09/08/17 04:53:30
>>128
スルタノフの強烈なパフォーマンスはいやがおうでも記憶に刻みこまれますね。
歴史的蓄積、普遍度などは、楽理志向の骨董屋やスノッブ的なニチヨウには必要かもしれませんが
音楽を『聴く』のに必要不可欠なもんでは絶対にない、と個人的に思います。
純音楽の守護者たるハンスリックの如く、構造だの意義だのを唱えたあげくに
「音楽の素人は情緒でのみ音楽を聴くから、もっとも多く音楽を感じる」と感じたままに
比喩表現をやたら用いて批評とは名ばかりの感想文を書き散らしたシューマン先生を揶揄するのは
理解できんでもないけど、それ自体が無価値とはシューマン先生の熱血ぶりにやられた自分には
とうてい思えないんであります。
ひたすら音楽に耳をすませ、そこに沸き起こる感覚を味わう、という行為に先入観という枷をかけて
二の足踏んでるのはなんだかなぁ、と。なぜにそんな難しく考えるのか、よくわかりません。
まあ・・・俺の書いてるもんくらいなら、好きで聴いてりゃ自然に身に付くレベルなので
東海ガールがクラシックに興味があるというなら、旅行と料理に投資する時間や金、
祇園の店を紹介してもらうのにかけた熱意、そういったもんを少し振りわけりゃいいだけなんじゃないですかね。
生息地が都内なら演奏会も大型CD店もゴロゴロあるし、自分が演奏する側となってアマチュア活動するのもあり。
恵まれた環境を謳歌してみてはどうかなっと。
>>133
同曲異演はクラシックの楽しみのひとつですね。
同じ演奏家が何度も同じ曲を録音することもあるし、年代ごとの演奏の特徴みたいなもんも意識して聴くと面白いです。
原曲の録音という話ですけど、19世紀末には録音機器自体は発明されていたので作曲家の自作自演は、今でも
けっこうな数が残っています。作曲と演奏の腕は比例しない場合もありますし、そんなんお前しか弾けねぇよ的な
作曲者の身体的(指)特性を活かしすぎた作品での素晴らしい演奏もあります。
エジソン版の円筒レコード時代は、経年劣化が激しくて聴くに堪えんしろものですけど
円盤レコード、いわゆるSP盤はアナログゆえの劣化はあっても材質が堅牢なので意外に聴けますね。
SP盤というのは蓄音機用のレコードと思ってもらえばいいと思います。
レコード意外に、リプロデューシングピアノというものがあります。自動演奏ピアノといえばわかりますか。
巻物状の紙に穿孔する方法で音情報を記しまして紙に空気圧をかけ、穿孔部を通してハンマーに力が作用し
鍵盤が動かすという仕組みなんですが、これは人気がありました。ノイズが多く再現力が落ちるレコードに対し、
一流の演奏家の繊細な表現の再現率は低くどれも似たり寄ったりにはなるものの、楽器音は生なので。
み~の爺様がこの穿孔されたロール譜を収集していたらしく、実はリプロデューシングピアノの存在は彼女から
教わりました。
【参考】
大作曲家自作自演
URLリンク(www.nicovideo.jp)