラスに再び乗り移り、ゼロは次の標的へと斬りかかった。
「うおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
イーグリードは羽から突風を噴出して、ターミネーターたちを空にまとめて吹き飛ばす。
一箇所に集まったターミネーターたちを狙って、赤い怪人態へと変身したドラスと、バスターのチャージを終えたミーがそれぞれの銃口を向けた。
爆発の影響が薄いところまで昇ったことを確認して、イーグリードは合図を二人に送る。
ドラスの右肩から、ミーの右腕のバスターからエネルギーの塊が放出され、空の彼方に固まるターミネーター群へと襲い掛かった。
一秒未満の沈黙。そして盛大な爆発が空の中央で起こった。水素電池が破損したのだ。
「ひゃあっ! すっご……」
「武美さん、ウフコックと一緒に隠れていて! あいつらどんどん数が増えていく……!」
「だけど本郷さんもゼロさんも数を減らしくれている。イーグリードさんのおかげでまとめて潰せた。
もう少し減らせばシャトル基地にいける!」
見つけた廃屋に武美が戻るのを確かめ、ミーとドラスは安堵をする。
戦えないソルティを抱えてはまともに進めないため、一時ターミネーターの数減らしをしていたのだ。
先ほどの爆発に気をつければ、大きく数を減らすのも不可能じゃない。
ドラスはどうにかシャトル基地にたどり着けそうなことに安堵していると、焼け焦げたT-888を眼前に放り込まれる。
武美の肩のウフコックが、鼻をひくつかせて最初に反応をした。
「こちらを馬鹿にするような……すえた感情の臭い……」
「ほう、諸君。こうして会えるとは、奇遇だね」
聞き覚えのないだみ声に、ゼロが『メガトロン!』と叫んで反応する。
62:あなたはここにいますか? ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:21:52 NwTVVFx+
竜の頭を模した右手を持つ巨体のロボット。あいつがメガトロンか、とドラスが思っていると、その瞳を見開いた。
メガトロンの背には、ゴスロリ服を着た少女と共に、両手にミニガンを構えたボブと呼んだ男がいたのだから。
「ボブ……おじさん……」
ドラスの呟きにT-800は沈黙を返す。両手に持ったミニガンを振り回し、周囲にまとわりつくターミネーター群をなぎ払った。
銀色のナイフがコロンビーヌによって生み出され、ドラスたちも巻き込んで飛ばされる。
それぞれが銀色のナイフを払いながら、全員がメガトロンたちを睨みつけた。
「おっと、鳥君。貴重な情報をありがとうよ。これから俺様たちは要塞に向かわせてもらうぜ。
そのシャトル基地にある転送カプセルを使ってな!」
「なに! キサマ、どこでそれを……」
「このシュワちゃんが近くにいたのに気づかないなんて、あんたたちって結構マヌケねぇ」
「!? キサマ……」
イーグリードは悔しそうに歯を食いしばっている。それもそうだ。モニターのある部屋は今シグマ一人しかいない。
ライト博士には音声しか確認する手段がなく、せいぜい『T-800がどこかへ移動した』ていどしか確認が取れないかったのだろう。
「お前さんたちを相手してやりたいが、あいにくこっちも暇でないんでなぁ」
「そういうことだ。さらば、運がよければまた会おう」
メガトロンの言葉に同調するように、T-800が懐にしまっていたものを投げつける。
イーグリードは逃がさんと跳躍するが、突如視界に光が溢れ、つんざくような轟音が耳朶を叩く。
視覚センサーと聴覚センサーが麻痺する中、イーグリードははめられたことを知った。
「いよっしゃ、OK! シュワちゃん!!」
「使い慣れているわねぇ。よくやったわ」
いつの間にかサングラスを用意したメガトロンとコロンビーヌがT-800を褒める。
63:参加するカモさん
09/07/09 22:22:08 QP9ZgoU+
64:参加するカモさん
09/07/09 22:22:50 QP9ZgoU+
65:あなたはここにいますか? ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:22:57 NwTVVFx+
T-800シリーズのターミネーターは強烈な光を発せられると、情報処理機能に不具合が生じて六十秒復帰に時間がかかるのだ。
コロンビーヌがもっていたスタングレネードを利用して、周囲のターミネーターの動きを止めるのが目的だ。
当然、T-800たちは視覚と聴覚のセンサーを保護するため、詰め物とサングラスを持って対処した。
人間離れした能力を持つ自分達なら、この程度の処理でどうにかなる。
そして動くものがいない間にシャトル基地の転送カプセルへと向かう手筈だ。
メガトロンを先に進ませる中、T-800を掴むものがいた。
「逃がさない!」
ドラスだ。目が見えない状態でも、どうにか喰らいついてきたのだろう。健気だ。
コロンビーヌが排除しようとするのを、T-800は手で制する。もっと手間のかからない手があるからだ。
「ドラス君に渡してください……私が彼にできるのは、この程度だから。
ボブさん、今までありがとうございました…………ごめんなさい」
「スバルお姉ちゃんの……声……!?」
T-800は音声を調整してスバルの声を作り出す。動揺したドラスの手を払いながら、視界が回復してきただろうドラスに向かって右手を向けた。
T-800の右手の親指と人差し指に挟まれているのは、待機モードのマッハキャリバーだ。
宝石に似た姿のデバイスを視界に入れて、ドラスは疑問を浮かべる。
「彼女が最後に君に託そうとしたものだ。彼女の相棒とも呼べる存在でもある。それほど、君はスバルに想われたのだ」
「え!?」
ドラスが虚を突かれ、無防備となる。そのままT-800はマッハキャリバーを握りつぶした。
粉々に砕けたマッハキャリバーを見て、ドラスの表情が悲しみとも怒りとも判断のつかない色に染まる。
T-800にはその表情を理解することは出来ない。分かるのは今のドラスは無防備というだけ。
T-800はミニガンをドラスへと突きつけて、弾丸を吐き出させた。
ガトリング砲の吐き出す弾丸が直撃したドラスは、地面へと叩き落された。これで邪魔はなくなる。
「いくぞ」
「容赦ないわねぇ……」
「俺たちの目的を達成するには、これが一番最良の手だと判断した。それだけだ」
66:あなたはここにいますか? ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:23:49 NwTVVFx+
「シュワちゃんクール……」
こうして、邪魔のなくなったメガトロンたちは本郷たちよりも先にシャトル基地へと向かうことに成功した。
□
「ドラス!」
ゼロはドラスを受け止めながら、白いカラスを操作して体勢を立て直す。
目を瞬かせ、どうにか回復してきた視界の中、遠のいていくメガトロンの姿を悔しげに見届けた。
「イーグリード」
「安心しろ。ライト博士が言うには、転送先はシグマ隊長からもっとも遠い場所に設定しているとのことだ。
ターミネーターが投入された時点でそうしたらしい。俺たちが近づけば、ちゃんとライト博士に連絡して転送位置を変えてもらうが……」
メガトロンたちが要塞に突入したのは厄介だ、とイーグリードが言外に告げる。
ゼロも同意を示しながら、腕の中のドラスの様子を観察した。
T-800はドラスに向かってもっとも残酷な仕打ちをした。スバルを失った心の傷をえぐるような真似なのだ。
「スバル……お姉ちゃん……」
「ドラス……イーグリード、本郷。そろそろ俺たちもいこう。グズグズしていられない」
ゼロの提案に、イーグリードと仮面ライダーが頷いた。数も少なくなっているが、どんどん転送されていく。
ここでのんびりしても、いずれ数で押されるだけだ。
ジリ貧になる前にメガトロンたちを追う。行動方針は決まった。
仮面ライダーがサイクロン号のエンジンを鳴らし、ゼロはドラスを後ろに座らせて白いカラスを発進させた。
(スバルお姉ちゃん……)
ドラスは砕けたマッハキャリバーの様子を思い出して、顔を俯かせた。
ナタクと泣かない約束をしたのだ。どんなに辛くても、もう泣くつもりはない。
67:参加するカモさん
09/07/09 22:24:41 QP9ZgoU+
68:あなたはここにいますか? ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:24:43 NwTVVFx+
それでも悲しみは胸を満たし、悔しさと怒りで身体が震えた。
「今の俺は前しか向いていない。だから後ろのお前がどうしようと、俺が確認することはない」
「ゼロさん?」
ドラスが弱々しく名前を呼ぶが、ゼロは答えずターミネーターにロケット弾を撃ちこんでいる。
泣いていい、と不器用にいっているのだろう。ドラスは唇を噛み、マリキュレーザーの発射口を移した左手をターミネーター郡へと向ける。
一閃、限界まで絞り込まれた莫大なエネルギーが、一体のT-888の髑髏のような頭部を蒸発させた。
「大丈夫……僕はまだ戦える」
「だが、感情で判断を曇らせるような真似は……」
「しない! もう、僕は誰も……」
ドラスが続きの言葉を失い、今度は別のT-888の足を狙い撃った。
ボブと呼んだターミネーターより弱いことに疑問を持ちながらも、沸きあがるのは怒りなのか、悲しみなのかドラス自身判断がつかなかった。
(戦うことに拘ることこそ、感情にとらわれているのだがな……)
ドラスが明らかに動揺している状況を、ゼロは好ましく思わなかった。
T-800が……いや、あいつは今相手にしているT-800とは手ごわさが違う。
ボブはドラスの心理状態を冷静に見極め、もっとも効果的な手を打ってきたのだ。
