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猛虎魂や!!平尾が連夜の絶叫G倒打
阪神で培った猛虎魂は生きていた。最後に、西武のシリーズ絶好調男・平尾に回ってきた。
「今の流れならチャンスで回ってくると思っていた。絶対に打ってやろうという気持ちでした」。
八回、同点に追いついてなお二死一、二塁。前夜のヒーローが中前に決勝打。二走・中村の
生還を見届け、力強くこぶしを天に突き上げた。
元阪神のベテランの読みがさえた一打だ。カウント0-3から直球を狙い、2球続けて変化球で
ストライクを取られた。「もういっちょ、来ると思った。決めていました」。読み通りのスライダーを、
コンパクトにセンターへはじき返した。
「監督、コーチ、球団の方々、そしてファンの人たち、みんなで勝ち取った勝利。本当にうれしいです」。
ヒーローはこう喜びを表した。
チームのムードメーカーを務めるベテランの胸中に、奮闘する後輩・中島の姿があった。
「中島がああいう形だったから」。昨年の交流戦で左足薬指を骨折しながら、チームに黙って
プレーを続けた男が、今シリーズでも第5戦で左わき腹を痛めながら強行出場を続けていた。
第5戦では中島の代役として途中出場しながら、好機で凡退して敗戦。その悔しさを
胸に連夜の活躍を見せ、優秀選手賞を獲得。「僕みたいな控えの選手が取れるとはね」と
笑顔を見せた。
今春キャンプ、茶髪、ガングロのスタイルを容認してくれた指揮官にささいなことで苦言を呈し、
逆に怒りを買った。指揮官の「去年、お前が2軍でくすぶっているときも、オレはお前を信じていたんだ」
という言葉を聞き、平尾は土下座で謝罪。「監督を必ず男にする」。その思いを強くした。
最後は遊撃・中島からのボールをファーストミットにしっかりと収めた。試合終了後、ベンチ裏で
「もらって良いのか?」と問う渡辺監督に、平尾は「もらってください。みんな監督を男にしようと思って、
やってきたので」とそのウイニングボールを手渡した。プロ15年目の苦労人が、努力と感謝の果てに、
男の約束を結実した。
デイリースポーツ
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