09/10/12 12:04:20 BK+o/Gzx
久しぶりに街に出ているエアリスに会った。
秋らしくススキとかかわいらしいキクの仲間とかシックな色のドライフラワーとか
そんなラインナップのカゴを並べて折りたたみ椅子に座っていた。
ようエアリス、景気はどう?って声をかけたら
あいかわらすだよって肩すくめてた。
そしたら、ちょっとめかしこんだ若い男がやって来て
悩んだ末、小さな花束を買って行った。
彼女にでもプレゼントするのかな、って言ったら
そうだね、お花喜んでくれる彼女だといいねって
エアリスもその客の後姿を目で追ってた。
ところでエアリスの理想の人ってどんな人?
って唐突に聞いたら、エアリスは少し真顔で考えてから
「イナカモノ」
って答えた。
何それ、エアリスの王子様は白馬じゃなくて
軽トラか何かに乗ってやって来んの?って言ったら
あ、それいいかも、ってケラケラ笑ってた。
エアリスの花を買ってくれる客ってひょっとしたら
都会人のふりした田舎者で
故郷に咲いていた花を思い出してるのかなって言ったら
そうなのかもね、ってまた笑った。