FFDQ千一夜物語 題百八十五夜at FF
FFDQ千一夜物語 題百八十五夜 - 暇つぶし2ch100:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/05/24 15:28
100

101:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/05/25 03:09
私もやってないからわからないけど、11ネタも楽しそう。

102:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/05/25 08:30
>>96
とりあえず





                 犯                れ            







 

103:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/05/25 19:33
>>98
そのうちっていうか、もう書いてる人見かけた(w
スレリンク(ff板)(dat落ち、html化待ち)
の前の方にもエロ小説あったし。

104:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/05/25 21:10
>ギコ
これ何?
スレリンク(ff板:52-54番)

105:ギコガード ◆FFDQ/roc
02/05/26 10:43
>104
俺にもわかんねっす。
てか、なんで俺に聞かれたのかもわかんねっす(´Д`)
今はやばいくらいにFF11にどっぷり浸かり中。
そのうち、ほとんどオリジのようなタルタル小説を
書くやも知れません。
保管は続けますんで心配はご無用でありんす。

106:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/05/27 02:49 VpzZdqMo
hozen

107:御連絡
02/05/27 02:50
DQのエロ小説スレが容量一杯でお引っ越しです。
スレリンク(ff板)l50
↑ここから↓ここへ
スレリンク(ff板)l50
立った早々板違いと言われてますが、エロはいかんだろ、という事ですかね?

108:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/05/28 06:35
sage

109:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/05/28 16:26
最近エロスレに良質なSSが大量ですね。
次回(それとももっと先かな?)のサイト改訂時が楽しみでつ。

110:いつも、どんな時も
02/05/29 14:21
「怖くはありませんの……?」
 エンドールの武術大会に出場するアリーナを気づかいながら、モニカ姫はそう訊ねた。
「全然」
 アリーナは首を振って、太陽のような笑顔を浮かべる。
「それどころか、ワクワクしてるわ! 任せて。必ず優勝してみせるから」
 そうして、本当に優勝したアリーナにモニカは感嘆の声を漏らした。
「アリーナ様は勇敢ですのね。怖いものなんかないみたい」
 アリーナはただ笑っただけで、今度は答えなかった。

 ―怖いものは、ある。
 サントハイムの城の中を人の姿を求めて走り回りながら、アリーナは唇を噛みしめた。
 自分の体が震えているのがわかる。
 アリーナは、『死』を知っている。
 彼女の母親は、姫がまだ幼い頃に病で亡くなっていた。
 呼びかけても開かない瞳。答えてくれない唇。冷たくなっていく体。
 一瞬前まで確かに動いていたその人の時間が、止まってしまったというその事実を、アリーナはなかなか受け入れることができなかった。
 一生懸命お願いすれば、たくさんお祈りすれば、何とかなるんじゃないかと思った。
 力を尽くせば叶わない望みはないと、教えてくれたのはその人だったから。
 けれども。
 どれほどにアリーナが頑張っても、母の時間がふたたび動くことはなかった。
 人の力ではどうしようもない、無慈悲な現実があるのだと、アリーナはその時初めて知った。
 そしてそれを、運命というのだとも。
 ―台所。聖堂。兵士たちの控えの間。
 城の中を探し回るアリーナの足は、どんどん速くなっていく。
 ブライが、やがてはクリフトがついてこられずに引き離されていったが、彼女は気がついていなかった。2人の呼ぶ声にも気づかない。
 誰もいない。誰もいない。誰もいない。誰もいない。
 扉を開けては失望する、その繰り返し。

111:いつも、どんな時も
02/05/29 14:22
 この城は、こんなに広かっただろうか。石柱の回廊は、こんなに冷たくて、寒々としていただろうか。
 階段を駆け上り、玉座の間に足を踏み入れる。だが、誰よりも彼女を暖かく迎えてくれるはずの人の姿は、やはりない。
 玉座の前で呆然と立ちつくす。
 でも、それも一瞬。
 ようやく階段を昇ってきたクリフトとブライの前で、くるりと踵を返して、アリーナは階段をさらに昇っていった。
 そこは、王と姫の寝室のある場所だった。
 真っ先に王の寝室を空けて―人の気配がないのはわかっていたが―、それから女官の控えの間を覗く。
 誰もいない。
 アリーナは、今までの急(せ)いた様子とはうって変わってゆっくりと、自分の部屋……この城で開けられる最後の扉へと向かう。
「……姫様」
 取っ手に手をかけ、けれども開けることができずに俯いていたアリーナは、背後からの声に面を上げた。
 張りつめた瞳に決意の色が浮かび、腕に力がこめられた。
 音も立てずになめらかに開いた扉の向こうには、やはり人の姿はなかった。

112:いつも、どんな時も
02/05/29 14:23
「……」
 アリーナは声ではなく、ひとつ、吐息を漏らして室内へと進んでいった。
 そして、壁に掛けられた肖像画の前に立つ。
 そこに描かれているのは、アリーナによく似た女性だった。ただし、雰囲気はまったく違う。アリーナを太陽とするならば、彼女は淡雪のような儚さを持っていた。
 彼女こそが、若くして亡くなったサントハイムの王妃、アリーナの母親だった。
(お母様……)
 母の姿を見ているうちに、次第に体の震えがおさまっていくのをアリーナは感じた。
 大きく息を吸って、吐く。緊張で強ばった心が、少しでもほぐれるように。
 そして、勢いよくブライとクリフトを振り返った。心配そうな顔をした―自分たちだってショックだろうに、アリーナのことを心配してくれる―2人の供に、元気よく笑いかける。
「お父様たちは、生きてるわ!」
 城中を探し回って、誰も見つけることはできなかった。それはまた、誰の亡骸もなかった、ということでもある。
 戦いの跡も、城にはなかった。ただ煙のように人々が消えてしまっただけだ。
 母のように、サントハイムの危機を知らせてくれた兵士のように、無慈悲な死の影が降り立ったわけではない。
 彼らはまだ、取り戻せる。その可能性が残されているのだ。
「きっと見つけだしてみせる。どこにいても……どんな敵が相手でも」
 ぜったいに、あきらめない。
 真っ直ぐ前を見つめて、凛としてアリーナは宣言する。それは、自分自身に対する誓約でもあった。
 ―怖いものは、ある。
 それは『死』ではない。
 誰の上にもいつかはその時が来る、それは避けようがないこと。
 怖いのは―何よりも怖いのは、大切な人のその瞬間を、なすすべもなく迎えてしまうことだ。
 母の死を、城の神父は運命だと言った。
 たが、アリーナは運命だからといって諦めてしまうのは嫌だった。
 例え、その先に待っているのが冷徹な結果だったとしても、精一杯の力を尽くして、最後の瞬間まで抗いたい。
 後悔したくはない。
 だからこそ、アリーナはいつだって全力で戦ってきたのだ。

113:いつも、どんな時も
02/05/29 14:24
 その経過で悲しみを見ようとも、どんな傷を負おうとも、アリーナは恐れない。
 誇り高く頭(こうべ)を上げて、サントハイムの王女は母の肖像画に向かった。
「安心してね、お母様。お城のみんなは、わたしが必ず探し出してみせます。それまでこの城を、サントハイムを見守っていてね。……いってきます!」
                   (終)

114:ナナシクラゲ
02/05/29 14:27
アリーナ支援SSの2つ目です。
またコピペ失敗で、3レスに入りきらなかった……。
いつになったら上手くできるのやら。
お粗末様でした。

115:ギコガード ◆FFDQ/roc
02/05/30 01:41
次の更新……当分先になるかもε=ε=┏( ´Д`)┛
でもスレの保存はしてるからだんじょうぶー
きなが~に待ってねぇ。
って、明日は鯖レンタルの延長しないといけないなぁ。

 忘  れ    て     た

おのれFF11め。てか、誰かシルフ鯖の人いないかなぁ……。

116:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/05/30 22:29 /Hpb.uwo
400以下はヤバイとどこかで見たのであげとく

117:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/05/30 22:42
ギコさ~ん
アルマリ小説の続きはまだでつかー?

118:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/05/30 22:56
保守

119:決意の船出-1 ◆NezmymcE
02/05/31 11:26
かびくさい匂いと、体中の痛みで眼が覚めた。そろりそろりと手足を動かしてみる。
骨が折れたりはしていないようだ。
「う~ん、ここはどこなの?」
隣で目覚めた姉のマーニャの言葉に、自分がどこにいるのか把握できていない事に気付く。
暗くて狭い部屋のベッドの上に、父の弟子オーリンさんと3人並んで寝かされているが……。
「気付かれたかな?」
左から老人の声がするのに気付き、そちらを見ると、横たわる老人の向こうに鉄格子と牢番が見えた。
ここはキングレオ城地下の牢屋らしい。
私たちは父の仇を追ってこの城へきて、そして破れたのだ……。
「私はキングレオの前の国王じゃ。王に監禁されてしまったのだが、今は何もできん。隠し通路の奥に
乗船券があるから、それを持ってこの国から逃げるがよい。そしていつか、この国を正しい方向へ導く為に
戻ってきてくれ‥‥」
前王の言葉に、素直にうなずく事はできなかった。あれほどの強さのキングレオに太刀打ちできるとは
到底思えない。
……本当は、戦う前から感じていた。バルザックの影に何か強大な力があって、自分達はまったく
歯が立たないのではないかと。それは予知といえぬほどの漠然とした不安で、決戦前の自分が脅えて
いるだけだと、そう思う事にして胸にしまったのだが……。
「いつになるかわからないけれど、必ずこの国に戻ってくるわ」
姉の強い言葉に、無意識で、肩がびくり、とした。
「弱気になっちゃダメよ、ミネア。必ず仇を討たなくちゃ。父さんの大事にしていた研究を奪って、
あまつさえ命までとっていったあいつは許さないわ。ミネアだってそう思うでしょう?」
「そうだけど、でも」
「強すぎるから諦めるの!?あんたはそんな意気地なしじゃなかったはずよ!」

120:決意の船出-2 ◆NezmymcE
02/05/31 11:29
姉さんは、お金にだらしなくていい男に弱くてどうしようもない人だけれど、
こういう時だけカッコよく見える。見せ所を知っているのは踊り子の本能かも
しれないな……。ああ、いけないいけない。変な事を考えてしまった。
「あんたは先見ができるから、慎重になりすぎるのよ。破れたとはいえ、
私たちはまだ生きてる。今なら逃げ延びてチャンスを待つ事ができるわ。
頑張ろう、ミネア」
……姉さん。今はあなたの妹に生まれて良かったと思えるわ……。今だけかもしれないけど……
「姉さんの言う通りね。どうかしてた。王様、私たちは必ず強くなって、
この国に戻って参ります。どうか、それまでお元気で」
前王のしなびた手は、彼の寿命の短さを予感させたけれど。
彼の手を取った私には、この言葉しか出てこなかった。
「行きましょう、姉さん、オーリンさん。そして必ず、ここへ戻って来ましょう」

しかし、私たちは城を脱出する際に衛兵に見つかってしまい、
オーリンさんを残してキングレオを立つ事になってしまった。オーリンさんは、
私たちを逃がす為に、兵士を取り押さえていてくれたのだ。
「娘さん方はどうしてこの国を立つのです?」
船で一緒になった乗客が遠慮がちに尋ねてきた。どう答えて良いのかわからず、
姉と顔を見合わせる。
「……まあ、何があったかは聞きませんが、生きてさえいれば、いつか良い日がきますよ」
「生きてさえいれば」
そうか、生きてさえいれば。生きて、技を磨いて、心を強く持ってさえいれば。
いつか必ず仇をとれるはず……いつか、必ず。
……私がその誓いを果たすのは、何年も何年も、ずっと先の事になるだろうと、
漠然と思っていたけれど。でも、もう、弱気になるつもりは、なかった。

121:とびねずみ ◆NezmymcE
02/05/31 11:42
またしても改行下手なとびねずみでした~。
手許で見ている時はそれほど気にならなかったんですが、2はともかく
1は長いですね。次回もっと気をつけます。
(ハンドルど~しよ~とうだうだ悩んでたんですが、以降とびねずみで行きますので
皆様よろしゅうにm(._.)mペコリ)
最萌に出した時に描けなかったミネアの心情とか、少し加えてみました。
ミネアはもう一本あるので、それとの整合性でちょと悩んでいたり。

あ、最後の方の「姉と顔を見合わせる」は「姉さんと」ですね。
ってか、他にも地の文で「姉」ってのがあるか~。シマッタ。
できれば「姉さん」に脳内変換してお読みください。
一番最初の「姉のマーニャの言葉」は「姉さん-マーニャ-の言葉」にして
いただくと、統一できると思います。
こんな短くて、何度も読み直したものなのにこんな失敗とは。うぅ。
次回のでは気をつけます~。

122:とびねずみ
02/05/31 14:04
最初の方で、破れたと敗れたを間違ってました。
さらに、地の文で「父」とあるのは全部「父さん」であるべきっすね。

   || 
   || 
   || 
  ∧||∧
(  ⌒ ヽ 
  ∪  ノ
   ∪∪

123:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/01 11:50
保管サイトに
タイトル、作者、登場人物のほかに
2chへの投稿日時が書いてあると
非常にうれしい・・・。お願い!

124:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/01 20:44
保全

125:ギコガード ◆FFDQ/roc
02/06/02 06:07
>123
う、うそんッ!?Σ( ̄ロ ̄;)

でも情報量が増えると画面の横幅が増えるからなぁ
今でも結構いっぱいいっぱいでしょ?
1024+768推奨ならもちっと余裕あるんだけど・・

126:「大団円五秒前」(1)
02/06/02 17:37
 初投稿でございます。少々長いので、うまくいくか心配しつつ……
 DQIV、非エロで基本的に喜劇。軽い気持ちでお読みください。

---------------------------------------------------------------------------------------
 魔族の王を討ち果たした勇者ソロ一行は、マスタードラゴンの導きで天空城に帰還していた。
 ソロは玉座の間と場内を繋ぐ渡り橋の真ん中で立ち止まり、眩しげに上空を仰ぐ。
 今、彼と共にいるのは、ライアン・アリーナ・マーニャの三人。せっかくだからゆっくり
城内を廻って行こうというソロの言葉に、賛同したのが彼らだった。

 「この光景も、これで見納めよね。しっかり見ておかなくっちゃ!」
 アリーナは橋の手摺りから身を乗り出してきょろきょろしていたが、やがてその動きが
ぴたりと止まった。
 「アリーナ、どうした?」
 ソロはアリーナの隣に並んで立ち、じっと動かない彼女の視線を追う。その先には……
 「……おっ?」
 ソロは思わず目を見張った。
 眼下に見える中庭の木陰に、互いの手を取り見つめ合う、クリフトとミネアの姿が
あったのだ。
 「おや」
 「まあ」
 同じように下をのぞき込んだライアンとマーニャが、それぞれに驚きの声を上げる。
 「あの二人、さっさといなくなったと思ったら…こーゆーことか」
 「やられたわ。ミネアったら奥手なくせして、このマーニャ姉さんより先に男を
  捕まえるなんてっ」
 「ははは、大いに結構ではありませんか。思えばわれらがこうして共に旅するのも、
  今日で最後。思い残しはないほうがいい」
 遥か頭上でそんな言葉が飛び交っているとも知らず、中庭の二人は変わらぬ様子で
見つめ合っている。二人の間に何事か言葉が交わされているのはわかるが、さすがに
橋の上までは聞こえてくるわけもない。

127:「大団円五秒前」(2)
02/06/02 17:39
 「は~、青春よねぇ。『清く正しい男女交際』って感じよねぇ」
 「しかし…なんですな。少々じれったいというか。せっかくの状況なのですから、
 もっとこう思い切って……」
 「やだ、あの二人まだバージソでしょ?いきなりアオカソはムリよぉ」
 「い、いや、自分はなにもそこまでは」
 「あら。じゃ、どこまでのつもりだったのかな?ん~?」
 (おいおい……)
 お子様禁止ゾーンに突入したライアンとマーニャに呆れつつ、ソロは隣のアリーナ
に目を向けた。
 「……………」
 と、それまで無言でぼーっと中庭の二人を見ていたアリーナが不意に手摺りから
身を離し、城内に続く扉に向けてすたすたと歩き出した。
 「あっ、おい……」
 アリーナに向けて伸ばした手を宙で止め、ライアンとマーニャの方を振り返るソロ。
 二人はアリーナの行動に気づいた様子もなく、あーだこーだと大人の会話を楽しんでいる。
 ソロはため息をつき、一人でアリーナの後を追った。

 「アリーナ、どこ行くんだよ!」
 城内への扉をくぐったところで、ソロは先を行くアリーナに呼びかけた。
 その声にアリーナは一瞬立ち止まったが、振り返ることもなく再び歩きだす。
 ソロもつられて後を追う。
 アリーナの歩調は急ぎ気味ではあるものの、ソロを振り切るつもりはないらしい。
 (もしかして、俺を誘ってるのか……?)
 ふと、そんな考えが頭に浮かぶ。そういえば普段の彼女なら、別行動を取るにしても
ライアンたちに一声かけたはずだ。ソロの呼びかけにも答えたはずだ。
 『共に旅するのも、今日で最後。思い残しはないほうがいい』
 先程耳にしたライアンの言葉が、頭の中でこだまする。
 (アリーナも、俺に伝えたいことがあるのか?それも…他の連中のいないところで…)
 橋の上から見た、中庭で見つめ合うクリフトとミネアの姿が脳裏に浮かぶ。…その二人の
姿を、ソロはいつしか自分とアリーナに置き換えていた。
 (だったら……応えてやらないとな。男として)

128:126-127
02/06/02 17:42
ううっ、本文長いと警告受けまくりです……。
続きの区切りをちょっと考え直しますね。
あと、連続投稿規制も受けそうなんで、ココで一旦休みます。
本文は書き終わってるので、また後ほど~。

129:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/02 19:00
>>128
勇アリ!?好きだっ!!続きキボンヌ!!
クリミネと言う組み合わせも激しくイイッ!!!!!!!

130:「大団円五秒前」(3)
02/06/02 20:40
>>129
………………。
先に謝っておきます。ええもう、土下座して謝っておきます。
ごめんなさーーーーーーーーーーーいッッッ!!!

以下続き
----------------------------------------------------------------------------------
 いつも明るくにぎやかなアリーナは、今は別人のようにおとなしく、ソロの前を早足で歩いている。
 ソロにはそれが、たまらなくいじらしいものに感じられた。

 アリーナは広場を抜けたところで右に曲がる。見失わないよう、ソロが駆け足で曲がり角に
来たとき、彼女はすぐ側の右手にある扉の中へ消えた。
 (この先にあるのは確か……)
 アリーナが通り抜けた後の閉まりかけた扉を、ソロはもう一度押し開いた。
 吹き抜ける風に、色とりどりの花びらが舞い上がる。…天空城の、空中庭園。
 (いた……)
 アリーナは花畑の側の壁にもたれかかり、うつむいて足元の小石を蹴っていた。
 いつもここで踊っているエルフたちの姿は、今は見えない。
 (二人きり、か)
 ソロは無言で、ゆっくりと彼女に歩み寄る。その足音に、アリーナが顔を上げた。
 「ソロ……」
 ささやくような声でそう言ったアリーナの瞳は、かすかに潤み、揺れているようだった。
 ソロは鼓動を抑えるように深呼吸し、アリーナの眼前に立つと、その華奢な両肩をぐっとつかんだ。
 「アリーナ、何も言うな。おれにまかせろ!」
 「……え?ちょっと?キャッ!」
 戸惑ったようなアリーナの声にもかまわず、ソロはその肩を強く引き寄せ、唇を寄せ……ようと
した瞬間、アリーナの両手に思い切り突き飛ばされた。
 「うわっ!?」
 ソロは数メートル先の地面に尻餅をつき、胸部を直撃した衝撃にゲホゲホと咳き込む。
 「なにすんのよ、いきなり!」
 打って変わった非難の声。
 ソロは内心舌打ちしつつ、展開を急ぎすぎたと少々反省した。

131:「大団円五秒前」(4)
02/06/02 20:44
 「ゴメン、ちょっと舞い上がりすぎたかな。誘ってくれたの、嬉しくてさ」
 ソロは照れ笑いを浮かべつつ、立ち上がってズボンの土ぼこりを払う。
 アリーナは怪訝な表情で、不機嫌そうに言った。
 「……あたしがいつ、どこにあんたを誘ったのよ」
 「いつって、たった今…俺を待ってたんだろ?」
 「待ってた……と言えなくもないけど。別に誘ったつもりはないわよ」
 邪険なアリーナの言葉を、ソロは勝気な彼女の照れ隠しと解釈した。
 しょうがないな、という風に苦笑いしながら、再びアリーナの前に立つ。
 「悪かったよ。いくらなんでもいきなりすぎた。俺、こういうの慣れてないから…」
 アリーナは無言で、警戒するような視線をソロに向けている。
 「なあ、俺たちがこうして一緒にいられるの、今日で最後なんだよな」
 「……そうね」
 「だからさ。今日くらい素直になろうぜ、アリーナ……」
 ソロはもう一度、手をアリーナの肩に伸ばす。
 しかし、アリーナはその手をバシッと力一杯に払いのけた。
 痛みと驚きで呆然としているソロを、アリーナは鋭く睨みつけて言った。
 「つまり、なに?…まさか、あたしがソロを好きなんだろうって言いたいの?」

132:「大団円五秒前」(6)
02/06/02 20:46
 「え?…あ、まぁ……その……」
 ようやく険悪な空気に気づき、ソロは手を引っ込めた。
 「それで、二人きりになるためにここに誘ったんだろってこと?」
 「……あ…あれ、本当に違うの?」
 アリーナは呆れ果てた表情で、「はぁ~っ」と大きなため息をついた。
 「慰めに来てくれたのかと思ったら……なに考えてるのよ、サイッテー!!」
 強烈な怒声に、ソロは頭を思い切り殴られたかのような衝撃を受ける。
 彼女の意図したところの『慰め』が何に対して必要なのかは思い至らなかったものの、少なくとも
自分の思い描いていた状況が全くの幻想であったということは、理解できた。
 自分の誤解にようやく気づき始めた哀れな男に、しかしアリーナは容赦なかった。
 「あのね。どこをどうやったら、そんなおめでたい勘違いができるわけ!?」
 心底理解できないといった表情で、アリーナは腕組みをしてソロを睨む。
 言えるものなら言ってみろという、無言の圧力を感じる。
 仕方なく、ソロはしどろもどろに釈明を試みた。
 「えーと…まず、お前は強い男が好きなんだろ?」
 「んー、そういやそんなことも言ったかしらね」
 「言ったよ。だから俺がその『強い男』なんじゃ……ないの?」
 はあ?とアリーナは首をかしげる。視線が冷たい。
 「そ、それにほら、アリーナ言ったじゃないか。俺とお前は会ったときから大親友で……」
 「『大親友』はあくまで『大親友』でしょ?勝手に都合良くねじ曲げないで」
 ぴしゃりと言い切るアリーナ。さらに続けて、
 「だいたいあたしに勝てもしないくせに、『強い男』ですって?うぬぼれにも程があるわ!」

133:「大団円五秒前」(6)
02/06/02 20:48
※すいません、上のは「5」ですね。6になっちゃってました…。
 飛ばしているわけではありません。(w

-----------------------------------------------------------------------------------
 「う…うぬぼれだと!?」
 「そーよ。身の程を知りなさい、このドスケベ!」
 「なっ……」
 さすがにこれには、ソロもカチンときた。その手がゆっくりと、天空の剣の柄にのびる。
 「言ってくれるじゃないか。そんなら今すぐここで、どっちが強いか試してみるか?」
 額に青筋を立てつつ剣を抜き放ち、切っ先をアリーナに向け、ソロは続けた。
 「ただし負けた方は、相手の言う…グハァッ!!」
 ソロの口上が終わる前に、アリーナの鉄拳がソロの胴にめり込んだ。
 衝撃に吹き飛ばされそうになりつつも、なんとか持ちこたえたソロは顔を上げる。
 「甘い!俺のHPはパーティ1ィィィ……ゲボォッ!?」
 アリーナの装備はキラーピアスだった。二つ目の会心の一撃が容赦なくソロのあごを捉え、
その身体を上空に吹き飛ばす。
 「『大親友』撤回!あんたは『昔世話になった知り合い』で十分よ!」
 花畑に落下するソロに向かって大声で宣告した後、アリーナはすっきりした表情でつぶやいた。
 「けど、おかげさまで泣く気も失せたわ……」
 

134:「大団円五秒前」(7)
02/06/02 20:49
 「やはり彼の手袋は、外すべきだと思うのですが」
 「んー、もともと着けてないならいいけど、わざわざその場で外すのはどうよ?」
 「いけませんかな?」
 「なんか、ヤル気満々!準備OK!!みたいでちょっとねぇ」
 アリーナが橋まで戻ると、ライアンとマーニャは未だ中庭を見下ろし、あれこれ談義を続けていた。
 中庭のクリフトとミネアの様子も相変わらずだ。
 「もう…二人とも、いつまで出歯亀やってんのよ」
 呆れ半分のアリーナの声に、ライアンとマーニャが振り返る。
 「出歯亀とは失敬な。仲間の幸せを暖かく見守っているのではありませんか」
 「……こーゆーのって、見守られたくはないんじゃない?」
 「そりゃまぁ、ねぇ。ていうか見てるのがバレたりしたら、あの二人のことだから……」
 その瞬間、三人の脳裏に浮かんだのは、ザラキとバギクロスの嵐が吹き荒れる天空城の
地獄絵図だった。
 無言で蒼い顔を見合わせる三人。
 「…そ、そういうわけだから、もう行きましょ。見守るよりそっとしておいてあげた方がいいって」
 「はいはい。ま、このまま見てたら日が暮れそうだしね」
 ようやくその場を離れたライアンとマーニャの後ろで、アリーナは立ち止まり、もう一度だけ
中庭の木陰に視線を落とす。
 そのとき、ミネアがふっと微笑んで、クリフトの胸に頬を埋めた。
 クリフトは一瞬、遠目にもわかるくらいに全身を硬直させ、やがて微笑ましいほどにぎこちなく、
ミネアの背に腕を回した。
 (……クリフトのバカ。キープくらいにはしてやってもいいって、思ってたのに)
 アリーナは眼下の二人にべーっと舌を突き出してから、くるりと踵を返して仲間の後を追っていった。

 - 完 -

135:126
02/06/02 20:55
以上でございます……勇アリ好きな方、本当にごめんなさいでした。
あくまで強気な姫、および暗くない勇者を書いてみたかったのでこうなっちゃいました。
元来、自分は勇者×シンシア大好き人間でして…このソロは例外的存在です。
クリミネ大好きというのは、言うまでもなくご覧のとおりです(w

個人的に、姫には一生凛々しく独身を貫いてほしいのであります。もちろん生涯処女で。

136:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/03 06:52
>>135
勇アリー!!と喜んでいた者です。
わー早とちりし過ぎて恥かティーーーーー!!!(//////)
でもでも、クリミネはクリミネなんですね!?
クリミネ大好き!!
また書いて下さいね!

