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東海軒の鯛飯弁当は1892(明治25)年に登場した、全国最古の鯛飯駅弁。
静岡大火で負傷した駅弁屋初代店主を鉄道幹部が孫連れで見舞った際、その孫が菓子に見
向きもしなかったのに、煮てボロボロになってしまった鯛を味付けして御飯に載せて出す
とよく食べたことから、子供も年寄りも食べやすい駅弁を作りたかった病床の店主が調理
人に工夫させて製品化した、というエピソードが伝わる。
経木の枠の小柄な長方形容器に、桜飯とオボロつまり鯛そぼろの混ぜ御飯の上に、さらに
鯛そぼろを載せている。その両者は一体化し、おはしで上から押すとスポンジのように沈
み込み、離すと元に戻る弾力性を持つ。口の中でもその特性が食感に生かされて、味を引
き立てる。