03/11/22 20:33
俺はドアを抜けて、空いた一席に座ると部長から教えてもらった言葉を
口にした。
「大盛りつゆだくねぎだくぎょく。」
その瞬間、店員も周りの客もしんと静まりかえった。
うかがうようにこちらを見る目が痛い。
「・・・お客さん、い、今なんておっしゃいました?」
俺はあわてるそぶりをみせずにもう一度つぶやいた。
「大盛りつゆだくねぎだくぎょく。」
店員は震えながら俺に耳打ちしてきた。
「店をでて左、最初の角を曲がって2つ目のビルの地下、ノックは
3、1、2。わかったらすぐに行け。」
周りにいた客の内、目だたない男が勘定を済ませるとそっと出て行った。
俺は訳がわからずに店を出ると言われたとおりに歩いてみた。
2つ目のビル、ここだ。地下に降りる階段もある、と、いきなり両腕を
掴まれた。
「おい、警察だ。抵抗するな」
俺は思わず両腕を振り回して駆け出した。警察ぅ?何の冗談だ?
ビーフボウル食うだけの事がなんでこんな事になるんだよ。
走りながら後ろを見ると本当に警官だった、それも4人も。
くそっ、『大盛りつゆだくねぎだくぎょく』って何なんだよ。
この謎、絶対にあばいてやる!俺のジャーナリスト根性が今目覚めた。
とりあえずは逃げ切る事だ。
こうして俺の冒険が始まった・・・
ちょっと長かった、 スマン。(書くたびに長くなっていく…)