137:126
02/06/03 19:37
>>136
いえいえ。私の区切り方も、思わせぶりなとこで切っちゃってまずかったです。
初投稿でオドオドしながらだったんで……ぬか喜びさせちゃってすみませんでした。
クリミネいいですよね~。今度はまともなクリミネで書けるといいんですが。

上の作品。もしソロが最初にアリーナの意図を正しく理解していたら、
慰めからエロにまで発展できたかもとか考えてみるテスト。

138:ギコガード ◆FFDQ/roc
02/06/04 01:10
すみません、また皆さんにお願いなのですが……。
最萌トーナメントに端を発するキャラの支援サイトに
絵板からリンクしようと思うのですが、全部を
把握できてないのでよかったらURLを貼って
もらえないでしょうか?

あと、余計なお世話だと思うんですが更新を
停止する時などご一報頂ければ支援サイトを
丸ごとこちらの鯖にて預からせていただきますので。

よろしくお願いしまする。

139:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/04 01:53
最萌後夜祭スレに支援サイトのまとめ、貼ってありましたよ。

723 :名前が無い@ただの名無しのようだ :02/05/31 01:07 ID:???
↓ムーンの支援サイトはここですね。
URLリンク(moonburg.tripod.com)
へたれん氏とまりあ氏の支援がイイ━━(゚∀゚)━━!!!!!!!!!!
724 :ふろ ◆FUROX/TE :02/05/31 01:07 ID:om.cwBRA
◆アグリアス (颯爽!Holy Knight)
URLリンク(ramza_beoulve.tripod.co.jp)
◆アリーナ (アリーナ最萌サイト)
URLリンク(www.m-st.tv)
◆アルマ (妹はクレリック)
URLリンク(ramza_beoulve.tripod.co.jp)
◆エリア (水の巫女エリア 支援サイト)
URLリンク(www.geocities.co.jp)
◆グランバニアの王女 (Princess of Glanvania)
URLリンク(isweb43.infoseek.co.jp)
◆クルル (クルル支援サイト)
URLリンク(isweb27.infoseek.co.jp)
◆セリス (セリス支援サイト)
URLリンク(kamakura.cool.ne.jp)
◆ティナ (FF6ティナたん用支援物資倉庫)
URLリンク(blue.ribbon.to)
◆ティファ (TifaLockhart)
URLリンク(rx.sakura.ne.jp)
725 :ふろ ◆FUROX/TE :02/05/31 01:08 ID:???
◆ビアンカ (ビアンカ支援サイト)
 URLリンク(members.tripod.co.jp)
◆ファリス (~最萌えトーナメントファリスたん支援~)
URLリンク(suzuka.cool.ne.jp)
◆フォズ (ダーマの大神官 フォズ○歳)
URLリンク(members.tripod.co.jp)
◆フローラ (DQ5・フローラ応援サイト)
URLリンク(members.tripod.co.jp)
◆ムーンブルクの王女 (MOON QUESTII)
URLリンク(moonburg.tripod.com)
◆リディア (リディア支援仮設サイト)
URLリンク(isweb5.infoseek.co.jp)
◆賢者・僧侶 (賢者たん僧侶たん支援)
URLリンク(sage_priest.tripod.co.jp)
◆導師 (導師たん&白魔たん萌えスレ保管庫ぷいぷいぷ~)
URLリンク(www3.to)

140:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/04 22:16
クルルの支援サイトは6/10閉鎖予定とな……

141:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/06 11:47
一つ忘れてるぞ(w
◆(´∀ゝ`)(□ヒトデ魔人たん萌え萌えサイト□ )
URLリンク(www47.tok2.com)

142:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/07 20:56
ギコガードさん、1439-141さん、お疲れさまでつ。
支援サイト、こんなに数があるんですね。
最燃本戦が始まったら、もっと増えるのかな~。
素晴らしい支援の数々を気軽に見返すことができるのも、
ギコガードさんや支援サイト作成者さんのおかげ。感謝感謝です。

保守代わりに、SSをまたひとつ、置いていきますね。

143:惑いの城
02/06/07 20:57
「……、……よ」
 呼ぶ声にムーンブルク王女が目を開けると、そこには懐かしい風景が広がっていた。
 慌てて辺りを見回す。
 懐かしい……確かに自分はこの場所を知っている。
 けれども、どうして今、自分がここにいるのかがわからない。
 一瞬前には、自分は決戦を覚悟して―どこにいた?
 ムーンブルク王女の瞳が不安に揺れる。
 ついさっきまでの記憶が、あやふやになっている。
「どうしたんだね、娘や」
 穏やかな声が耳に届いて、王女は顔を上げる。
 そこには、彼女が幼い頃から親しんできた温かな笑顔があった。
 カラン……と音を立てて、王女の手からいかずちの杖が落ちた。
(……そんなはずはない)
 一瞬棒立ちになって、それから走り出す。両手を広げて待つ、父王―ムーンブルク王のもとに。
(何かがおかしい)
 抱きついた父王の体は暖かかった。王も、しっかりと王女を抱き返してくれた。
「お父様、お父様、お父様……!」
 ムーンブルクの落城とともに、命を落としたはずの父王が何故ここにいるのか。王女の頭の隅で、理性が警鐘を鳴らす。けれども、圧倒的な喜びの前にすべてが流れ去っていく。
「生きていらしたんですね、お父様。わたし、わたし、てっきり……」
「すまなかったな……心配をかけて」
「いいえ、いいえ、お父様が生きていてくださった、それだけでもう……」
「ハーゴン様のおかげなのだよ」

144:惑いの城
02/06/07 21:00
「え……」
 ムーンブルク王の腕の中で、王女は瞳を見開いた。背筋を冷たいものがすべりおちていく。
「ハーゴン様のお力によって、わしは生き返ることができたのじゃ。それだけではない、我が城も……ムーンブルク城もこうして元に戻してくださった」
 王女を片手で抱きしめたまま、右腕で王は周囲を指し示した。そう、今、2人はムーンブルク城の石畳の上に立っていた。王女の生まれ育った懐かしい城は、あの悲劇などなかったかのように変わらぬたたずまいを見せている。
「我らは、ハーゴン様を誤解しておった。ハーゴン様が望むのは、魔物と人間とが共存する平和な世界なのじゃ」
「おとうさま……」
「ハーゴン様こそまことにこの世界の支配者の相応しいお方。そなたには苦労をかけたが、もう大丈夫だ。これからは、ハーゴン様のもとで幸せに暮らしていける」
 王女の瞳を王の瞳が捕らえる。吸い込まれそうな感覚。
「しあわせに……?」
 王女はうつろな口調で繰り返す。理知的で意志の強い瞳に霞がかかる。
「そうじゃ。苦しまず、悲しまず……何も考えずに、な」
「まるでゆめのよう……」
 ムーンブルク王の口元に笑みが浮かぶ。それまでとは違う、温度を感じさせない笑みが。
「そうじゃ、極上の夢の中に、いつまでもいつまでも漂っておればいい」
「ごくじょうの、ゆめ……」
 うっとりとムーンブルク王女は瞳を閉じる。その頬に、涙が一筋こぼれ落ちた。
「……たびのあいだ、なんどもなんども夢に見ましたわ」
 ぎゅっと、王を抱きしめる腕に力をこめる。
「お父様が本当は生きていて、戻ってきてくださるの。あんなに強かったお父様が、お亡くなりになったりするはずがないって」
「そうだ、わしは還ってきたのだよ……」
「でも、それは夢なの」
 王女は瞳を開ける。そこに灯るのは、悲しみと―そして、激しい怒り。
「決して現実にはならない、現実にしてはいけない悪夢なのよ!」

145:惑いの城
02/06/07 21:01
 王女の右手が上がり、高く澄んだ声が最強の雷の呪文を唱える。
「イオナズン!」
 真っ白な光が周囲に満ちる。閃光が王女の瞳を灼く。それでも、彼女は目を逸らさずに見つめる。父王が光の中に溶けていく姿を。
 ……やがて光がおさまると、周囲の様子は一変していた。
 どこか神殿を思わせる―だが、禍々しい気に満ちた巨大な建物。
 そこは、ロトの勇者たちが決意に満ちて乗りこんだハーゴンの城の中だった。
 辺りを見回していた王女の瞳に、ルビスの守りを掲げたローレシアの王子が映った。その隣にはロトの剣を構えたサマルトリア王子。
「ローレシア王子! サマルトリア王子!!」
「わわわわわわわわ」
 夢から覚めたばかりのような、どこか呆けた表情をしていた王子たちに駆け寄って、狼狽える2人に構わず、力いっぱい抱きつく。
 ……暖かい。ずっと自分を支えてきてくれた、ふたつの腕。
「どどどうしたんだよ、いったい」
 突然の抱擁に真っ赤になっていたローレシア王子は、王女の肩が震えているのに気がついて、サマルトリア王子と顔を見合わせた。
「……何か、ひどい幻でも見た?」
 サマルトリア王子が王女の背中を撫でる。
 ハーゴン城には、幻影の呪法がかけられていた。ローレシア王子もサマルトリア王子も、身をもってそのことを知っている。

146:惑いの城
02/06/07 21:05
 ルビスの守りが幻影をうち消すまで、ここは2人にとってローレシア城であり、サマルトリア城であったから。
 それならば、きっと、彼女が見たのは……。
「んーん」
 王子たちの首にしがみつく格好の王女は、下を向いたままふるふると頭を振った。
「いい夢だったよ。すーっごく幸せな気持ちになれたもの」
 けれども、あれは夢。二度と戻らない幻。
 腕の中の温もりを確かめて、王女は顔を上げる。
 目の前には、まだ赤い頬をして……それでも、心配そうに自分を見つめる2人の王子。
 ―わたしの現実はここにある。
 2人を解放して、王女は足下に転がっていたいかずちの杖を拾い上げた。
「さぁ、先に進みましょうか!」
 花のようにあでやかに、王女は2人に笑いかける。王子たちも笑顔を見せ、それから表情を引き締めて前を向く。
 そして3人のロトの勇者は、決戦の地へと足を踏み入れていった。
                 (終)

お粗末様でした。

147:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/08 04:35
やばいんであげますね

148:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/08 04:37
緊急保全

149:ギコガード ◆FFDQ/roc
02/06/08 06:57
>139
ありがとうー! さっそくリンクしますた。
でもアグリアスとアルマのサイトはデリられてるみたい
ですね……。
クルル支援サイトはこっちで保管しちゃっていいのかなぁ……。

てか最近、FFがメンテの時しか更新してませんね。
すみません。゜(゜´Д`゜)゜。

150:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/08 22:23
どもー。
最萌時の自炊物を貼り付けさせて頂きまっす。
自分でどこに書いたか忘れてしまってやっと見つけてきたよ…。

151:ひとつ終わってまたひとつ
02/06/08 22:26
西風温く、空青く。
ハーゴン潰してシドーもボコって、
世の中平和に浮き浮かれ。
私に平和はまだ来ない。
やる事あんのよ、色々と。

「お父様…」

浮かれた町々後にして、
帰ってきたわ、ムーンブルク。
燃えた外壁はそのまんま、
だけど、風化したのか喰われたのか、
それともリビングテッドになったのか。
死体はないし、瓦礫もない。
お城の中はそんなに荒れていなかった。

「前来た時より綺麗になってるね」

後ろを付いてきていたアーサーが意外なことを言う。
吃驚して後ろを向くとああそうだな、とアレンが答えてた。
そんなに酷かったのか、と聞いたら口をそろえて『呪われた城』だの
『B級ホラーの舞台』だの失礼な事を散々言ってくれる。
本当のことだったとしても配慮しなさい無神経。

152:ひとつ終わってまたひとつ
02/06/08 22:28
「おお、姫様」

無礼者二人を膝蹴り込みで躾し直していたら
後ろから声をかけられた。
振り向いてみれば何百人もの人人人。
老若男女とりまぜて、手に手に道具をもっている。

「急に魔物の気配が消えまして」
「きっと王女さまがハーゴンを討ったのだと」
「お城を清めてお迎えしようと思いまして」

皆が取り囲んで一斉に口を開くものだから
聞くのも大変、答えるのも大変。
何とか状況を把握して、
王女らしく感謝を述べなきゃと思っていたのに、

思っていたのに。

「皆、あ、あり、ありがと…」

出てきたのは嗚咽交じりの単語だけ。
笑おうと思って失敗した。
国の代表がコレじゃ情けないわ。
そう思うとまた涙が出てきてとうとう顔を覆って
その場に蹲ってしまった。

「姫様、これからです」
「みなで城を再建しましょう」
「サマンサ様」

そんな私を姫様王女様って慕ってくれる人たちがいる。
嬉しいのに、ただ頷くことしか出来なかった。

「そ、うね、これから、ね。頑張り、ま、しょう」

やっと搾り出した声はしゃがれててみっともなかったけど、
周囲の人たちはみな笑顔で答えてくれた。

153:ひとつ終わってまたひとつ
02/06/08 22:31
「もちろんです!」
「ムーンブルクに栄光を!」

姫様バンザイ王国バンザイという万歳合戦に入り、
ふと気が付けば後ろで二人が笑ってる。
何よ、って毒づいたら『ま、ついでだ』と二人に胴上げされた。
その周りを人が囲ってさらに万歳祭り。
さっきまで大泣きしてたのにいつの間にか大笑いしていたわ。

お父様、お母様。
お城はなくなったけど私には慕ってくれる民がいます。
(ちょっとクセ強いけど)頼りになる仲間もいます。
だから安心して見守っていてくださいね。

そう思った途端に手を滑らされて落とされた。
これだから力馬鹿と貧弱コンビは……。
気分良かったから往復ビンタだけで許して『あげた』

ほんとに良い仲間達。
まったくよ。

154:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/10 04:58
sage

155:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/11 03:10
ローレとサマルを尻に引いてそうなムーンたんに萌えたので保守。

156:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/12 07:50
sage

157:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/12 15:43
ギコさんは、最燃えのSSも収集されるのかな?

158:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/12 16:44
小説スレのリンクがいくつか抜けてますが収集しましょうか?不要でしたら気にしないでください。

159:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/13 09:59
そろそろ圧縮がありそう。
保全

160:アルミラージ斉藤 ◆CwTW2YVw
02/06/13 15:42
sage

161:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/14 17:23
保全

162:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/14 22:40
>ギコガードさん
まだ収集はだいぶ先のスレではあるんですが
スレリンク(801板)
↑のスレの
186-195
217-229
278-293


スレリンク(ff板)l50 の
221-229
は、保管対象から外してください。
ご迷惑おかけしますが、よろしくお願いします。

163:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/16 08:57
sage

164:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/18 03:11
保守

165:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/18 23:01
保守

166:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/19 19:29
今にも落ちていきそうだ・・・
保守

167:名前がある@ただのブロのようだ
02/06/19 19:55
俺なんかが保守していいのか分からんが
とりあえず保守

168:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/20 08:33
きっとFF11で忙しいんだろうな・・
楽しそう

169:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/21 09:40
ビンボーなわしはFF11なんて無縁でございます

170:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/22 15:23
sage

171:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/23 01:43
保守

172:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/23 09:48
保守ばっか。

173:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/23 10:18
こちらのスレに書き込んだSSを、自分のサイトで公表したら
ギコさんの保全対象から外れます?
最萌&最燃えで結構書いたから、サイト立ち上げようかと
思い始めたんですが。

174:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/23 15:02 JnswfXqE
あげ

175:ギコガード ◆FFDQ/roc
02/06/23 17:22
ううう、申し訳のないことです。゜(゜´Д`゜)゜。
えーと、ご自分のサイトで保管されましても
特に拒否の意思表示がない限りは勝手に
こちらでも保管していく所存でありまする。

……FF11、キチガイ沙汰のように面白いっすよ!

ε=ε=┏( ´Д`)┛

176:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/25 11:23
>175
なるほど
だまされたと思って買ってみようかな・・

177:173
02/06/25 20:55
了解!
自分のサイトを作ってもギコさんのところに置いておいていただくのでは
悪いなあとか思ったのでした。
では、こそーりとサイト作成を目論みつつ、こちらに書いたものはそのままに
しておこうと思います。

178:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/25 23:02
お前らサイト作りぐらい自分で挑戦してみてはいかがですか?

179:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/27 18:45
最萌え陵辱トーナメント
ラグナ×エルオーネ
URLリンク(game.2ch.net)
1000ワッカ×フォズ
URLリンク(game.2ch.net)
ギコガードさんこういうのは保管対象になるんでしょうか?

180:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/27 20:23
最萌関係のはSSを直接こちらのスレに貼る以外は拾いきれない、という話じゃなかったです?
でも別物のスレだから、レス番を書いて拾いやすくすれば拾ってくださるかも~ん。

181:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/28 14:12
スレリンク(ff板)l50
はここに入るの?

182:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/28 23:04
>181
うーん・・。

183:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/30 13:30
ファリス超萌えスレの6は保管対象なってるんだっけ
リンクなかったから一応貼っとく
スレリンク(ff板)l50

184:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/06/30 23:03
181は場違いの信者?

185:ギコガード ◆FFDQ/roc
02/07/01 10:23
どうやら8月あたりからとても暇になりそうな気配ですよ?
更新はそのあたりにぽつぽつ再開しようかと思ってます。
それまではFF三昧っすよ。
てか、FF11の小説書きたいなぁ……。

オニオン団に犯されるナナー・ミーゴとか書きたい(´Д`)ハァハァ

186:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/07/01 12:07
>186で今やってるヒトデ×ファリスは保管対象ですか?
コテハン×ファリスだから違うのかな
でも極めて良作なので保管してほすぃ

187:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/07/02 19:03
ほぜん

188:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/07/04 19:03
ほぜーん

189:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/07/06 01:24
保全

190:アルミラージ斉藤 ◆CwTW2YVw
02/07/06 23:56
hozen

191:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/07/07 02:40
ローリング保守

192:◆469/wPAw
02/07/07 15:19
保全

193:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/07/07 18:42 F3Qi0XIs
落ちないようにあげ

194:ギコガード ◆FFDQ/roc
02/07/08 00:44
いつもすみません…。゜(゜´Д`゜)゜。

195:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/07/08 01:51
つぎの更新は楽しみな小説が結構あるからなあ
量がいままでで最高数だと思うけど大丈夫かしらん

196:MOMO ◆MOMO/RMo
02/07/09 06:14
お久し振りですー。
ようやく串規制の悪夢から、解放されました。
おかげで最燃で、サマル投票できませんでした…。
哀しみを忘れる為と保全を兼ねて、当時イキオイで突っ走りながら書いた
最萌トナのムーンブルク王女様支援の小説を、少しずつ貼らせて下さい。
今読み返すと、激しく恥ずかすぃですが…。

197:果てしなき凍土(FC版 DQII)
02/07/09 06:15
<1>
 「ね、アレン……少し休まない?」
 ぐったりした様子で、ムーンブルク王女プリンが提案した。
 「なに言ってるんだよ、もうすぐ出口が近いってのに。それに、こんな所に休める所なんてあるもんか!」
 確かにここは、ロンダルキアに続く洞窟。恐ろしく強い魔物がうようよする、魔の巣窟だ。
 「じゃあ、戻りましょう。これ以上は無理よ」
 「せっかくここまで来たんだぜ。あと戻りなんて、できるか!」
 そう言うと、ローレシア王子アレンは二人の仲間を置いて、さっさと先に行ってしまった。
 それまで黙って二人の会話を聞いていたサマルトリア王子クッキーは、アレンを追いかけ、こう言った。
 「僕もプリンの意見に賛成だ。僕たち魔法を使う者にとって、MPが枯渇した時は死と同じ意味を持つんだよ」
 「俺はどうせ魔法を使えないからな。そんな難しいこと、わからねえよ!」
 「僕は皮肉を言ってるわけじゃない、今なら引き返せると言っているんだ。勇気と無謀は違う。次にもし戦いがあったら
 リレミトできる保証は無いよ」
 「クッキー……いいわ。リーダーはアレンなんだもの。わたし、わがまま言ってごめんなさい」
 「でも、プリン………」
 「いいの。ありがとう、クッキー」
 にっこりとプリンは笑った。

198:果てしなき凍土(FC版 DQII)
02/07/09 06:16
<2>
 「おい、回復頼む」
 「………」
 「………」
 「なんだよ、MP切れたのかよ………じゃあ、薬草」
 「さっき使ったので最後よ」
 「アイテムも無しかぁ。仕方ない、クッキー、リレミトだ。脱出しよう」
 「………すみません」
 「なんだよ!リレミトも出来ないのかよ!役立たずだなっ!」
 「アレン!クッキーになんてこと言うのっ!」
 「役立たずだから、役立たずだって言ったんだっ!文句あるかっ!」
 二人がもみあっている内に、足元が崩れ落ちた。落とし穴だ!
 「わあっ!!」
 「きゃあ――っ!!」
 黒い闇が、ぱっくりと口を開ける。
 逃げ遅れたクッキーとプリンが、闇の中に消えてゆく。
 「クッキー!!プリーン!!」
 アレンは穴に向かって叫んだ。

199:果てしなき凍土(FC版 DQII)
02/07/09 06:18
<3>
 クッキーは咄嗟にプリンを引き寄せ、頭を抱えるように彼女を抱きしめた。
 ドサリと鈍い音がして、硬い地面に二人は投げ出された。
 「う、ううん………」
 痛い。ここの穴は特別深かったみたい。プリンは、ゆっくりと半身を起こした。
 「クッ…キー…?」
 ゴツゴツとした硬い岩の上に、クッキーが倒れている。
 おびただしい血が彼の体から流れ出していた。
 「クッキーッ!!」
 這うようにプリンはクッキーの元に近づく。
 「あああ、なんてこと………クッキー、目をあけてっ!しっかりっ!」
 「プ……リン……?」
 泣きながら、プリンは自分のスカート部分の布を持っていたナイフで切り裂いた。止血しようというのだ。
 クッキーの傷に押し当て、なんとか止血しようとする。しかし傷は深く、広範囲すぎた。
 「プリン……無事で……よかった…」
 「しゃべっちゃだめよ!あ………」
 プリンの耳に、ヒタヒタと近づく魔物たちの足音が聞こえてきた。
 「……逃げて……僕はもう………」
 クッキーが、かすれた声で言う。
 「わたしがクッキーを置いていけるわけないでしょう!!」
 「大丈夫……ルビス様がついてる………アレンも………もうすぐ来るよ」
 「わかった。アレンを呼びにいくわ!でも、階段がわからないの!」
 「僕の袋に…マッピングがある。見せて………」
 プリンはクツキーの袋を外し、地図らしきものを取り出して、彼に見せた。
 「このフロアなら…ここから九時の方向…に階段があるよ……」

200:果てしなき凍土(FC版 DQII)
02/07/09 06:22
<4>
 だが、遅すぎた。魔物たちは血のにおいを嗅ぎ付け、すぐそこまで押し寄せてきていたのだ。
 「ダメ………敵が多すぎるわ!」
 クッキー庇うプリンの前には、魔物の群れが取り囲んでいた。
 「……プリン……僕に考えがある………言う通りにして。いいね!」
 クッキーの、いつにない強い語気に呑まれ、思わずプリンは頷いた。
 「……走って……プリン………できるだけ遠くに!」
 クッキーの口からは、プリンが聞いた事のない、不思議なフレーズの呪文が詠唱された。

 「  メ  ガ  ン  テ  ッ  !! 」

 カッ!とまばゆい閃光が走り、爆風にプリンは足元をすくわれた。
 倒れこむ彼女の上を、熱砂が吹き抜ける。


 「……リン……プリン………大丈夫かッ!」
 アレンの声に、プリンは顔を上げた。
 「アレン!アレン!早くっ……クッキーを!」
 「プリン………」
 「……クッキーを………!」
 「………」
 アレンの顔はひどく蒼かった。
 「なぜ答えてくれないの、アレン!!」
 「………」
 「まさか………」
 制止しようとするアレンの腕を振り切って、プリンはクッキーの倒れていた場所に向かって走った。

201:MOMO ◆MOMO/RMo
02/07/09 06:26
ガ━━(゚Д゚;)━━ン
「連続投稿規制警告」が出ました!
やっと書き込み規制から解放されたのに……わし、荒らしじゃないよう!
残りはまた後日に………スミマセン。

202:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/07/09 17:51
お手伝い割り込み

203:果てしなき凍土(FC版 DQII)
02/07/09 19:20
<5>
 ――それは凄惨な光景だった。
 黒焦げの魔物の死体が、まるでオブジェのようにひとつに固まっている。
 その中心部だけ、やけに白く円形に焼け残っていた。
 「クッキ――ッ!」
 プリンの絶叫が洞窟内にこだました。

 プリンのすみれ色の瞳から、とめどなく溢れる涙が、クッキーの頬に降り注ぐ。
 事切れて、冷たくなったクッキーの体を、彼女はしっかりと抱きしめた。
 「プリンには、黙っていてくれって言われてたんだ………」
 いつの間にか隣で膝を抱えて座っているアレンが、うつむいたまま呟く。
 「――クッキーが、メガンテを使えるってこと」
 「メガンテって、自分の命と引き換えに敵を討つ、自己犠牲呪文の?」
 「男と男の約束だったから――くうううっ!クッキー!!」
 プリンはアレンが泣くのを初めて見た。
 彼女は、号泣するアレンの肩に、そっと手を置いた。
 「帰りましょう、アレン。クッキ―を早く生き返らせてあげたいの………」

