08/09/17 23:21:53
コメ加工販売「三笠フーズ」(大阪市北区)が農林水産省から工業用として仕入れた汚染米を転売していた問題が静かな波紋を呼んでいる。
汚染米とは主にカビが発生したもので、猛毒となるカビ毒のアフラトキシンによって肝臓ガンなど発症の危険性が危惧されているものとなる。
「三笠フーズ」は米を原材料とした「糊」などの生産目的に農林水産省が工業米として販売したものを食用米として意図的に転売。
結果的に工業用米が食用に転用されてしまったというものとなるが、
農林水産省によって汚染米を原材料にして「糊」を生産していると指摘された接着剤などのメーカーはこの発表に反論して、
接着剤の原材料に米を利用することはない、と否定。
では、農林水産省が言っている「糊」とは何なのか追求されると、
農林水産省側は工業用米の主用途となる「糊」とは具体的にはベニヤ板などの合板に接着に用いる「糊」のことだと説明。
しかし、合板材の生産業者に関しても接着剤には米ではなく小麦を使っていることが判明。
結果論から言うと農林水産省が主張する「糊」の生産用工業米の需要は元々、存在していなかったということにもなり、
農林水産省が工業用米として卸した汚染米の多くは業者によって食用として転売されていた可能性なども浮上してきている。
この問題に関連して一部も問題視されているのが、
国立がんセンターが公開している都道府県別の肝臓ガンの死亡者数の都道府県別グラフと年次推移グラフとなる(図参照)。
見たとおり、肝臓ガンの死亡者は「三笠フーズ」の汚染米が流通していた西日本に偏る傾向があり、
また、時系列的にも「三笠フーズ」の汚染米が流通し始めた10年前頃から増大傾向にあるなど、不気味な相関関係が生じている。
これまでの研究では、日本における肝臓ガンの発生要因の80%はC型肝炎ウイルス、15%はB型肝炎ウイルスであることが判明している。
また、統計上、10年位前から肝臓ガン死亡者数が増えたように見えるのも、
死因統計分類の変更に伴う統計処理上の問題で、実際には肝細胞ガンによる死亡者数は減少傾向にあることが判っており、
今のところ専門家の間では、この不気味な相関関係は単なる偶然の一致とする見方が優勢だ。
と言っても、発がん性のあるアフラトキシンが含まれている汚染米を食しても問題ないのかと問われれば、
例え少量であっても危険性はないとは言えないと答えざるを得ないだろう。
もちろん、今回の問題が「三笠フーズ」だけの問題であれば、汚染米の影響度は限定的なものとなるかもしれないが、
接着剤の生産業者は米を原材料に使うことはないときっぱりと否定。
更に、農林水産省がいうところの工業用米の主用途となる合板の接着用にも9割の業者は小麦を使っていると証言しているのである。
これらの状況を考えると農林水産省が卸してきた膨大な量の汚染米の多くは西日本を中心に食用として転売されて、
長年に渡ってヒトの口に入っていた可能性があることとなる。
肝臓ガンによる死亡者数が西日本で多いのは、汚染米が原因ではないと完全に否定することはできないところに
今回の問題の不気味な闇が広がっている。
ソース:Technobahn(図あり)
URLリンク(www.technobahn.com)