03/08/14 09:46 AM82ZSln
戦場は予想外の展開の繰り返しだった。
「どういう事なのよ全く!」
シュウは苛立ちを隠しきれないでぼやいた。
「どうやら私達が一番『ハズレ』引いたみたいね」
サラは予備のマガジン二つをテープで止めながらシュウに応えた。
現在彼女達がいるのはビルの最上階だった。
「サラ、それやると装填口に負荷がかかるよ」
ベルナールがおそるおそるサラに声をかけた。
「平気。常時やってるわけじゃないしこのマガジン、強化軽量プラスチックだから」
サラはベルナールの方さえ見ずに言った。
「私の武器の心配より、自分の武器の心配したら?」
サラの言葉にベルナールは困ったようにシュウを見た。
「やっぱり、怒ってる?」
「怒っているというより」
シュウは槍の切っ先をハンカチで磨きながら言った。
「減点はすごいだろうなと思ってるけど」
「やっぱり……」
ベルナールは落ち込んだようにため息をついた。
「ともかく。対策を練らないとね」
シュウは落ち込まれた所で何の足しにもならないと判断して意見を求めた。
「どう、陥落(お)とす?」