 二人はクッキーの遺したマッピングを頼りに、入口までたどり着いた。
 アレンは、クッキーをそっと抱きかかえ直すと、キメラの翼を天に向かって投げた。

204:果てしなき凍土(FC版 DQII)
02/07/09 19:23
<6>
 「申し訳ありませんが、わたしの手には負えません」
 ベラヌールの教会に駆け込んだ二人に向かい、神父はすまなさそうに言葉を濁した。
 「生き返らないって………どうして!」
 「ご遺体の状態がひどすぎるのです。骨はほぼ全体が骨折していますし、内臓も……」
 「そんな………クッキーは意識もあったし、魔法まで使ったのよ!」
 「それは奇跡です。よほど強い意志をお持ちの方だったのですね………常人なら痛みで気を失っているところですよ」
 「プリンが心配でたまらなかったんだろう。あいつは、いつも自分より仲間を優先する奴だったから……」
 「せめて、ご遺体を綺麗に清めて差し上げましょう」
 神父は人を呼び、クッキーの眠る棺桶を教会の奥に運ばせた。

 「クッキーが死んだなんて、サマルトリア王や妹さんに言えないわ……」
 「クッキー、俺のこと、恨んでいないかな……」
 「アレン、クッキーがそんな人間じゃないってこと、あなたが一番よく知ってるでしょう?!」
 「ああ!でも、恨んでくれた方が気が休まるんだよ!」
 アレンは顔を覆った。

 「お二方っ!少しお聞きしたいことがあるのです!」
 息を切らして神父が走ってきた。
 「あのご遺体の方は、もしや勇者ロトの縁者ではございませんか?!」
 「隠してもしょうがないか。いかにも、あいつはロトの子孫、サマルトリアの王子だよ」
 「それでは大丈夫ですッ!あの方は、蘇生できるでしょう!」
 「ホントかっ!!」
 「神父様、お願いします!!」
 アレンとプリンは、手と手をとって喜びの声をあげた。

205:果てしなき凍土(FC版 DQII)
02/07/09 19:23
<7>
 「ご遺体の方の服の紋章を見て、気が付いたのです。先程は、血で汚れていてわかりませんでした」
 「紋章がどうかしたのか」
 「こちらをご覧下さい」
 神父は天井を指差した。
 天井には、ルビス神と、不死鳥ラーミアが描かれている。
 「古い言い伝えによりますと、この地を大賢者様が訪れ、この教会を建て、こう言い残して去ったそうです」

 ――世界が再び闇と破壊に包まれんとする時、ラーミアを胸に抱く勇者現れ、禍根を絶つであろう――

 「そして、その時はどんな不可能をも可能にする、聖なる力で勇者は復活を遂げると!」

 すっかり清められたクッキーを前に、神父が蘇生の儀式を始めた。
 棺桶に香入りの聖水がまかれ、聖書の朗読が始まった。
 「――彷徨える、勇者ロトの末裔にしてサマルトリアの王子クッキーの魂を、この肉体に戻し給え!!」

 ルビス様っ!お願いです!クッキーを生き返らせてください!
 あいつはまだ死ぬのには早すぎる!ルビス様!クッキーを俺たちに返してくれ!
 プリンとアレンは一心に祈りを捧げた。

 「………う………うぅん………」
 クッキーの瞼がゆっくりと開き、彼は棺桶からむっくりと起き上がった。
 「やったあああぁっ!!」
 「よかった!クッキーッ!!」
 不思議そうに辺りを見回すクッキーに、二人は抱きついた。
 二人の涙が、クッキーの服を濡らす。
 だが、今度の涙は嬉し涙だった。

206:果てしなき凍土(FC版 DQII)
02/07/09 19:24
<8>
 それから暫らくして、三人は再びロンダルキアに向けて出発した。
 「さぁ、行こう!!」
 「うんっ!!」
 「ええ!!」
 「今度は同じ轍を踏まないからな!」
 真顔で、アレンは後ろにいるクッキーに言う。
 「気にしてないよ、アレン」
 「クッキー、いいのよ。アレンは少しぐらい慎重な方がいいわ」
 「ちぇ。クッキーは優しいのになぁ」

 ロトの血筋で結ばれた彼ら三人の前には、これからも幾多の困難が待ち構えているに違いない。
 しかし、彼らには仲間がいる。かけがえのない仲間たちが。
 例え、強大な敵が行く手に立ちはだかったとしても、彼らは撃破してそれを証明する事だろう。
 不可能な事は何一つ無いのだと――。

                                                             (完)

―――――――――――――――――――――

>>202-tan Thanks a lot!

207:いつか陽光の下で(DQII)
02/07/10 22:23
<1>
 地下都市ペルボイに、夕闇が迫っていた。
 否、正確に言うならば、たいまつの火を調節して、人工的に夜を作り出しているのだ。
 魔物を操る邪教の大神官ハーゴンを恐れ、この地の人々が地下に潜伏するようになって久しい。
 そのハーゴンを倒すべく集結した私たち“ロトの末裔”は、つかの間の休息に浸っていた。

 「今夜は、何処に行くつもり?」
 窓辺で、細々と燃えるたいまつの炎を眺めていた私 ― ムーンブルク王女マリアは、ちらりと ― ローレシア王子アレフの
方を振り返った。
 「うーん、そうだなぁ」
 その長身をもてあまし気味にソファーに寝転んで、天井を見つめているアレフの視界に、華奢な金髪の少年が入り込む。
 「アレフ、もう決まってるくせに」
 おかしそうに、その少年 ― サマルトリア王子カインは笑った。
 「決まっているなら、教えなさいよ。今夜の夕食の場所は、あなたが決める番でしょ」
 私は椅子から立ち上がった。
 「マリア、アレフはね、気になってる人がいるんだよ」
 「ばっ、ばか!そんなんじゃねぇ!」
 凄い勢いでアレフが否定する。
 「どういうことかしら。くわしく教えて」
 「どうもこうもねぇよ。バカバカしい!」
 「あら、そう。じゃあカインに聞こうかしら。ね、カイン、アレフは一体何をそんなにあせっているのかしらね?」
 「マリアも聞いたでしょ、あの歌」
 私には心当たりがあった。宿に入る道すがら、街の中に流れていた、甘く切ない恋の歌を。
 「ああ、あれね」
 「アレフはあの歌を生で聞きたいんだよね」
 「まぁ、意外にロマンチストなのね」
 「うるへ!」
 あら、赤くなってる。可愛いところあるじゃない。

208:いつか陽光の下で(DQII)
02/07/10 22:23
<2>
 「それにしても、この街は密閉されているせいか、暑いね~」
 「空気孔位しかないから、熱がこもるんだろ」
 「でしょう?そう思ってね。は~い、二人ともこれを着てちょうだい!」
 私は先ほど店で購入しておいた、半そでの開襟シャツ状になった短い上下の服を渡した。
 いつもと同じ服じゃ、リゾート気分が味わえないものね。
 「ありがと、マリア!」
 「気がきくじゃん」
 さっそく二人は、私の買ってきた服に着替え始めた。
 私も別室でお召し替え。
 以前は、一人で着替えなんて想像もしなかったけど、今では全く当たり前の光景になってしまったわ。

 元の部屋に戻ると、彼らも着替え終わっていた。
 うんうん、二人とも私の見立て通り、とてもよくお似合いだこと。
 もともとラフなスタイルが好みであるアレフは、本人も満足げだ。
 問題は、この子よね………あ、やっぱり浮かない顔してる。
 「何よ、気に入らないの?」
 「マリア、聞くけどコレ女物じゃないの?」
 「そんなことないわよ。ホラ、下もちゃあんと半ズボンでしょ?」
 「そう?これってキュロットスカートっていうんじゃない?」
 ばれてる。
 そうだったわ。一人っ子のアレフはともかく、この子には妹がいたんだっけ。
 これ以上、ごまかすのは無理のようね。
 「仕方なかったのよ。あなたのサイズでは、それしか置いてなかったんだもの。我慢してちょうだい」
 「やっぱり~。変だと思ったよ。じゃ、僕コレ着ないよ!」
 「ワガママ言わないの!そんなワガママ言う子は、お仕置きですからね」
 ちょっとした悪戯心が起きた私は、カインをつかまえていじくり回した。
 当初は抵抗をしていた彼だが、私がひと睨みすると、すっかりあきらめ顔で、なされるがままになっていた。

209:いつか陽光の下で(DQII)
02/07/10 22:24
<3>
 「できたわ。見て見て~アレフ!」
 私に呼ばれたアレフが、ひょいと鏡の中のカインをのぞく。
 「う~ん……」
 アレフは黙ってしまった。
 「……マズくないか?」
 「そうかしら?可愛いと思うけど」
 「いや、俺が言いたいのは、可愛すぎてカラまれないかっつー心配」
 「……それはアリかもね」
 鏡の中のカインは、ふるふると震えている。
 「マリア~!!」
 ― さらさら金髪ストレートヘア。
 うっすらと、ピンクのルージュ ―
 どこからどう見ても、カインは可憐な美少女だ。
 「さぁ、そんな所にしがみ付いていないで行きましょう」
 「やだやだッ!こんなカッコで行く位なら、夕食抜きでいいよ!」
 「俺もう腹へったよ、カイン。いいかげんあきらめろ!」
 無情にも、アレフがカインを柱からひきはがす。
 「やだ――っ!」
 カインはアレフに、ずるずると引きずられていった。

210:いつか陽光の下で(DQII)
02/07/10 22:25
<4>
 店は、夕食時とあって、客でごった返していた。
 「この街の店は、どうして雨が降らないのに屋根があるのかしら」
 「全部オープンカフェみたいでもいいのにね」
 「大雨が降ると、地下水がしみ出してくるんですよ。ご存知ないということは、お客様方は、ヨソからいらしたんですかね。
いや、このご時世に珍しい。何年振りでしょうか」
 私たちの注文を取った初老のウエイターが、しきりに感心しながら歩いていった。
 「おい、聞いたか、ヨソ者だとよ!」
 隣に座っていた、ガラの悪そうな男たちの中から声が上がる。
 だいぶ酔っ払っているらしく、ろれつが回らなくなっている。
 彼らはどれどれとばかりに、死んだ魚のような目で私たちを舐めるように観察した。
 「ヘエ……両手に花とは羨ましいぜ、ニイちゃん!」
 「べっぴんさんを独り占めたぁ、いただけないね」
 私たちのテーブルを取り囲み、男たちはカラみ始めた。
 「………るせーな」
 舌打ちして、アレフが席を立った。お姫様を守るのは、騎士のつとめ。こうでなくてはね!
 しかし、何と再び彼は椅子に腰掛ける――って、何それ?
 「……腹へってだるい――マリア、カイン、適当に遊んでやれよ」
 「あ~もう~っ。わかったわよ」
 私とカインは席を立つ。
 やっぱりこの服がいけないんだ、とカインがぶつぶつ言っていたけれど、私は聞こえないふりをした。
 「ここじゃ迷惑だから外に出よう、マリア」
 「そうね――いらして、おじさま方。お相手して差し上げてよ」
 「ほお~、話がわかるお嬢さん方だぜ」
 ぞろぞろと私たちの後についてくる、あらくれの酔客たち。
 多分傍から見ると、異様な風景だわ。
 店の客はみな息を潜め、ヒソヒソと囁きあうが、誰も助けを名乗り上げようとはしない。
 ――助けは不要だけれど。

211:いつか陽光の下で(DQII)
02/07/10 22:27
<5>
 店の外に出た私たちは、人のいない場所で歩みを止めた。
 「へっへっへっ、どちらのお嬢さんからいただこうか」
 「グラマーな美女と、スレンダーな美少女か…どっちもそそるぜ」
 「両方いただくってのは、どうだ?」
 「そいつぁいいね」
 「期待を裏切るようで悪いけど、僕は男なんですが」
 うんざりした顔で、カインは眼をギラギラさせていやらしい笑いを浮かべている男たちに向かって、小石を蹴った。
 「おっと、その手には乗らないぜ、嬢ちゃん」
 私たちナンパは馴れっこだけれど、せめてもう少し上品にできないのかしら。
 お酒臭い息をプンプンさせた男たちは、私とカインに向かって、掴みかからんばかりに迫ってくる。

 「カイン、この方々に何を言っても無駄よ」
 「そうみたいだね」
 「やるぺきことは、おわかり?」
 「うん」
 背中合わせのまま、心の中で互いに数え、私とカインは同時に叫んだ。
 「バギ!」 「ギラ!」
 私たちが召喚した風と炎の精霊が融合し、紅蓮の炎風となり、うねりながら男たちを飲み込んだ。
 「うぎゃあああああぁぁぁ!」 
 「あぢぢぢぢィ――ッ!」
 火だるまとなった男たちが、必死で服に引火した火を消そうと、地面を転げまわる。
 「ひいぃぃぃぃー!」
 「たっ、助けてくれぇ~!」
 ほうほうの体で、男たちは逃げだした。
 「ごきげんよう、皆様」
 「次に会った時は、イオナズンとベギラマだからね~!」

