05/05/11 01:54:38 BmQ/vehs
夏の真っ盛り、ここ熱血スタジアムでは熱血高校対花園高校の野球の試合が繰り広げられていた
9回裏最終回、熱血高校の攻撃、マウンドに上るのは背番号1番鷲尾修二
花園高校は主将りきの会心の3ランホームランによって3-2とリードしていた
ここを守りきれば勝てる!だが鷲尾を始めナインたちは憔悴しきった顔をしていた
この野球大会は本来の野球のルールと違い、
必殺技はいつでも使用可能で相手を攻撃することで体力を消耗させることができるのだ
鷲尾も先ほど姿の爆弾パンチをわき腹に食らって意識が朦朧としていた
灼熱の太陽と熱血セブンの執拗な攻撃は鷲尾の体からコントロールと体力を確実に奪っていた
失投につぐ失投で熱血の9番姿を歩かせ、1番立花に二塁打を打たせてしまった
もうだめだと思った、マウンドを降りるしかないと思った、これ以上みんなに迷惑はかけられない
その時りきがタイムを賭けナインを集め円陣を組んだ
「鷲尾、お前の夢って野はそんな程度だったのか?お前らも根性はその程度なのか?負けても俺一人で戦う!お前らはもう帰れ!」
「いやりきさん!俺に!俺に投げさせてください!」「俺たちもがんばります!」
「よしお前ら!せめて男としてだけは落伍者にならない試合にしようぜ!花園の根性を見せてやるんだ!」
花園ナインは力の友情を確かめた、力の友情が全員に伝わった
それからのナインは鷲尾の好投、早乙女の冷静なリード、ナインの根性の守備で、2番一条と3番七瀬を討ち取った
そして迎える最後の打者は、熱血の主砲4番くにお、今まですべての打席でヒットを打ち本塁打まで出した強打者だ
それでもお互い健闘しフルカウントまでこぎつけた、次の一球が勝負を分ける
早乙女の出したサインはストレートだった、鷲尾のコントロールを信じていたのだった
ここにくるまでいろいろなことがあった
怪我が元で野球をあきらめたこと
やさぐれて喧嘩ばかりしていた毎日
りきと出あって変わった自分
この日のために、自分の夢だった甲子園のために、力を貸してくれたみんな
今までの鷲尾なら萎縮し、代わりにりきに投げてもらっていたかもしれない
だが鷲尾は変わった、強くなった