DQFFバトルロワイアル PART7at FF
DQFFバトルロワイアル PART7 - 暇つぶし2ch2:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/02/25 10:23 T01UqQUk
+基本ルール+
・参加者全員に、最後の一人になるまで殺し合いをしてもらう。
 ……ハズでしたが、生存者は全員ゲームから脱出しています。
 参加者が今後どうなるかは、書き手次第です。

+首輪関連+
・参加者には生存判定用のセンサーがついた『首輪』が付けられる。
 この首輪には爆弾が内蔵されており、着用者が禁止された行動を取る、
 または運営者が遠隔操作型の手動起爆装置を押すことで爆破される。
 ……ハズでしたが、生存者は全員首輪が外れています。

+魔法・技に関して+
・初期で禁止されている魔法・特技は以下の通り↓
「レイズ」「アレイズ」「リレイズ」「フェニックス(転生の炎)」
「ザオラル」「ザオリク」「ザオリーマ」「メガザル」「メガザルダンス」「精霊の歌」その他、復活系の魔法・特技
・全体攻撃の範囲は「攻撃側から見えていて、なおかつ敵と判断した相手全て」。

※現在の禁止技:
 復活系の魔法・特技。
 ルーラ、バシルーラ、テレポなどの転移呪文・魔法。および、リターン、デジョン、ラナルータ
 アストロン、メテオ、コメテオ、コメゥト、クエイク
 ミニマム・トード・カッパー・ブレイク、ポーキー・ゾンビー

+戦場となる舞台について+
・現在の舞台はゾーマの城。

3:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/02/25 10:24 T01UqQUk
━━━お願い━━━

※一旦死亡確認表示のなされた死者の復活は認めません。
※新参加者の追加は一切認めません。
※書き込みされる方はCTRL+F(Macならコマンド+F)などで検索し話の前後で混乱がないように配慮してください。
※参加者の死亡があればレス末に、【死亡確認】の表示を行ってください。
※又、武器等の所持アイテム、編成変更、現在位置の表示も極力行ってください。
※人物死亡等の場合アイテムは、基本的にその場に放置となります。
※本スレはレス数500KBを超えると書き込みできなります。注意してください。


4:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/02/25 10:25 T01UqQUk
書き手の心得その1(心構え)
・この物語はリレー小説です。
 みんなでひとつの物語をつくっている、ということを意識しましょう。一人で先走らないように。
・知らないキャラを書くときは、綿密な下調べをしてください。
 二次創作で口調や言動に違和感を感じるのは致命的です。
・DQ板は連投規制が厳しいです。話の途中で止まっていても書き込み最後の現状報告が終わるまでマターリお待ちください。
・UPされた作品は、原則的に修正は禁止です。
 うpする前に本当に前レスと矛盾がないか、誤字脱字がないか推敲してください。
・巧い文章はではなく、キャラへの愛情と物語への情熱をもって、自分のもてる力すべてをふり絞って書け!
・叩かれても泣かない。
・来るのが辛いだろうけど、ものいいがついたらできる限り顔を出す事。
 できれば自分で弁解なり無効宣言して欲しいです。

書き手の心得その2(実際に書いてみる)
・…を使うのが基本です。・・・や...はお勧めしません。また、リズムを崩すので多用は禁物。
・適切なところに句読点をうちましょう。特に文末は油断しているとつけわすれが多いです。
 ただし、かぎかっこ「 」の文末にはつけなくてよいようです。
・適切なところで改行をしましょう。
 改行のしすぎは文のリズムを崩しますが、ないと読みづらかったり、煩雑な印象を与えます。
・人物背景はできるだけ把握しておく事。
・過去ログ、マップはできるだけよんでおくこと。
 特に自分の書くキャラの位置、周辺の情報は絶対にチェックしてください。
・一人称と三人称は区別してください。
・極力ご都合主義にならないよう配慮してください。露骨にやられると萎えます。
・「なぜ、どうしてこうなったのか」をはっきりとさせましょう。
・状況はきちんと描写することが大切です。また、会話の連続は控えたほうが吉。
 ひとつの基準として、内容の多い会話は3つ以上連続させないなど。
・フラグは大事にする事。キャラの持ち味を殺さないように。ベタすぎる展開は避けてください。
・ライトノベルのような萌え要素などは両刃の剣。
・位置は誰にでもわかるよう、明確に書きましょう。

5:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/02/25 10:26 T01UqQUk
現在位置:ゾーマの城

【アルス(マジャスティス習得・消耗・負傷) 所持武器:対人レミラーマの杖 天空の剣 黄金の腕輪】
【ライアン(消耗) 所持武器:大地のハンマー エドガーのメモ(写し)】
【ティナ(消耗) 所持武器:プラチナソード チキンナイフ】
【バーバラ(消耗) 所持武器:果物ナイフ・ホイミンの核・メイジマッシャー・ミスリルナイフ】
【エドガー 所持武器:エンハンスソード ミスリルシールド ボウガン スナイパーアイ ブーメラン  首輪×5】
【エアリス 所持品:エドガーのメモ マジャスティスのメモ 癒しの杖 妖精のロッド 月の扇】
【ティーダ 所持品:吹雪の剣 いかづちの杖 参加者リスト ロトの剣 小型のミスリルシールド マテリア(かいふく) 真実のオーブ】
【アーロン 所持武器:バスターソード 折れた鋼の剣】
【バッツ(魔法剣士 白魔法)/ 所持武器:ブレイブブレイド、グレネード五個 レナのペンダント】
【オルテガ 所持武器:危ない水着 グレートソード 覆面 壊れた水鉄砲 ビーナスゴスペル&マテリア(回復)天罰の杖】
 行動方針:バラモスゾンビを倒す

【デスピサロ 所持アイテム:『光の玉』について書かれた本 死神の鎌】
【サマンサ 所持アイテム:勲章(重装備可能)星降る腕輪 手榴弾×1】
【デッシュ 所持武器:アサシンダガー 加速装置 裁きの杖 首輪×5】
【とんぬら 所持品:さざなみの剣】
【クーパー 所持武器:珊瑚の剣 天空の鎧 天空の盾 天空の兜】
【アニー 所持品:マインゴーシュ】
【リディア(魔法使用不可) 所持品:なし】
【エーコ&モーグリ 所持武器:なし】
【アイラ(ゾンビ・左腕欠損、処置済み)所持武器:ダイアソード 死者の指輪】
【パパス 所持品:アイスブランド イオの書 妖剣かまいたち ドラゴンテイル 食料多】
 行動方針:別の魔王を迎え撃つ

【ゼニス 所持武器:アンブレラ 羽帽子?】
 行動方針:最後まで物見遊山?

6:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/02/25 10:30 zQ2AOeTn
【リュック(進化完全制御):所持武器:なし】
 行動方針:ゾーマを倒し、仲間を救う
429 名前: 名前が無い@ただの名無しのようだ [sage] 投稿日: 04/02/24 00:03 ID:48PABvbh
作品別生存状況一覧

DQ1 0/1 全滅
DQ2 0/5 全滅
DQ3 4/6 アルス、サマンサ、オルテガ、ゼニス
DQ4 2/16 ライアン、デスピサロ
DQ5 4/10 とんぬら、クーパー、アニー、パパス
DQ6 1/5 バーバラ
DQ7 1/7 アイラ
DQM 0/3 全滅
計 12/53

FF1 0/1 全滅
FF2 0/5 全滅
FF3 1/3 デッシュ
FF4 1/9 リディア
FF5 1/5 バッツ
FF6 2/7 ティナ、エドガー
FF7 1/7 エアリス
FF8 0/4 全滅
FF9 1/10 エーコ
FF10 3/4 ティーダ、アーロン、リュック
FFT 0/3 全滅
計 10/58

7:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/02/25 17:52 ozXgwbrD
保管庫
URLリンク(jbbs.shitaraba.com)

8:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/02/25 20:08 toiMuVgs
>>1


9:1/4
04/02/26 00:15 +qBYSiZD
バラモスゾンビとオル……あらくれ仮面の戦いは激しさを増した。
一撃一撃がとてつもない破壊を伴った暴風のようなもの。
その狭間で、二つの化け物たちが踊り狂う。

今のところ、戦力は拮抗している。
身体能力を強化する覆面のお陰もあったが、長時間にわたる戦闘で確実にバラモスゾンビの能力は削られていた。
それが忌々しくもあり、愉快でもある。魔王である自分をてこずらせるのは小賢しいが、彼奴らの腸をブチまけるのはさぞかし快感であるだろう。
負ける事など考えていない。それは、魔王なのだから。

「やるではないか」
バラモスゾンビの言葉に、
「悪に誉められても嬉しくない」
あらくれ仮面は素っ気無く返す。
「受け取っておけ。冥土の土産ぐらいにはなろう」
「そなたの、か?」
バラモスゾンビは笑ったようだった。あらくれ仮面も笑った、ようだが覆面に隠れて見えない。
そして――

「ゴォォォォォォォォォ!!」
「フゥゥゥゥゥゥゥゥン!!」
人のものとは思えない……まあいろいろな意味で人ではないのだが……雄叫び。
ほぼ同時に床を蹴り、お互いがお互いに突撃する。
刹那の交錯、一瞬の激震。力と力のぶつかり合いが周囲を揺らし
……そして消えた。

「よもや、ここまで、とはな」
バラモスゾンビが己の体を見下ろしながら呟く。
「………ふん」
あらくれ仮面……オルテガはその状況に素っ気無く鼻で笑った。


10:2/4
04/02/26 00:16 +qBYSiZD
バラモスゾンビの体には、グレートソードが突き刺さっている。
左肩から心臓のあたりまで切り裂いて、そこで刃が折れて止まっている。
オルテガの体には、バラモスゾンビの腕が生えている。
例えどんなに屈強な肉体であろうと所詮、人。
筋肉だけで魔王の腕を防げるわけもなく、胸から背中へ、腕は突き抜けていた。

バラモスゾンビは腕を引き抜き、ゆっくりと振り上げる。
オルテガは吐血を堪えながら、それを睨みつける。
「オレはお前に破れる。だがお前も終わりだ。若者たちがお前を打ち滅ぼすだろう」
「そうか、では息子にその正体を知られぬまま死ね」
それはある意味恩情であるかもしれない、とオルテガは思う。
覆面の誘惑に耐えきれず醜態を晒し続けた自分が、どうして名乗り出る事ができようか。
自分の正体を知る者は一人として生き残らず、そして自分は死ぬ。
しかし一つでも置き土産が出来たのだから、それは無駄ではなかったと思う……

人が、人として、生きることができる、そんな理想の世界を求めて、戦ってきた。
それは、果される事はなく、無念ではあるが、不安ではない。
後を継ぐ者が、いるのだから。自分が、駄目ならば、次が、きっと、果す、だろう。
人は、弱い。だから、そうして、命を、繋いで、未来を、作ってきたのだ。

だから、後の事は、頼む――アルス。我が息子よ。


11:3/4
04/02/26 00:17 +qBYSiZD
バラモスゾンビは、もう動かなくなったそれを一瞥すると、廊下の向こうを見た。
状態は悪い。ゾンビ状態なので痛みもなく正確なことはわからないが、
蓄積したダメージはけして軽くはない。骨は所々ヒビが入り、グレートソードの刃は抜けない。
歩くたびにパラパラと、体から何かが抜けていく。
だが、それが何だというのだ。だから負けるという事はありえないのだ。

廊下の向こうから宿敵が現われる。その手には先程とは違う剣が握られている。
淡く光る白銀の刃、翼を広げた鳥の意匠の鍔、その中央には真紅の玉石が輝く。
それは彼の剣だった。世界に平穏をもたらした伝説の剣が今、現実に戻る。

敵が走る。自分も走る。
交差は一瞬、音もなく、ただ振るわれた武器が熾した風のみ残る。
それで全ては決した。バカな、と思う間も無く、全てが終わった。
先程の戦闘とは比べ物にならないほど、速く、性格で、鋭い一撃は、
オルテガの一撃をなぞってグレートソードの刃を砕き、バラモスゾンビを両断したのだった。

アルスはバラモスゾンビが塵に帰るのを確認すると、一つ息を吐いた。
ティーダから譲ってもらった剣は相当のものだったし、連戦で相当弱っていた。
特に、グレートソードが突き刺さっていた左肩は動かないようだった。
それらが重なって生まれたのが、先程の一撃だ。

「やったっスね。さすがアルス」
駆け寄ってきたティーダに、アルスは首を横に振る。
「いや、ティーダが来てくれなかったら危なかったよ。
 僕だけじゃ勝てなかった。みんながいてこその勝利だよ」
他人の剣である天空の剣でこの結果を引き出せたかどうかはわからない。
重さも重心も、全てが自分の好みであるこの剣も勝利の一因であることは間違いない。

12:4/4
04/02/26 00:20 +qBYSiZD
倒れている男の様子を見に行ったエアリスは、アルスたちに首を横に振る。
チョコボは悲しそうに鳴き、アルスは溜息をつく。
割と正体不明だったが、自分を助け、バラモスゾンビに決定的なダメージを与えたことだけは間違いない。
だから感謝とお礼がしたかったのだが……

何故だろう。この胸を過ぎる寂寥感は。自分はまた、間に合わなかったのか。
また? アルスは眉を顰める。ゾーマから渡された紋章、時折感じる違和感、この剣を握ったときの感覚。
自分は大切な何かを忘れている……そんな気がした。


【アルス(マジャスティス習得・消耗) 所持武器:ロトの剣→王者の剣 対人レミラーマの杖 天空の剣 黄金の腕輪】
【ライアン(消耗) 所持武器:大地のハンマー エドガーのメモ(写し)】
【ティナ(消耗) 所持武器:プラチナソード チキンナイフ】
【バーバラ(消耗) 所持武器:果物ナイフ・ホイミンの核・メイジマッシャー・ミスリルナイフ】
【エドガー 所持武器:エンハンスソード ミスリルシールド ボウガン スナイパーアイ ブーメラン  首輪×5】
【エアリス 所持品:エドガーのメモ マジャスティスのメモ 癒しの杖 妖精のロッド 月の扇】
【ティーダ 所持品:吹雪の剣 いかづちの杖 参加者リスト 小型のミスリルシールド マテリア(かいふく) 真実のオーブ】
【アーロン 所持武器:バスターソード 折れた鋼の剣】
【バッツ(魔法剣士 白魔法)/ 所持武器:ブレイブブレイド、グレネード五個 レナのペンダント】
 以上、第一行動方針:バラモスゾンビを倒す
    最終行動方針:打倒ゾーマ
(オルテガのチョコボは此方にいます)