他人の声真似ができるとは始めて確認できたが、見事なものだ。
ドラスはペースを忘れて強力な攻撃を連続して放っている。
「そこまでだ、ドラス。そろそろシャトル発射基地の門だからな」
「……わかった」
本人は隠しているつもりかもしれないが、気落ちしている感情が声に表れている。
よくない傾向だ。
(だが、それは俺たち大人が気をつければいい。二度とその笑顔を曇らせることはさせない)
69:あなたはここにいますか? ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:25:06 NwTVVFx+
それこそが、フランシーヌとハカイダーを殺したことにたいする贖罪であったから。
いや、ハカイダーは贖罪なんて望んでいない。彼が望んでいるのは……。
「ドラス、すべての片をつける。俺は迷わない。目の前に敵がいる限り……」
カーネルのセイバーの刃を振り回し、近くにいたT-888の首を刎ねる。
ゼロは進む。イレギュラーハンターとして、その生き方を二度と変えるつもりはない。
「叩き斬る!」
それこそが、ハカイダーに敗北をもたらせたゼロという男なのだから。
□
骨格だけのターミネーターの残骸が無数に転がる中、簡易型転送装置の隠された玉座を背にシグマはΣブレードを構えていた。
ここまで来るのは、今までエックスやゼロたちが挑戦した基地とは違い容易である。
雑魚のメカニロイドやトラップは停止し、待ち構えるはずの八人の『戦力』は五人がV3火柱キックにより重傷。
比較的損傷の少ない二人も一日二日で治るような傷でもなく、またこのまま参加させても彼らのためにならないため、元の世界へと返した。
(もっとも、ゼロたちとの決着に誰も介入させたくないだけだが……ここに来て邪魔が入るとはな)
想定していた事態とはいえ、億劫といえば億劫だ。手ごわい相手だと構えてはいたものの、シグマほどの技量があれば首を斬りおとすのもさほど難しくはない。
それに、戦闘のない世界だった成果、判断が甘いところが残っている。
会場内のT-1000もそうだが、戦闘経験が浅いところが見え隠れする現状がターミネーターたちの隙に繋がっていた。
もっとも参加者のT-800はそうもいかないのだろうが。モニターでも見ていたが、あれほど狡猾に成長をしているとは意外だ。
それに武器庫と言っていいようなコロンビーヌが傍にいる。
宝具も身体に埋め込まれた仙人骨で、消耗が大きいとはいえ使えるはずだ。
「厄介だ。だが、彼らを倒すのは……」
悪【イレギュラー】である自分を殺すだろう、ゼロたちだけだ。
自分は理性を取り戻した、といっても結局やっていることは人類の滅亡。
別世界とはいえ、もはや自分に牙なき人間達を守っていく資格はないのだろう。
70:あなたはここにいますか? ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:25:56 NwTVVFx+
ここに巻き込まれた参加者たちのため、などと綺麗な言葉で自分を飾る気はない。
V3こと風見志郎が自分を否定したのは、結局のところやっていることが『悪』という手段であるからだ。
自分の策を風見は知らなかったが、おそらく知ってもなお仮面ライダーとしてシグマを倒そうとしたはずだ。
そうあるべきだ。風見のような生き様をゼロにも求め、自分を殺すことですべての決着を着けさせる。
シグマの決意は変わらない。
足元に転がるターミネーターの頭を踏み潰し、シグマは深々と魔王らしくゼロたちの登場を待った。
□
薄暗い、未知の金属物質に囲まれた部屋へとメガトロンたちは現れた。
西洋のドラゴンを模した巨躯をもってしても、余裕があるほど部屋は広い。
コロンビーヌによれば、要塞内もゾナハ蟲が存在しているらしい。願ったり叶ったりだ。
もっとも、メガトロンたちは知らないが今回のバトルロワイアルに用意されたゾナハ蟲は病原体モードがない。
純粋に武器としてしか存在していなかった。
それはさておき、ようやく要塞へとメガトロンたちはたどり着いたのだ。
T-800はミニガンをもったままメガトロンの背から降りる。
「シュワちゃん、なにか気になることあるかい?」
「特にはないな。せいぜい、壁や床の材質が不明であることくらいか」
「ふぅん、まあ大暴れしても壊れないってことなら、逆に御の字じゃない」
「そうだな。まずは武器庫を探したい。ミニガンの弾数が余裕がない上、ここでミニガンが奪えるとは限らないからな」
「ああ、それだったらあたしが持っている支給品使っていいわよ? どうせあたしが必要な分は、あたしのPDAに移しきったし」
そういってコロンビーヌがPDAを一つ投げ出した。T-800は受け取ってすぐに中身を確認する。
T-800が礼を言わないことにコロンビーヌが不満を示すが、メガトロンが宥めた。
「どうよ? シュワちゃん」
「火力的には問題ない。この宝具とやらも、使えないことはないな。体力の消耗が激しい、とあるのが気になるが」
71:あなたはここにいますか? ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:26:24 NwTVVFx+
「それじゃ、さっそくシグマを探しましょう」
コロンビーヌがわくわくした様子で目的を告げて、T-800も静かに同意する。
意外にも、ここで待ったをかけたのはメガトロンであった。
「ちょっと待ってくれ。シュワちゃん、コロンちゃん」
「ん? どうしたの? まさか怖気ついたとか」
「この破壊大帝メガトロン様に、戦略的撤退の文字はあっても怖気づくという文字はない!」
「いや、そこは逃げるの方もないといっておきなさいよ。建前でも」
からかったら、ボケを返されるとは思っていなかったのだろう。
コロンビーヌが微妙な表情のままつっこんだ。
「まあ、それはさておき、俺様たちとシグマ、そして正義の味方たちでは戦力がだんちだ。
このまま向かっていったら玉砕覚悟。神風万歳、ってことになる。俺様に自殺願望はない。そんなのごめんだ」
「妥当だ。しかし、対抗策がないのも事実。……いや、対抗策を思いついたのか?」
「Exactly(そのとおりでございます)! まあ、対抗策ってよりはあいつらを慌てさせて、隙を作る手段だけど」
「へぇ、なにかしら?」
コロンビーヌとT-800の興味をひいたことにメガトロンは満足し、悪い笑みを浮かべる。
盗聴を恐れて、メガトロンは顔を近づけて小声で話しかけた。
「この要塞、乗っ取って適当な星に落とそうぜ。窓を見てくれ。青い星がある」
「ほう……できるのか?」
「五分五分……ってところだな。俺様はコンピューターの扱いは慣れているが、実際触れてみないと分からない。
うまくいくなら、コロニーのほうも落としてみたいしな」
「スケールが大きいわねぇ……」
「怖気ついたのかい? コロンちゃん」
さっきのコロンビーヌのからかいの言葉をメガトロンは返した。
72:参加するカモさん
09/07/09 22:26:30 QP9ZgoU+
73:あなたはここにいますか? ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:27:07 NwTVVFx+
一発二発殴られるのを覚悟で言ってみたが、意外にもコロンビーヌは妖艶な笑みを浮かべるだけである。
「演目は派手に……乗るわ。メガちゃん、最高よ」
「悪くない手だ。俺も乗ろう」
コロンビーヌとT-800が同意したのを見て、メガトロンは踵を返す。
まずはコンピュータールームの探索だ。
「あ、メガちゃん」
「なんだい? コロンちゃ……あいたぁっ!」
メガトロンの言葉を最後まで告げるより前に、グラーフアイゼンが脳天を叩く。
ぐわんぐわんとよろめくメガトロンは、なぜ? と問いかけた。
「簡単よ。あたしを馬鹿にするのは許さないわよ?」
「先に言ったのはコロンちゃんなのに!」
「なにか言ったかしら~?」
グラーフアイゼンの先端を頬につつかれ、メガトロンは理不尽さに顔をしかめる。
文句を言おうとしたとき、T-800がさえぎった。
「ここで無駄に時間をつぶすな。早く行くぞ」
「は~い♪」
「ちょ、そりゃないよ! コロンちゃん、シュワちゃん!!」
メガトロンが不平不満を漏らしながらも、三人は足取りを止めなかった。
74:参加するカモさん
09/07/09 22:27:19 QP9ZgoU+
75:創る名無しに見る名無し
09/07/09 22:27:35 2K5UGCEa
76:あなたはここにいますか? ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:28:35 NwTVVFx+
【E-5 要塞内部/二日目・早朝】
【コロンビーヌ@からくりサーカス】
[状態]:全身にダメージ中、疲労中、黄金律を打破、マサルへの愛、超古代文明のパワー 、爆弾解除
[装備]:グラーフアイゼン(ハンマーフォルム)@魔法少女リリカルなのはStrikerS、ギギの腕輪、ガガの腕輪
[道具]:基本支給品一式×2、PDA(コロンビーヌ(通信機能付き)、絡繰茶々丸(分割ファイル四つ。統合ソフト)、アルレッキーノ、KOS-MOS、ラミア
補給装置@スーパーロボット大戦OG(4/5)、PDAの通信機能付加ソフト@ロボロワオリジナル、タブバイク@ゼノサーガシリーズ
麻帆良学園の制服(両袖がない)@魔法先生ネギま!、コエカタマリン(残りニ回)@ザ・ドラえもんズ、謎の立方体
[思考]
基本:優勝者の報酬を奪い、勝の下へ戻る
1:メガトロンの作戦に乗る。
2:シグマと正義の味方連中を殺して願いを叶えるアイテムを奪う。
3:メガトロン、T-800と共闘。邪魔者はすべて殺す。
4:今の自分なら人間も殺せる!
