09/03/11 21:52:17
URLリンク(www.daiwa-pharm.com)
繊毛上皮細胞を使った興味ある実験があります。この細胞を特殊な
皿の上に培養しておき、繊毛が一定の方向に運動しているようにして
おきます。タバコの煙やヤニの水に溶ける物質を培養液に加えると、
繊毛運動が急激に弱まってしまいます。
こうした変化は喫煙者の気管支の繊毛上皮細胞でも予測されていますし、
化生といって繊毛のない別の上皮細胞におきかわることもよくしられてい
ます。このような状態になると異物が気道粘膜にたまってしまい、
炎症を起すことになります。異物の発がん性と局所の炎症細胞の産生
する活性酸素は上皮細胞の破壊と細胞再生にともなうDNA障害を引き起こ
すことになります。
こうした状態が繰り返されていく潜伏状態の間に、細胞増殖遺伝子
(アクセル)、細胞増殖抑制遺伝子(ブレーキ)あるいはプログラムされた
細胞死(アポトーシス)遺伝子の異常がおこり、上皮細胞のがん化にい
たるわけです。
URLリンク(info.cancerresearchuk.org)
(タバコ煙のシアン化水素(青酸ガス)は、人体の発癌物質等の毒物を吐き出す繊毛を弱らせ、ガンになりやすくする。
Hydrogen cyanide is a poisonous gas. Of all the chemicals in tobacco
smoke, it does the most damage to the heart and blood vessels.
Hydrogen cyanide does not cause cancer, but it increases the risk of
other chemicals causing cancer by damaging cilia. These are tiny
hairs lining the airways that help to clear toxins away.
By killing cilia, hydrogen cyanide causes other dangerous chemicals
to be stuck in the lungs and airways.
Hydrogen cyanide=シアン化水素(=青酸ガス)(たばこの煙中の繊毛障害物質の一つ)
cilia=繊毛