212:いつか陽光の下で(DQII)
02/07/10 22:30
<6>
 私たちがテーブルに戻ると、アレフは料理を平らげていた。
 「アレフ、ずうっとここで食べてたの?」
 「何で助けに来てくれなかったのよ」
 「俺が出て行くまでもないだろ、あんな雑魚。それに俺は剣技専門だから、どう手加減しても、奴等全員瀕死だぜ?」
 「確かに一理あるけど……」
 「それでも、許せなーい!」
 「あの、お取り込み中、失礼致します」
 その時、遠慮がちに目の前に現れた少女を見て、私たちは驚いた。
 白いドレスに、栗色の長い髪と瞳。その髪には服とお揃いの、レースのカチューシャが、よく似合っている。
 「私はこの店で歌手をしている、アンナといいます。先程の男たちがこの店で暴れて、困っておりました。追い払って頂き、
ありがとうございました」
 「どういたしまして。私はマリア。こちらは弟のアレフとカイン。この街には昨日着いたばかりよ」
 「皆さんは外からいらしたんですか。私は、地下の生活しか知らないんです」
 「それって、太陽を一度も見たことがないってこと?」
 「ええ、生まれてから一度も。ですから、日焼けというのは、私たちペルポイの女の子にとっては憧れなんです」
 「陽がささないと、困る事が多いんじゃないですか」
 「そうなんです。日照不足で作物は育ちませんし、食料は、特に選ばれた屈強の商人たちが仕入れに行くんです。だから
物価が高いんですよ」
 「ふーん、いろいろと大変なんだな」
 「…あ、ごめんなさい。私ったら、お客様に向かって長々と」
 「いいの、気にしないでちょうだい。私たちはもう友達よ!」
 「友達―私、外の世界の友達は、初めて………嬉しいです!お友達になった記念に、私の歌を聴いてくれますか?」
 「ええ、喜んで!」
 「やったー!よかったね、アレフ」
 「お、俺は別に………」
 嬉しいくせに、素直じゃないんだから。私はくすっと笑ってしまった。

213:いつか陽光の下で(DQII)
02/07/10 22:51
<7>
 アンナはステージに上がった。
 「アンナー!」
 「アンナちゃーん!」
 華やぎを身にまとい、にっこりと微笑む彼女は、まさにペルポイの歌姫。
 彼女のすらりとした全身にスポットライトがあたり、前奏が始まった。

   LoveSong探して うろついてる君が 今………

 天使のような歌声に聴きほれる私たち。
 そういえば、歌なんてゆっくり聴いたことが無かったわ。

   ………I need your love    true love………

 あの、ムーンブルクが堕ちてからというもの――。


 歌を歌い終わったアンナと私たちは、様々なことを語り合った。
 アンナが私と同じ歳だということ。
 そして、彼女の両親は魔物に襲われて亡くなり、この店を営むおじ夫婦に育てられたこと――。
 「おじ夫婦は、とても私を可愛がってくれるんです。でも、私一人っ子だから、弟さんたちのいるマリアさんが羨ましいわ」
 「そう?特に手のかかる弟がいるのも、なかなか骨の折れることなのよ」
 「俺のことかよ」
 「ほら、姉弟でなければ、そういう風にケンカしたりできないでしょう?」
 「そうね………」

 そう、私たちは国も両親も違うけど、同じロトの血を引く――姉弟。
 友となったアンナにも、私は素性を隠し続けなければならない。
 目を伏せた私に、アレフがそっぽを向きながら飲み物を目の前に突き出し、カインはそっと寄り添ってくれた。

214:いつか陽光の下で(DQII)
02/07/10 22:54
<8>
 楽しかった日々は、あっという間に過ぎ去り、私たちに別れの朝がやって来た。
 旅立つ私たちを、アンナは見送りに来てくれた。
 「マリア、アレフさん、カインくん、どうかお元気でね」
 「アンナもね」
 「歌、よかったぜ!」
 「さようなら」
 「次にお逢いする時は――太陽の光の降り注ぐペルポイで、歌をお聴かせしたいわ」
 「きっと夢は叶うわ………きっと!」
 硬い握手と抱擁を交わし、私とアンナは互いに手を振って別れる。
 アンナの瞳には、涙が光っていた。

 「もう少し居ても、良かったんだぜ」
 「マリア………」
 「いいの。余計な心配は無用よ!いつかは旅立たなければならないのだもの」
 「――彼女の夢が叶う時は、俺たちの夢が叶う時だな」
 「僕たちに、みんなの夢がかかっているんだね」
 「ええ」

 ――またひとつ、戦いに目的ができた。
 私の国、ムーンブルクの民のため。そして親友――アンナのため。
 私は横にいる、愛しき弟たちを眺めた。
 強く頼もしいアレフと、優しく頭脳明晰なカイン。
 この二人が私と共にいてくれる限り、この戦いに負けるはずはない。

215:いつか陽光の下で(DQII)
02/07/10 22:56
<9>
 私たちは階段をのぼる。
 魔物たちのうごめく、地上へ続く階段を。
 遥か眼下には、手を振り続ける親友アンナの姿があった。

 アレフが重い金色の扉を開ける。
 眩しい光が私の目を射る。
 青空が広がる光射す世界は、私たちの戦場。
 風になびく髪を、私は後ろへと振り払った。

 「さあ、行きましょう!」

 力強くうなずく弟たちと共に、私の旅はまた始まるのだった――。


                                  (完)

216:MOMO ◆MOMO/RMo
02/07/11 19:38
下記の小説が、最萌トナ支援小説の最後です。
連続カキコ、誠に失礼致しました!

217:旅路の終焉(DQII)
02/07/11 19:39
 「王子、早く王の前へ!」
 「王がお待ちかねですぞ!」

 大神官ハーゴンと破壊神シドーを打ち破った俺たちは、ローレシア城の王の間に立っていた。
 満面の笑みをたたえ、俺たちの凱旋を祝う顔、顔………嬉しくないはずはない。
 だが、俺は躊躇していた。
 一歩踏み出せば、俺の冒険は終わる。
 子供だからと許された冒険は、終わりを告げるのだ。
 俺は両隣の仲間の顔を眺めた。
 穏やかで優しく、それでいていざというときは自分を投げ出す事も厭わなかった、勇気あるサマルトリア王子。
 慈愛に満ちた心で俺たちを癒す一方で、強い魔物たちを次々と倒した素晴らしき魔法の使い手、ムーンブルク王女。
 水が素足に気持ちよかった砂浜で、木登りの競争をしながら果実をもいだ森の中で、そして――寒く辛かった雪の台地で。
 いつも俺たちは一緒だった。

 「なーに?照れるなんて、あなたらしくないわよ」
 「緊張してるね」
 二人は笑うと、俺に向かって呪文を口ずさんだ。
 「あなたの勇気に、ベホマ!」
 「きみの心に、スクルト!」
 二人のはなむけの呪文が、暖かく俺の中に広がる。
 俺は涙をこらえ、きっと前を見据えた。
 「さあ、いきなよ」
 王子がそっと俺の背を押す。
 王女が一瞬ぎゅっと俺の手を握り、俺を送り出した。

 振り返りたい衝動を抑え、俺は玉座の前に立つ。
 父王が、王位継承を高らかに宣言する。
 そばにいたはずの仲間たちが、やけに遠くに見える。
 嬉しそうで、それでいて淋しそうな二人の顔が、もう戻る事の無い少年の日々と重なった。

 祝福を告げるファンファーレが、ローレシア城に鳴り響く。
 王となった俺は、自らの手で冒険の書を閉じた――。
                                                  (完)

218:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/07/13 12:34
保全

219:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/07/15 05:15
保全

220:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/07/15 14:30
いいお話でした~~。いいなあ、DQ2やりたくなったなあ。
しかし、プレイできる環境がないのであった。

221:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/07/17 00:28
>「きみの心に、スクルト!」
守りに入ってどーすんだという気が(w

いやこんなこと書きましたがテーマとしてはすごい好きです。「戻ることのない
少年の日々」のあたり特に。

222:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/07/20 20:22
保全いるかな?

223:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/07/20 22:02
とりあえずギコたんの使っているキャラを予想してみる

224:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/07/21 01:29
獣女と見た。

225:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/07/21 01:46
もちろん語尾に『~ニャ』をつけてます

226:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/07/21 12:56
ケモむすギコたん萌え~

227:ギコガード ◆FFDQ/roc
02/07/21 15:34
いや、俺はミスラじゃなくて♀タルですよ(´Д`)
でも未だにこの板の人に遭遇したことは無いなぁ。
名前、まんまギコガードです(・∀・)ヨロシコ

228:ショット
02/07/21 19:47 eIMXuVTw
DQⅡのSS、やおいばっかし。
しかも、王女が「女王様」。
ローレシア王子×ムーンブルク王女のSS希望。
王女はおとなしい方が好き。

229:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/07/21 20:24
>228
自分で書くのも一つの手ですよ
漏れも自分好みの物を一つ作ったおかげで
その後常駐スレに
好みの流れが出来たことがあったし

230:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/07/21 22:08
ギコ氏は語尾に『~タル』を(以下略)

231:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/07/23 01:36
むしろ『~ギコ』と(略)

232:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/07/25 18:56
DQ7の最燃え支援サイト作成人ですが、お知らせです~。
ただいま、以下のような企画を準備中です。よろしければご協力ください。
(最燃えトーナメント感想スレに書き込んだものを転載)

最燃えで出た支援SSやなりきりログをまとめて、図書館を作ろうかと思っています。
ただし、SSの場合、一応最燃えのルールに「転載もあり得る」と書いてありますが
作者さんにそういう意識があったかどうか疑問だなあ、とも思いました。
そこで、掲載しても良い、という方は、その作品を以下の掲示板に
貼っていただけないでしょうか。自分ですべてのログを持っているわけではありませんので
申し訳ありませんです。
URLリンク(www2.realint.com)
ちなみにDQ7支援ででたSSは、以下のようにまとめてあります。
URLリンク(homepage3.nifty.com)
こちらに掲載されている方で、掲載取り消しを希望される方も、↑の掲示板に
書き込んでおいてください~。
*この板のSS系保存サイトとしてギコガードさんのサイトがありますが、ギコさん
ご本人が以前「トーナメント系のまでは手が回らない」というような書き込みを
しておられたので、かぶらないだろうと思います。

↑ギコさんの保管とはかぶらない、という認識で大丈夫ですよね?
(後からの確認になってしまってすみません)

233:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/07/26 04:25
hoshu

234:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/07/29 00:45
ほぜん……
ギコガードさんそろそろ帰ってきてー! 更新してー!

235:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/07/29 10:39
そろそろ八月だから、ギコさんも帰ってくるかしらん
あちこちで夏を感じますね

236:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/07/29 12:53
千一夜、更新してるよ?

237:MOMO ◆MOMO/RMo
02/07/30 00:34
>>232 さま
あちこち分散するのも何なので、申し訳ありませんが
最燃支援もこちらに貼らせていただきます。

238:僕の日常(ENIXゲームブック版DQII
02/07/30 00:44
<1>
「うえっ!!」
カインが料理を吐き出した。
同情の眼差しで、僕は彼を見る。
気持ちはわかる。なんたって、ナナ姫の舌の感覚ときたら………。

「ナナ!何だよこの料理はッ!てめぇオレを殺す気かっ?!」
「なんですってぇー!」
「ただサカナ焼くだけなのに、なんでこんなマズくなるんだよッ!」
「まぁっ!スパイスの配合には苦労したのよ!」
「岩塩でもまぶした方が、まだマシだぜっ!」
「文句言うなら食べなくっていいわ!」

また、二人の喧嘩が始まった。
カインとナナ、どうして二人は寄るそばから喧嘩するのだろう。
二人とも引き下がらない性格のせいかは知らないが、間に立つ(一応)リーダーの僕は、ほとほと参ってしまう。
「オレが作り直してやるっ!」
カインが腕まくりして、魚を掴む。
ナナは、ぷいっと膨れている。
「どうせ私はお姫様ですからね。お料理は得意じゃないわよ――ってアンタ!な~に呪文唱えてんのよっ!」
「…偉大なる女王ルビスの名において、汝らを召喚する………うるさい!こんな魚、ベギラマでこんがり焼いてやるぜ!」
「バカー!黒焦げにする気なの―っ!!」
「まあまあ、二人とも…」
止めに分け入る僕に、凄い形相で二人が睨む。
「あんたは黙ってて!」
「お前はすっこんでろ!」
二人同時の罵倒の声に、思わず僕は心の中で呟いた。
(ナイス・コンビネーション)

239:僕の日常(ENIXゲームブック版DQII
02/07/30 00:45
<2>
そんな騒ぎを聞きつけて、魔物どもまでやって来た。
くそー、昼メシまだだってのに!
僕も空腹で腹立っていたが、二人の仲間は、もっとエキサイトしている。
低級モンスター相手に、容赦なくイオナズンやザラキをかけまくる。
――こわい。ローレシアに帰りたい。

ようやくしつこい魔物を一掃すると、カインとナナは、パン!と手を打ち、ガッツポーズをとっていた。
「よーし、見てやがれよ!」
ストレスを発散したせいか、上機嫌でカインが腕をふるう。
何でもソツなくこなす奴だ。当然料理もうまい。
やがて、湯気立つ美味そうな一品が、皿に盛られて登場した。
「おいしーい!」
満面の笑みを浮かべるナナに、カインがにやりと笑う。
「ふん、オレさまにかかれば、こんなもんさ!」
幸せそうに料理をほおばるナナ。その横には得意げに腕組みするカイン。
二人はさっきまで喧嘩していたことなんか、すっかり忘れている。
こんなパーティだけど、僕はこの仲間たちが大好きだ。