【オルテガ 死亡】
【バラモスゾンビ 消滅】

13:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/02/27 22:15 SmyQBGj7
大廊下を進みゆくバロモスブロス、それを迎えうつ11人の参加者たち。
ゲームは終盤に入り大きく様変わりした。運営側が手を自ら手を下さなければいつまで経とうとも
ゲームは終わらない。参加者側、運営側、双方の作為が運命を変えたのだ。
お互い、相手を倒す以外に生き延びる術はない。

バラモスブロスは部屋の前で大きく息を吸った。
「部下たちがここに来るまでに終わらせてやる」
バラモスブロスの大きく裂けた口元が艶やかに赤く染まって、憤怒の色めきあいを帯びた形相に移り変わった。
確認できるだけで七人、まだ他にも物陰に隠れた連中が少なからずいる。
どれもこれも小さい、大した存在ではない、取るに足らない小虫でしかない。こんな連中と自分が
同じ線上に立っているというのか。
バラモスブロスは全身を震わせ、怒り任せに体じゅうに発生させた熱を一点に収束させる。
この城には人間なぞが居て良いような空間などない! 
喉の奥から生まれた煮えたぎるもの、目の前にいる人間たちを焼き尽くすに充分な火勢がせりあがってきた。
「人間ども、雑魚どもめ。わらわらと群がる虫ケラどもがあっ」
バラモスブロスは激しい炎を吐き出した。

長い年月をかけて塗り固められた壁がどろどろと溶け出して崩れていく。火炎は部屋すべてを飲み込み、
逃げ場はどこにもないと思われた。
と、淡い光が突然満ちあふれ、炎が行き場を失って追い立てられるようにまわりに弾かれていく。
フバーハの光につつまれた中からひとつの影が飛び出した。
「ぬおっ」
バラモスブロスは足元に鋭い痛みを感じて身悶えた。クーパーがブロスの足首に剣を埋め込んでいた。
「ぐぉぉおおお」
クーパーは剣を放すタイミングを逸してブロスと一緒に倒れこんだ。大音響とともに地響きがまき起こる。
「クーパー!」
倒れたブロスが暴れて、クーパーがたまらず剣を放した途端、硬い床の上に放り出された。
とんぬらがクーパーを追う、アイラが剣を抜いて続く。
「バイキルト」
サマンサの声が部屋内に響きわたった。

14:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/02/27 22:18 SmyQBGj7
「この、小うるさい人間ども!」
仰向けになったバラモスブロスは、近よる人間たちを叩き潰そうと両手両足を振り回した。
巨大な腕が、息子に駆け寄るとんぬらの頭上に迫る。
「でぇいっ」
鋭く頭からダイビング、からくも圧殺の手をまぬがれ、クーパーの隣りに滑り込む。
「お父さん、剣が抜けなくて」
「父さんのを貸してやる」
とんぬらがクーパーの手を引いてアイラの姿を探す。

ブロスの手足をかいくぐったアイラが爆発的な豪力を剣に注ぎ込んだ。魔王の胴体の上から、必殺の一撃を
その胸めがけて叩き落す、サマンサのバイキルトの力も上乗せして。これならいかな魔王といえども絶命
するはずである。アイラは床を蹴りつけ大きく飛んだ。
空中で錐揉み一回転、そして
「危ないっ」
そのとき、アイラは目の前に迫り来る太陽が爆発したような幻想的で圧倒的な光景を目にした。

突然首をもたげかけたバラモスブロスが炎を吐き出したのだ。
アイラは放射された灼熱に身を焼かれ、さらに吹き飛ばされた。

―では行くか
部屋の中から歩き出したピサロは外套を羽ばたかせ、内側に収納していた死神の鎌を右手の掌に落としこむ。
この世界に来た時から、ピサロは本来の力を取り戻したような感覚を覚えていた。
ここは魔界に近い空気に満たされている空間だったのだ。

15:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/02/27 22:19 SmyQBGj7
【デスピサロ 所持アイテム:『光の玉』について書かれた本 死神の鎌】
【サマンサ 所持アイテム:勲章(重装備可能)星降る腕輪 手榴弾×1】
【デッシュ 所持武器:アサシンダガー 加速装置 裁きの杖 首輪×5】
【とんぬら 所持品:さざなみの剣】
【クーパー 所持武器:珊瑚の剣 天空の鎧 天空の盾 天空の兜】
【アニー 所持品:マインゴーシュ】
【リディア(魔法使用不可) 所持品:なし】
【エーコ&モーグリ 所持武器:なし】
【アイラ(ゾンビ・左腕欠損、処置済み)所持武器:ダイアソード 死者の指輪】
【パパス 所持品:アイスブランド イオの書 妖剣かまいたち ドラゴンテイル 食料多】
以上、第一行動方針:バラモスブロス打倒
    最終行動方針:ゾーマ打倒

【ゼニス 所持武器:アンブレラ 羽帽子? 行動方針:最後まで物見遊山?】



16:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/02/29 15:20 VqbjbkN2
hosyu

17:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/02 10:20 KagojZ0a
ぼっしゅ

18:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/02 21:02 +OotTFc5
catcher

19:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/03 00:14 vVzxmOI4
またそれですか。

ぴっちゃぁ

20:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/03 00:15 vF4t+IaF
さくごえ

21:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/03 02:06 0WtyBEXe
新着レスの数で期待したらなにしてるんだきさljぁ5rdctfy

22:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/03 13:43 qNt33A+4
h

23:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/03 13:44 qNt33A+4
hh

24:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/03 22:14 vVzxmOI4
hhh

25:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/04 03:39 Z7DzpQ8a
hhhh

26:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/04 04:14 gfbgvR2f
ぽれぴんぽ

27:1/2
04/03/05 14:35 Fn3k2V+q
「せぇのっ!」
リュックの元気のいい声とともに、彼女の目の前にある巨大な門がはじけ飛んだ。
門の欠片が彼女の髪をまとめていた紐を断ち切って、その綺麗な金髪を自由にする。
「あっ…もうっ!」
リュックはほどけた髪を軽くなでつけて、歩み出した。

もうどれくらい駆け回っただろう?敵にも味方にも会うことなく、ただただゾーマを探してかけずり回って。
「全くどこに…」
言いかけて、彼女の口が止まる。
何故か?簡単なことだ。そんな愚痴よりも大事なことが目の前に存在していたからだ。
ついさっきまで気づかなかったのは、何でだ?
髪のことを気にしていたからか?それとも…

「ほう?エビルマージの玩具ではないか」

そういってこちらをみているゾーマから、まるで覇気が感じられなかったからか。

「あっ、あんた…」
リュックは真正面にある玉座に腰掛けているゾーマを見た。
ゲームの最初に見たときと、同じ姿だ。
心が芯まで冷たくなるような、髑髏に似たその顔。不自然に白いローブ。
そして彼の全身を包み込むようにほの青く光る『バリア』。
何もかも、あのときのままなのに。

まるで、違う。あの、ずっしりと肩にのしかかるような重圧感。迫力だとか覇気だとか、そういったモノがまるで抜け落ちている。
それは、この玉座の間にあの最初の部屋のような禍々しい装飾がないからか。ゾーマの眉間に不自然なひび割れが走っているせいか。
…否、すべて違う。もっと、根本的な何かが足りない。

28:2/2
04/03/05 14:37 Fn3k2V+q
「死にゆく玩具に用はない。貴様も我が手の中で眠るがいい」
巨大な玉座に腰掛けた、巨大な体を持った魔王は静かに言った。
リュックに言った風ではない。むしろ、独り言のようなつぶやき。
「五月蠅いっ!アンタを倒して、みんなで帰るんだからっ!」
リュックがピッとゾーマを指さすと、その腕が見る見るいびつにふくれあがる。
バキバキと何かが砕けるような音とともに、三つ又の昆虫の脚のようなかぎ爪がその姿を露わにし、
薄手のシャツを突き破って背中からコウモリの羽が二つ、生えそろう。
「アンタなんかにっ!殺されてっ!たまるもんかぁぁぁぁぁぁっ!」

どんっ!

砲音のような音とともにリュックが地面を蹴った。
異形に変じた右腕を振り上げ、その邪悪な面貌に叩きつけようと…

     「     小     賢     し     い    っ     !     」

ゾーマが立ち上がり、吼えた。
眼がつり上がり、顔中を走る腱に力がこもって般若のようなぞっとする貌を作り出す。
同時に、今まで毛ほどもなかった威圧感というべき精神的な圧力がゾーマから発せられ、暴れ狂う。
「っ…?!」
飛びかかったリュックの動きが空中で止まり、その圧力に身を固くする。
上からのしかかるような、あの威圧感ではない。もっと若々しい、まるで横殴りの突風のような…
「魔王たる儂をあなどるでないぞ…美しく、死にゆくがよい…!」
ゾーマはそう言ってにやりと笑った。以前では考えられぬほどに、生気に満ちて。
彼の眉間のひび割れが、ピシリと広がった。

【リュック(進化完全制御):所持武器:なし 行動方針:ゾーマを倒し、仲間を救う】

29:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/05 22:22 0EzGThDG
今ならば計り知れない己の力を存分に使いこなせる。そう確信したからこそ、ピサロは魔王相手に動じる
ことなく右手の指を躍動させ、その武器にリズムを伝わらせた。
相手は死神の鎌、ピサロが掌で死の踊りを演じてみせるのを黙って受けいれた。
だが黒塗りの鋭い刃に深く眠る死神の目を覚ますには、これだけでは足らない、
彼の琴線に触れるだけの興味をひくものがなくてはならない。何よりも鮮やかで、火を通した鉄のように
熱を帯び、あふれる意欲の源、身体じゅうをかけめぐる生命の声。
血だ。
ピサロは鎌の先端をつまんでぐっと押さえた。細い切り傷からこぼれた血は、刃をつたって床に滴り落ちる。
死神の鎌がふるえて暗い光を放った。

部屋の一番奥にいたピサロはゆっくりと、一歩一歩ふみ出す。
その横でパパスのスカートのように長い毛皮の腰巻きがひらめいた。
「先に行く!」
剣を携え気迫のこもった目を前方にぶつけて走った。子供たちの戦場に偉大な父が加わっていく。


部屋と廊下の仕切りの上で、サマンサは隣りに並ぶデッシュをちらりと横見て呪文を矢継ぎ早に前線まで
とばす。今度は防御呪文スカラを唱えた。
紅蓮の炎を浴びて倒れたアイラに駆け寄るとんぬらとクーパー。そこに防御の幕を発生させた。
バラモスブロスは駄々をこねる赤子のように暴れ続けている。時おり、巨大な口に憎悪の光をのぞかせながら
魔王の巨体はけたたましく揺れ動いた。響きわたる振動、耳につんざく衝撃音。
「あなたも何かしてください」
「俺にはどうすることもできないっ、どうせ俺は後方担当だ」
デッシュは己の存在などこの場においては邪魔物でしかないことを痛感していた。力添えができないなら
おとなしく身を退くのみだ。
「足手まといにだけはならないようにするさ!」
悔しいけれど戦いは生粋の戦士に任せるしかない、デッシュは唇を噛み締めた。


30:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/05 22:23 0EzGThDG
部屋の物陰に隠れていた女子供たちはその姿を現していた。
皆、これから出て行こうとするピサロのもとに集まろうとする。
アニーの手には、武器であり、抵抗の意思であるものが握られている。
エーコの手には何もない、でも勇気の拳が握られている
ピサロは視線を落とす。二人の少女が気を張り詰めてふんばっているのが見える。
「折角だが」
ピサロは傍にきたアニーとエーコの肩を手で払うように隅に追いやった。
エーコは押しのけられながらピサロの高い肩を見上げた
「ちょっと、一人で行く気?」
アニーの頬は泣き出しそうなくらい赤くなっていた。
「わたしだって闘えるから!」
だがピサロは何も答えず歩き出してしまう。

ぽつんとリディアは立ちつくしていた、敵である魔王とおなじくらい、恐ろしい存在がすぐ眼の前にいるのだから。
彼はピサロといい、かつては恐ろしい力を持った魔王だった。今ではその力は眠っていて、ずっと引き出しの
なかで、呼び覚まされることのないまま永遠の刻をきざみ続けているはずだった。
昔、魔王の宮殿で育ったことを彼は遠く記憶のかなたに棄て去り、人間の世界に溶け込んでいるかのように
暮らしていた。
穏やかな日々の移り変わりと現実の変幻自在に心を打ちのめされたような、まるで素朴な人間がいだく感想
みたいなことまでつぶやいた。
エルフの娘がいて、一緒に暮らしていられれば、それで満足だと柄にもないことを口にした。
力はもう必要ない、優しさが力とさえ思いもするようになった。
すべてが変わり、闇の下でうごめいていた昔のことなど思い出すことは決してないと、そう思いかけていた。

それが、ピサロはこの最終局面に関わって、力をまた欲するようなピサロに戻っていく。
今、まわりを取り巻く空気の流れが、もう一度彼を闘争の只中に呼び戻した。
死神の鎌は彼のなかで大きくなっていった。

31:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/05 22:24 0EzGThDG
【デスピサロ 所持アイテム:『光の玉』について書かれた本 死神の鎌】
【サマンサ 所持アイテム:勲章(重装備可能)星降る腕輪 手榴弾×1】
【デッシュ 所持武器:アサシンダガー 加速装置 裁きの杖 首輪×5】
【とんぬら 所持品:さざなみの剣】
【クーパー 所持武器:珊瑚の剣 天空の鎧 天空の盾 天空の兜】
【アニー 所持品:マインゴーシュ】
【リディア(魔法使用不可) 所持品:なし】
【エーコ&モーグリ 所持武器:なし】
【アイラ(ゾンビ・左腕欠損、処置済み)所持武器:ダイアソード 死者の指輪】
【パパス 所持品:アイスブランド イオの書 妖剣かまいたち ドラゴンテイル 食料多】
以上、第一行動方針:バラモスブロス打倒
    最終行動方針:ゾーマ打倒