[備考]
※参戦時期は死亡後です(原作40巻)
※全てのゾナハ蟲(コロンビーヌらが吐き出すものも)には以下の制限が掛かっています。
また会場の全域には十分なゾナハ蟲が漂っています。
1:外部には一切の害はありません(ゾナハ病の感染や機械類のダメージなど)
2:コロンビーヌが自分の武器として使用するのには問題なく使用できます
3:通信機能に障害を発生させています。
※二エリア以内なら、メガトロンのPDAと通信が可能です。
※黄金律『フランシーヌ人形への絶対服従』を打破しました。
77:参加するカモさん
09/07/09 22:28:49 QP9ZgoU+
78:あなたはここにいますか? ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:28:58 NwTVVFx+
【メタルスドラゴンメガトロン@ビーストウォーズメタルス】
[状態]:エネルギー(80%)、弾薬(90%)、疲労小 、爆弾解除
[装備]:ハイパージャマー@スーパーロボット大戦OG
[道具]:PDA(メガトロン(通信機能付き)、フランシーヌ)、草薙素子のスペア義体@攻殻機動隊S.A.C、シャトルの制御コンピューター、動物ごっこ帽子@ザ・ドラえもんズ、スパイセット@ザ・ドラえもんズ
分かいドライバー@ザ・ドラえもんズ
[思考・状況]
基本思考:シグマから主催者の座と優勝者の報酬を奪い、サイバトロンの抹殺。
1:要塞、コロニーを地球に落とす。
2:シグマと正義の味方連中を殺して願いを叶えるアイテムを奪う。
[備考]
※二エリア以内なら、コロンビーヌのPDAと通信が可能です。
※スパイセットの監視可能範囲は半径100mに制限されています。
【T-800@ターミネーター2】
[状態]:全身に損傷(特に背部)、所々の深い傷からは金属骨格が露出、シグマウィルス感染。爆発物解除。
[装備]:滝和也のライダースーツ@仮面ライダーSPIRITS、コルトS.A.A(6/6)、M134ミニガン×2(残り弾数10%)
[道具]:HARLEY-DAVIDSON:FAT BOY@ターミネーター2、電磁ナイフ@仮面ライダーSPIRITS、
PDA(凱、村雨、T-800、スバル、パンタローネ)、打神鞭@封神演義、グランドリオン@クロノトリガー、トリモチ銃@サイボーグクロちゃん
生活用リゼンブルパーツ(左腕)@SoltyRei、コルトS.A.Aの弾丸(12/30発)
ラブラブビッグバンの音楽ファイル@パワポケシリーズ、サブタンク(満タン)@ロックマンX
滝和也のナックル@仮面ライダーSPIRITS、ナックルの弾薬(25/30発)@仮面ライダーSPIRITS
79:あなたはここにいますか? ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:29:36 NwTVVFx+
テキオー灯@ザ・ドラえもんズ、ライディング・ボード@リリカルなのはStrikerS
不明支給品1~2個(確認済み1~2(銃はない)) 、 スタングレネード(2/3) 床屋セット(鋏、櫛、鏡)
開天珠@封神演義、たずね人ステッキ@ドラえもん、アカネハウス11号@パワプロクンポケット8
マグネット×2、阿紫花の長ドス(折れた)@からくりサーカス、予備マガジン3、闇夜の鎌@クロノトリガー、仙桃×3@封神演義、
マガジン(13/13 9mmパラベラム弾)×1、FN ブローニング・ハイパワー(13/13)@攻殻機動隊
[思考・状況]
基本思考:『自分の世界』のスカイネットの使命通り、全ての人間を殲滅する。
1:メガトロンの作戦に乗る。
2:シグマと正義の味方連中を殺して、元の世界に帰る。
3:『負け犬』のスカイネット配下のターミネーターは破壊する。
[備考]
※本編開始直後からの参加です。
※テキオー灯は、一時間のみ効力持続。一度使った者には、24時間経過しなければ使用不可能と制限されています。
80:参加するカモさん
09/07/09 22:30:22 QP9ZgoU+
81:あなたはここにいますか? ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:30:30 NwTVVFx+
□
シャトル基地内にある転送カプセルに向かっているのは、仮面ライダーたちだけではなかった。
武美を再び後ろに乗せ、サイクロン号を操りながらもすでに三体のT-800シリーズを手にかけている。
「本郷さん、あたしに構わずやっちゃって!」
武美はそういうのだが、さすがに仮面ライダーは自分の身体能力に彼女をつき合わせる気はない。
後ろにいる武美に気遣いながらも、狭い通路を駆け抜けてターミネーターたちを弾き飛ばした。
「本郷さん、動かないで!」
ミーの指示に従い、身体をかがめると光弾が仮面ライダーの頭上を通り過ぎて、T-888へと直撃した。
光弾が直撃したT-888の頭部が吹き飛び、首から火花を散らす。
テントローを背中から伸びるアームで器用に操るミーが仮面ライダーに並走した。
アームのうち二本はソルティを抱えている。上空では両手が空いているイーグリードが戦っていた。
「ありがとう、ミー」
「どういたしまして。このまま突っ切ろう!」
ミーの言葉に頷いて、仮面ライダーはサイクロン号をさらに加速させた。
殿はゼロとドラスが勤めている。ようやく破られた壁の向こうに、転送カプセルが存在するのを確認した。
「イーグリード、ウフコック。武美とソルティを頼む」
「本郷……?」
「向こう側にもターミネーターたちがいる可能性が高い。俺とミーはここで転送カプセルを守っておく。だから先に行ってくれ」
仮面ライダーはそう告げて、飛んできたロケット弾を蹴り返した。発射したT-888の近くで着弾。
続いて爆風に巻き込まれて吹き飛ぶT-888の頭部が爆ぜる。ミーのバスターが火を噴いたのだ。
吹き飛ぶターミネーターを尻目に武美とウフコックが仮面ライダーに向かって忠告をする。
「本郷さん……また無理しちゃ駄目だよ!」
82:あなたはここにいますか? ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:31:28 NwTVVFx+
「そうだ。お前はすぐに無茶する」
「大丈夫、武美さん、ウフコック。僕がついているから、そう無茶はさせないよ」
ミーの爽やかな言葉に、武美はお願いね、と返す。
それほど無茶をしているのか、と仮面ライダーは自問自答したが、怒っている滝の顔を思い出し沈黙した。
「本郷、念のために俺のPDAを渡しておく。こいつは通信能力を強化している。なにかあったら知らせてくれ」
「分かった。後は任せてくれ。すぐに追いつく」
そう仮面ライダーはイーグリードに告げて、ミーと共にターミネーターの大群へと身体を向けた。
イーグリードが武美とソルティと共に要塞へと渡ったのを見届け、転送カプセルへと迫るミニガンの弾を弾く。
「さて、ゼロやドラスが通る道を開くぞ」
「了解!」
ミーの肯定の言葉を合図に、仮面ライダーの脚の筋肉が盛り上がり、地面に莫大な力を押し当てて跳躍した。
仮面ライダーは反動で前方宙返りをしつつ、空中で徐々に蹴りの体勢に入る。
「ライダァァァ―キィィィィック!!」
砲弾の勢いで繰り出される、一筋の矢。流れるように前方に突き出された仮面ライダーの蹴りが、T-888の頑強な頭部を砕き通る。
勢いを殺すため地面を滑りながら、仮面ライダーは再び身をかがめて二度目の跳躍に備えた。
突如、仮面ライダーの目の前のコンテナが吹き飛び、T-888が一体姿を現した。
T-888は直進して、大きくミニガンを振りかぶる。砲身でこちらを叩くのだろう。
だが間合いの計算が甘い。仮面ライダーが硬直したと見て、油断している。仮面ライダーにとってはすぐに懐にもぐりこめる距離だ。
振り下ろす軌道を計算し、T-888の右肩がぶれたと同時に仮面ライダーはさらに身を屈めた。
仮面ライダーは右手で上半身を支え、背をミニガンの砲身が通り過ぎる。
右腕の人工筋肉が軋み、片腕だけの力で身体を持ち上げた。
戦車すらスクラップにする力を有する右腕の反動で、上半身が神速の勢いで立ち上がる。
ミニガンを振り下ろしきったT-888の動きは固まっていた。
仮面ライダーの左拳を固め、腰を回転し顎を引いて一歩踏み込むと共に脇を締めた一撃を頭部へとぶつける。
「ライダァァーパァンチ!!」
83:参加するカモさん
09/07/09 22:32:01 QP9ZgoU+
84:あなたはここにいますか? ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:32:06 NwTVVFx+
T-888の頭が内部の精密機器を撒き散らしながら弾ける。
素早く拳を戻して、T-888のボディを突き飛ばして次の敵へと備えた。
「オラオラオラオラー!」
ミーはウィルナイフを振り回し、T-888を切り刻んだ。
バスターだと水素電池を刺激する可能性があったためだ。牽制目的以外ではあまり使っていない。
両腕をなくしたT-888が蹴りのため腰を落としたのを確認して、天井の鉄パイプを背中のアームで掴んで身体を引き上げた。
直後、ミーの身体があった位置にT-888の蹴りが通り過ぎる。
内心ゾッとしながら、止めを刺すために脳天にウィルナイフを突き立てる。
動きが鈍った隙にナイフを手放し、爪を出してT-888の頭部をミーはナマス切りにした。
「硬い! 硬いよ、爪の刃が欠けたよ!」
帰ったら剛にパーツを交換してもらおう。
郷愁の念が強くなったのか、ミーはついそう思ってしまう。
(さてと、ゼロさんやドラス君の逃げ道を作ってやらないとね。って、本郷さん凄い。
僕が一体倒す間に五体はつぶしているよ……いかん。呆けている場合じゃない)
ミーは軽く地面を蹴って跳躍し、仮面ライダーに向かおうとしたターミネーターの視線を引き寄せる。
頭部に牽制の光弾を撃ちながら、宣言した。
「かかってこい、雑魚ども。俺が料理してやるよ」
つい昔の一人称に戻りながらも。
白いカラスのサタンポッドからロケット弾を放ちながら、ゼロはようやく転送カプセルのある通路へとたどり着いた。
戦闘力のあるゼロとドラスが殿を買って出たのは自然の成り行きだ。
ゼロが斬り伏せる間にも、ターミネーターは送られてきた。
85:あなたはここにいますか? ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:32:41 NwTVVFx+
いい加減鬱陶しくなる。
「くそ、こいつらいったい何体いるんだ!?」
「倒しても倒してもきりがない……ゼロさん、本郷さんたちに追いつこう」
ドラスの提案は当然の成り行きだ。そろそろ本郷たちも転送カプセルを使っているはず。
ゼロは白いバイクを操り、転送カプセルの目前へと舞い降りる。
その様子を見届けたのか、戦っていた仮面ライダーとミーが近寄ってきた。
ゼロはまだ要塞に向かっていない事実に呆れる。
「どういうことだ? まだ向かっていないのか」
「そうしたいのは山々だが……」
仮面ライダーが続きを告げようとした瞬間、転送カプセルに向かってミニガンが掃射された。
地面の床を仮面ライダーが剥がし、盾代わりに使う。ミニガンの弾丸を受け止め、射撃が途切れたときゼロが軽々と宙を跳んだ。
そのままカーネルのセイバーを構え、上から下へ手を手前に引くように振り下ろした。
T-888が真っ二つになって崩れ落ちるのを見届け、新手の射撃を後方に跳んで避けながら仮面ライダーに顔を向ける。
「なるほどな、こいつらが邪魔で向かえないのか」
「一人残って守れば問題ない。ゼロ、先に行け」
仮面ライダーの言葉にゼロは渋面を作る。たった一人残って囮になるのは自棄といえるのではないのか?
