【PAS】P.A.S.総合 リード6 【プロムナード】at CGAME
【PAS】P.A.S.総合 リード6 【プロムナード】 - 暇つぶし2ch843:NPCさん
06/08/11 01:15:20
「一発やっかぁ」
スーツを脱ぎ捨てると、縦じわでよれよれの前垂れを整えた。キャラシートの前に立ち股を開く。
既に構想は固まり、俺のシャーペンは俺の動きを待つ。
参考資料を横に置いて書き写すと、ルールブックを持ち上げて、消しゴムがそこにあった。
「俺の今回一人のPCだぜ」声に出していう。
「男はやっぱ幻針族」
やおら紙袋の脇から、ズルムケ状態のログを取り出す、手にページをたっぷり取り、逆手でテイルをこね回す、
「ヌリュッ、ヌチョッ」音が俺のキャラメイク中枢を更に刺激する。
「種族技能たまんねぇ」扱きに合わせて、身体を上下させる。
「幻針族の種族技能にゃあこれだよ」毒針を選択する。
「シュッ、シュッ、シュッ、シュッ」顔から熱くなり、やがて頭の中が真っ白になる。
「光響武器、光響武器」「瞳魔法に歌魔法」
頃合いをみてシャー芯を引き抜く。俺は自分のこの格好が好きだ。
白い消しカスだけが机に残り、バラバラの下書きのバックに、黒インクを垂らして、腕を振り、左手でキャラシを引っ張り、右手でヌルヌルとGペンを扱く。
イメージの中のPCは、アルト一の伊達男になっていた。
「ちきしょう誰かに見せてやりテェよ」完成が近付くと、いつもそう思った。線画をもう一度上書きし、トーンを追加すると、理想へ向かってまっしぐらだ。
「幻針族なってやる」「毒針一本のほんまもんの幻針族」
「うりゃ、そりゃ」「ズリュッ、ブチュッ」トンカスを飛ばしながら、コピー機をめざす。
「小銭がねぇよ」心の奥から、激しい焦りが起こった。やがて奔流となり、俺を悩ます。
-出してぇ-もっと描きてぇ-相反する気持ちがせめぎあい、俺は崖っ淵に立つ。
「あったっ」俺は膝キャラシを直角に当て、コピーに備える。コピー機はキャラシを写そうとしていた。
「蠍一匹 ! 」「ぶちっ」
排紙トレイを押し分けて、白いコピーがしゃくり出される。
真っ白い時間が過ぎ、目の前が現実に戻る。


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