08/09/26 23:32:27
製造業で派遣労働者を3年の期限を超えて働かせる違法行為を規制するため、厚生労働省は
26日にも全国の労働局に一斉通達を出す方針を固めた。派遣終了後にいったん契約社員などに
してから、再び派遣として雇う違法行為が09年に相次ぐ恐れがあるため、指導を強化する。
大手製造業の工場では、06年に違法な「偽装請負」が社会問題化した結果、請負から派遣への
切り替えが進んだ。その派遣労働者らが来年一斉に雇用期限を迎えるため、「09年問題」として
企業は対応を迫られている。
通達では、派遣を3年間受け入れたあとは、正社員や期間工などの直接雇用にするか、
請負契約に切り替えるように要請する。
特に、派遣会社が主導して、同一の派遣労働者を一時的な直接雇用を経て再び派遣に戻した
場合は、職業安定法で禁止されている「労働者供給」にあたる可能性が高い、と初めて明記する。
また、請負に切り替えてもメーカー側が仕事の指示を直接、請負労働者に出すと偽装請負に
なるため、あらためて注意を促す。
労働者派遣法では、派遣が正社員を代替しないよう、一部の業務を除いて同じ仕事に派遣を
3年以上使うことを禁じている。厚労省は指針で「派遣終了後、新たな派遣を受け入れるまでの
期間が3カ月以内の場合、継続的な派遣とみなす」と定めている。
派遣会社のなかには、この指針を逆手に取り、派遣期間の終了後、派遣先にいったん
直接雇用させて、3カ月を超えた後に再び派遣に戻すことで、法の網を逃れようとする
動きがある。同省はこうした行為を取り締まる方針だ。
09年問題をめぐっては、キヤノンが子会社を含めて07年末に約1万2000人いた工場の
派遣社員を、年内に半数ずつ期間工と請負に置き換える方針。コマツは08年3月に750人いた
工場で働く派遣労働者全員を09年3月までに期間工に切り替える予定だ。
派遣や請負に詳しい阿部正浩・独協大教授は「派遣は一時的な業務に限るのが原則。
3年を超えるような業務は本来は内部労働者で行うべきで、低コストの派遣に安易に
頼ってきたことが09年問題を生んだ一因。企業は外部人材を活用する業務の範囲を
見直すことが必要だ」と話す。(生田大介)
▽News Source asahi.com 2008年09月26日
URLリンク(www.asahi.com)
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09年問題をめぐる違法行為と通達内容
▽厚生労働省
URLリンク(www.mhlw.go.jp)
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