08/10/01 11:32:30
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昨年11月の賞味期限改ざん報道を皮切りに、日本マクドナルドについてさまざまな
報道がなされている。まず、本誌でも度々取り上げているように、店長の過酷な
労働状況と、それに見合わぬ冷遇が「名ばかり管理職」という言葉と共に
クローズアップされ、残業代支払いをめぐり「店長は管理職であるか否か」という
問題が浮上した。
また、2005年12月より行われていたマクドナルド店長の残業代未払い裁判において、
今年1月28日に原告である店長の訴えが認められたことで、同様の雇用形態を
取るほかの外食産業にも影響を与えかねない事態に発展した。
裁判はただちに控訴されたことで、過去の残業代の未払い問題解決は先送りされて
いるが、この判決が判例となった場合、ほかの店長全員が同様の訴えを起こせば、
今後、マクドナルドは100億から200億円もの残業代未払い分を支払わなければ
ならないといわれる。
マクドナルドユニオン(以下、ユニオン)の広報を務める日本労働組合総連合会・
一條茂氏によると、実際ユニオンでも集団訴訟についての提案もあったようだが、
それでは自分が勤める会社が潰れてしまうということで、見送られたという。
そんな事態を受けて、新たにマクドナルドが打ち出したのが、「残業代を支払う
代わり、店長手当てを払わない」という、都合のよい新報酬制度だ。しかし、これは
ユニオン並びに世論の反発もあり、すぐさま凍結され、8月からは店長手当てに加えて
残業代が認められるという報酬制度に移行した。
しかし、残業代が支払われるようになったからといって、現場の状況がすぐに
改善されたとは一概に言えないようである。
「会社では残業は月に18時間以内にするよう指示がなされていますが、労働環境自体が
改善されていないのだから、指示が出されても守れない店が出てくる。それに、残業の
多い少ないは店長の評価に直接響きます。マクドナルドにおける査定は、いわゆる
業績における評価に加えて、エリアマネージャーなど、評価者の心象にも左右される。
その心象の部分で、残業の多寡がかかわってくるんです。月18時間を大幅に超えた
残業時間をバカ正直に申告していると、必然的に心象が悪くなり、評価が下がる。
そうなると、自らのタイムカードを改ざんして、サービス残業をせざるをえない」
(前出・一條氏)
続きます。ソースは
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