08/09/18 23:41:32
米政府・当局による保険最大手AIG救済ではデリバティブ(金融派生商品)「クレジット・
デフォルト・スワップ(CDS)」が注目された。企業の破綻(はたん)リスクを売買するCDS
は投資に対する保険効果を持つとされ、市場の混迷を背景に、世界的に取引が増加。国
内でも大手銀行の取引残高(想定元本ベース)は5541億ドル(約57兆円)と1年間で倍
増した。一方、CDSに深入りした米金融機関の危機が続く中、保険機能を維持できるのか
懸念がくすぶっている。
◇ギャンブルに酷似
世界のCDS残高は2007年末時点で62兆ドル強(約6500兆円)と2年間で4倍近くに
膨張した。邦銀も昨年夏以降、金融市場が動揺する中、投資リスクを回避する狙いから、
こぞってCDSを購入。日本銀行によると、大手銀行など13金融機関のCDS残高は今年
6月末で5541億ドルと昨年6月末(2700億ドル強)から倍増した。
しかし、CDSは相対で取引・転売され、対象企業の債券を保有していなくても購入できる。
理論的には誰でも大手企業の倒産リスクに投機でき、ヘッジファンド関係者は「保険よりも、
競馬や選挙など何にでも賭けられる英国の賭博『ブックメーカー』に仕組みは近い」と指摘する。
(2008/09/18 19:10)
ソース:時事通信
URLリンク(www.jiji.com)
注:クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の仕組み(ウィキペディアより)
2者間(買い手と売り手)の間で結ばれた次のような契約である。買い手が企業A(参照企業という)
への貸付債権や社債を持っている場合などを想定するとわかりやすい。
*買い手は売り手に定期的にプレミアム(保険料)を支払う。
*売り手は企業Aがデフォルトした際に、あらかじめ決められたルールに従いその買い手の損失を補償する。
企業Aに対して貸付債権などを持っている銀行がCDSを購入することにより、貸倒れのリスクを
ヘッジすることが可能となる。
※依頼ありました:48-848