自己犠牲という奴なら、押し付けがましい。同じく話を聞いていたドラスも口を出す。
「本郷さん、どうして……」
「どうしても転送時には無防備になるからな。要塞に着いたら、転送カプセルの電源を落とすように伝えてくれ。
それに、残るのは俺でないといけない」
「どういうことだ? 例えば、俺が残るとなにか不都合なことがあるのか?」
ゼロが不満げに仮面ライダーへと問う。当然の言葉だ。
仮面ライダーの答えに満足しなければ、ゼロは転送カプセルに無理やり押し込んで一人残るつもりだ。
「簡単だ。シャトルで要塞に向かう。シャトルの移動設定を変えれる技術を持つのは、俺か武美くらいだ。
ゆえに、俺が残らねばならない。転送カプセルなしで要塞に向かうにはな」
86:参加するカモさん
09/07/09 22:33:28 QP9ZgoU+
87:あなたはここにいますか? ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:33:45 NwTVVFx+
「なるほど。だが……」
ゼロにはまだ答えに満足していない。確かに仮面ライダーの強さは認める。
ゼロよりも多くのターミネーターを相手にしたのだろうが、息すら切らしていない。
力の緩急のつけ方と、熟練した体捌きは年季が入ったものだ。一対多数の戦いを強いられた経験が多いのだろう。
もっともゼロも似たような過去をもっているのだが。
「それでも危険が大きすぎるよ。いったんここで数を減らしてから、転送カプセルを使うのが……」
「いや、ドラス。それは無理だ。メガトロンたちが向かっている。なるべく早く向かわないと、これまでの苦労がパアだ」
ゼロの指摘に、ドラスがしゅんとうなだれる。そのドラスの頭を、仮面ライダーが撫でてゼロへと視線を向けた。
仮面の下とはいえ、決意を乗せたとわかるほどの瞳を向けられ、ゼロは仮面ライダーの言葉を待つ。
「安心しろ。必ず俺は要塞にたどり着く。それまで武美やドラス君たちを頼む」
「本郷……」
「いや、本郷さんだけ残させるわけにはいかないよ」
「ミー……」
ミーはバスターでターミネーター郡を牽制しながら言葉を続ける。
チャージしていないためせいぜい数歩後退させる程度だ。
近づいてきたターミネーターはゼロが雷神撃で迎撃する。
「僕も残る。僕の悪魔のチップの能力なら、シャトルの改造も楽になるだろうしね」
「ミー……しかし」
「本郷さん、この条件だけは譲れないよ。武美さんも言っていたでしょ? 無理はしないように、ってね。
だからゼロさん、ここは僕と本郷さんに任せて先に行ってよ。後から必ず追いつくから」
「……ミー君」
ドラスの寂しそうに猫のサイボーグの名前を呟くのを耳に、ゼロは黙考した。
ここで仮面ライダーとミーを残すのは正解か? 答えが出るはずもない。
しかし、このままここでジリ貧しているよりは充分いい選択なのは確実だ。
たっぷり三秒熟考した後、ゼロは結論を出した。
88:参加するカモさん
09/07/09 22:34:13 QP9ZgoU+
89:あなたはここにいますか? ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:34:17 NwTVVFx+
「ドラス、行くぞ」
「ゼロさん!」
咎めるようなドラスの強い口調を無視して、ゼロはドラスを抱えて白いカラスに跨る。
仮面ライダーの瞳にも、ミーの瞳にも諦めの色はない。
二人が強く決意しているなら、ゼロにはそれに甘えるしかないのだろう。厄介な話だ。
「二人に条件がある。必ず来い」
「当然だ」
「もちろん!」
仮面ライダーが力強く、ミーがまだまだ余裕があると示して返事した。
この二人を信じるしかない。ゼロは不満を抱えているドラスを連れて、転送カプセルへと消えた。
ゼロとドラスが飛び込み、転送カプセルが発する光が部屋に満ちる。
光は一瞬で晴れ、同時にゼロたちの姿もない。転送が成功した証拠なのだろう。
仮面ライダーはT-888の頭部を蹴り飛ばし、反動でバスターを撃つミーの背中に立つ。
「ミー、いいのか?」
「構わないよ。それに……本郷さんこいつらの数を減らすつもりだったんでしょう?」
「よく分かったな」
「結構最初のほうから一緒にいるしね。それに、本郷さんある意味わかりやすいくらい正義の味方だし」
「ムゥ……」
どうにもミーには考えを読まれていたことに、仮面ライダーは唸った。
数を減らそうと思ったのは、要塞でのイーグリードたちの負担を減らすこと。
転送カプセルの電源を落とせば、これ以上ターミネーターたちが要塞に向かうこともない。
だが、仮面ライダーがシャトルを利用して要塞に向かうように、彼らもなんらかの手段を利用して要塞にたどり着く可能性がある。
もしそうなった場合でも対応できるよう、ある程度数を減らしてから要塞に向かうつもりなのだ。
90:あなたはここにいますか? ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:34:43 NwTVVFx+
「ならば俺が言うことは一つ。ミー、手を貸してくれ」
「おやすい御用さ!」
ミーは笑顔を作り、仮面ライダーは仮面の下で力強い笑みを浮かべ、ミニガンを構える五体のT-888へと向かって地面を蹴った。
あたかも骨だけとなった地獄の亡者に立ち向かう、英雄であるかのように。
【D-3 シャトル基地/二日目・早朝】
【ミー@サイボーグクロちゃん】
[状態]:健康、仲間を失った悲しみとやるせなさ、爪の刃欠け、爆弾解除
[装備]:アームパーツ@ロックマンX、ウィルナイフ@勇者王ガオガイガー(何でも切れる剣のあった場所に収納)
[道具]:PDA(ミー)、青雲剣@封神演義、ライドチェイサー『シリウス』@ロックマンXシリーズ
[思考・状況]
基本思考:バトルロワイアルを終わらせる
1:ターミネーターたちを減らす。
2:1の後、要塞内へと向かう。
3:武美、ソルティを守る。
4:ソルティが心配
5:メガトロン、コロンビーヌ、T-800を許さない。
6:本郷に対し、少々の罪悪感。
[備考]
※悪魔のチップの制限は精密動作性の低下、他者への使用には遠慮気味になる、支給品と合体するとやや疲労する、です。
※合体による肉体の主導権は、基本的に相手の側にあります。
91:参加するカモさん
09/07/09 22:35:16 QP9ZgoU+
92:あなたはここにいますか? ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:35:51 NwTVVFx+
【本郷猛@仮面ライダーSPIRITS】
[状態]:疲労小、ダメージ中、胸部に包帯。応急処置済み。生命の水により回復中(ただし、しろがね化はまだしていない)。
爆弾解除。フランシーヌを守れなかったことによる後悔。変身中。
[装備]:サイクロン号@仮面ライダーSPIRITS
[道具]:支給品一式、トマト×97@THEビッグオー、謎の金属片(外装解除。解析は八割程度)、
PDA(グレイ・フォックス、ドロシー、草薙素子、ドラ・ザ・キッド)×4。
ロジャー・スミスの腕時計@THEビッグオー、ブルースシールド@ロックマン、ジローのギター@人造人間キカイダー
虹(ドクターケイトの毒が染み込んでいる)@クロノトリガー、ライドル@仮面ライダーSPIRITS、ラブラブビッグバンの音楽ファイル@パワポケシリーズ
PDA(イーグリード用通信強化Ver。ラミア)、サブタンク(満タン)@ロックマンX、サブタンク(空)@ロックマンX
[思考・状況]
基本思考:シグマと決着をつけ、バトルロワイアルを終わらせる。
1:ターミネーターたちを減らす。
2:1の後、要塞内へと向かう。
3:シグマの下へと向かう。可能ならば彼を説得したい。
4:武美の寿命タイマーをどうにかする。
5:メガトロン、コロンビーヌ、T-800を最後の敵として警戒。
6:ソルティを早く修理してやりたい
[備考]
※原作8巻(第32話 称号)から参戦。
※武美とは、一エリア以内なら通信が取れます。
93:参加するカモさん
09/07/09 22:36:05 QP9ZgoU+
94:あなたはここにいますか? ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:36:25 NwTVVFx+
【D-4 要塞内部/二日目・早朝】
【ソルティ・レヴァント@SoltyRei】
[状態]:全身にダメージ(中)。疲労(中)。気絶中。爆弾解除
[装備]:なし。
[道具]:支給品一式、PDA×2(ソルティ、神 敬介)、ToHeartの制服@ToHeart スラッシュクローの武器チップ@ロックマン
紫の仮面@現実、K&S Model 501(7/10)@SoltyRei、予備弾各50発、LUCKの剣@ジョジョの奇妙な冒険
ミラクルショット@クロノトリガー、ガイアアーマー@ロックマンX5
[思考・状況]
基本思考:壊し合いに乗っていない参加者を守り、シグマを倒す
0:気絶中……
1:フランシーヌたちを守る。
2:武美を守る。
3:ロイさんやローズさんの元に帰りたい。
4:放送がないのに疑問
[備考]
※参戦時期はアニメ10話~11話です。
※戦い自体への迷いは消えましたが、相手を躊躇なく殺せるまでには至っていません。
※気絶のため、すべての思考が気絶前のままです。
気絶状態を回復するには、修理が必要になります。
95:参加するカモさん
09/07/09 22:36:45 QP9ZgoU+
96:あなたはここにいますか? ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:36:48 NwTVVFx+
【広川武美@パワポケシリーズ】
[状態]:健康。爆弾解除
[装備]:ウフコック@マルドゥックシリーズ
[道具]:PDA(武美、クロ)×2、ランダムアイテム0~1
アポロマグナム@仮面ライダーSPIRITS(弾切れ、発電所内にクロの右手と共に放置)、風船いかだ
[思考・状況]
基本思考:絶対に生き残り、ここから脱出する。
1:他のメンバーが要塞に来るのを待つ。
2:ソルティが心配。
3:メガトロン、コロンビーヌ、T-800を警戒
4:元の世界のあの人のところに戻って、残り少ない人生を謳歌する。
[備考]
※本郷とは、一エリア以内なら通信が取れます。
※ウフコックは、ターンした物を切り離すこと(反転変身【ターンオーバー】)が出来なくなっています。
※ウフコックの参戦時期は、ボイルド死亡後です。
97:名無しさん@お腹いっぱい。
09/07/09 22:36:55 56FmfMKs
私怨
98:あなたはここにいますか? ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:38:18 NwTVVFx+
