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埼労連の労働相談には、県内の大手自動車部品メーカーへ派遣され、年末で解雇を言い渡された三十代男性の例もあった。
相談によると、この男性は神奈川県出身だが、同僚の派遣労働者には北海道や東北など遠隔地出身者も多い。
給料から寮費四万円を引かれ、生活で手いっぱい。寮を追い出されても、新たに部屋を借りる金も帰省費用もなく、
着替えだけを手に路頭に迷う可能性が大きいという。
相談の担当者は「怒っている派遣労働者は多くない。絶望に近いあきらめの状態」と指摘する。「何を言っても無駄。
こんな仕事を選んだ自分が悪い」という“自己責任”の心境で、会社側と交渉するなら次の仕事を探すと言う人が多い、という。
相談内容からは、社会と分断された姿が浮かぶ。派遣社員は制服を着て会社と寮を往復する毎日で横のつながりもない。
正社員が使うロッカーや更衣室、風呂は使えない。派遣先によっては社員食堂の利用も禁じられ、寮の個室でコンビニ弁当を食べる。
「仕事以外の引きこもり状態。人間扱いされず、頑張ろうとか戦おうという気持ちになれない」のだという。
相談の担当者は「労働三権が認められないような派遣という就業形態そのものが問題」と、指摘している。
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