09/08/02 21:48:38
駅前で喫茶店を開いてもう30年、店主はいつものように、おいしいコーヒーを客に出す。
この街と一緒に時代を過ごしてきた。
いつも隅の席で、小説を読んでいた学生服の彼女は、主婦になり、子供を連れて、ケーキを買いにきてくれる。
何回注意しても、コーラを飲みながら、タバコを吸って騒ぐヤンチャなガキは、今では、平日の昼下がり、背広姿で、部下とコーヒーを飲みにきてくれる。
時は過ぎ、みんな大人になってゆく。
ただ…あいつは…。
毎週日曜日。あれが来る。
口だけは一人前の、40過ぎて嫁も見つけられない負け組。
休日の午後に、ゆっくりコーヒーなんか飲んでる暇なんかないはず、
さっさと嫁探してこい!親が泣いてるぞ!
あれにだけ、はジョージアをコップに入れて出す。
中年坊主に、うちのコーヒー飲ますのはまだ早い。