【イーグリード@ロックマンX】
[状態]:全身にダメージ(中)。疲労(中)
[装備]:なし
[道具]:PDA(ラミア)
[思考・状況]
基本:バトルロワイアルを終わらせる。
1:他のメンバーが要塞に来るのを待つ。
2:シグマの自殺を止める。
3:ライト博士にソルティの修理を頼む。
4:メガトロン、コロンビーヌ、T-800を敵視。
99:あなたはここにいますか? ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:39:05 NwTVVFx+
【ゼロ@ロックマンX】
[状態]:健康、T-800を敵視。ハカイダーとフランシーヌを殺したことを後悔。
[装備]:チャージキックの武器チップ@ロックマンシリーズ、カーネルのセイバー@ロックマンX4、
白いカラス(表面に焦げ)@人造人間キカイダー
[道具]:支給品一式、PDA(ゼロ)、空っぽの平凡なデイバッグ@ゴミ処理場
謎の金属片(マルチの残骸から回収)
[思考・状況]
基本:シグマと決着をつける。
1:イーグリードたちに本郷の決意を伝える。
2:ハカイダーと同じ道を歩まない。彼が望んだゼロの道を行く。
3:凱を殺したボブ(T-800)を最大の敵と認識。
4:メガトロン、コロンビーヌ、T-800を敵視。
5:ソルティにエックスのことを伝える。
[備考]
※覚醒した影響でゼットバスターが使えるようになりました。
ただし、覚醒時より威力は低いです。
※真・滅閃光、真月輪、幻夢零は覚醒時のみ使える技のため、現在使えません。
【ドラス@仮面ライダーZO】
[状態]:右腕がスバルのもの、自分が求めていたものが『家族』と自覚、ナタク@封神演義を吸収、疲労小
セインを四、五歳幼くした状態に擬態(ただし生えている)、スバルの死に深い悲しみ
[装備]:ラトゥーニのゴスロリ服@スーパーロボット大戦OG、メカ沢の学ラン@魁クロマティ高校、オルゴール付き懐中時計@仮面ライダーZO
混天綾@封神演義(マントとして)、乾坤圏@封神演義(左腕の方は修理が必要)、カセットアーム@仮面ライダーSPIRITS(体内)
金蛟剪@封神演義(体内のナタクと付属)、テントロー@仮面ライダーSPIRITS
[道具]:PDA(ドラス、マルチ、ノーヴェ、ロボ、アラレ、シュトロハイム、城茂、エックス、あ~る、バロット、チンク、メカ沢、灰原、ロックマン)
荷電磁ナイフ@マルドゥックスクランブル(D-3基地に放置。呼び出し可)
100:あなたはここにいますか? ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:39:38 NwTVVFx+
スタームルガー レッドホーク、装弾数0/6@ターミネーター2(D-3基地に放置。呼び出し可)
ぎんのいし@クロノトリガー、液体窒素入りのタンクローリー@ターミネーター2 (D-3基地に放置) タイムストッパー@ロックマン2(メカ沢の胴体部):ロボのPDA
はちゅねミクのネギ@VOCALOID2(E-3道路に放置)メッセージ大砲@ドラえもん(E-3道路に放置) 拡声器@現実(E-3道路に放置):アラレ、及びシュトロハイムのPDA。
転送可能 スモールライト@ドラえもん(残り四回):城茂のPDA
クロマティ高校の制服@魁!!クロマティ高校 、グロスフスMG42(予備弾数20%)、 NIKU・Q・マックス@サイボーグクロちゃん、
ナイスなグローブ×2@パワポケシリーズ、ダンボール@メタルギアソリッド、
大型スレッジハンマー@ジョジョの奇妙な冒険、アトロポスのリボン@クロノトリガー、高性能探知機(バッテリー切れ)
[思考・状況]
基本思考:バトルロワイアルに決着をつける。
1:イーグリードたちに本郷の決意を伝える。
2:スバルの死と、最期の言葉とT-800の行動にショック。……それでも?
2:シグマを説得したい。
3:メガトロン、コロンビーヌ、T-800を敵視。T-800には……?
[備考]
※志郎の言った10人ライダーの中に仮面ライダーZOがいると思い込んでいます。
※他人の肉体を吸収すると取り出せなくなっています。
※金蛟剪@封神演義に『使用者の資格がある』と認められましたが、龍を発現させるまでには至っていません。
※赤ドラスに変身可能になりました。
※制限が解ければ、少なくとも体内の爆弾は自力で排除可能です。ナタクは不明。
101:参加するカモさん
09/07/09 22:42:43 56FmfMKs
支援
102: ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/09 22:43:46 NwTVVFx+
投下終了します。
指摘感想お待ちしています。
103:参加するカモさん
09/07/09 23:00:11 56FmfMKs
投下乙です
感想の前に指摘おば
×宝具
○宝貝(パオペェ)
104:参加するカモさん
09/07/09 23:23:24 G+FUgYE2
投下乙
さて、面白くなってきました!
自我に目覚め我が道を行くボブさん。メガコロン組と合流しヒーロー組の敵対者として行動を開始したぞ
そして大胆にもコロニー落としを企て始めたかw
ヒーローとしてターミネーターの足止めと殲滅に残る本郷さんとミー
この二人は熱いぜ!
己の死を望むシグマとそれを止めようとするドラス達、はたしてどういう結末になるのか?
先が気になります GJ!
105:参加するカモさん
09/07/09 23:38:15 IAvMpuXg
投下乙です。
風見さん……結局7人全員強制送還とはw 流石は日本一自重しない男だぜ!
メガコロンは無事に、そして順調にシュワちゃんと合流……というか初対面からネタに走りすぎだよメガちゃんww
アメリカ生まれだから分かる、それがハリウッド補正というものだってなんぞwww
彼らが企てるコロニー落としもどうなることか……
「たかがコロニーの1つ、仮面ライダーなら押し返せる!」
こんな姿を幻視した俺は末期か……? というかこれでは某所の勇者王だw
ドラスも目の前でマッキャリを遺言と共に握りつぶされるなんて……シュワちゃんマジクール外道。
しかしそんな外道の所業を目の当たりにして、静かに燃える熱血漢・ゼロが黙っているはずが無い!
本郷さんとミーくんは、皆を先に行かせる為に残ったが……普通なら死亡フラグでも、この2人なら何とか出来そうな気がするぜ(ネコミミ的な意味で)。
いよいよ目前迫って来た最終決戦【グランドフィナーレ】
未だに様々な思惑が交錯する中で、ロボロワのエンディングはどっちだ!?
GJでした!!
106:参加するカモさん
09/07/09 23:45:17 QP9ZgoU+
test
107:参加するカモさん
09/07/09 23:53:23 QP9ZgoU+
よし、さる解除!
投下乙でっす!
風見さんぱねえw 死んでからの話で、仕事しすぎだw
シュワちゃんとメガちゃんの会話がいいなぁ。実に素敵だ。メガちゃんだからこそ、許されるw
コロニー落とし……ううむ、どうなるか。
託した物が結果的にドラスを追い詰めるとは、スバル死んでからも報われねえなぁ
『悪』の隊長いいよ隊長。
いろいろ気になるが、特に残った一人と一匹に期待してしまうな。GJ!
そして、指摘。
>>62より
>ライト博士には音声しか確認する手段がなく
145話『未来視達の――』における、モニターを眺めるライト博士の描写との間に矛盾が発生しています。
何らかの理由でライト博士が部屋を移動、あるいはシグマがライト博士の部屋にあるモニターに電波遮断を施した、などする必要があるかと思われます。
108:参加するカモさん
09/07/10 00:07:08 Nvr1UgPQ
あらためて感想おば
さて相変わらず風見さんはまったく自重しないわけだがw
メガコロンの安定感は悪役なのに安心する不思議w
そしてシュワちゃん外道杉、マッキャリ不遇杉!
打ちひしがれるドラスだが、立ち止まっては居られない
ゼロやイーグリードともども天辺目指す愉快な
三人組の野望を阻止できるのか!?
戦場に残った本郷さんとミーくん
いやあ、さすがちびっ子たちのヒーローだね!
そして悲壮な決意をますます固めるシグマと
全員の今後の動向が非情に気になる話でした
重ね重ね乙!
109: ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/10 00:57:36 ur6TaJEt
感想ありがとうございます。
誤字はwiki収録時に修正します。
>>107
該当部分を、
イーグリードは悔しそうに歯を食いしばっている。それもそうだ。モニターのある部屋は今シグマ一人しかいない。
ライト博士はスバルの死を見届けた後、見るに耐えきれずモニターのない修理室に向かっていたのである。
あの状況ではT-800の行方を知る手段を失っていたのだ。
に差し替えます。
それでは失礼します。
110:創る名無しに見る名無し
09/07/10 01:08:15 cd51vjf/
>>109
素早い修正、乙です。問題ないと思います。
111:参加するカモさん
09/07/10 10:05:02 Nvr1UgPQ
指摘じゃないんですが少し気になったので質問
メガトロンとコロンビーヌは、ハカイダーとフランシーヌが
死んだ事は知っているんでしょうか?
112:参加するカモさん
09/07/10 13:21:18 8gwxzY71
直接の情報としては知らないはず
T-800が伝えたのもシグマ側の状況についてだけっぽいし
ただ察しのいい二人だし気づいてる可能性も十分あると思われ
つまり次の書き手しだいじゃね
113: ◆2Y1mqYSsQ.
09/07/10 19:04:24 ur6TaJEt
>>111
その辺を入れると今回間延びするため、次回以降に回しました。
T-800は残り参加者を把握しているでしょうし、次回いきなり知っていても、あらためてT-800から聞かされてもいいようにしています。
114:毎日見ています
09/07/10 23:29:45 KCn+MUgu
投稿お疲れさまでした。
ボブの狡猾さに傷つくドラスに涙を覚え、
T888を蹴散らす仮面ライダーに燃えました。
もし機械仕掛けの神様がいるのなら、彼らに御加護と祝福を……
しかしまさか残り二人も登場しないとは思わなかった。orz
115:参加するカモさん
09/07/21 22:27:59 ToM98d7i
予約が来ないな・・・・・
116:創る名無しに見る名無し
09/07/22 23:53:29 zMYjlH9Q
test
117:参加するカモさん
09/07/31 13:30:01 92eUjzpK
終盤は書きにくいようだ
118:参加するカモさん
09/08/04 23:43:17 3OTmiS83
予約キタ!
