09/05/27 20:50:45 BgylEuON
私的には、作物作りの難しさは、品種改良による難しさではなく
本来、日本の気候ではない外国を起源とした品種が多いことだと思います。
現在流通している作物の、ほぼ全部が、元来日本に自生していたものでないのです。
だから、管理という手間をかけないと育ちにくい点がある訳です。
スイカやトマト・ナス・ピーマン等は、熱帯原産なので種を蒔いて発芽する
時期から育てると、収穫が遅くなってしまい寒くなると枯れてしまいます。ですから、寒い時期から苗をつくり5月頃植えるわけです。
ナスの早作りは江戸時代でもあったそうで、油紙でトンネルのような物を作り
落ち葉や藁を踏み込み発酵させた熱で発芽させ、管理したらしいです。
外来の野菜でも、日本に来てから長いものだと、管理が楽なものもあります。
例えばダイコンは奈良時代には確実にあったようです。
なので、各地の気候にあうように品種が淘汰されてきています。
白菜は作るのが難しい部類ですが、元々中国原産です。
日本的な野菜のイメージが強いですが、江戸時代にはまず誰も知らない野菜でしょう。
江戸後期から明治に入って来たのですが、品種管理の失敗続きで
本格的に全国的に栽培・流通されるようになったのは、なんと戦後からです。
ですから、白菜は日本の気候に慣れた品種が淘汰されずに現在まで来ていますので
病虫害を受けやすい性質があります。また多肥作物なので余計そうです。
全般的に作物の病害抵抗性は、固定種にしろF1にしろ増してきているのが実情です。
F1は病害抵抗性を目指す交配によって、固定種は地域の気候に合う性質を淘汰し続けていった結果によって。