08/08/11 23:57:38
あれは忘れもしない18の夏、俺は野球部のエースとしてマウンドに立っていた。
俺の学校は順調に勝ち進み、後アウト1つで甲子園という所まで行った。
しかし、現実は甘く無かった。全試合を一人で投げ抜いた疲れからか制球が乱れ、気づいたら満塁になっていた。
1点差、バッターはプロ注目の4番。全身全霊を込め投げた初球だった。打球は3塁線を抜け長打コース、俺は完全に諦めた。
その時、スタンドで試合を見ていた親父の胸ポケットから強烈な光が。そう、三井住友VISAゴールドが真夏の太陽に反射したんだ。
すると、塁審が「ファール!!」俺は驚いた。
その後、主審が近寄ってきて「あの三井住友VISAゴールドカードを持っているのは、あなたのお父様でしょうか?今までボールなんて偉そうな事を言ってすいませんでした。」ってマウンド上で土下座してきたんだ。
相手の4番も近寄ってきて「今まで打ってすいませんでした。これからは打ちませんので。」って言うから、適当に投げたら三振で甲子園出場を決めたよ。
そのせいで、夏の甲子園前に「三井住友VISAゴールド禁止」なんてルールが出来たけどな。さすがにスポーツの世界で三井住友VISAゴールドが通用したら大変な事になるし仕方ないか。
いやあ、全くどえらいカードだよ。