【ゼニス 所持武器:アンブレラ 羽帽子? 行動方針:最後まで物見遊山?】




32:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/07 21:55 W1xrDbSH
サマンサは戦列に加わったパパスに呪文の力をあたえようとしていた。
「もういい、サマンサ」
背後から声がかかった。
サマンサはぞくりと背中に走るものを感じた。動悸がして息が苦しくなる。こんな経験は初めてだった。
肩をひどく冷たい手につかまれる、真夏の暑さのなかに居たのに突然極点に放りだされたような感覚。
ふるえながら顔を横にむける。デッシュが両膝を床におとして焦点を失った目をしている。
まるで魂を抜かれて人形になってしまっている。
「ピサロ卿、何を、なさるのです……」
サマンサは額に流れる汗を感じながらあえいだ。背中がわを見るなんてとてもできない。不安と恐れで
目が狂いそうだった。
ピサロは横をむいたままのサマンサの目前を通りすぎた。銀髪は普段と同じく、鋭くこまやかに流れていた。
サマンサもデッシュと同じだった。膝から崩れ落ちて茫然と景色を見つめるだけの存在になってしまった。
「……あ……っ」
それ以上声が出ない。

エーコとアニーがサマンサたちのもとへ駆けよる。尋常ではない二人の様子を見てとって
「どういうこと。あの人普通じゃないわよ。あれじゃまるで魔王かなにかじゃないの!」
エーコは信じられないといったふうにわめいた。
「わたし、あれと似た力を前に感じたことがある」
アニーは屈みこんでデッシュに癒しの呪文をかける。
「魔界、あそこで、感じたことがあるの。……あの人、魔族なのよ、たぶん」
毛の生えぎわに汗をうかべて途切れそうな息をしていた。


「しょうこりもない人間ども! わざわざ死ににくる能無し! それほどとどめを刺してもらいたいか!」
アイラを追って一度さがったとんぬらが、パパスの繰りだす剣戟の合間を縫って真空呪文をとばし、バラモス
ブロスの衣装を切り裂いた。間髪入れずにクーパーが敵の足に刺さったままの珊瑚の剣に雷を落とす。
ブロスがそれに堪えた様子はない、いきり立って口元からもれる炎熱を周囲に漂わせはじめた。
「ライデインじゃダメだ、ギガデインじゃないと! おじいちゃんはなれて!」
パパスは魔王のかぎつめをかわしながら、アイスブランドを叩き込む機会をうかがっていた。

33:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/07 21:57 W1xrDbSH
「なんとギガデインとは、本当に勇者なのだな」
一瞬の隙をついて降りそそぐ三本の凶器、紫の鋭い爪はパパスの頭をとらえた。
「死ね」
パパスは咄嗟に身体を右に振った。
「ぐっ」
人間の腕より太い爪がパパスの左肩を引き裂く。とんぬらの叫び声とともに血しぶきが舞う。
叩きおろされた削岩機のような大腕が勢いあまって床を砕く。粉々になって炸裂する岩盤。
目くらましがかかった。
噴き上がるマグマさながらに飛びちる床の破片の只中で、パパスは全精神を集中させた。
孫の力も見たかったが、今ここで消耗させてはいけない。勇者の力は最後の決戦のために温存しなければ
ばならない。大魔王はこの程度の敵ではないはずだ。
耳が、何も聞こえない。
千切れかけた左腕が痛む。右腕だけでよい。一撃の刃を魔王の身体に叩きこむ。
歯ぎしりの音だけが体じゅうを駆けめぐった。
下半身に力が入った。体当たりに必要な踏み込む力を!
パパスは咆哮をあげて突撃した。

巨大な影はパパスをとらえて放してはいなかった。
魔王の双眸が、いま輝いて、飛びかかったパパスを正面に据えた。
がばりと開いた口から灼熱を吐きだして、戦士を氷の剣ごと炎のなかに呑みこんだ。
熱い、光が散じていくつもの星になる光景が見える、パパスは心中で息子の名前を叫んだ。

黒い旋風が大廊下をつき抜ける。風は炎をかき消し、死の香りを運んで魔王すらを戦慄させた。
孤を描きながら死神の鎌が空を切って、ピサロの手元にもどってくる。
鎌の柄をがっしりと握り、冷ややかな視線をバラモスブロスとパパスに送った。
「なんだ……今、なにをしたのだ」
圧倒的な熱量を誇る炎がすっかり姿を消していた。バラモスブロスは驚愕してピサロを見つめる。
目線を落とせばすぐ眼の前にパパスがいるのに、うわごとをつぶやいて動こうとしない。
尻もちをついているパパスは、空恐ろしい魔王の相貌を見上げた。

34:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/07 21:58 W1xrDbSH
その魔王の顔が一瞬で文字どおり氷ついた。
「ぐおおあっ」
バラモスブロスの巨体にみるみる氷雪がこびりつく。さらに追いうちをかけて氷の散弾が魔王の体躯に
穴を穿つ。たまらず引きずられるように後方に追い詰められていく。
「これは、マヒャ、ドかぁっ」
バラモスブロスは再び仰向けに倒れた。

「いったい……」「部屋に戻っていろ、私一人でやる」
ピサロは自分の言葉をパパスの言葉に覆いかぶせた。
パパスはそれでもう何もいえなくなった。心ここにあらずといった感じで、肩の痛みも忘れて
じりじりと後ろにさがっていった。
部屋にはピサロを除く全員が集まっていた。とんぬらも、クーパーも、同じように追い払われて。
動くことのできなかったアイラもピサロが送り届けたのだ。

バラモスブロスを遠目に短く息を吸い、床と並行に構えた死神の鎌に今一度力をあたえた。
「いいか、一瞬で終わらせろ」
ピサロはステップを踏んだ。右手に握られた死神の鎌がそれに合わせて上下に揺れる。
風にのって両腕を拡げ、銀色の髪をたなびかせてピサロは踊った。
殺伐とした舞台でひとり優雅な舞を披露してくれる踊り子になって、それは破滅をさそう死の踊りになって、
氷結したバラモスブロスの目を見張らせた。
ピサロの両腕は見境なく斬り乱れる細身の剣より狂的に暴れ回った。

バラモスブロスは無理やり首を折り曲げ、怒りそのものである激しい炎を自らの体にあびせかけた。
氷が溶けていき、衣装は燃えさかって毒々しい色の肉体に高熱が帯びていく。
魔王は拳を床に叩きつけ立ち上がった。怒りに全身がふるえていた。
「があぁぁぁあああ」
魔王は穴だらけの体躯から緑の霧をあふれ出させた。
妖気に満ちた霧の勢いは、周囲の空気を生物が呼吸できないものに変えていく。
「人間どもはこれで終わりだ!」

35:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/07 21:59 W1xrDbSH
デスピサロはうっすらと微笑んだ。全身に禍々しいオーラが湧き上がった。
死神の鎌が巨大な竜の顎のように肥大して周囲の景色を暗黒に変えた。
デッシュが茫然と立ち尽くしているのを横目で確かに見たパパスは、自身も言葉を失って唖然としていること
にあらためて気づく。             
リディアが怯えて小さく固まっているのは、「敵の魔王」以上の恐怖が現れたからだ。

「……!」
バラモスブロスは大口をひらいて悶絶している。魔王の体は縛られて言うことをきかない。
デスピサロはバックステップして巨大な鎌を大きく横になぎ払った。
どす黒い閃光が魔王を両断した。
血は見えない。暗黒でしか生きられないものの体に流れているのは、ねじれ歪んだ邪念しかないのである。
魔王の体から噴きでてきたのは、デスピサロが生み出した漆黒の大鎌に勝るとも劣らない暗黒に満ちた邪念、
怨念、救いようのない罪人が己の罪を悔まずに憎悪だけを募らせているような姿。
真っ二つになったバラモスブロスは、この瞬間も、己が人間ごときに敗れるはずがないと、
恨みがましい悪罵の限りをデスピサロにぶつけていた。
デスピサロはバラモスブロスに背を向ける。
一回、地鳴りがした。
もう一回、魔王の下半身が前のめりに倒れて、地響きが起こった。

死神は血が吸えなかったことに腹を立てた。行き場を失った欲求は持ち主に襲いかかった。
ならばお前の血をもっとよこせと白い手をのばしてデスピサロの首筋を掴まえようとした。
デスピサロはその手を軽く払いのけ鎌の刃をつかむ。気合をこもった声が辺りに響きわたった。

「消えろ」
ピサロは言いざまに何かを放り投げた。
大鎌は姿を消し、ピサロはいつものピサロに戻った。
ふと闇は薄らいでいく。
自失ぎみのサマンサの足元にぽつんと降ってきたのは、刃を失った鎌の柄だった。


36:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/07 22:01 W1xrDbSH
「あ、あ、あの……」
言葉を取り戻したサマンサたち、歩いてくるピサロに恐る恐る伺いをたてた。
ピサロは不思議そうにサマンサを見つめる。
「なんだ、どうした」
彼女の足元に落ちている鎌の柄を、もうこれは役に立たない、と踏みつぶした。
サマンサは目を伏せる。そこへデッシュが身を乗り出してきた。
「おい、おいったら、そんなに強いんなら、そのままゾーマも倒してくれよ」
ピサロはどこまでも冷ややかだった。デッシュの視線をはずして口を開く。
「……できればな」


【デスピサロ 所持アイテム:『光の玉』について書かれた本 死神の鎌】
【サマンサ 所持アイテム:勲章(重装備可能)星降る腕輪 手榴弾×1】
【デッシュ 所持武器:アサシンダガー 加速装置 裁きの杖 首輪×5】
【とんぬら 所持品:さざなみの剣】
【クーパー 所持武器:珊瑚の剣 天空の鎧 天空の盾 天空の兜】
【アニー 所持品:マインゴーシュ】
【リディア(魔法使用不可) 所持品:なし】
【エーコ&モーグリ 所持武器:なし】
【アイラ(ゾンビ・左腕欠損、処置済み)所持武器:ダイアソード 死者の指輪】
【パパス 所持品:アイスブランド イオの書 妖剣かまいたち ドラゴンテイル 食料多】
以上、第一行動方針:アルスたちと合流?
    最終行動方針:ゾーマ打倒

【ゼニス 所持武器:アンブレラ 羽帽子? 行動方針:最後まで物見遊山?】

37:1/5
04/03/11 00:21 HC3nm4CH
バラモスゾンビを打ち倒したアルスたちは転送機の部屋に残った仲間たちの元に向かった。
腕の立つ仲間が数人残ったとはいえ、相手が相手ゆえに楽観は出来ない。
戦い続けていたアルス、ライアン、ティナ、バーバラの4人はかなり消耗していたが、休んでいる暇はなかった。
幸いというか、あの覆面男のチョコボがいたので特に消耗が激しいティナとバーバラを乗せ、先を急ぐ。

安否を気遣いながら先に急ぐアルスたち、再会はまもなく訪れた。
「みんな、無事だったか」
「そりゃこっちの台詞だぜ。四人とも無事でよかった」
エドガーの安堵の声に、デッシュは答える。
「とんぬら殿!それにアイラ殿も、無事だったのでござるな」
「ライアンさんも無事で良かった。あれから色々ありましたが……子供たちとも無事再会できました」
そっとクーパーとアニーの方を叩くとんぬら。ライアンは我が事のように嬉しそうにうなずく。
やはり、子供は親といるのが一番良い。天空の勇者といえど、それは変わらない。
ライアンはかつて故国で起こった誘拐事件とその顛末を思い出す。今は亡きソロの姿も。
それで、思い付いた。

「アルス殿。天空の剣を」
アルスは首を傾げながらライアンにその剣を手渡す。
クーパーにとっては、子供の頃から共に過ごしてきた分身、そのものだ。
「受け取られよ、天空の勇者」
ライアンはクーパーの前に跪き、剣を差し出す。
父がうなずいたのを確認すると、クーパーは剣を受け取り、掲げる。

その場にいる誰もが息を呑んだ。
場内に立ち込める暗雲を切り裂く不思議な波動が広がっていく。
それは紛れもなく、それは天空の剣の力。鎧、盾、兜も剣に呼応し光り輝く。

パパスはそれを呆然と見ていた。
ずっと探していた。長い時を、生まれたての子供が成長して走り回るぐらいの時を、探し続けていた。
それが自分の孫であるということは皮肉かもしれない。しかし、それは確かに己の生きた証である。
「天空の武具が勇者の元に集い、ここに伝説は復活する。
 世界に闇が現れしとき、勇者もまた現れん。全ては言い伝えのままに」

38:2/5
04/03/11 00:24 HC3nm4CH
「とにかく、これで参加者全員が揃ったわけだが」
一旦仕切り直すエドガー。情報をばら撒いたり、ミッドガルに呼びかけたりしたため、自然と彼がリーダーのような立場になった。
もっとも、集まったのは揃いも揃って一癖も二癖もある連中である。リーダーというよりは宴会の幹事に近い。
「1、2、3………20。結構集まったなぁ」
「開始時には100人以上いたのだがな」
頭数を数えてなんとなく口にしたティーダにアーロンは突っ込みを入れる。
ティーダは口ごもった。もう4/5以上が死んでいる。集まった面々の中には親しい人を亡くしたものもいるだろう。
それを思えば、あまりにも軽率な発言だったと思う。
「あー、その。とにかくゾーマを倒しに行くっスよ! あいつをブッ倒せばそれで終わるんだから!」
「でも……今の戦いで随分と消耗してしまったわ」
頭をかきながら言うティーダに、やや表情を暗くしてティナは異を唱える。
「うーん。そうだね、さすがに一休みしたいかなぁ」
バーバラもそれに賛同する。長時間の戦闘で魔法を惜しみなく使った二人はさすがに疲労の色が濃い。

「とにかく、ここで固まっていても仕方ない。とにかく移動しないか?
 ゾーマがどこにいるかわからないんだし、どこかに休憩できる場所があるかもしれない」
バッツの提案はどっちつかずだったが、ここにいても仕方ないことは間違いない。
とんぬらとパパスはバッツの意見に賛成し、
デスピサロもうなずいたことで一堂は揃って移動することにした。

非戦闘員+ゼニスと消耗しているアルスたちを中央にかばいながら城内を巡る。
途中、度々魔物と遭遇したが、戦える者が揃っているので何とか無傷で切り抜けることができている。
城内の中央部(と思われる)辺りに入った一向は、廊下の向こうに巨大な扉があるのを見つけた。
扉といっても、ぶち抜かれて破壊されているが。
「あからさまに怪しいですね。この先にゾーマが?」
「いや、気配は感じない。いるとしたら更にこの先だろう」
サマンサの疑問に事なげに答え、デスピサロは扉の向こうへ進んでいく。
そして、その向こうで見た光景に、ティーダなど一部の者が驚きの声を上げた。

