08/10/13 08:28:03 blIDpNad
▼[コラム] 大統領リーダーシップ不在の危機 (ハンギョレ)
アメリカ発の金融危機が韓国を襲いながら、李明博大統領の経済リーダーシップと経済官僚たちの
危機管理能力に対する不満が噴出している。大統領がいくら“今大韓民国が恐ろしがる根本的な理由
はない”と叫んでも、国民の不安感は沈静化しない。経済の司令塔と言える姜万洙企画財政部長官に
対する怒りと恨みも空を突きそうだ。彼が就任初期からこだわったウォン安レート政策で、中小企業は
おびただしい被害を受けたからだ。ハンナラ党が先導するドル集め運動に対しても、国民の視線は
冷ややかだ。
1997年の通貨危機当時、金(きん)集め運動を広げるなど国家的危機克服に力を加えた国民が、
どうして今は政府に冷笑と不信を送るのか? その理由は20%をうろちょろする李明博大統領の低い支持
率のせいもあるが、根本的には国民が彼のリーダーシップと国政運営能力に不信を抱いているからだ。
彼は貧しい隣人を助けるために自らの財産を社会に還元するという大統領選挙時の約束を、10ヶ月
経っても守っていない。彼は自分が当選すれば株価を3000Pに上げると公言した。しかし現在指数は
1200P水準に落ちた。また韓国の株価が暴落し始めた時にファンドを買うと大口をたたいたが、未だに
ファンドを買ったという話は聞こえて来ない。わずか6ヶ月先も読めない大統領の近視眼と軽率な言行
が、国民的不信を招いたわけだ。
彼がこの間ロシアを訪問した際に“金融問題への先制的対応がお上手で被害を減らした”と言った
発言は、彼の状況認識がいくら現実とへだたっているかを象徴的に見せてくれる。誤った為替介入
政策で2ヶ月で200億ドルを飛ばしてもお上手だったという手前味噌に、国民は言葉を失う。
不発に終わった産業銀行のリーマンブラザース引受も同じだ。産業銀行が株式引受を通じて経営
権を引き受けた後にリーマンが破産すれば、韓国はリーマンが抱えていた数千億ドルの債務をその
まま引き受けて、国家不渡りという大きな災いに直面したかも知れない。考えただけでも背筋がぞっと
する。世界的投資銀行を引き受けることで韓国を金融ハブに跳躍させるという産業銀行の夢のような
幻想に、李大統領を含む青瓦台参謀陣、そして経済官僚たちが全然歯止めをかけなかったという事実
は、政権全体の判断能力に対する疑問をもよおす。
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