09/01/09 14:36:13 JvCe62rd0
>>387-389のつづき
そして、黄昏の近づく頃。
M1は、F1ちゃんの亡骸を遠巻きに見つめていました。
まるで近づくことを恐れているかのように、一定以上の間合いを崩そうとしませんでした。
廊下に広げられた清潔なバスタオルの上。
一切の活動を止めたF1ちゃんが、静かに横たわっていました。
生乾きの体毛は、生前の艶やかさからは想像もつかないほど荒れて、毛並みも乱れていました。
半開きの口からは、折れた犬歯と、力なくはみ出しかけている舌がのぞき、
開かれたままの両眼は、早くも瞳孔が濁って、輝きもなく虚ろそのものでした。
背に触れると、死後硬直が緩やかに始まった筋肉から強張りが感じられました。