「リュック!?」
そこには、血まみれになって倒れているリュックの姿があった。

39:3/5
04/03/11 00:30 HC3nm4CH
その姿に、アルス、ティナ、バーバラ、エアリス、エーコはかつて見た異形を思い出して立ち竦む。
しかしティーダとアーロンはそれを知りつつも彼女に駆け寄った。
どんな事態になっていようが、彼女は仲間なのだから。
「リューック! おーい、大丈夫か!?」
「あ、ティーダ……? ……とまもふ(おはよう)」
ムクリ、と身を起こす。わりと元気そうな仕草と姿のギャップにティーダは混乱する。
「何寝ぼけてんだっつーの!」
「その怪我でよく生きていられたな」
アーロンも呆れた様に言う。そんな仲間たちの態度にリュックはため息をついた。
「そりゃ表面の傷は塞げたけどさぁ。こんなデタラメな体になってなかったら死んでたよ」
デタラメな体、という表現にその理由を知っている者たちは表情を曇らせる。
異質なモノを生やして苦しみ呻き暴れたリュックの姿を覚えているから。

「そっか。それで……今は大丈夫なのか? いきなり暴れたりしないよな?」
「一応ね。変な筒に入れられて色々改造されたんだけど、そのおかげみたい」
「改造って、それってもしかして大事じゃないのか?」
「んー、多分ね。でもまあ生きてるんだし」
しれっと言うリュックにそれでいいのかと小一時間突っ込みたくなる。
もちろんそんな暇はないから誰もやらないが。

エアリスは癒しの杖を持ってリュックの元に向かった。
「傷を塞いだって言ってたけど、治療しようか?」
「うん、お願い。実はさ、外は直ったんだけど中身グッチャグチャなんだよね」
深刻なことをお気楽に言うリュックにティーダも頭を抱え、エアリスは笑いきれずに表情を引きつらせる。
もうすぐ最終決戦だし、もう少しシリアスでもいいんじゃないのか?とか、ティーダは思った。

「小娘、その傷はゾーマにやられたのか?」
そんな雰囲気に割ってはいるデスピサロ。ある意味空気が読めていない。
「うん。この先にいるんだけど、バリアみたいなので思うように攻撃が通らなくて。
 ボロボロにされて何とか逃げだしたんだけど、ここで力尽きたんだ」
嘆息するリュック。しかし、その発言には重要な事実が秘められている。
デスピサロだけが、そのことに気付いた。

40:4/5
04/03/11 00:39 HC3nm4CH
「なるほど。ゾーマめ、何らかの理由で弱体化しているらしいな」
「何故、そのようなことがわかるのですか?」
代表して問うサマンサに、デスピサロは鼻で笑って見せる。

「知らぬのか。大魔王からは逃げられない」

きっぱりと言い切るデスピサロに、誰も反論できない。……まあ、正確には絶句しているのだが。
「だがその小娘は逃げ出せた。それはつまり弱体化しているということだ」
「逃げられたのではなく、逃がしたということですか?」
「おそらくは、そういうことだろう」
そしてデスピサロは、リュックの体をマジマジと眺める。
そんな彼の行動に、ライアンはやっぱり特殊な性癖なのだろうか、と悩んだがそれはさておき。
「――フン。アルス、貴様は黄金の腕輪を持っていたな」
「え? ああ、これか」
突然話を振られて、あわてて道具袋から黄金の腕輪を取り出す。
デスピサロはそれを見た。元の世界であれほど捜し求めていた代物。それが目の前にある。
「この女にくれてやれ。それはそういうモノだ」
未練がないといえば嘘になる。しかし、今はいらない物だ。
自身で進化の秘宝を試す暇はない。ならば女が持つのが一番良い。

「あ、これ……!」
リュックはそれを見て目を輝かせた。
究極生物の未完成体だった頃、手に入れたモノ。
状況がつかめなくてパンク寸前だった状況で、『知恵』を与えてくれたアーティファクト。
進化の秘宝。アルスから受け取ったリュックは、それを腕にはめる。
途端、不思議な感覚に包まれる。渦巻きが静まって一方向に流れていくような。
全身を覆っていた高揚感が薄れ、程よく鎮まっていくのを感じる。
なるほど、確かにこれはそのためのものだと実感する。これで更に上手く力を使えるだろう。
しかし。リュックは思う、前回は必死で気付かなかったんだけどさ。

この腕輪。………デザイン良くないよねぇ。

41:5/5
04/03/11 00:41 HC3nm4CH
【アルス(マジャスティス習得・消耗) 所持武器:王者の剣 対人レミラーマの杖】
【ライアン(消耗) 所持武器:大地のハンマー エドガーのメモ(写し)】
【ティナ(消耗) 所持武器:プラチナソード チキンナイフ】
【バーバラ(消耗) 所持武器:果物ナイフ・ホイミンの核・メイジマッシャー・ミスリルナイフ】
【エドガー 所持武器:エンハンスソード ミスリルシールド ボウガン スナイパーアイ ブーメラン  首輪×5】
【エアリス 所持品:エドガーのメモ マジャスティスのメモ 癒しの杖 妖精のロッド 月の扇】
【ティーダ 所持品:吹雪の剣 いかづちの杖 参加者リスト 小型のミスリルシールド マテリア(かいふく) 真実のオーブ】
【アーロン 所持武器:バスターソード 折れた鋼の剣】
【バッツ(魔法剣士 白魔法)/ 所持武器:ブレイブブレイド、グレネード五個 レナのペンダント】
【デスピサロ 所持アイテム:『光の玉』について書かれた本 死神の鎌】
【サマンサ 所持アイテム:勲章(重装備可能)星降る腕輪 手榴弾×1】
【デッシュ 所持武器:アサシンダガー 加速装置 裁きの杖 首輪×5】
【とんぬら 所持品:さざなみの剣】
【クーパー 所持武器:天空の剣 天空の鎧 天空の盾 天空の兜 珊瑚の剣】
【アニー 所持品:マインゴーシュ】
【リディア(魔法使用不可) 所持品:なし】
【エーコ&モーグリ 所持武器:なし】
【アイラ(ゾンビ・左腕欠損、処置済み)所持武器:ダイアソード 死者の指輪】
【パパス 所持品:アイスブランド イオの書 妖剣かまいたち ドラゴンテイル 食料多】
【リュック(進化完全制御)所持武器:黄金の腕輪】
以上、行動方針:ゾーマ打倒
(チョコボがついてきています)

【ゼニス 所持武器:アンブレラ 羽帽子? 行動方針:最後まで物見遊山?】

42:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/14 15:50 MGrCMuQf
保守

43:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/16 11:38 AwEDzWkC
保守

44:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/17 21:53 D182w5Tg
「話をしよう」

周囲に魔物の気配がないこと、この先にゾーマがいるというリュックの証言から、一旦この場で休憩する事になった。
デスピサロ、アルス、クーパーの三人は
クーパーにマジャスティスを教えるために部屋の外に出ているが、
その他の者は部屋に残り、来るべき決戦を待っている。
ある者は座り込み、ある者は奥の様子を探り、ある者は背後に注意を払う。
誰一人緊張を解いてはいない。それもこれからの事を思えば当然だろう。

「ここに来るまでの話でもさ、ここに来てからの話でもさ。何だっていいんだ」
ゾーマとの戦いが死闘になることは間違いない。
倒せたとしても、犠牲が出る可能性は十分ある。不安材料は幾らでもある。
そんな恐怖と不安に耐えていれば、自ずと押し黙ってしまう。

「ずっとこれまでバカみたいな殺し合いさせられてきたからさ」
だからティーダは敢えて切り出した。
かつて、故郷の名を持つあの遺跡で口にした言葉を。

「俺はみんなのことを知らないし、みんなも俺のことを知らない。
 そんなの嫌だ。一緒に戦う仲間を俺は忘れないし、忘れられたくない」
この戦いが終わればどうなるのかわからない。
全てが解決するのか。それともこれは始まりに過ぎないのか。
何にしても死んだ者、大切な人を失った者がいることに変わりはない。

「ここに来ていろんな事があった。でも、それも――」
しかし、それでも生きることを選んだ者たちがここにいる。
だったら、前に進むしかないだろう。心の痛みも生まれた友情も思い出にして。
それを心の支えにして最後の決戦を迎えよう。
けして――後悔だけはせぬように。

「最後かもしれないだろ? だから、全部話しておきたいんだ」

45:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/17 21:56 D182w5Tg
【ライアン(消耗) 所持武器:大地のハンマー エドガーのメモ(写し)】
【ティナ(消耗) 所持武器:プラチナソード チキンナイフ】
【バーバラ(消耗) 所持武器:果物ナイフ・ホイミンの核・メイジマッシャー・ミスリルナイフ】
【エドガー 所持武器:エンハンスソード ミスリルシールド ボウガン スナイパーアイ ブーメラン  首輪×5】
【エアリス 所持品:エドガーのメモ マジャスティスのメモ 癒しの杖 妖精のロッド 月の扇】
【ティーダ 所持品:吹雪の剣 いかづちの杖 参加者リスト 小型のミスリルシールド マテリア(かいふく) 真実のオーブ】
【アーロン 所持武器:バスターソード 折れた鋼の剣】
【バッツ(魔法剣士 白魔法)/ 所持武器:ブレイブブレイド、グレネード五個 レナのペンダント】
【サマンサ 所持アイテム:勲章(重装備可能)星降る腕輪 手榴弾×1】
【デッシュ 所持武器:アサシンダガー 加速装置 裁きの杖 首輪×5】
【とんぬら 所持品:さざなみの剣】
【アニー 所持品:マインゴーシュ】
【リディア(魔法使用不可) 所持品:なし】
【エーコ&モーグリ 所持武器:なし】
【アイラ(ゾンビ・左腕欠損、処置済み)所持武器:ダイアソード 死者の指輪】
【パパス 所持品:アイスブランド イオの書 妖剣かまいたち ドラゴンテイル 食料多】
【リュック(進化完全制御)所持武器:黄金の腕輪】
(チョコボがついてきています)
行動方針:休憩中、思い出話

【デスピサロ 所持アイテム:『光の玉』について書かれた本 死神の鎌】
【アルス(マジャスティス習得・消耗) 所持武器:王者の剣 対人レミラーマの杖】
【クーパー 所持武器:天空の剣 天空の鎧 天空の盾 天空の兜 珊瑚の剣】
行動方針:クーパーにマジャスティスを習得させる

【ゼニス 所持武器:アンブレラ 羽帽子? 行動方針:最後まで物見遊山?】

46:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/20 11:49 cnbnOrtB
保守

47:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/22 19:00 P8jpTSLh
保守

48:1/3
04/03/23 21:28 NoKa3oB8
「あの…バッツ、隣、いい?」
鞘に収めた剣を抱くようにして座っているバッツの隣に、バーバラが立った。
バッツは軽く顔を上げ、険しかった顔をわずかにゆるめた。
「ん、別にいいけど」
「バッツは、さ。何か話さないの?」
隣に膝を抱えて座り込むバーバラに聞かれて、バッツはひょいと肩をすくめた。
「今、考えてた。何話すべきか、さ」
バーバラはふうんと返事を返してから、意を決して話を切りだした。
「あのね、こういう事聞くの、レナお姉ちゃんに悪いかもしれないんだけど…
 でも、やっぱり、聞いておきたいから」
「?」
バーバラはバッツの顔に、ぐいと顔を近づけた。
「レナお姉ちゃんの手紙、なんて書いてあったの?」
「手紙?なんだ、それ?」

………………沈黙。

「へ?」
「いや、それ、初耳だぞ。手紙って」
困った顔をするバッツ。唖然とするバーバラ。
ふと思い出してみる。ペンダントを渡して、バッツの頬を叩いて、それから泣いていて…
「ごめん。伝えてなかった」
「…まあ、いいけどな。今、聞けたし」
バッツは申し訳なさそうに両手を合わせるバーバラの頭を軽く撫でてやる。
それからレナのペンダントをザックから取り出した。
大空を舞う飛竜をかたどったペンダント。その竜の首を軽く捻ると、ぽん、と軽い音がしてはずれた。

49:2/3
04/03/23 21:30 NoKa3oB8

本来は、遺髪などを納めるための物なのだろう。中は空洞になっている。
小さく丸められた紙片が、その中から小さく顔をのぞかせている。
バッツはそれを取り出し広げようとしたところで、隣に座っていたバーバラが離れようとしているのに気づいた?
「ん、どうした?」
「あの…ごめん。近くにいると、聞きたくなっちゃうから」
バーバラは立ち上がりぺこりと頭を下げた。くくった髪が大きく揺れる。
「やっぱり、お姉ちゃんとの約束破れないから…ごめんね」
そう言って、バーバラは少し離れた場所に移動を始める。
「聞かせられる中身なら、後で教えてやるよ。それならルール違反じゃないだろ?」
そのバッツの言葉に、バーバラは背を向けたまま、小さく小さく頷いた。


ぱさり、と髪が擦れる音がする。
十センチ四方ほどの小さな手紙。書いてある文字はさほど多くはない。と言うか、少ない。
バッツはゆっくりと字を目で追い、すぐに読み終わる。

バッツは泣いてはいなかった。泣くわけには行かなかった。
この手紙を呼んだ以上、泣くわけには行かなかった。

50:3/3 ここまで
04/03/23 21:31 NoKa3oB8
  “バッツへ。
      私は、もうあなたには会えないかもしれません。
          だけど、私は、ここにいます。
               きっと、ここに、います。”

他に伝えたい事があったはずだ。タイクーンに、ファリスに、クルルに、自分に。
でも、レナが書いたのはこれだけだ。

レナは、心配性だった。ちょっとした怪我でも、ちょっと危ないところに行くだけでも、とても心配した。
泣いたりしたら、きっと困るだろう。誰かが死んだりしたら、とても傷つくだろう。

だったら、泣けない。泣くわけには行かない。
みんなを守らなければならない。

レナがここにいるのなら、彼女を悲しませ、泣かすわけには行かないのだ。
バッツは手紙を懐に収め、そう、決意を固めた。

51:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/24 18:19 3abzzOlb
即死判定ってどれくらいまで続くのかな…保守

52:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/24 22:12 tFYl1YLa
即死判定ってどれくらいまで続くのかな…保守2



53:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/25 00:20 kHP4LHyr
即死判定ってどれくらいまで続くのかな…保守3

54:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/25 22:01 e+zOqVgk
ワロタ。保守

55:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/27 12:38 bki8gCaq
保守

56:sage
04/03/28 00:34 LRVeCsG9
保守

57:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/28 05:42 qE3w2fnS
結構人がいるもんだな…。捕手。

58:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/28 07:57 mjngr+7r
きゃっちゃー

59:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/28 21:34 e9mGV3+k
きゃっちゃーじょーじま

60:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/29 23:20 VqbjbkN2
ふるたとうにゅう

61:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/30 01:50 /f7MNz+C
保守

62:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/31 18:56 I3UFI07N
保って守る

63:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/03/31 21:16 oo8AvnRE
正式には
ほっしゅほっしゅ

64:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/01 18:09 hyAczvXH
緊急保守

65:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/03 10:05 vVzxmOI4
テロ対策保守

66:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/04 05:26 FpC5QmMB
地震予知連絡会総合対策保守

67:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/06 05:06 aQhAirIw
h

68:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/06 16:38 Lo9CQ2bz
参加してぇ……。

69:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/07 00:50 f2iAgPFh
酸化してぇ……。

70:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/07 00:51 QFiPB7u4
保守ちんこ

71:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/08 00:01 dPrh4wrG
捕手ちんこ

72:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/10 11:23 KmDlXS1F
くぁwセDrftgyふじこlp;@:「」

73:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/10 12:51 FgGLX44z
保守うんこ

74:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/11 16:53 hTEPn+LI
捕手うんこ

75:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/11 18:35 7zBdveST
うんこちんこまんこ

76:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/12 01:05 M+Qjk5Xi
シットペニスヴァギナ

77:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/13 18:02 GDR35Exx
書き手コナイー
ショボン

78:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/13 21:11 9iCTsqsB
書き手コキー
シャボン

79:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/14 22:19 oedan409
保守しまっす

80:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/16 00:49 o9VEZ0Ac
歩手師マッス

81:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/16 15:57 rEeOHNFI
ほあゆ

82:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/16 22:22 5OomvqqI
嵐が来てるので緊急保守。
感想スレ落ちた?

83:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/16 22:36 T7fmiTfA
ageなくてもいいとはわかってるが恐いので保守age

84:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/17 12:25 tH4AYQRf
なんで書き手いないの?

85:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/17 15:13 mjozzy21
無駄な保守カキコがめっちゃ増えたから

86:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/17 17:44 VyvkPQxJ
いちお、今書いてる。
も、ちょい待って。

87:1/2
04/04/17 18:58 VyvkPQxJ
「あの…私、良いかな?」
バーバラがそこらに座ったところで、エアリスが軽く手を挙げた。
何人かが頷き、全員が注目する。エアリスは一呼吸ついてから、話し始めた。

「私は、ここに来る前に、一度死にました」

エアリスの第一声に、皆の体が小さく強張った。
死んだはずの人間がゲームにいた、と言う事は、何人かは知っている。
と、言うか、アーロンとパパスはそのものズバリ、死人だ。
とんぬらやティーダ達から見れば、と言う意味ではあるが。
だがアーロンは元の世界に在った時から“死人”であり、パパスには“自分が死んでいた”という自覚はない。ここに来たのは死ぬ前だから。
だが、彼女は死んでいたと言った。
死人が、このゲームに参加するためだけに、死者の世界から引き上げられ、殺し殺されるためにあの世界を走り回っていたというのか?

「なんて事だ…」

とんぬらがうめく。エアリスは言葉を続ける。

「最初は、生きるか死ぬかなんて実感がなかった。
 クラウドに会えたらいいな。なんて事しか考えてなかった」

エアリスの言葉は言葉を不器用につなげたような、まるで小学生の作文を読んでいるようなしゃべり方だった。
頭が回り、口も達者な普段のエアリスとはまるで違う。

「でも、シドが、トルネコさんが、カインさんが、マリベルが、ギルガメッシュ君も、モニカも、
 エッジさんも、イリーナも、ラグナさんも、ティファも、ロックさんも、ガウ君も、ミレーユさんも、
 …ザックスもクラウドも、死んじゃった」

エアリスが頭を振る。誰も喋らない。問いかけない励まさない慰めないいたわらない。喋る事すらない。
そのどれかでもしてしまったら、エアリスはきっとそれ以上喋る事ができなくなってしまうだろうから。
エアリスは泣いていない。ただ、歯を小さく食いしばっていた

88:2/2
04/04/17 19:00 VyvkPQxJ
「目の前で死んだ人もいた。知らない内にいなくなっちゃった人もいた。
 …でも、私はまだ生きてる。死んじゃったはずの私はまだ、生きてる」

あの時に、自分の役割は終わったはずなのに。それなのに自分はここにいる。
まだ生きて、果たすべき役割がある人たちは、皆死んでしまったのに。
己を呪いたくもなる。どうして、自分なのだろうか?どうして、残されたのか?

「でも、残されたなら、やるべき事はあると思う。みんなの事、忘れないように、生きて、生きて
 みんなの事を知ってる人に、みんなの事を伝えて、生きて行かなくちゃいけないと思う。
 ここにいるみんなは生きてる。いなくなっちゃったみんなの事、覚えておかなくちゃいけない。だから」

エアリスはそこで言葉を切った。
ゆっくりとした動作で立ち上がり、皆を見回す。
その声に強い決意をにじませながら、エアリスはきっぱりと宣言した。

「みんなは、死んじゃ駄目。差し違えてとか、命に代えてとかはもってのほかよ!
 もうこれ以上、こんな悲しい事が増えるなんて、絶対に駄目なんだから!
 そんな事はもう、考えないで!」

クラウドもそうだった。命に代えても自分を守ると思っていたのだろう。あの、最後の行動は。
だが、そんなのは、もう、駄目だ。
“一人だけでも”ではなく、“みんなで”帰らなければ意味なんてないのだ。
だとすればもう、意味はとっくに無くなっているのかもしれないが。
でも、だけど、それでも、想う事で、土壇場で踏ん張る事もできるはずだから。

89:1/3
04/04/18 23:12 +uLMxNr6
「死んだはず、か。わしの場合はかなりの時間を超えたようだな」

パパスは呟く。
彼の知っている息子は、自分の孫だと言う少年少女より幼かった。
それなのに、目の前にいる息子は逞しい青年になり、子供さえいる。
20年。一言で言えばそれだけの期間だ。しかし、その間に子供は親になった。
自分の想いは全て息子が果した、それは誇らしい事ではあったが、
同時に寂しいと思う。これが親離れするということなのか。

「とんぬら、言わなくてはいけないことがある。ヘンリー王子のことだ」
「………」
すうっと、息子の目が鋭くなる。
困難に立ち向かう覚悟を決めた眼。それを、彼は持っている。

「彼は、わしが殺めた」
パパスの言葉に、アニーは息を飲んだ。
とんぬらは無言のままである。暫くして、重い溜息をつく。
「そう、ですか」
口を紡いだまま、視線を下げる。
怒っているわけでも悔やんでいるわけでも、ましてや喜んでいるわけでもない。
そんな彼の様子から、複雑な事情を抱えていることは窺える。

「アイツは、きっと満足して死んだと思う。口にすることはなかったけど、
 ずっと父さんが死んだのは自分のせいだって、自分を責め続けてたから」
それはとんぬらも同じである。
あの時の光景は瞼を閉じれば何時でも思い出せる。
あの地獄に比べたら。あらゆる苦難も、たかが知れる。

90:2/3
04/04/18 23:16 +uLMxNr6
「……僕たちは、ずっと後悔を糧にしてきた。奴隷なっても責め苦を耐えた。
 父さんは無駄死にをしたんじゃないって証明するために生きなきゃいけなかった。
 その誓いは、今でもきっと、死ぬまでずっと在り続ける」

ヘンリーが結婚した後、かつて彼が使っていた部屋の宝箱に残された言葉。
それが、自分たちが生きる理由であり、戦う理由であった。

「アイツが他の参加者を殺して回っているって知ったとき、殺さなくてはいけないと思った。
 父さんに救ってもらった命で無意味な殺戮をすることが許せなかった。
 だから、僕があいつを殺さなきゃいけなかった」

ああ、と。パパスは内心うめく。
どうやら自分は死して子供たちを守ると同時に、重い呪いも残したらしい。
無理もない、自分の知るとんぬらは優しくて純粋な子供だった。
だから自分に代わってマーサを探せというその遺言を愚直に守り続けた。
死んだ父の想いを果す為に危険な戦場に身を置いた。

その生き方は……どれだけ、歪だったか。

「たわけ。親友が殺さないといけないなどということがあるか」
「父さん……」
「親は子を守るものだ。それも全てはこの幸せを思うがためだ。
 命を捨てたのも、お前が生きて幸せになって欲しいと願ったからなのだぞ」
「……うん。わかるよ。僕にもこの子達が生まれて、やっとわかった」

ヘンリーは、きっと自分が歪だということに気付いていた。
マリアと結婚した後の、幸せそうなヘンリーが言ったこと。
一緒に歩いてくれる人がいるといいな、と。
父の想いを継ぐのはいいが、まず幸せになれ、と。

91:3/3
04/04/18 23:18 +uLMxNr6
「この子達には、僕のような生き方をして欲しくないと思う。
 フローラはもういないけど、その分まで僕がこの子達を見守るよ」

とんぬらはアニーの頭を撫でた。
その表情は、どう見ても子供を慈しむ親の顔である。
辛い経験と歪んだ観念に駆られながら、息子はそこに辿り着いた。

「そうか……いい男になったな。わしはお前の父であることを誇りに思うよ」

キョトン、と、口を開いたままでとんぬらはパパスを見る。
父が何と言ったのかを理解して、目元が熱くなる。
きっとそれは、自分がずっと望んでいた言葉。
――それが、こんな所で叶うとは。
涙を堪えながら言う。これだけは、言っておかなくてはいけない――

「ありがとう。僕は父さんの子供に生まれてよかった」


92:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/20 00:19 2CEb+69Q
感想スレが落ちたからこっちで聞いてみる。

そろそろ先に進めていいかな?
何か書きたいエピソードがあれば宣言を。
もういいならゾーマ戦に突入します。

93:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/20 01:23 K48kDHqI
その前に感想スレを立てるのが先なのではないかと。

94:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/20 17:55 BWtGw/B6
>>92
どうぞどうぞ。はやく続きを読みたかったし。

>>93
感想スレは今日にでも立てられる。
廃スレ再利用でもよさそうだし、あるいはこのスレに直接感想書いてもいいんじゃないかとも思うけどね。
ま、とにかく書き手の人は気になさらずにじゃんじゃんうpしてください。


95:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/20 23:21 45zSU6zK
>93
この状況では感想スレ立ててもまた落としてしまいそうだし、
このスレに直接感想を書いてもらえばいいと思いますが。

>94
何もなければ明日から書きます。
今しばらくお待ちを。

96:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/21 01:28 0L1Sn5dW
パパスととんぬらはハズレがほとんど無いな。
ずっとカッコイイままだ。

97:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/21 17:45 krF7vGC6
>>92
お願いします。
楽しみに待っています。ついに佳境ですね。

98:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/21 19:34 5/fJ2abj
今日の20時から鯖メンテだそうですが・・・

99:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/22 22:39 8mHLHcOP
修繕されたようなので続きをまってるよ

100:1/3
04/04/22 22:40 CjRKUpfW
話は続く。
戻ってきたデスピサロ、アルス、クーパーも輪に加わり、
お互いの世界のそれぞれの冒険を語り合う。

終わった物語があって、まだ続いていく物語があった。
手に入れたものがあって、手に入れなきゃいけないものがあった。
だから、誰もが思う。帰ろう、と。
失ったものはもう元に戻らない。消えた空白を一生抱えなきゃいけない。
それでも、続きを生きたいという願いだけは、ここにいる誰もが共有しているはずだった。

いや……その少女だけは、違っていたのかもしれない。
何故なら記憶を失っていたから。度重なる苦難に、彼女は中身を損失していた。
けれど、最初に立ち上がったのは他でもない、その少女だった。

「行こうよ。思い出話は……もう……おしまいっ」
皆が、それぞれの表情で頷き、立ちあがる。
その表情に、もう迷いはない。

「さて、ではゾーマを倒しに行くでござるよ」
ライアンは力強く立ち上がる。
「うん。ちゃちゃっとすませましょ」
エーコはさらっと言ってのける。

「そろそろスピラに帰るか。まだやる事が残っているからな」
アーロンはバスターソードを背負う。
「ああ。いい加減みんなも心配してるだろーし」
ティーダは背伸びをしながら気楽に言う。
「そうだねぇ。でも大丈夫、リュックにお任せっ!」
リュックもそれに倣う。
「うん、頼りにしてる。やることがあるからガンバれるよね」
エアリスも笑顔を浮かべる。

101:2/3
04/04/22 22:44 CjRKUpfW
「お気楽なもんだなぁ。けどまあ沁みったれるよりはいいか」
バッツは頭を掻きながら笑い、
「貴方も相当だってレナお姉ちゃんは言ってたよ」
バーバラがそれに突っ込む。
「でも、絶望に負けないことは大切だと思う」
ティナの誓うような言葉に、
「ああ。こんな状況でも何とかなると思えるからな」
エドガーは同意する。

「死にに行くわけじゃない。そう思えば戦うことは恐くない」
そうやって生きてきたとんぬらに、
「一人で出来ることは少ない。しかし共に歩く者がいれば別だ」
パパスは諭し、
「みんな一人じゃないから。私もみんなの力になる」
アニーは父の手を握りしめる。
「………」
そんな家族を守るように、アイラは無言で立ち上がる。

「勝算が測れない戦いは好みではありませんが」
サマンサは肩を竦め、
「それでも、避けられぬ戦いというものはある」
デスピサロは冷たく言い放つ。

「倒すべきはゾーマ。奴を討たない限り、先はない……!」
アルスの闘気が篭った宣言に、皆が頷いた。

102:3/3
04/04/22 22:47 CjRKUpfW
クーパーは立ち上がると、リディアに向き直った。
絢爛豪華な武具を纏う少年に、少女は思わず息を飲む。
「リディアはここで待っていて。この先は、僕たちだけで行く」
「……でも!」
「大丈夫、ゾーマを倒して迎えに来るから」
「……でも」
「絶対だよ。約束だ」
そう言って、小指を差し出すクーパー。
何を言いたいのか気付いて、おずおずとリディアは小指を絡める。

――ゆびきりげんまん うそついたらハリセンボンのます ゆびきった



「青春だな。ま、仕方ない……足手まといはここで祈るか」
デッシュは苦笑した。苦笑するしかなかった。
自分はエンジニアだ。壊す側ではなく、作る側の人間だ。
だから、戦うのは自分の役目ではないし、戦えないことを卑下するつもりもない。
けれどこの時ばかりは、武器を持てない自分が嫌になる……

