04/07/09 21:20
> ■本日の読書:『火星の土方歳三』吉岡平
> 五稜郭の攻防で戦死した土方歳三が火星へ行くという話である。
> SFファンであれば誰もが知っている、かのエドガー・ライス・バロウズの傑作、『火星のプリンセス』の世界を借りた作品である。
> 火星世界の設定といい、登場する人種やクリーチャーといい、たいへん原作の雰囲気を大事にしている。
> また土方歳三の活躍も鬼の副長ならかくあらんという、とても納得のいく作品である。
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> 作品を、減点方式で採点するとしたら、瑕瑾の見つからない丁寧な作品であると言えよう。
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> もう、ここまで書けばおわかりいただけただろう。
> この作品の最大の欠点はただひとつなのだ。
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> ぶっちゃけ、面白くない。
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> そうだ!
> 面白くねぇんだよ!
> 物語がとにかく平板なのだ。そりゃ、確かに土方は次から次へと危機や苦難に巻き込まれるが、これがもう、ちっとも盛り上がらない。魅力的なはずのキャラクターも、これまたちっとも魅力的に見えない。
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> もって他山の石とさせていただこう。