119:参加するカモさん
09/08/05 23:17:30 y9SVEjLI
人がいない……ちょっと話題を振ってみよう。
みんな、今月のライスピは読んだか?
俺は本郷さんの揺るぎの無い正義に鳥肌が立った。いや、マジで。
先月も変身シーンは鳥肌ものだったぜ。
120:参加するカモさん
09/08/09 00:26:17 cwWCxTtr
「戦いますよ。甲斐がなくても。『ショッカーの敵』、そして『人類の味方』。それが仮面ライダーの使命なのだから……。たとえ未来が変わらなくても……見過ごせない今を救えるのなら……」
たとえショッカーをつぶしても、人間の心に悪がある限り、人類が存在する限り、争いは終わらない。それを認めたうえで、なおも戦い続ける『嵐』となることを選んだ本郷猛。
あああああもうカッコいいなぁ!!
121: ◆hqLsjDR84w
09/08/12 23:57:49 qfSAu0r5
遅れてすいません。いま帰宅しました。
準備ができ次第、投下を開始します。
122:参加するカモさん
09/08/12 23:59:47 7dCFfySP
支援準備OKです
123: ◆hqLsjDR84w
09/08/13 00:06:41 Ry0a10z+
よし、投下します。
124: ◆hqLsjDR84w
09/08/13 00:07:56 Ry0a10z+
[06:00―臨時放送]
前触れもなくPDAが電子音を響かせ、ディスプレイに現在の時刻を表示する。
「あー、テステス……よし。
驚かせようと思ってぶっつけ本番だが、ちゃあんと聞こえてるみたいだな」
寸刻の後にスピーカーから発せられるのは、女性のものに近い合成音声ではない。
マイクを通した低い声だ。
やたらとイントネーションを強調しており、聞く者を小ばかにしたような態度をであった。
「さぁ~~て、これを聞く正義の味方諸君!
これから大事なことを伝えるから、聞き漏らさないようにその耳をかっぽじれよォ~」
すう、と深く息を吸い込む。
そしてこれまでの比較的静かな物言いから一変。
声を大きく張り上げて、高らかに宣言した。
「この要塞、およびこのバトル・ロワイアルはッ!! 俺達が乗っ取った!!!」
これまでの話者とは異なる落ち着いた渋い声が、短く表明を肯定する。
甲高い少女の高笑いを十秒ほど木霊させてから、PDAの画面は通常状態へと戻った。
◇ ◇ ◇
125:名無しより愛をこめて
09/08/13 00:07:56 iKjbtReq
126:参加するカモさん
09/08/13 00:08:02 SyKwjSgo
支援
127:参加するカモさん
09/08/13 00:08:49 SyKwjSgo
メガちゃんw
128:流転と回天 前編 ◆hqLsjDR84w
09/08/13 00:09:33 Ry0a10z+
[04:33~04:42―宇宙要塞内部 通路]
イーグリードが、その二枚の羽を勢いよく前後させる。
鷲を模したボディゆえの堂々たる羽が生み出した烈風は、それが吹き抜ける障害となる七体を塵とした。
空中に静止したまま、イーグリードは眼下へと目を凝らし―
「…………ちぃっ!」
そして、苦々しく顔を歪めた。
散り散りになった金属の欠片が液状となり、目に見えるほどのスピードで集っていく。
その正体は、液体金属から成るターミネーター『T-1000』。
イーグリードのストームトルネードがT-1000軍団を破壊するも、即座にT-1000が再生する。そんな状況が長らく続いてしまっている。
転送カプセルを使用してからずっと到着地で足止めを食らっている事実に、若干甘く見ていたT-1000の性能をイーグリードは脳内で上方修正せざるを得なかった。
何せ、再生速度が尋常ではない。
四散させること自体は容易なのだが、それから十秒も経たぬうちに液体金属を回収し、さらに五秒で肉体を再構成してしまう。
さらに言えば、そもそもイーグリードの戦闘スタイルと相性が悪すぎる。
いくら風で吹き飛ばそうと、バラバラにしようと、壁に叩き付けようと、全てが無意味。
T-1000が所持していたマシンガンは初撃で破壊したが、攻撃を受けないとしても倒せないのだから長引くだけだ。
しかし、かといって――
一瞬だけ再生中のT-1000から目を離すと、イーグリードは背後へと首を回した。
瞳に映ったのは、依然意識を取り戻さないソルティ、無理をして彼女を抱えている武美、二人を庇うように最前列に立つウフコック。
二人の女性に危害が及ばぬよう凛と佇んでいるものの、ウフコックの姿はどこか不甲斐なそうであった。
(不可能だ)
129:参加するカモさん
09/08/13 00:09:42 tTJvN6E0
130:参加するカモさん
09/08/13 00:09:59 iKjbtReq
131:流転と回天 前編 ◆hqLsjDR84w
09/08/13 00:10:13 Ry0a10z+
一旦T-1000を破壊して、再構成を遂げ前にられる彼女達を連れてライト博士の下へと向かう。
そんな策を、イーグリードはすぐさま切り捨てた。
彼女達を連れた状態では、再生したT-1000に追いつかれるのは自明である。
また武美とウフコックの能力から考えて、気絶中のソルティは彼自身が運ばねばならない。
しかしそんな状態でストームトルネードなんぞ繰り出そうものなら、ソルティに危害が及ぶ可能性が高すぎる。
動くに動けない自分を呪った舌打ちとともに、イーグリードは何度目になるか分からないストームトルネードを放つ。
例の如く液体金属が散乱した瞬間、イーグリードのを背後から眩い光が照らした。
(新手か!?)
焦りを胸に振り返ったイーグリードだったが、彼の聴覚を刺激したのはあまりにも聞きなれた声だった。
「む、イーグリード?」
本郷からイーグリード達は大分前に転送カプセルを使用したと聞いていたため、ゼロは未だ転送地点に留まっている仲間の姿に目を丸くする。
「まだこんな所にいるとはな。何をチンタラしている、鶏がら?」
冷静で淡々としつつも、こちらを小馬鹿にしたような。
そんないつも通りの親友の声に、イーグリードは安堵の息を吐いた。
現れた男の能力がT-1000の天敵であるからではなく、ゼロが全てを任せられる相棒ゆえに。
「やはりいたか、T-1000!」
「っ、それって―」
人型に集う銀の雫から、すぐさまゼロはその正体を察する。
かつて聞いた話を思い返すドラスを後部座席に乗せたまま、白いカラスという名のバイクから飛び降りてスタンドを下ろすゼロ。
一度撃破したときのように展開させたセイバーに冷気を篭め、今にも飛び掛らんとしたところで前に出てきたドラスに出鼻を挫かれる。
132:参加するカモさん
09/08/13 00:10:37 SyKwjSgo
133:参加するカモさん
09/08/13 00:10:51 tTJvN6E0
134:流転と回天 前編 ◆hqLsjDR84w
09/08/13 00:11:23 Ry0a10z+
「一体一体倒してたんじゃ、時間がかかるだけだよ。液体なら……」
ゼロが疑問を口にする前に、ドラスが纏った紅いマントが淡く輝きだす。
その真の姿はマントではなく、腰布の宝貝『混天綾』。
そして、その能力は――
「集まって、いく?」
巻き起こる暴風により舌を噛まぬよう、ウフコックから沈黙を命じられていた武美だったが―思わず口を動かしたてしまった。
それほどまでに、異常な光景が眼の前に広がっていた。
T-1000を構成していた液体金属が集束していく。ここまでならば、今までと何ら変わりない。
しかし人間のようなシルエットを模るのではなく、デコボコとした不恰好な球体。
数も七つではなく、全ての液体金属がただ一つの巨大な球体を構成していく。
T-1000自身も、なぜこんな形態を取っているのか理解不能。
何とか理由を求めようとするも、コンピュータが導き出す結論はUNKNOWN。
再試行するも、やはり結果はUNKNOWN。
シグマが支給品に関する資料をデータとして残さなかった以上、科学が発達した世界のターミネーターに答えを導き出せるはずがなかった。
――これこそが混天綾の能力、液体操作。
「はああ……!」
全ての液体金属を回収したのを確認してから、ドラスが紅い怪人態となる。
未だ状況を理解できないT-1000の前で、ドラスの左肩に刻まれた三つの点が輝き―そして一条の光線が放たれた。
見ただけでその光線が秘めた莫大なエネルギーを把握するT-1000。されど、混天綾により回避動作を取ることすらできず。
T-1000はマリキュレイザーを正面から受け、分子組成を破壊されて蒸発した。
135:参加するカモさん
09/08/13 00:11:38 tTJvN6E0
136:参加するカモさん
09/08/13 00:11:38 SyKwjSgo
137:流転と回天 前編 ◆hqLsjDR84w
09/08/13 00:12:04 Ry0a10z+
制限が科せられていないマリキュレーザーのあまりに出鱈目な威力に、参加者の資料に目を通したイーグリードさえも唖然とする。
単純なスペックだけならば、ゼロやイーグリードを凌ぐかもしれない。少なくとも、破壊力という観点では。
しかし戦闘経験の少なさと―何より幼さゆえに、ドラスからはどこか危うさが醸し出されていた。
またドラスは否定するだろうが、ウフコックの嗅覚は『動揺』や『焦燥』を感じ取っており、それがウフコックに言葉にし難い不安感を与えていた。
ドラスが思い出したように体内から排出した起爆装置が床に落ちる音で、全員が思考の渦から帰還する。
「……っ、止まっている暇はないな。行くぞ」
「あ、ああ。まずはライト博士をターミネーターやメガトロン達から保護するため、修理室へと向かう。こっちだ」
ソルティを背負ったイーグリードを陣頭に立たせ、ゼロ、ウフコック、武美、ドラスと続く。
目的地を知るイーグリードが先頭なのは変えようがなく、ソルティを抱えているので攻撃に転じることができない彼をゼロが補佐。
奇襲を受けた際に防護壁とターンできるウフコック、戦闘能力ならばトップクラスのドラスが、武美を挟む陣形だ。
要塞内はバイクを乗り回せるほどに広かったが、後部座席に武美を乗せての戦闘はゼロとて厳しいとの判断から白いカラスはPDAに転送した。
(おかしいな……)
周囲を確認しつつ足を動かしながら、ドラスはある疑問を抱いていた。
先ほど除去した起爆装置のことだ。
吸収したナタクの物も取り出すはずだったが、それができなかったのだ。
取り込んでいる以上は可能なはずなのに。
―ドラスが導き出しようのない、答えが存在する。
138:流転と回天 前編 ◆hqLsjDR84w
09/08/13 00:12:46 Ry0a10z+
ナタクに仕掛けられた起爆装置は、既に摘出されていたのだ。
エックスのスピアチャージショットが、彼の左胸を貫いた際に。
そう、彼は起爆装置を『本来の弱点でない胸部』に仕掛けられていた。
決して、彼だけが特別ではない。
ルーン・バロットという参加者も体内ではなく、首輪という形で爆弾を仕掛けられていた。