そうして、戦えるものは先に進み、
戦えないもの……リディア、デッシュは部屋に残った。

ゼニスはその一部始終をただ眺めていた。
語るべきこともなく、為すべきこともない故に。

103:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/22 22:48 CjRKUpfW
【アルス(マジャスティス習得) 所持武器:王者の剣 対人レミラーマの杖】
【サマンサ 所持アイテム:勲章(重装備可能)星降る腕輪 手榴弾×1】
【ライアン 所持武器:大地のハンマー エドガーのメモ(写し)】
【デスピサロ 所持アイテム:『光の玉』について書かれた本 死神の鎌】
【とんぬら 所持品:さざなみの剣】
【クーパー(マジャスティス習得) 所持武器:天空の剣 天空の鎧 天空の盾 天空の兜 珊瑚の剣】
【アニー 所持品:マインゴーシュ】
【パパス 所持品:アイスブランド イオの書 妖剣かまいたち ドラゴンテイル 食料多】
【バーバラ 所持武器:果物ナイフ・ホイミンの核・メイジマッシャー・ミスリルナイフ】
【アイラ(ゾンビ・左腕欠損、処置済み)所持武器:ダイアソード 死者の指輪】
【バッツ(魔法剣士 白魔法)/ 所持武器:ブレイブブレイド、グレネード五個 レナのペンダント】
【ティナ 所持武器:プラチナソード チキンナイフ】
【エドガー 所持武器:エンハンスソード ミスリルシールド ボウガン スナイパーアイ ブーメラン  首輪×5】
【エアリス 所持品:エドガーのメモ マジャスティスのメモ 癒しの杖 妖精のロッド 月の扇】
【ティーダ 所持品:吹雪の剣 いかづちの杖 参加者リスト 小型のミスリルシールド マテリア(かいふく) 真実のオーブ】
【エーコ&モーグリ 所持武器:なし】
【アーロン 所持武器:バスターソード 折れた鋼の剣】
【リュック(進化完全制御)所持武器:黄金の腕輪】
行動方針:ゾーマと決戦

【デッシュ 所持武器:アサシンダガー 加速装置 裁きの杖 首輪×5】
【リディア(魔法使用不可) 所持品:なし】
(チョコボがいます)
行動方針:待機

【ゼニス 所持武器:アンブレラ 羽帽子? 行動方針:最後まで物見遊山?】

104:1/2
04/04/23 23:52 5HQPhr9i
総勢十八人の戦士たちは、部屋の奥へと向かった。
周囲には魔物の気配はおろか、物音一つしない。
完全な静寂の中を、足音だけが響き渡る。
今のところ何もないが、いつ何があってもいいように、
覚悟をしながら慎重に先へ進む。

不意に。それは唐突に起った。

「え……?」
周囲の空気が変わったかと思うと、景色が反転する。
それは一瞬の事だった。城内の広い廊下を進んでいた筈の一行は、
次の瞬間には星空の廃墟にいた。
いたる所に転がる瓦礫と漂う光の塊が、幻想的な雰囲気をかもし出している。

「ザナル……カンド?」
「ふん、つまらん趣向だ」
ティーダは呆然と呟き、アーロンは吐き捨てるように言う。
これまであった事を話し合った後、覚悟を決めて先に進んだ先に広がっていた光景。
かつてティーダたちが体験したことが、そっくりそのまま再現されたのだ。

デスピサロは足元の瓦礫の欠片を蹴飛ばした。
カラン、カランと音を立てて転がっていく。
「確かにな。自身の力を見せつけているつもりか。小賢しい」
「ですが、これほどまでの広域結界を張るとは、やはり侮れません」
「そうかな。私には単に悪あがきをしているように思えるが」
サマンサの感想に素っ気無く答える。

「でも、物悲しい光景ね……ここも、昔はきっと立派な街だったのに」
「栄枯盛衰か。国が滅び、人が去るということはこういうことだな」
ティナとエドガーはどこか遠い目でボロボロの街並みを見る。
自分たちの世界に訪れた、今なお深い傷痕を残す崩壊とこの廃虚を重ねたからだ。

105:2/2
04/04/23 23:53 5HQPhr9i
ティーダは唇を噛んだ。
ザナルカンドは自分の故郷だ。例え幻想であったとしても、夢であったとしても。
その光景をこんな、戯れに使われたことに、どうしようもなく腹が立った。
だから、そして瓦礫を蹴って駆け出した。

「ティーダ!?」
その後をアルス、アーロン、リュックが追う。
少し遅れて、残りの面々も後に続いた。

瓦礫に埋まったメインストリートは一本道に伸びている。
その奥に見えるのは、半ば崩壊したドームだ。
迷うことなく、ドームの中へと駆け込む。

ドームの中は、外観とはかけ離れた、整然とした広間になっていた。
二対の祭壇が左右に配置され、奥にズラリと並べられている。
ここはもう、ザナルカンドではない。
「ここは……!」
今度はアルスが速度を上げた。
一度だって来たことがないはずの場所だ。
けれど確かに来たことがある場所である。この先に、倒すべき闇がある。

祭壇の間を抜ける度に、祭壇に火が灯る。
暗闇に浸されたドームの中が徐々に照らされる。
その一番奥に、それはあった。



「ようこそ参加者諸君。些か数は多いが、まずは歓迎しよう」


106:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/23 23:54 5HQPhr9i
【アルス(マジャスティス習得) 所持武器:王者の剣 対人レミラーマの杖】
【サマンサ 所持アイテム:勲章(重装備可能)星降る腕輪 手榴弾×1】
【ライアン 所持武器:大地のハンマー エドガーのメモ(写し)】
【デスピサロ 所持アイテム:『光の玉』について書かれた本 死神の鎌】
【とんぬら 所持品:さざなみの剣】
【クーパー(マジャスティス習得) 所持武器:天空の剣 天空の鎧 天空の盾 天空の兜 珊瑚の剣】
【アニー 所持品:マインゴーシュ】
【パパス 所持品:アイスブランド イオの書 妖剣かまいたち ドラゴンテイル 食料多】
【バーバラ 所持武器:果物ナイフ・ホイミンの核・メイジマッシャー・ミスリルナイフ】
【アイラ(ゾンビ・左腕欠損、処置済み)所持武器:ダイアソード 死者の指輪】
【バッツ(魔法剣士 白魔法)/ 所持武器:ブレイブブレイド、グレネード五個 レナのペンダント】
【ティナ 所持武器:プラチナソード チキンナイフ】
【エドガー 所持武器:エンハンスソード ミスリルシールド ボウガン スナイパーアイ ブーメラン  首輪×5】
【エアリス 所持品:エドガーのメモ マジャスティスのメモ 癒しの杖 妖精のロッド 月の扇】
【ティーダ 所持品:吹雪の剣 いかづちの杖 参加者リスト 小型のミスリルシールド マテリア(かいふく) 真実のオーブ】
【エーコ&モーグリ 所持武器:なし】
【アーロン 所持武器:バスターソード 折れた鋼の剣】
【リュック(進化完全制御)所持武器:黄金の腕輪】
行動方針:ゾーマと決戦

107:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/24 14:46 lA2sbGi6
遂に決戦か…

108:1/2
04/04/24 22:38 +qKoEpDp
デッシュはウロウロと部屋の中を歩き回っていた。
今は吉報を待つしかない。しかし、ジッとしているのは嫌だった。
仲間たちがゾーマと死闘を繰り広げている時に、のうのうと時間を潰していてもいいのか。
しかし、もう自分にできることはない。それが現実だ。
結果、何にもならないと知りながら、こうして歩き続けている……

「そこの青年、少しは落ち着いてはどうかね」
不意に声を掛けられてデッシュは振り向いた。
そこには柱にもたれかかって座り込んでいる老人がいる。
よく見ると、身なりは良く堂々とした態度は身分の高さを窺わせる。
しかし同時に自己主張をしないため、今まで誰も気に止めていなかった。
知らぬ間に、ただそこにいる者として受け入れられていた。

そんな老人から声を掛けられてデッシュはやや不意を突かれた。
思わず言い返す。
「わかってるけどさ、ただ待つのが辛いんだよ」
「しかし君が動いていてはそこの少女も気が気ではないじゃろう。
 まずは座ってみてはどうかね」
確かに、リディアは不安そうにしている。
そうだった。できることがただ一つある、それはリディアを保護することだけだ。
こんな時だからこそ年長者として、この少女を安心させないといけない。

デッシュは座った。老人の座っている場所と、リディアが座っている場所の中間に。
座って………さて、何をしよう。
話はつい先程やった。自分は種切れだし、少女はあまり記憶がはっきりしていない。
黙って待っているのも気が滅入る。ならば……

109:2/2
04/04/24 22:40 +qKoEpDp
「なあ、あんたまだ話をしてなかったよな」
「わしの話を聞きたいのかね?」
「ああ。良かったら何か聞かせてくれ」

老人、ゼニスはふむ、と頷いた。
何かを考えているような、何も考えていないような……
つまりは、何だか良くわからない仕種の後、答えた。

「よいじゃろ。少々長くなるが」
「この際好都合だ。リディアもいいだろ?」
話を振られて、慌てて頷くリディア。
そんな少女を見ながら、ゼニスは口を開く。

「では、ある物語を語ろう。ある一つの夢から始まった物語を……」



【デッシュ 所持武器:アサシンダガー 加速装置 裁きの杖 首輪×5】
【リディア(魔法使用不可) 所持品:なし】
【ゼニス 所持武器:アンブレラ 羽帽子?】
(チョコボがいます)
行動方針:待機、ゼニスの話

110:1/4
04/04/26 23:07 BRv95GLc
「ようやく辿り着いたぞ、ゾーマ!」
王者の剣を構え、今にも飛び掛らんとするアルス。
ゾーマは玉座に座したまま動かない。ただ、クツクツと喉を鳴らす。
「相も変わらず勇ましいことだ。だが光の玉もない貴様に何ができる」
「光の……玉?」
まただ。また訳のわからない感覚だ。
知っていた筈のこと、とても大切であるはずのこと。
しかし、頭に靄がかかった状態は一向に解けようとしない。

「さて……一つだけ問おう。もう一度、ゲームをやり直すつもりはないか」
「なんだと……!?」
ゾーマの言葉に、バッツは聞き返す。
「我が城で不逞を働いた罪は許す。生き残ったものには生存を約束しよう」
「ふざけるなっ! もう殺し合いなんか出来るか! もうたくさんだ!」
叫びながらブレイブブレイドを引き抜く。
それは他の者も一緒だった。それぞれの獲物を構え、ゾーマを包囲する。

「では、仕方あるまい。我が手を下すのは意に反するが、直接選定しよう」
「みんな、いくぞ! これが最後の戦いだ!」
エドガーの掛け声と共に、アルス、ライアン、パパス、とんぬら、クーパー、アイラ、バッツ、ティーダ、アーロン、リュックが一斉に飛び掛る。
ゾーマは立ち上がらない。ただ片手を上げる。
その手から生まれた光の波動は、一瞬にしてフロア全体を大爆発の渦に巻き込んだ。

とんぬら、バッツ、ティーダは床を蹴って直撃をかわす。
ライアン、パパス、アーロンはすかさず防御体制を取って凌ぐ。
アルス、クーパー、アイラは止まらなかった。
アルスの王者の剣は爆風を切り裂き、クーパーが纏う天空の武具は主を守り、そしてアイラは死を恐れない勢いで舞う様にしてかわす。

「ゾーマ、覚悟っ!」
二つの伝説の剣がゾーマに迫る。それでもゾーマは動かない。

111:2/4
04/04/26 23:09 BRv95GLc
「な――!?」
振り下ろされた剣は、片手だけで防がれた。
呆然とする二人の勇者に、ゾーマは淡々と語る。
「その程度か」
フゥ、と溜息のような仕種。瞬間、二人を冷たく輝く息が襲い掛かる
魂すらも凍てつかせる冷気が完全に二人を包み込む前に、リュックとアイラは二人を突き飛ばす。

「アルスくんっ!」
ティナはファイガの魔法を完成させた。
サマンサ、アニー、バーバラもそれぞれ攻撃魔法を唱え終える。
後は放つだけだ。しかし、
「待て、不用意に呪文を撃つな」
「ピサロ卿、しかし」
「反射されるかもしれん。私が合図するまで待て」
デスピサロはそう言うと、死神の鎌を手に前線へと向かった。

つい先程放たれた爆風と冷気の波が入り混じっている。
そんな気持ちが悪い風を受けて、デスピサロは冷然とゾーマを見据えていた。
そして、傍らに対比した二人の勇者を見下ろす。
「愚か者が。今、貴様たちが為すべき事はそれではない」
「なっ……!」

デスピサロは二人の反論も聞かず駆け出した。
目指すはゾーマの首一つ。ゾーマが放つ光弾をかわしつつ、死神の鎌を振りかぶる。
「終わりだ、ゾーマ。この数日で何があったかは知らんが、弱体化した貴様になど負けん」
「ほう……よく言った、小僧」
ゾーマは腕を振るい、デスピサロの体を叩き潰そうとする。
しかし、それは見切っていた。体重が無いかのように宙を待って回避すると、そのまま斬りつける!

