09/08/08 15:01:41
「興味ねえから!!」
40過ぎた独身男のヒステリックな声が、休日の朝の食卓に響いた。
「母さん…もうダメ息子の親だって笑われるの…耐えられない!」
親の婚活に参加するための書類をテーブルに残し、母親は泣きながら部屋を出ていってしまった。
顔は真っ赤、怒りで震える手で、平静を装い、味噌汁を飲む負け組独身。
それまで黙っていた父親が言った。
「この書類に、年収と自己PRを……書け。」
「ごちそうさま!!」
嫁なし中年は、箸をバン!とテーブルに置き、二階にかけあがった。
独身中年は部屋に入るなり布団をかぶった。
…携帯が鳴った。メールを受信したようだ。
嫁しらずは携帯を見た。
【下におりてきて下さい。母さんより】
負け組貴族は下におりた。
食卓には、メロンとコーヒー。そして…あの書類とペンがあった。
ふと窓を見ると、外から部屋の中を両親が覗いていた。
人間不合格は、その場で、せいいっぱいの声をはりあげた。
「結婚なんか興味ねえから!!」
キャンドルサービス童貞は、メロンだけ持って、泣きながら二階にかけあがった。