08/11/13 23:43:16
彼女が病気になった。
「すぐに良くなるよ」なんて笑っていたけど、色味の失せた顔、張りがなく弛んできた二の腕を見てもう駄目だと直感した。
4月になったら同棲する予定だった。料理の苦手な彼女は、「一緒になったら私も作るのかぁ…」て渋い顔してたっけ。
それからしばらくして突然の入院、少し広めの新しいマンションの中で俺は無人島にいるみたいだったよ。
9月の残暑も落ち着いてきた頃、大きめのバッグ2つ持って彼女が唐突に押し掛けてきた。
「やっと全快だよぅ」これからはずっと一緒にいれるよw
笑顔だったけど次に発作がおきるまでの短い猶予期間なのは察しの悪い俺でも即座に理解した。
1,2時間他愛もないおしゃべりをして、そうだ夕食をどうしよう?多分ちょっと困った顔の俺と彼女の目が合ったとき、なぜか彼女胸を反らして
「今日は私の手料理なのだ」…バンソーコーがVサインにひとつ貼りついてたっけ…
元気だった頃の彼女でも少し大きかったバッグからは玉葱・人参・馬鈴薯・カレールゥ そして別の紙袋に包まれた拳ふたつ分くらいのブロック肉が←この肉