だが、それは。
ゾーマの前の空間を僅かに歪めただけで終わった。

112:3/4
04/04/26 23:11 BRv95GLc
「大言壮語も程々にするがいい」
翻った腕が空中にあるデスピサロを捕らえる。
「ぐ……!」
腹部に腕がめり込み、更に宙に浮き上がった。
攻撃はまだ止まらない。デスピサロを射す指に業火の塊が生まれる。
メラゾーマ。奇しくも魔王の名を関する、全てを焼き尽くす火炎系最強呪文だ。
それが放たれようとした瞬間、

「させないよっと!」
リュックの拳がゾーマに迫る。
進化の秘宝で強化されたリュックの拳は並みの武器より遥かに強い。しかし、
「またか、小娘。何度試そうが貴様の攻撃など効かぬ」
「あちゃ……やっぱ卑怯だぁ」
ゾーマが纏う歪んだ空間の前に、無効化されてしまう。
デスピサロの代わりにリュックがメラゾーマの餌食になって吹き飛ばされた。

「あつつ……もう、ホント死んじゃうって」
「デタラメね、これで生きてるんだから」
何とか身を起こすリュックに駆け寄ったエーコは回復魔法を唱える。
効果はすぐさま現われた。ただでさえ強化された体力が回復を支えているのか。
「ん、ありがと。そんじゃ行ってくるね!」
「もう、ちょっとは落ち着いたら!」
子供の言うことなど耳を貸さず、リュックは再びゾーマ目掛けて走り出した。

床に落下したデスピサロの傍に、とんぬらが駆け寄る。
何も言わずに回復魔法をかけ、デスピサロが立ち上がるのを確認して、とんぬらは剣を構えた。
「今でも桁外れである事に違いはない。どうする?」
自分に話し掛けてくるとんぬらを不思議な男だとデスピサロは思う。
彼は魔と呼ばれるものを前にしても全く萎縮しない。
ライアンとはまた違う意味で、何故か信用してみたくなる。
「時間を稼いで状況を整える」
「わかった」

113:4/4
04/04/26 23:13 BRv95GLc
「ったく、この状況でどうしろってんだよ!」
ティーダは悪態をつきながら走り回っていた。
攻撃するためではなく、ゾーマの攻撃をかわすためだ。
雨霰と降り注ぐ光弾は、かするだけでも根こそぎ力を奪っていく。
かわすしかない。それはバッツやライアン、パパスやアーロンも同じことだった。
攻撃の合間をぬって攻撃を仕掛けるが、やはり歪んだ空間の前に飲み込まれてしまう。

暫くして、ゾーマが立ち上がった。
「口ほどにもない。この茶番も終わりだ」
何処かしらに傷を負った戦士たちを見下ろす。
ライアン、デスピサロ、とんぬら、パパス、アイラ、バッツ、エドガー、ティーダ、アーロン、リュック。
後方にはサマンサ、アニー、バーバラ、ティナ、エアリス、エーコ。
デスピサロは、口元に滲んだ血の塊を拭き取ると、不敵に言い放つ。
「そうだな、全く手間取らせる」
「なに?」
そういえば、何かが足りない。
魔王の前に立ちふさがるのは、戦士でも僧侶でも魔法使いでもなく。

「いまだ、撃て!」
「言われ、なくても!」
刹那、光が溢れた。ゾーマの左右にいる二人の勇者の手が眩しく輝いている。
爆砕せんとゾーマは魔法を唱えるが、もう遅い。
闇を剥ぎ取り、あるべき姿へと返す聖なる魔法が発動した。

『マジャスティス――ッ!』



114:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/04/26 23:14 BRv95GLc
【アルス(マジャスティス習得) 所持武器:王者の剣 対人レミラーマの杖】
【サマンサ 所持アイテム:勲章(重装備可能)星降る腕輪 手榴弾×1】
【ライアン 所持武器:大地のハンマー エドガーのメモ(写し)】
【デスピサロ 所持アイテム:『光の玉』について書かれた本 死神の鎌】
【とんぬら 所持品:さざなみの剣】
【クーパー(マジャスティス習得) 所持武器:天空の剣 天空の鎧 天空の盾 天空の兜 珊瑚の剣】
【アニー 所持品:マインゴーシュ】
【パパス 所持品:アイスブランド イオの書 妖剣かまいたち ドラゴンテイル 食料多】
【バーバラ 所持武器:果物ナイフ・ホイミンの核・メイジマッシャー・ミスリルナイフ】
【アイラ(ゾンビ・左腕欠損、処置済み)所持武器:ダイアソード 死者の指輪】
【バッツ(魔法剣士 白魔法)/ 所持武器:ブレイブブレイド、グレネード五個 レナのペンダント】
【ティナ 所持武器:プラチナソード チキンナイフ】
【エドガー 所持武器:エンハンスソード ミスリルシールド ボウガン スナイパーアイ ブーメラン  首輪×5】
【エアリス 所持品:エドガーのメモ マジャスティスのメモ 癒しの杖 妖精のロッド 月の扇】
【ティーダ 所持品:吹雪の剣 いかづちの杖 参加者リスト 小型のミスリルシールド マテリア(かいふく) 真実のオーブ】
【エーコ&モーグリ 所持武器:なし】
【アーロン 所持武器:バスターソード 折れた鋼の剣】
【リュック(進化完全制御)所持武器:黄金の腕輪】
行動方針:ゾーマと決戦

115:1/2
04/04/27 22:42 b4jj/vG3
「世界には無限の可能性が存在する。故に、無限に近い異世界が存在する」
「……はあ?」
奇妙なことを言い出したゼニスに、デッシュは首をかしげた。
「可能性の分岐じゃよ。例えばサイコロを一度だけ振ったとしたら、どんな結果になるかね?」
「1から6の内、どれか一つだろ」
「うむ。では、その内もっとも出易い目は?」
「そんなもんがあるか。全部1/6だよ。どれが出てもおかしくない」

ゼニスは頷く。
「その通り。1が出る未来、2が出る未来、3が出る未来……どれがあってもおかしくない。
 それが可能性による分岐だ」
「おいおい、そんなのは詭弁だろ。幾ら可能性があっても選ばれる未来は一つなんだぜ」
「それは我等が時に縛られているからだな。可能性が複数あるなら、未来も同じだけしてもいい。
 ただ、我等は一つの未来しか見ることが出来ない」
デッシュは肩を竦めた。これ以上話しても平行線だと思ったからだ。
「……OK、その理屈は納得しよう。で、それがなんだってんだ?」

「幾つもの世界があって、そこにはそれぞれの人々が住んでいる。
 海も大地の形も違う場所で、それぞれの文化と歴史を築いて生きている。
 それを、寂しいと思う者がいた」
「……元は同じなのに、隣り合ってたのに、別々になってしまったから?」
リディアの言葉にゼニスは頷く。
「だから、願った。それぞれの世界の人たちの触れ合いを見たいと。
 そこにはきっと友情や愛情が出来て、一つの理想世界が現われるんじゃないかと夢想した」


116:2/2
04/04/27 22:45 b4jj/vG3
「そんなこと、できるわけがない」
デッシュの呟きにゼニスは苦笑する。
「そう、できるわけがなかった。完全に異なる世界になってしまったが故、
 一つになればどうしても矛盾を内包してしまう。その矛盾により自壊する。
 それが理想世界の終焉じゃよ。そんなことが……何度も、何度も繰り返された」
「それは、今も?」
「きっと、続くのであろうな。これからも、ずっと。
 何かを為そうとする者は須く諦めが悪い。失敗に挫けることがない」
ゼニスは溜息をつく。

「故に、その強固な執念は闇に呑まれたのだ」



【デッシュ 所持武器:アサシンダガー 加速装置 裁きの杖 首輪×5】
【リディア(魔法使用不可) 所持品:なし】
【ゼニス 所持武器:アンブレラ 羽帽子?】
(チョコボがいます)
行動方針:待機、ゼニスの話

117:1/3
04/04/28 23:57 lY/wiKLf
眩しい光が室内を満たす。
その中央にあるのは闇の中の闇、大魔王ゾーマ。
「ぬ――!」
光が絡みつき、ゾーマが纏う闇の衣を削り取っていく。
光が収まり、視界が元に戻って解き、そこにあったのは。
全身がヒビ割れた、見る影もない存在だった。

「おのれ……!」
ゾーマの両手が輝き、イオナズンの魔法が乱れ飛ぶ。
その威力は先程までに比べれば弱くなっている。
先程はまともに受ければ七度死ぬくらい、今は四度死ぬくらいか。
死ぬことに変わりはないが、やはりそこには大きな差と意味があった。

「みんな、今よ!」
ティナの呼びかけと同時に、後方のサマンサ、アニー、バーバラが一斉にイオナズンを放つ。
ゾーマのイオナズンと魔法使いたちのイオナズンがぶつかり合い、相殺しあう。
とはいえ、三人がかりでも詠唱の早さも威力自体もゾーマが上だ。
次第に押され始めるが、それでも次々と呪文を唱える。

エアリスとエーコは走り回っていた。
治療をたった二人で行うのは地味ながらも激務だ。
前衛にも後衛にも回復魔法の使い手はいたが、それでもとても追いつかない。
しかし諦めるわけにはいかなかった。自分たちが倒れればそこで終わってしまう。
静かながらも、最も激しい戦いを彼女たちは繰り広げている。

そんな後衛の支援を受け、武器を持った戦士たちは果敢に攻めかかった。
ゾーマがひとたび息を吹けば体は凍りつき、ひとたび手を掲げれば炎に焼かれる。
それでも前に。前に出ては吹き飛ばされても、それでも前に。


118:2/3
04/04/29 00:00 O+vi1WTg
「小賢しい、消え去れ!」
ゾーマの腕が激しく輝く。これまでとは比べ物にならない、膨大な魔力が溢れる!
瞬間、強烈な光が室内を包む。あらゆる物を吹き飛ばし、全てを爆砕するだけの魔法。

その中から、人影一つ現われた。
爆炎を背にゾーマに詰め寄り、構えた獲物をゾーマに叩き付ける!

「まずは一太刀でござる!」
大地のハンマーは受け止めんとした左腕を叩き潰す。
ライアンは髭が焦げた口元をニヤリとゆがめる。
瞬間、右腕で殴り飛ばされて、数十メートル吹き飛んだ。

「これでどうだ!?」
続いてアーロンの援護を受けたティーダが右脇腹を斬る。
刹那、魔法の直撃を受けて倒れ伏した。
その間に右腕をアーロンとパパスの剣が斬り飛ばす。
直後、冷たく輝く息を受けて、剣を取り落とした。

「小癪な……!」
忌々しげにゾーマが唸る。
あらゆる面において自分は優れており、相手が勝るのは数のみだ。
なのに何故こうも抵抗される? 何故こうも手間取るのだ?

119:3/3
04/04/29 00:03 O+vi1WTg
「これが人の力だ、ゾーマ!」
アルスは叫ぶ。

「例え一人一人は弱くても、力はあわせることが出来るなら!
 強くあれるし、戦える! それが人の強さだ!」

「フザけた、ことを――!」
ゾーマの怒号が大地を揺らす。
体に刻まれたヒビがビシビシと鳴っているが、それもお構いなしで。
生きとし生けるものを屈服させんとする咆哮が響き渡る。

しかし、アルスは揺るがない。
その目に強固なる意思を込め、けして負けぬと無言で主張し続ける。
大地を蹴り、彼の為に鍛えられた剣を上段に構える。

「ゾーマ、覚悟!!」

駆け抜ける一陣の稲妻。
それは闇の中を駆け抜ける力の象徴。
ゾーマはありったけの怨嗟を込めてアルスを睨みつける。


――それこそが勇者の在り方であり。
それこそが忌むべき者である、と――

120:4/3
04/04/29 00:07 O+vi1WTg
「こんな、バカな……」
体の崩壊はもう止められないのか。
アルスによって縦一文字に切り裂かれたゾーマが呆然と呟く。

「人の力を舐めすぎたな、ゾーマ」
デスピサロは嘲笑った。
「貴様の敗因は貴様自身だ。その傲慢と慢心が招いた敗北だ。
 故にそこで朽ち果てろ。それがお似合いだ」
「これで勝ったつもりか……。愚か者め。光がある限り闇もまたある」
「元よりこの身は闇の存在だ。今更言われるまでもないわ。消えろ」

ゾーマの体が崩れていく。
ボロボロと、音もなく崩れて、そして消えていく。
ゾーマは笑っていた。楽しそうに、愉快そうに、笑っていた。

「愚か者め、大魔王ゾーマは滅びぬ! 闇ある限り何度でも現われる!」
そして全員が息を飲む。崩壊した体の中から……
「聞くがいい! 命を吸いし者! 魂を磨きし者! 存在を重ねし者!」
一人の少女が出てきたからだ。
「闇が絶望ならば、その淵より立ち上がりし者こそ暗闇を凌駕せし者!」
少女は叫ぶ。体が消えていくのも構わない。
「闇を統べ、闇を従え、闇をその身に宿したる者!」
ただ愉快そうに、ひたすら嬉しそうに。
「我すらも見下すその傲慢こそ、闇の中の闇たる証! 故に――」

少女は消える。その体は塵一つ残さず消える。
ただ、最後にその一言だけを残して。


――我が事、成れり。


121:1/2
04/04/29 22:09 AX1omk3k
「蟲毒というものを知っているかね?」
「孤独?」
聞き返したリディアにゼニスは首を横に振る。

「ムシのドクと書いてコドクという。とある地方に伝わる呪いでな。
 多くの蟲を壺の中に入れて封をし、しばらく放置して共食いをさせる。
 そして最後に残った一匹を媒介にして術をかける」
説明を聞いてリディアは表情を硬くする。
「悪趣味な術だな」
デッシュも思わず眉を顰めた。

「しかし効率的じゃ。死は絶対であり、けして取り返しがつかない。
 それゆえに、死から最も遠い存在こそが最優であるといえよう。
 体力、知力、魔力はあくまで存在の一要素に過ぎない。
 例え力がなくとも、生き易いモノこそ、最も強い」
「それは……そうかもな。けどそれが、なんだって言うんだ?」

「初めはな、多分誰が一番強いのか、というところからじゃ」
「はぁ?」
「先程の、もしも世界が一つなら……という話じゃよ。
 それぞれの世界にそれぞれの人々が、戦士が、英雄が住んでいる。
 その中で最も強いのは誰か。そなたには答えられるかね?」
「無理だ。異世界の存在の強さをどうして比べられるんだ?」
「そうじゃな。どんなに話し合っても平行線になるだけ――」
ゼニスはふう、と一息つく。


「――だから、試してみることにした」


122:2/2
04/04/29 22:12 AX1omk3k
「え……?」
「なっ!? おい、爺さんそれってもしかして……!?」
ようやくゼニスが何を話しているのか気付いて、二人は慌てふためいた。
異なる世界、異なる時間軸から集められ、最も死に辛い存在を選定する。
それは。

まさしく自分たちを取り巻くこの状況、そのままではないか。

「そこで先程の蟲毒の話が絡む。最も優れた存在は最も呪いを受けし存在。
 力のある無しなど関係ない。例え誰も殺めなかったとしても関係ない。
 その時、その場所で生き延びたことが最強の証明」
「………」
呆然と、二人は目の前の老人を見る。
何故、そんなことを話す? 何故、そんなことを知っている?
何故、こんな所にいる? 何故、この老人は生きている?



「幾数多の命と怨嗟を浴び、ただ生きるだけで闇を背負う。
 故に、闇の中の闇。絶望を越える王。滅びの支配者。

 ――大魔王 ゾーマ」


123:1/3
04/04/30 20:08 h4QPQ4eL
「な、何と言っていいかわからぬが…
 案外、あっさり終わったでござるな…」

崩れ去り、消え失せたゾーマのいた空間をじっと見つめながら、ライアンは呆然とつぶやいた。

「こういう事は、案外そう言う物なのだろう。
 “我が事成れり”と言うのが気に入らんが、な」

勝ち逃げをされた気分だ。所詮自己満足の言葉だと割り切る事ができぬほどの、ゾーマの自信。
戦いの目標は勝つ事、負けぬ事。いかなる事があっても負けないと言う自信があるのなら、すでに事が成されていたのなら。
…最初から、奴の勝ちであったのかもしれない。だが。

「みんな、生き残った。一人も欠けずに…!」
ティナのつぶやきに、エアリスが強く頷いた。
そうだ。生きている。大魔王と戦った者達が、みんな生きている…!

