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神奈川、埼玉、茨城、静岡など九県警の合同捜査本部が摘発を進めている中国を拠点にした振り込め
詐欺組織が約一年前から、少なくとも十数人の日本人を中国へ渡航させていたことが、捜査関係者への
取材で分かった。日本人渡航者は、中国沿岸部にある複数の拠点に散らばり「かけ子」として日本国内
の高齢者宅に電話をかけていたという。
捜査関係者によると、詐欺組織は首都圏に住む二十~三十代の若者を中心に「中国に行って、日本に
電話をかける仕事をしないか」などとリクルートした。
昨年七月以降、アジア専門の旅行会社を通じ、百八十日の滞在ビザや航空券を手配し、成田や関西
国際空港から出国させていた。渡航費や滞在費は組織持ちだった。
日本人の「かけ子」は数人ずつのグループに分かれ「警察の者ですが、あなたのキャッシュカードが
悪用されています」などと日本の高齢者宅に電話。相手が信用すると、「ナビゲーター役」が、日本
国内の実動部隊に連絡、「外回り」が高齢者宅に出向いてキャッシュカードをだまし取り、「出し子」
が現金自動預払機(ATM)で預金を引き出していたという。
金は「回収役」が集め、中国国内の組織上層部に流れたとみられる。
中国から帰国したところを逮捕され、詐欺罪などに問われた「かけ子」の男(31)の公判で、検察
側は「事務所に出入りする中国人共犯者から、日本国内の事情について説明を頼まれることもあった」
と指摘。別の捜査関係者は「一般の携帯電話と比べ値段が安く、発信元が特定されにくいIP電話が
使われていた」と語る。「アジトが海外にあると、行動確認が難しい」と打ち明ける。
合同捜査本部は昨年十月以降、静岡県磐田市や愛知県瀬戸市に住む高齢者から金をだまし取った
などとして、日本人の「出し子」や「かけ子」ら計十四人を逮捕。被害は東北から九州まで全国各地に
及んでいる。
URLリンク(www.tokyo-np.co.jp)
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