08/12/04 21:23:12 XKO5iFFE
大阪 劇場案内 花園地区
大阪市の浪速区、西成区は庶民の街です。自転車で20分の範囲に
大衆演劇の小屋が5つあり、買い物のついでに芝居が見れます。
日常生活と劇空間が完全に混在しているのです。
特に鈴成座と梅南座のある花園地区はその傾向が強く、世間では特殊な役者もここでは、
「役者など珍しくも何ともないでェ」とごく通常の普通人の扱いを受けます。
ちなみに、花園 梅南通りの大夜店に鹿島純一と蛇々丸がちょんまげのまま500m歩いていても
誰もふりかえらなかったという話があります。
千秋楽のあと荷物の積み込みで道路が込むと,劇場主は「宵積み(前日の用意)しとけ、ブォケー!」
と業界言葉で近所から怒鳴られます。
伍代○雄にベンツを買ってあげたという噂のひいき筋もいる反面、
あの役者、この役者に入れあげて、家財一式失った人なんか、はいて捨てるほどいる街です。
近所のカラオケ喫茶では、オバはん達が、「あの役者のはおおきかった。」などと
虚実織り交ぜて平気で笑いさざめいています。
里見要次郎が住み,近江春之介も住んでいました。高校生の美川麗士がオートバイの爆音とともに
度々駆け抜けていったのもこの街なのです。
渋谷区の松濤で「市川」といえば「団十郎」という意味ですが、
ここ花園地区では「市川」といえば、もちろん100%「センタロ」なのです。
ここでは、ニコラス ケイジの名前は知らなくても 恋川純弥の名前を知らないと生きていけません。
花園地区は、大衆演劇のブロードウェイなのです。 ..つづく