「ならば我々の勝ちだな、ゾーマよ…」
「当たり前だよ、ヤツがなんと言おうが、俺たちの…勝ちは勝ちだ」

ピサロの肩をぽんと叩いてバッツが言う。その足取りは軽い。

「暢気な男だ…これからが大変だ。
 全員を元の世界に帰さねばならん。このまま一生ここにいるわけにはいかんからな」
「少し休んでから探そう。さすがに少し疲れ…ん?」

バッツは自分の口から漏れる声に違和感を感じた。
声がわずかに震えている?
そんなに疲れているのか。駄目だな、少し休まないと、しかし、なんだか変だ。
脚もがくがく震えて、いや違う、足下が…。

「地震だ!」
誰かが叫んだ。

124:2/3
04/04/30 20:12 h4QPQ4eL
揺れる。柱が、床が、壁が天井が部屋が全部が。

「なんか…やな予感、するよね?」
「お約束…だしね?」

真っ青な顔をして、エーコとアニーが顔を見合わせる。
悪の居城。敵を倒した。その後に続くのは…。

「崩れるぞ…!」

押し殺したエドガーの叫び。
それに呼応して、どんどん揺れは激しくなっていく。
目眩がするほど上下に揺さぶられ、自分が立っているのかどうかも分からなくなる。
ぴしり
と、イヤな音がした。
岩が軋む音。壁がひび割れる音。崩れ落ちる音。
ぴしり、ぴしりぴしりぴしりぴしりぴしりぴしりぴしりぴしりぴしりぴしりぴしりぴしり!

「逃げろ!」

今度は、アルスの声。それが聞こえるか聞こえないかのうちに、全員がその場から駆けだした。


125:3/3
04/04/30 20:14 h4QPQ4eL
「リディア!」
自分を呼ぶ凛々しい声に、リディアはぱっ、と顔を輝かせた。
ゼニスの話を聞いている時の、突然の地震。
訳も分からずデッシュにしがみつき、混乱していた彼女の胸に、その声はとても明るく響き渡った。

「どうなってんだ!やったのか?!」
しがみついていたリディアを降ろしてやりながら、デッシュは走ってくる皆に向けて怒鳴った。
「やったさ!面倒な事になったがな!」
怒鳴り返すエドガー、その足下に亀裂が走る。
「どうすんだ!」
「逃げるさ!」
そう言って、エドガーはデッシュの肩をつかんだ。そのとたん、彼らの足下が、裂けた。
「へっ…?!」
ティーダの、多少間の抜けた悲鳴。
石畳の地面が一気に砕け散り、揺れが止まる。耳が痛くなるほど静かになる。

石畳の消えた足下には、真っ暗な空間が広がっていた。どこまでも深い、深淵。
壁が砕け、天井が消え、そして、深淵と戦士達だけが残る。

「ここは…」

バッツが唸る。そこには見覚えがあった。
エクスデスと戦った時の、無の空間。星々が煌めいてはいないが、そこによく、似ている。
見回せば、仲間達は全員近くに浮かんでいる。

(ここはいったい…何だ?)

126:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/05/02 00:26 J4rcLAIE
えらくあっさり勝負ついたな…と思ったらまだ何かあるのかな?
取りあえず期待。感想スレって落ちてるよね?

127:1/3
04/05/03 22:54 Qgv7RyMM
「まだ、ゾーマは滅んでいない」

その言葉に、誰もがギョッと身を竦めた。
発言者のゼニスは一人、その場に座っていた。
上も下もない空間で、ただ悠然とした様子で、遠くを見ている。

慌ててデッシュが駆け寄り、その胸倉を掴む。
「そりゃどういうことだ!? あんた一体何もので、何が目的なんだ!?」
「言葉の通りじゃよ。わしは傍観者。故にただ行方を見守るだけじゃ。
 さて、そのわしが何故この舞台にいるのか」
「言葉遊びはたくさんだ! ここは何処なんだ!? 何故ゾーマは滅びない!?」
「ここは破綻した世界の果て。そして、ゾーマが滅びない理由は」

「え?」
漏れる声。誰かが倒れる音。
無の世界に拡散して、そして消える赤い血の雫。
倒れているのは――女性。
「ピ、サロ卿……?」
倒れている者の傍らに立つ、一人の青年。
銀の髪、整った容姿、手に死神の鎌。
その瞳は暗い。どこまでいっても闇しか映していない暗さがある。

「――新たなゾーマが誕生するから」

「そんな……バカな」
呆然とアルスは呟く。
確かに倒した筈なのに。倒した筈のゾーマがここにいる。
姿かたちは変わっても、その暗黒の魔力は変わらない。

「一人だけ生き残るというのは、そういう意味か……!」
エドガーは唇を噛む。情報は断片的だが、これだけはわかる。
殺し合いに生き残った最後に一人がゾーマになる、ということは。

128:2/3
04/05/03 22:56 Qgv7RyMM
「クソ、どっかで聞いたぞそれは!」
ティーダはうめく。アーロン、リュックも同じだ。
自身を滅ぼした存在に寄生し、成り代わる。
それは皮肉にも自分たちが倒すべき敵、シンの存在と酷似する。



『ゾーマ』は目の前にいる戦士たちを眺めた。
そのうちにある感情は、破壊、滅亡、殺戮。

それを成すことは極めて容易い。
器が魔の存在だった故に闇の力は程よく馴染んでいる。
何しろ本人すらもその力の根源が自分自身にあると勘違いしたほどだ。
それほどまでに、かつてのゾーマが注いだ闇の力は器と一体化している。
程無く、自在に操れるようになるだろう。

それで、計画は完遂する。
長い年月で磨耗し『疲れる』という感情を持つに至った古い魂は消え、
異世界から集められた強靭かつ絶望に染まった魂と、
ゾーマ自身の魂(しゅくふく)を加えることで、『ゾーマ』は新生する。

「ピサロ殿、正気にかえるでござる!」
ソレも古き名だ。膨大な絶望に押し流された古き存在だ。
今ここにあるのは無を望むだけの魔王。
それは、死と滅びを振り撒く存在。



デスピサロ=ゾーマ。


129:3/3
04/05/03 22:58 Qgv7RyMM
【アルス(マジャスティス習得) 所持武器:王者の剣 対人レミラーマの杖】
【とんぬら 所持品:さざなみの剣】
【クーパー(マジャスティス習得) 所持武器:天空の剣 天空の鎧 天空の盾 天空の兜 珊瑚の剣】
【アニー 所持品:マインゴーシュ】
【バーバラ 所持武器:果物ナイフ・ホイミンの核・メイジマッシャー・ミスリルナイフ】
【アイラ(ゾンビ・左腕欠損、処置済み)所持武器:ダイアソード 死者の指輪】
【バッツ(魔法剣士 白魔法)/ 所持武器:ブレイブブレイド、グレネード五個 レナのペンダント】
【ティナ 所持武器:プラチナソード チキンナイフ】
【エドガー 所持武器:エンハンスソード ミスリルシールド ボウガン スナイパーアイ ブーメラン  首輪×5】
【エアリス 所持品:エドガーのメモ マジャスティスのメモ 癒しの杖 妖精のロッド 月の扇】
【エーコ&モーグリ 所持武器:なし】
【リュック(進化完全制御)所持武器:黄金の腕輪】
【ライアン(負傷) 所持武器:大地のハンマー エドガーのメモ(写し)】
【パパス(負傷) 所持品:アイスブランド イオの書 妖剣かまいたち ドラゴンテイル 食料多】
【ティーダ(負傷) 所持品:吹雪の剣 いかづちの杖 参加者リスト 小型のミスリルシールド マテリア(かいふく) 真実のオーブ】
【アーロン(負傷) 所持武器:バスターソード 折れた鋼の剣】
【サマンサ(瀕死) 所持アイテム:勲章(重装備可能)星降る腕輪 手榴弾×1】
【デッシュ 所持武器:アサシンダガー 加速装置 裁きの杖 首輪×5】
【リディア(魔法使用不可) 所持品:なし】
【ゼニス 所持武器:アンブレラ 羽帽子?】
(チョコボがいます)
行動方針:???

【デスピサロ(ゾーマ化) 所持アイテム:『光の玉』について書かれた本 死神の鎌】
行動方針:皆殺し

130:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/05/03 23:34 Sq2N8DCi
うわぁ……スゴい展開だぁ…。
続きに期待!

131:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/05/04 02:11 rMh5bdLr
いい展開なとこスマンが死神の鎌にはもう刃がないんじゃ?
確かブロス倒したところで消したはず。

132:1/3
04/05/05 18:57 T/+4nQoy
闇の中、デスピサロが立っている。
ピサロではなく、デスピサロ。そしてゾーマでもある存在。
いつぞやに砕け散ったはずの鎌の刃が魔力でかりそめの形を成していた。
魔法と言う朧にて実体を作り出すのは難しい。
火炎やイカヅチと言った無形の物、水や氷と言った周辺の元素を流用できる物ならばまだしも、魔法力そのものだけで
形や重さを持った“物体”を作り出す事は容易ではない。

鎌の刃は、後数回ほど何かを斬れば消えてしまうだろう。そんな不安定な存在。
だが、そんな不安定な存在でも、作り出せると言うだけでもう桁違いだ。とんでもない。
そんなとんでもない存在は、まだ動かない。
サマンサをたたき斬ったっきり、立ったまま動かない。

エーコとエアリス、それにアルスはサマンサにすぐさま駆け寄った。
上下の区別もなさそうな空間だというのに、あっさりと駆け寄る事ができる。

「サマンサ…!」

サマンサをかばう形で、残りのメンバーがピサロと向かい合う。リディアはゼニスが確保して後ろに下がっていた。いつの間にか。
アルスは彼らに背中を預け、彼女を助けるための呪文を唱え出す。

「アルス…私は、ピサロ卿がおかしくなる寸前まで、話を…」
ごぼりと、サマンサの口から血の塊が溢れる。言葉が途中で絶たれる。
「喋らないで…!」
エアリスがぴしゃりと言い放つが、サマンサは聞かない。
「武器を壊したのがあの城なら…あの城も一種の仮想…空間で、
 ……ゾーマ、一度死んで…崩れて、ゴホッ…ここは、たぶん仮想空間の外」

133:2/3
04/05/05 18:58 T/+4nQoy

サマンサはしゃべり続ける。
「マジャスティスを最初に…ぐっ…使った時と同じです。
 もしかしたらルーラが……そうすれば誰かの世界に退避できる…かも」
それを聞きながら回復魔法を使っていたエーコは、奇妙な事に気がついた。
傷が、思ったよりも浅い。
むろん瀕死の重傷には違いないが…覚悟していたような、致命傷ではない。
放っておけばすぐ死ぬが、すぐに治療をすれば生かす事も可能なレベルの…。

とりあえずもう一度回復を、とサマンサの、あの忌まわしい鎌で咲かれた腹部に触れたエーコの手に、奇妙な感覚があった。
毛皮の、ふさふさとした、柔らかい感触。
ためらいつつも引っ張り出すと、その正体はすぐにしれた。
キツネとリスを会わせたような生き物の、死体。
胸のあたりで真っ二つに切り裂かれた、死体。この動物のおかげで、紙一重で致命傷を免れたのだろうか?
サマンサはそれを見て一瞬悲しそうな顔をし、エーコに その子をお願いします と言った。

「私がピサロ卿の気を引きます。
 みんなで集まってルーラを使って、それで終わりです」
「ち、ちょ…!」
サマンサの言葉をエアリスが遮る。
気を引いて自分達が逃げて…それでサマンサはどうなる?
あの時、自分は「みんなで生き延びて…」と言ったのだ。そんな事、できるはずが…。


134:3/3
04/05/05 19:00 T/+4nQoy
「私はあの人の家臣です。
 あの人を助けます。駄目ならば止めます。
 貴方に信念が在るように…私にも、在ります」
半死人とは思えぬ…いや、半死人だからこその凄絶な視線が、エアリスを射抜く。
エアリスは反論しようと口を開く、が、その前に。

「だったら、俺も引けないな」
背中越しに、バッツがこちらに口を挟んだ。
「こんなのほっといたら、後からどんな事しでかすか分かったモンじゃない」
「それに、仲間なればこのような状態のピサロ殿を放ってはおけないでござるよ」
バッツと、それに答えるライアンとの台詞に、全員が頷き、もしくは返事を返した。

「エアリスさん、サマンサをゼニスさんの所に。
 サマンサ…僕たちがあの人を止める。いざというときは…ルーラを頼む」

アルスはそう言うと、ピサロの方に向き直った。

135:忘れ物
04/05/05 19:05 T/+4nQoy
行動方針変更:ピサロを止める。

136:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/05/07 00:31 vISbezLM
いま書き手は一人なのかな?
応援してます、頑張ってください

137:名前が無い@ただの名無しのようだ
04/05/07 02:08 b1kxus64
同じく応援してます。
頑張ってください!

138:1/3
04/05/08 00:32 dVsQbMEM
全員でデスピサロを囲む。だが、次の行動に移れない。
その強大な魔力に威圧され、何処から攻め込めばよいのかわからない。
圧倒的な格の違い。それはゲーム開始時にゾーマが見せた強さそのものだ。

デスピサロはおもむろに死神の鎌を振り上げる。
何をしようとしているのか。瞬時に察したのはバーバラだった。
「真空波……! みんな、散って!」

それを契機に全員が一斉にそれぞれの行動をとる。
アルスは王者の剣を掲げてサマンサと、彼女を癒すエアリスとエーコを守るように立つ。
とんぬらは呪文を唱えながら全員の前に出る。
瞬間、デスピサロの鎌から真空波が巻き起こった。

「剣よ!」
「バギクロス!」
アルスの剣ととんぬらの呪文が真空の竜巻を起こし、即死の空気を阻む。
何とか、真空波がサマンサの元に及ぶことだけは防いだ。
他の面々も二人が作り出した安全地帯に退避する。

「さてと、どうやって彼を止める?」
エドガーが周囲に問い掛ける。
彼を何とかして正気に戻さなくてはいけない、しかしどうすればいいのか。
「術を使わせまくって消耗させるとか」
バッツの提案に、横からバーバラは首を振る。
「無理だよ、真空波はその気になれば延々と放てるんだよ?」
「その前に、こっちが力尽きてしまうわね……」
ティナは表情を曇らせる。


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