ナタクの場合はあえて強引に取り出しても致命傷を負わない場所に、バロットの場合は誰にでも目に入る場所に、あえてシグマが仕掛けたのだ。
解析を進めやすくするために。
つまるところ、これらもまたシグマの策の一つであった。
『開始直後はバトルロワイアルに乗るであろうナタク』、『全身改造でないがゆえに特例としてのバロット』。
たとえば本郷猛なんかの起爆装置を通常と異なる仕様にしたのなら、否応なしに疑われるであろう。
だが上記の理由がある二者ならば、疑われないだろう。
そんな考えがあったのだ。ナタクが反バトルロワイアルに転じるかは、真に分の悪い賭けであった。
…………まあ、この策は全くこれっぽっちも爆弾解析の役には立たなかったのだが。
唯一の影響が、現在ドラスに疑問を抱かせたくらいか。
「ぐう、大群だな」
イーグリードの毒づいたような言葉。
同時に、巨大な羽が空気を叩いて生まれた空気の乱れ。
続いてセイバーの展開音に、二桁を越すT-600の歩行による金属の軋む音。
(まあ放っておこう)
思索を中断させたドラスの前で、反転駆動してきたイーグリードが武美とウフコックを掬い上げる。
ソルティだけを抱えるのとは違い、両腕が塞がってしまえば防御の姿勢すら取れない。
それを見透かしてか、T-600達がイーグリードへとミニガンの照準を合わせる。
139:参加するカモさん
09/08/13 00:13:03 SyKwjSgo
支援
140:参加するカモさん
09/08/13 00:13:14 tTJvN6E0
141:参加するカモさん
09/08/13 00:13:34 iKjbtReq
142:流転と回天 前編 ◆hqLsjDR84w
09/08/13 00:13:44 Ry0a10z+
「させないよ」
しかしその全ては、ドラスが展開させた魔方陣から飛び出した魔力の塊により掻き消される。
それを目の当たりにしてなお、釣瓶打ちを続けるT-600。
ドラスの魔法弾と弾丸が相殺しあう中で、蜂の羽音をそのまま大きくしたような音が響く。
「雷神撃!」
イーグリードを狙う間に肉薄していたゼロが、電気エネルギーと化した刃をT-600へと突き刺す。
伸張した刀身は一突きでもって、四体のT-600の頭部を炭とした。
即座に状況を理解し、群がっていたT-600が各自散り散りになろうと判断を下す。
それを動作に移すより早く、ゼロは短い呼気とともにセイバーを横凪に振るった。
◇ ◇ ◇
[04:44~04:52―会場内 エリアD-3]
仮面ライダー1号は、ただ一人でT-888とT-800の集団に囲まれていた。
総数三桁を優に超えていたターミネーターも、今となっては残り二十と三。
それでも、ターミネーターのCPUは勝利を確信している。
数分ほど前から1号が攻撃をしてこないからだ。
おそらく1号のスタミナ切れと推測し、同じく攻撃してこないミーを放置してひとまず厄介な1号を殲滅するつもりだ。
ミニガンの弾切れのために接近せねばならなかったが、遂に1号まで五メートルを切った。
一体のT-888が飛び掛ったのを皮切りに、二十三体が一気に1号へと押し寄せた。
しばらくして1号の絶叫が響いた。
しかしその声が内包していたのは絶望ではなく、これまで幾千幾万の死闘と変わらぬ気合。
人類の自由と平和を守るべく、たとえ幾億幾兆の修羅場さえ潜り抜けるという強靭なる意志。
143:参加するカモさん
09/08/13 00:14:21 tTJvN6E0
144:参加するカモさん
09/08/13 00:15:04 SyKwjSgo
145:流転と回天 前編 ◆hqLsjDR84w
09/08/13 00:15:31 Ry0a10z+
「ライダァァアッ! きりもみシュゥゥーーーット!!」
最初に飛び掛ったT-888が、1号によって宙へと投げ出される。
T-888に『技の1号』が加えたきりもみ回転は、次第に増幅して旋風を引き起こす。
1号に不用意に近づいていたため、残りの二十二体全ても旋風へと引き込まれる。
「今だ、ミー!」
「はいよ!」
1号の呼びかけにこたえるように、ミーがフルチャージしたバスターを掲げる。
銃口を向けられて初めて、ターミネーター達はスタミナ切れを装っていたのだと気が付いた。
戦争を知らぬターミネーターが新たな戦術をインプットした途端、巨大な光弾が一体の水素電池に命中。他の二十二体をも道連れに炸裂した。
「ふう……一段落、だね」
「ミー、体力は持つか?」
これまでの戦いが夢だったかのような静けさの中、一息つこうとしたミーに1号が尋ねる。
その手に握られたPDAの画面からは、あとボタンを一度操作するだけでサブタンクが転送されることが伺えた。
1号が気遣ってくれているのは分かるが、ミーはどうもいい気分がしなかった。
明らかに1号の方が倒しているし、疲労も大きいはずだ。
他人を気遣うのは素晴らしいが、それで無茶をしては本末転倒だ。
そう考え、ミーはやんわりと断る。
「大丈夫だから、それは本郷さんが使いなよ。
暴走してたゼロさんと戦ってから、ずっと休んでないでしょ?」
「いや、俺はいい。必要ないのなら取っておこう」
やっぱりか、とミーは心の中で呟く。
そんな時、ミーの聴覚が僅かな地鳴りのようなものを捉えた。
1号も感知したらしく、PDAを仕舞い込む。
大地の響きだけで分かるほどに、D-3へと向かってきているターミネーターは多かった。当然である。
146:流転と回天 前編 ◆hqLsjDR84w
09/08/13 00:16:14 Ry0a10z+
ゼロとドラスを送り込んですぐに、1号はライト博士への交信を試みた。
転送カプセルの電源を落としてもらうために。
ライト博士がいたのは修理室であったが、そこにもバトルロワイアル会場を司るコンピュータがあったのですぐに1号の案は執行。
この処置により、会場に散らばった転送カプセルから要塞へとターミネーターが侵入することはなくなった。
それでも四箇所に存在するシャトルを使うターミネーターはいるだろう。かと言って、君達がいるのにシャトルを遮断するワケにもいかない。
そうライト博士が漏らしたゆえに、1号は提案したのだ。
『D-3以外のシャトル基地への電気供給を遮断してくれ』と。
そんなことをすれば、会場全域に転送されたターミネーター全てがD-3へと向かうことになる。
ライト博士は強く忠告したが、1号はそれでも頼み続けた。
結局、要塞に向かった仲間にさらなる危険が及んではいけない、との意見にライト博士は折れた。
「いま来てるヤツらを全員倒せば、出発できるんだよね」
「ああ、そうだ」
元々D-3にいたターミネーターを倒すうちに、いつの間にやら新たなターミネーターは送り込まれないようになっていた。
バトルロワイアルを開催した世界にあった全ての平行世界移動装置が、破壊されたのだろう。
つまり、もうこれ以上ターミネーターの数が増えることはないのだ。
先陣を切って姿を見せたモトターミネーターを確認し、対抗するために1号はサイクロン号を転送させる。
シリウスと合体したミーでは、あの数のモトターミネーターには対抗できないと判断したからだ。
ミーの運転技術もなかなかの物だが、天才レーサーとしての顔も持つ1号には及ばない。
「もしもの時は、これを使え。効果は折り紙つきだ」
「え!? なんで、いつもいつもォォ!!」
サブタンクが入ったPDAを渡されたミーの絶叫は、刹那で最高速に到達したサイクロンのエンジン音に掻き消された。
◇ ◇ ◇
147:参加するカモさん
09/08/13 00:16:15 SyKwjSgo
148:参加するカモさん
09/08/13 00:16:55 tTJvN6E0
149:流転と回天 前編 ◆hqLsjDR84w
09/08/13 00:17:27 Ry0a10z+
[04:54~04:59―宇宙要塞内部 修理室]
全面が蛍光灯の役割を果たす天井の下で、ライト博士はあらぬ方向を眺めていた。
瞳の焦点が合っておらず、その表情に生気はなかった。
毛髪やヒゲはとうの昔に白くなってしまったものの、それでも割りと年齢より若く見られるタイプであったのだが……
そんなことを感じさせないほどに、疲弊しきっていた。身体ではなく、精神が。
彼は、人とロボットの共存を夢見ていた。
平和や安全のためのロボットこそ、彼が作りたかった物だった。
時にはメルヘンな幻想などと揶揄されたが、それでも理想を追い求めた。
やがては人々にも認められ、『ロボット工学の父』とまで呼ばれた。
しかし――彼は、ここに来て揺らいでしまっている。
彼の作り出した一体の行動が、不意に何度もフラッシュバックする。
それだけではない。
バトルロワイアルを開催した世界の人間達の、ロボットに対する嘲りが。
シグマが抱く人間への怒りが。
人間とロボットとの間にある深すぎる溝が。
執拗に、ライト博士を痛めつける。
―ライト博士の中で、人と機械における究極の問いが木霊する。
そんな時であった。
彼がいる修理室の壁に、軽快な音とともに丸い刃が入り込む。
T-Xに搭載された電動ノコギリだ、と理解していながらライト博士は動かない。
そもそも逃げようがない。ここで死ぬのも彼を作った罪滅ぼしか、とライト博士は静かに目を閉じようとして―爆音。
衝撃でか、ライト博士の瞳に光が宿る。
戦闘音が続く中で、カードキーが差し込まれたらしく修理室の扉が開く。
150:参加するカモさん
09/08/13 00:18:04 SyKwjSgo
151:参加するカモさん
09/08/13 00:18:15 tTJvN6E0
152:参加するカモさん
09/08/13 00:19:02 SyKwjSgo
153:流転と回天 前編 ◆hqLsjDR84w
09/08/13 00:19:04 Ry0a10z+
「侵入したターミネーターの数が予想外に多く、手間取ってしまいました。ライト博士、無事ですか?」
「イーグリードくんか……」
ライト博士に傷がないのを確認すると、イーグリードはソルティをベッドに寝かせて部屋を飛び出す。
戦線に戻ろうと急いでいるらしく、ライト博士の悩みには気付かない。
勝手に扉が閉まった後に、オートでロックがかかる。
せめて償いにとソルティの修理に励もうとして、ライト博士の視界を大小二つの影が暗転させる。
「君達は……そうか、ここに避難しに来たのか」
「あ、えっと、そう、です」
明らかに相手が年上なため、若干しどろもどろで武美が答える。
当然ながら普通に敬語くらい使っていたのだが、どうにもいきなり現実世界に引き戻された気分で口篭ってしまった。
武美が沈黙を破って、できることがあれば手伝おうかと申し出たが、ライト博士はやんわりと断る。
再び誰も口を動かさなくなり、武美がいたたまれない気分になった頃、ふとライト博士が口を開いた。
「君は……」
「えっ、あ、何ですか?」
「人間と――いや、やめておこう。すまないね」
「あ、そう、です……か」
再び、会話がなくなる。
(何これ、すっごく気まずいー! 何で黙ってるの、ウフコックー! 空気をー、どうにかしてー!)
当のウフコックはと言うと、嗅覚でライト博士の絶望具合を感じ取っていた。
だが、だからこそ何も言うことができないのだ。
154:参加するカモさん
09/08/13 00:19:11 tTJvN6E0
155:参加するカモさん
09/08/13 00:19:43 SyKwjSgo
156:流転と回天 前編 ◆hqLsjDR84w
09/08/13 00:20:08 Ry0a10z+
◇ ◇ ◇
[05:07~05:22―会場内 エリアD-3]
仮面ライダー1号操るサイクロン号が、バイク型のモトターミネーターを追走する。
モトターミネーターが距離を離そうと加速するも、エンジンの性能ならばサイクロンのほうが遥かに上だ。
距離が縮まったのを見計らって、1号がハンドルを持ち上げるとサイクロンがウィリー運転の形となる。
前輪がある程度の高さまで到達してから、1号は前輪をモトターミネーターへと振り下ろす。
怪人をも粉砕するタイヤが高速回転し、モトターミネーターを強引に分断した。
「あと二台、か」
モトターミネーターの残骸が動かなくなったのを確認して、1号は残りのモトターミネーターへと視線を流す。
背後でバルカンの銃口を向ける二台を視認し、再びアクセルを捻る1号。
しかしながら加速しきっているモトターミネーターに対して、サイクロンは先の荒業により速度が落ちてしまっている。
如何にモンスターマシンとはいえ、モトターミネーターに装着されたバルカンのいい的だ。
計四つの銃口から、無数の弾丸が1号へと驟雨の如く降り注ぐ。
バルカンに火を噴かせつつも、速度を緩めないモトターミネーター。銃弾を受けたところを轢き殺すという、二段構えの戦法を取ったのだ。
―が、銃弾は一発たりとも1号に命中しなかった。
1号はサイクロン号の前方に体重をかけると、急ブレーキング。
後輪が大きく浮か上がったジャックナイフという呼ばれる状態となり、全ての銃弾はサイクロンの車体に傷を付けるに終わった。
またジャックナイフによる急減速に対応しきれず、モトターミネーターがサイクロンを追い越してしまう。
モトターミネーターが直ちにUターンするも、その時にはもう1号は先ほどまでいた地点から消えていた。
バルカンの銃口を残されたサイクロン号に向けたまま、モトターミネーターは現状を把握しようとして―上方からの音声を察知した。
157:参加するカモさん
09/08/13 00:20:27 tTJvN6E0
158:参加するカモさん
09/08/13 00:21:19 tTJvN6E0
159:参加するカモさん
09/08/13 00:21:31 SyKwjSgo
160:流転と回天 前編 ◆hqLsjDR84w
09/08/13 00:22:04 Ry0a10z+
「ライダー……キィィィイイイック!!」
1号が跳躍していたのだと気付いた直後、二台のモトターミネーターは機能を停止した。
バイクの運転技術に長けた自分が倒すべきモトターミネーターの全滅を確認し、1号は静かに呼気を整える。
とはいえ、それに費やすのは僅かな時間だ。
モトターミネーターを相手する途中で幾らか倒したが、まだターミネーターは無数に存在するのだ。
一人で戦わせたまま放置しているミーも、気がかりであった。
素早く周囲を見渡してメタルボディの猫型サイボーグを探し出すと、1号はすかさずサイクロンに飛び乗った。
思いっきりアクセルを捻った1号の表情は、変身前であったのならば眉をひそめていただろう。
ミーは善戦していたものの、あまりにも数の多いターミネーター達に囲まれてしまっていた。
ああなれば、多少の実力差など関係なく押し潰されてしまう。
数とは、それほどまでに凶悪なものだ。
「ヌゥン!!」
道中に転がっていたT-888の残骸をジャンプ台として、サイクロンごと飛び上がってミーを取り囲むターミネーターの群れへと飛び込む。
着地の際に同時に数体のT-800を踏み潰し、崩れかけた車体をアクセルターンで無理矢理に引き起こす。
アクセルターンに巻き込まれて倒れたT-600とT-888の集団は、ご丁寧に全員が二度目のアクセルターンで頭部を砕かれた。
このままターミネーターを破壊していくのも手だが、まず優先すべきは中心部にいるミーの下に駆けつけることだ。
再認識した1号は体勢を低くして、ターミネーターの群れへと突っ込んだ。
ミニガンから放たれる弾丸を身に受けても意に介さず、1号はひたすらサイクロンのアクセルをフルスロットルに。
どれだけのターミネーターを掻い潜っただろうか、ついに1号の複眼が水色のメタルボディを捉えた。
「本郷さん!?」
倒れたT-888の頭頂部からウィル・ナイフを引っこ抜きながら、ミーが驚愕の声を上げる。
掠り傷こそ至るところに刻まれているが、大きな被害はないようだ。
静かに安堵しながら、1号がサイクロンのハンドルを激しく回す。
いきなりの方向転換によりスライドした車体が、ミーの周囲にいたT-800シリーズを薙ぎ払う。
161:参加するカモさん
09/08/13 00:22:21 SyKwjSgo
支援
162:参加するカモさん
09/08/13 00:23:32 SyKwjSgo
163:参加するカモさん
09/08/13 00:23:58 tTJvN6E0
164:参加するカモさん
09/08/13 00:28:22 iKjbtReq
165:参加するカモさん
09/08/13 00:33:36 tTJvN6E0
166:参加するカモさん
09/08/13 00:34:24 tTJvN6E0
167:参加するカモさん
09/08/13 00:36:42 SyKwjSgo
まさか……イデ、なのか……?
168:参加するカモさん
09/08/13 00:42:04 R5kfrgVn
いや、時間から考えて寝落ちしてしまったと言う可能性も…
169:参加するカモさん
09/08/13 00:44:02 SyKwjSgo
hq氏、帰ってきてすぐに投下準備だったみたいだしな。ありえるかも。
或いはこれもゴルゴムの仕業か。
170: ◆hqLsjDR84w
09/08/13 00:44:45 N+fWbEzT
ブレーカーが落ちたことでPCが切れてしまい、いまブレーカー上げてPCの電源入れたのですがフォルダ内に何もありません……
データが飛んだ……みたい、です。
復旧ソフトを使ってみます。復旧したら投下再開しますが…………
お待たせしたのに、本当に申し訳ありません。
支援していただいた方、感謝です。
171:参加するカモさん
09/08/13 00:49:13 SyKwjSgo
>>170
神よ! これが、貴様の仕組んだ因果律か!?
まさか本当にイデだったとは……心中、お察しいたします。
復旧ソフトの頑張りを祈らせていただきます。
172:参加するカモさん
09/08/13 00:54:52 Nv7KwA7M
なんてこったい!
今回はやむを得ない事情だし復旧できずともしばらく待つよな?
173: ◆hqLsjDR84w
09/08/13 01:38:58 N+fWbEzT
どうも復旧無理みたいです……
書き直しますが、ひとまず予約は解除させて下さい。
これ以上予約延長というのは、問題に思えるので。
174:癒されたい名無しさん
09/08/20 20:27:15 w2rZVHZ4
続きまだー?
175:参加するカモさん
09/08/20 22:27:59 5Ph6EAIL
書きなおすとかけっこう難しいから1週間以上かかるのも仕方ないぞ
176:参加するカモさん
09/08/22 22:54:33 GbYQ7u30
音沙汰無し・・・・
177:名無しちゃん…電波届いた?
09/08/28 19:53:23 2pSb0L97
続きまだー?
178:参加するカモさん
09/08/29 23:37:33 8iidXH3P
>>177
落ち着け、まだ慌てるような時間じゃない。
それにこの程度の停滞は去年の今頃までの過疎に比べたらどうってことないさ。
179:参加するカモさん
09/08/30 22:46:43 2rwcoPum
は?
180:参加するカモさん
09/08/31 01:57:30 4zKBajUs
age
181: ◆hqLsjDR84w
09/09/02 08:11:00 XOQxSRf4
完成したので再予約しました。
都合で書けない日があったとはいえ、本当に長期間待たせてしまい申し訳ない。
本日帰宅して推敲が終わりましたら、投下をしたいと思います。
執筆していくうちに消える前の二倍の容量になり、100kbを越えてしまいましたので支援していただければ嬉しいです。
182:参加するカモさん
09/09/02 22:18:46 irOFNrAp
おーきたきたきた~
183:名前をあたえないでください
09/09/02 23:50:25 uPilqlJv
まだー?
184:参加するカモさん
09/09/03 00:19:40 Q+A/ykcR
支援大気
185:参加するカモさん
09/09/03 00:45:20 Q+A/ykcR
駄目だ…眠い
186:名無しより愛をこめて
09/09/03 00:48:22 6zWmtX7e
支援 仕事が朝早いので、ここまでだ……