僕もカインの差し出した皿を受け取った。

                             < 完 >

240:星無き夜にも(DQII)
02/07/30 00:47
<1>

「おいっ、そっちに行ったぞ!」
「まかせろ!」

奴の隼が宙を舞う。
華麗な剣さばきで敵を仕留めると、奴は前に親指を突き出し、白い歯を見せた。
最初の頃こそ危なっかしい戦いぶりだったものの、最近では奴が控えているというだけで安心感が増す。
奴がたまたまいない時に敵と出くわすと、奴の存在をいやが上にも再認識せざるを得ない。
戦いが長引き、ひどく苦戦するのだ。
あとで王女に聞いてみると、いつもは守備力増強の魔法を、奴が唱えてくれるんだと。
そんなこと、一度も奴は話したことが無かった。
ただ冷静に戦況を分析して、パーティの補助に徹していたなんて。
そうでなければ、とっくの昔に俺たちは全滅し、骸を野に晒していた事だろう。

「どうしたんだい、王子?」
「あ?…ああ、何でもない」
「珍しいわね、あなたが考え事なんて」
二人が、神妙な俺の顔を面白がって笑う。
「なんだよ、俺だってたまには頭を使うんだよ」
「ふーん」
「……ケガでもしたのかと思ったよ」
奴は、にこりと笑った。

241:星無き夜にも(DQII)
02/07/30 00:47
<2>

ははは……と苦笑いする俺の足に、突然何かがはじけた。
「いてっ!」
慌てて足を引っ込めると、俺の足はバリアを踏みしめている。
「ああ!大丈夫?効果が切れたかな」
すかさず奴が俺に回復をかけ、ダメージから守るトラマナを唱えた。
「いつもそうやって………」
「え?」
「戦いながら魔法使って……大変じゃないのか?」
「ん――もう慣れた」
「私にはできないわ。そんな器用なこと」
「あ、当たり前のことしているだけだよ!俺は腕っ節強くないし、魔法だってそれほど強力なやつ持ってるわけじゃないしさ!」
奴は真っ赤になって、しきりにまくしたてている。

そんな奴の顔が、キリッと引き締まった。
「敵だッ!」
俺が敵の最前線に切り込む。
王女が呪文を唱える間、王女の前で奴は敵の攻撃を受け流しながら、自らも呪文を唱える。
「イオナズンッ!」
「ベギラマッ!」
二人の強力な攻撃魔法が炸裂し、魔物たちは跡形もなく消え去った。

俺は魔物の消し炭の上に立った。
「負ける気がしねぇ!」
「え?」
「なに?」
俺はもう一度大声で叫んだ。
「負ける気がしねぇ!」
「ああ!」
「そうね!」
戦いに明け暮れ、疲れ果てている筈なのに、胸の奥から湧いてくるこの力は――何なのだろう。

242:星無き夜にも(DQII)
02/07/30 00:48
<3>

夕陽の中、岩にもたれかかる王女を見て、奴は天に向かい高々と手を掲げた。
「ルーラ!」
一瞬のうちに、暖かな寝床の用意された宿の前にたどり着く。
空腹を満たし、体を洗い清め、寝床の中で幸せな気分に浸っていた俺は、ランプの明かりのもとで魔道書を繰る王子の姿を眺めた。
「もう寝たほうがいいぞ。疲れてるだろ」
「ああ。でも、もう少しだから。気にしないで先に寝なよ」

一通り本に目を通し、王子は手を組む。
「ルビスさま………どうか明日も、大切な仲間を守る術をお与え下さい」
奴は俺を起こさぬように小さな声で祈りを捧げ終わると、布団を払いのけている俺の毛布を掛け直し、自分も床についた。
それまで何となく寝たふりをしていた俺は、眠りについた奴に向かい、小さく呟く。
「ありがとな……」

照れちまって面と向かっては言えなかったから、今言っとくよ。
サマルトリア王子――お前は俺の最高の相棒だ。
たとえ月が墜ち、星が無くなった真っ暗闇の世界になったとしても、お前が俺たちの行く手を照らし出す“光”となってくれるのだろう。


その、あたたかく包み込む“光”があるからこそ、俺たちは前に進めるのだ。

                                    < 完 >

243:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/07/31 15:51
うぅ~ん。
マターリ良いSSだ。

244:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/08/01 11:56
MoMoさんのSSがいつもいい感じですね。
応援してます。

245:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/08/03 10:29
緊急保守

246:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/08/03 21:05
ほしゅー。

247:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/08/04 10:29
捕手

248:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/08/07 16:13
Ⅴネタカキコしても良いですか?

249:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/08/07 16:19
OK!
頑張って!

250:リュカの夕食(DQⅤ)
02/08/07 16:30
<1>

ある日の夕方、ビアンカを大将とする侍女達が城の台所で食事を作る。
「みなさーん ご飯よ~」
ビアンカが城の隅々まで聞こえるような声で叫ぶと、サンチョやティミーなどの王族に関係のある人達がゾロゾロと集まる。
「あれっ?サンチョさん?ウチの主人知らない?」
「さぁ・・判りませんな・・・多分陛下ならご自分のお部屋に居られると思いますが・・・」
「ありがと。先食べてて。」
「はい・・ですが王妃様・・・」
「いいから・・それに王妃なんて呼ばないで・・恥ずかしいわ・・・いいのよビアンカって呼び捨てにして」
ビアンカは急いでリュカの部屋に行った。

251:山崎渉
02/08/08 11:35
(^^;

252:リュカの夕食(DQⅤ)
02/08/08 13:15
(2)

リュカの部屋は灯りが消えていて真っ暗だった。
「リュカーリュカー居るんでしょー返事してぇー」
すると何者かにベッドに突き飛ばされた。
「痛ったー誰よー」
突然灯りが点いた。
「へへっ・・・捕まえた。」
「もうっ・・何すんのよリュカ!・・ご飯って言ってるでしょ!」
「うん。だからビアンカを食べようと思って・・・」
「やだ・・ちょっとリュカ・・いや・・」
リュカはビアンカのマントを外す。
「ちょっと・・・今皆待ってるから・・・後でいいでしょ・・・」
「ダメ。せっかく寝室に来たんだから・・・」
そう言ってリュカはビアンカのワンピースを脱がす。
すると『プルン』とビアンカの豊かな胸が露わになる。
「あぅっ・・・もう止めましょ・・リュカ・・そんな事したって濡れないんだから・・・」
「嘘はダメだよビアンカ・・・もうぐちゃぐちゃじゃないか・・・」
ビアンカは手をソコに当てられた時、決心した。
そして自ら下着を脱ぎ、四つん這いになった。

253:リュカの夕食(DQⅤ)
02/08/09 13:50
(3)

「いいわ・・・リュカに食べられてあげる・・」
「そうこなくっちゃ・・・おいでビアンカ・・・」
リュカは四つん這いになったビアンカの前に膝を付き、大きく開かれたビアンカの口淫内に肉剣を挿入する。
「んぐっ・・・じゅる・・・ちゅぱちゅぱ・・・」
「出すよ・・・」
ビアンカの口淫内に生理食塩水の味が広がる。
「もっと飲みたい?」
「うん・・・もっとちょうだい・・・」
「じゃぁ今度はお●●コに入れるね。」
リュカは入れていた人指し指を抜く。
「はぅっ・・・」
「さぁ・・・いいものを入れるよ・・・」
アナルにリュカの肉剣が挿入された時、ビアンカはある大事な事を思い出した。
「ああっ・・・ダメぇ・・・出さないで・・・」
「どうして?逝きたくないの?」
「みんなを待たせたままなの・・・お願い・・・抜いて・・」
「そんな事言われても・・」
その時、部屋の外から声が聞こえてきた。
「坊ちゃん・・ビアンカ様・・・」
「えっ・・・サンチョ?」
「私どもに構う事は御座いません。存分にお楽しみ下さいまし。」
「それじゃぁお言葉に甘えて・・・」
「ダメぇ・・・やめて・・・」
リュカは肉剣をビアンカのソコにピッタリと当て、彼女の腰を掴みながら、体を上下させた。
「あん・・逝く・・出してぇ・・・」
「出して欲しく無いんでしょ?」
「いや・・焦らさないで・・早く・・・」
「ビアンカ・・・出すよ・・・」
精液がビアンカの内部に放たれる。
「さぁ・・ビアンカ・・・僕のを綺麗にするんだ。」
リュカは抜いたばかりの肉剣をビアンカの小さな口に押し込む。
『くちゅくちゅくちゅ・・・』ビアンカの口の中で精液が弾ける。
「そろそろいいかな・・・」
リュカがサオを抜こうとすると、ビアンカに掴まれ、棒が張り裂けそうになる。
「・・・リュカぁ・・・一夜漬けでお願い・・・」
「その日、リュカとビアンカは明け方までやり続けた。

254:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/08/09 15:41
エロならエロ小説スレに書けばいいのに。
別にここで書いちゃいけないってわけじゃないだろうけど。

でも上手な小説って気はしないなあ。
一夜漬けでお願いって台詞が書きたいだけの為に書いたんじゃないかって印象。
・・・ばっかりだし。
それにこれっていつ? 結婚して王位についたその日にさらわれるわけだから
子供がうまれる前って事はないよね?
子供がいるのに食事もしないでこうなっちゃうのって不自然な気がする。
精進してくらさい。がんばれ~

255:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/08/09 15:44
>>254
サンクス。
その不自然を消す為に精進致します。

256:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/08/10 16:24
しばらく来ないうちにドラクエのエロ小説スレって
落ちちゃったの?

257:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/08/11 22:36
エッジ×リディアのスレのSSを保存してくらさい。
おながいします

258:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/08/15 07:52
>256
落ちた。
>255
それほど状況が不自然だとは思わないが・・・。ネタなんだし。
>254氏の言うことはその通りっちゃあその通りなんだが。
ビアンカの小説ってあまり見かけないし、是非ともがんばってほしい。

259:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/08/16 07:11
捕手

260:255
02/08/16 11:58
新ネタ完成したのでカキコしてもいいですか?

261:260
02/08/16 12:02
それとも新スレ立てますか?

262:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/08/16 12:27
(1)

ビアンカがベッドで休んでいると、突然ドアが開いた。ビアンカは慌てて妖精の剣を抜いた。
「誰!?」
リュカとビアンカはラインハットに遊びに来ていたのだ。
「はっ・・ラインハットの小姓でございます。」
声がリュカに似ていた。
『だけどリュカはもう寝た筈・・・』
ビアンカは、半信半疑で小姓に問うた。
「あなた・・リュカでしょ・・・」
「いえいえ・・リュカ・・いやリュケイロム・エル・ケル グランバニア国王は隣の部屋でお休みになられています。」
「そう・・で何の用ですか?夜中に女子の部屋に入ってくるとは大胆な・・・」
「はい。リュカ グランバニア国王からお夜食が。」
近くの小台に夜食を置こうとした小姓は、ふとビアンカから出る視線が気になった。
「あの・・・何か・・」

263:261-262
02/08/16 12:46
スマソ。ageました。
次sageます。

264:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/08/16 13:11
(2)

「リュカ。正体はバレてるのよ。甲冑を脱ぎなさい。」
小姓は・・いやリュカは後を振り向いた。顔や髪は甲冑で隠したつもりだったが、リュカ愛用の紫色のマントが鎧から食み出していた。
「バレた?・・あっ・・夜食・・・僕が作ったんだ。食べさせてあげる。」
リュカは、皿の上の炭水化物を匙ですくってビアンカの口元まで運んだ。
「はい・・あーん・・」
ビアンカは匙の上の炭水化物を食べてみた。その味が何とも言えない美味だったので思わずうっとりする。」
「あれ?リュカってこんなに料理上手だったんだ・・・」
「うん・・独身の時よく食事当番やってたから・・・」
「ねぇ・・・何でラインハット兵に変装してたの?」
「夜食運んでたら『何かお手伝いしましょうか?』って言われたから『じゃぁ驚かすからその甲冑を貸してくれ』って言ったんだ。」
「もうっ・・初めから驚かすつもりだったのね!最悪・・・でもいいわ。夜食作ってくれたから・・・」

265:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/08/16 14:48
(3)

「好きよ・・・リュカ・・・」
「僕もさ・・・ビアンカ」
リュカはビアンカの下着に触れた。
「やだ・・ちょっと・・やめてよ・・・ラインハットではやらないって言ったでしょ・・」
「じゃぁビアンカはやりたくないの?僕はすごくやりたい・・・」
「・・・・・いいわ。どうせこのままじゃ眠れないし・・・」
彼はビアンカの体に圧し掛かり、彼女の胸を揉み出した。
「あぁぁ・・リュカ・・・脱がせて・・」
2人はお互いに衣類を脱がせ合い、ベッドの上で重なりあった。

しばらくしてビアンカが長い沈黙を破った。
「ねぇ・・舐めさせて・・」
リュカが下半身を近付けると、ビアンカは彼の黒い肉剣を両手で支えながら口いっぱいに頬張った。
彼が肉剣をゆっくり抜くと、それは彼女の唾液でつやつやと輝いていた。
リュカはたまらなくなり、遂に妻の割れ目に肉剣を埋め込んだ。
「んぁっ・・はぁ・・リュカぁ・・・」
夫の挿入に伴い、ビアンカの下半身も絶頂に達する。
肉剣が抜かれそうになると、涙をはらはらと零し、首を振って『抜かないでぇ・・』と請願する。
性感帯の胸は痙攣でも起こしたかのようにピクピクと震える。
「あぁ・・抜かないで・・焦らさないで・・早くぅ・・」
「出すよビアンカ・・」
「あっ・・いい・・もうダメぇ・・」
彼女は夫の腕の中で天国へ行った。大好きなリュカと一緒に天国へ行く感覚は一生忘れられなかった。
「ビアンカ・・・もう離れない・・ずっと一緒だよ・・・」
「うん・・・2人で一緒に・・・」
見つめあう瞳とキスの嵐・・・
こうして夜は更けてゆく・・・

266:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/08/17 06:50
URLリンク(piza2.2ch.net)

このスレの17から26を是非保管サイトに!

267:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/08/19 12:31
|⊂⊃;,、
|・∀・)  ダレモイナイ・・オドルナラ イマノウチ
|⊂ノ
|`J
       ♪  ,,;⊂⊃;,、
     ♪    (・∀・∩)   カッパッパ♪
          【( ⊃ #)    ルンパッパ♪
           し'し'

     ♪    ,,;⊂⊃;,、
       ♪  (∩・∀・)   カッパキザクラ♪
           (# ⊂ )】    カッパッパ♪
           `J`J



       ♪  ,,;⊂⊃;,、
     ♪    (・∀・,,,)   ポンピリピン♪
        ((⊂#((⊂)】    ノンジャッタ♪
           し'し'

           カパァー...
     ♪    ,,;⊂⊃;,、
       ♪  (,,,-∀-)   チョーット♪
        ((と__つつ))  イーキモチー♪






268:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/08/20 10:08
オルトロスのカッパソングだ~イエローチェリープリーズ!

269:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/08/20 19:41
僧侶萌えスレでも進行中。応援よろしく

スレリンク(ff板)l50

270:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/08/21 21:47
鯖移転でhtmlになってたからびっくりした。
落ちてなくてよかったの記念カキコ。

271:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/08/21 22:48 6sUCjOUA
移転あげ

272:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/08/23 12:32
鯖移転で糞スレを素人厨房が乱立しやがった
で、このスレ落ちたら新スレ立てんの?

273:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/08/23 13:53
落ちないように保守しつつ、新たな職人さん降臨などを待つのが
このスレだと思ってたw
そんなに落ちそうな位置にないと思うけど。落ちたら新しいスレ欲しいなあ。

DQの小説スレが新たにできそうなヨカーン。ちと嬉しい。


274:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/08/23 13:56
名エロスレの予感

275:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/08/23 13:58
>>273
保守はsageでも出来る。スレの位置は関係ない。

276:ギコガード
02/08/25 16:25
んー。まあ、このスレが終わったら次は立てない方向でありまする

277:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/08/30 14:01
sage

278:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/09/01 16:05
ほぜん

279:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/09/01 18:47 ox1+ZrBj
保全

280:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/09/03 02:50
ついにリノアの奴を犯ってやったので報告する。
リノアはガーデンの居候でなかなかかわいい顔をしている。
何度か食事に誘ったこともあるがあっさり断られた。
おまけに結構気の強い女で年下のオレのことをガキ扱いしやがる。

リノアはガーデンに部屋を持っている。
オレは奴の自室に忍び込んで犯すことにした。
場所は知っていたので何度か下見をした。
リノアが帰ってきてから電気の付く部屋を探すと、どうも
2階の角の部屋だった。
カーテンの色もよく見るとピンク色で女物っぽかった。
あいにく他の部屋と隣接しててかなり危険だったが侵入路は
ここしかなさそうだった。
後は窓の鍵だ。ぶちこわしても良いが後々面倒なことになる。
どうしようかと悩んでいたらなんとリノアは窓の鍵を
かけていなかった。
2階だし警備もいるからと安心していたのかもしれない。
何にしろおかげでだいぶやりやすくなった。


281:ギコガード ◆FFDQ/roc
02/09/03 03:02
>280
ん? これはリノアスレの小説っすね
そのスレはもう保管してありますよー
今作業が終わってる小説が15本くらいかな。
ちょっと溜め込みすぎたんで、ある程度たまったら
一旦更新する予定であります。

282:ギコガード ◆FFDQ/roc
02/09/03 10:50
やっとこ更新しますたよ。
今回は溜め込んだのが多すぎたので、
とりあえず小説を52本保管しますた。

残りのスレがどれもヘビー級なので
現行スレに追いつくまでにはもうちょっと
かかりそうであります(;´Д`)

283:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/09/03 11:20
更新お疲れさまでつ。53本とはびっくり(@д@|||)
やっぱDQ4が多いですね。ゆっくり読ませていただきます

ところで、FFTなんですが、カップリングの名前と、SSに出てくる人物が一致してない
ものがありますです。
Devastator は ラムザと汎用さんだし
約束の日 は ラムザとムスタディオ
かわいそうなナイト は ラムザと汎用さんとムスタディオ でつ。
お暇な時に直していただければ。

284:ギコガード ◆FFDQ/roc
02/09/03 11:47
>283
あ、どもです。コピペして直すの忘れてました(;´Д`)
修正しておきましたのでー。

285:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/09/03 18:11
うおー、お疲れ様ですた!

286:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/09/04 01:12
どうもこんにちは。
私のSSがうぷされてて正直汗かきました;
いやなんか、恥ずかしくて。
で、お疲れの所大変申し訳ないのですが
私のわがままを聞いていただけますでしょうか?

FFⅣの
想いは調べにのせて(仮題)
これを「月の素顔」にしていただけますか?
ちょっと思い入れがあるもので・・・


私事で大変恐縮なのですが、時間のあるときで結構ですので
よろしくお願いします

いつもお仕事お疲れさまです・・・

287:ギコガード ◆FFDQ/roc
02/09/04 03:05
>286
対応しますた。
今回時間が無くてスレの読み込みが足りず、
決定済みのタイトルなどを見落としたり
してるかも知れませんので、教えていただけ
るとありがたいです(´Д`)

288:ギコガード ◆FFDQ/roc
02/09/04 03:07
今日は伝説のトルブラを保管。23本ですた。
次はファリススレか官能小説スレあたりかな。

289:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/09/04 17:17
更新お疲れさまです.
ところで,やっぱり非エロは後回しですか?
「アグリアス様に萌えるスレ」にかなりの数のSSが入ってるのですが……

290:ギコガード ◆FFDQ/roc
02/09/04 17:47
別に非エロは後回しってわけじゃないですよ。
気の向いたスレから保管してるだけなんで。
アグスレは保管除外の小説があるので
ちょっと遅れるかも知れませんが。

291:289
02/09/05 01:19
>>290
あ、そうでしたか。すみません。では、待ちます。

292:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/09/05 01:44
>ギコガード氏
いつも乙です。

293:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/09/05 10:29
脅威のペースですね
お疲れさまです

294:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/09/05 12:07 Jy9/PXlE
保守

295:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/09/05 12:28
氏ね

296:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/09/05 16:39
それにしてもすごい量でスな。
ギコガードさん、お疲れ様です
はい、肩もみ券…(ネットなのが悲スい

297:シャル ◆JOJOHIHI
02/09/05 20:36
>>34
契約無視 or ゴン、キルアと同じ契約ではない。
あたりが有力な説かと。

298:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/09/05 22:25
ギコガードさん、お疲れ様!ありがとうございます。

299:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/09/06 09:48 Da/3hyBb
保守

300:名無し厨房 ◆1tCLrayI
02/09/06 14:16
ラムザを犯したいスレにSS投下したものです。
一応2スレにまたがってますがこれは保管対象になりますか?
よろしかったらおながいします。
あと、もし前スレの「抵抗するラムザを気持ちを新たに犯したい」が
見れないのでしたら前半部分の転載をいたしますが?

・・・実はこっそり導師たん(男)萌えスレにもSS投下してます。
そちらの方も保管できればお願いします。

301:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/09/06 17:00
>300
順番もあるし待つよろし?

302:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/09/07 04:50
肉剣・・炭水化物・・明け方までやり続けた・・
言語感覚イイ!!頑張れー。

303:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/09/07 16:13
保管サイトのアクセス数ってどのくらいのもんなんですか?

304:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/09/07 17:20
>>303
ん?アクセス解析一般でも見れるように公開してたよ

305:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/09/13 23:37 oVkj4vhs
あげ

306:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/09/13 23:39 oVkj4vhs


   /    ○      ○ ヽ
 /        ____    ヽ           |      |                         _  
/         |    |    ヽ       ┌―┴―┐   |    /            ――┐ / ヽ_/
|          |    |     |       |      |    |__/               |  /
|              /      |             /    |           __      | /    
|            _/       |           /    |           __|     /
ヽ                   /         _/      |____     __|    /
 ヽ                 /
 




307:場違い小説 ◆2SptS62s
02/09/14 00:14
某スレから引っ越そうと思ってキヤシタ。

載せて、い?

308:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/09/14 01:33
他で発表したものは基本的にそのスレ&レス番を書いておけばいいと思うけど。
(トナメ関係のは別として)
他のスレで書いた部分が途中までなら、そこまでのレス番書いて続きを書く、って
手段があるかな?

309:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/09/14 02:29
>>307
お前本物の場違い小説か?本人なら是非頼む!

310:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/09/14 07:34
え?

311:場違い小説 ◆2SptS62s
02/09/14 12:27
>>309
本物って・・

偽者たくさんいたの?
もしかして俺のしばらく離れてるうちに?

312:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/09/14 14:18
ユウナ妹スレで活躍なさってた方ですよね?

313:場違い小説 ◆2SptS62s
02/09/14 15:08
>>312
そーです(w

314:場違い小説 ◆2SptS62s
02/09/14 15:12
>>313
の続き。

「で、ご感想は?」

315:場違い小説 ◆2SptS62s
02/09/14 17:00
>>308


299,300,301,302,303,304,313,314

スレリンク(ff板)
キスティス先生を語るスレッド

とりあえず、感想聞いてみます。

316:場違い小説 ◆2SptS62s
02/09/14 17:01
SUMANU

あげちゃってすまぬ。間違っちゃって・・

317:場違い小説 ◆2SptS62s
02/09/14 17:59
ノーリアクシュン!
へーんだ。じゃあ、315に書いたスレからの続き。

4


-要望に答え、キスティス視点-



(信じられない・・。今、自分の胸に顔をつけているのが、あのスコールなんて。スコールが、こんなに性急に私を求めるなんて・・)

自分の口元が緩んでいるのがよく分かる。
そうなると、今度は心に妙な余裕が生まれた。

「スコール・・っ・・?ねえ・・脱がして・・・」

私がその言葉を言い終わると、ゆっくりとスコールは顔を上げた。

顔を赤くし、切なそうな・・それでいてすがるような目。

(う・・わ・・・す・・すごい・・・)

その顔は、私の胸を激しく締め付け、それでいて、強烈な欲望も産んだ。今まで、そんな表情は見たことが無い。


318:場違い小説 ◆2SptS62s
02/09/14 18:00
もし私が止まる事が出来たとしたら、この顔を見るまでだっただろう。

(・・と、思う)

今はきっと、私の顔が赤くなっている。
しかしスコールは、私のそんな変化にも気付く余裕が無いように、私を隠す物を取り去ってゆく。破くかのように。引き裂くように、激しく。


そして私は・・ついにスコールの前に、全てをさらけ出していた。


319:場違い小説 ◆2SptS62s
02/09/14 18:01



・・私にももちろん、羞恥心はある。
しかし今は・・そんな不安より遥かに、これからの快楽への期待の方が大きかった。

「スコール・・あっ!」

私が何か喋る前に、スコールは私に襲いかかるようにして抱きついた。

「ス・・スコール・・・」

「キスティス・・」

気付くと、体勢が逆になっていた。
スコールが上半身裸で、私の上にいる。

「キスティ・・・」

320:場違い小説 ◆2SptS62s
02/09/14 18:02
スコールは私の首筋に唇を近づけ・・
キスの雨を降らせた。

「はあ・・ん・・・」

(き・・モチ良いけど。でも・・・)

「ス・・コール・・。首筋は・・跡が残るから・・・」

「・・・何か、困るのか?」

そう言いながらも、スコールは少しも止めようとしない。

「・・んっ・・!い・・一応教師だし・・・」

それを聞くと、スコールはピタッと動きを止めた。

(あ・・・)
しかしホッとしたのも束の間だった。

「・・・教師は・・生徒とこんな事しないだろ?」

321:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/09/14 19:34
あーあ。

322:場違い小説 ◆2SptS62s
02/09/14 22:49
>>321
そのあーあは・・(w

323:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/09/14 23:45
行間空きすぎてて読みにくい…
それがスタイルなら申し訳ないけど。

324:場違い小説 ◆2SptS62s
02/09/14 23:50
>>323
そう?分かった。次から直す。

325:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/09/15 01:03
アンタ態度悪すぎて叩かれまくってたヨナ?

>>317
ノーリアクシュン!
へーんだ。じゃあ、315に書いたスレからの続き。

すでにむかつく


326:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/09/15 01:34
感想ねだるのはウザいかと思われ

327:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/09/15 01:50
こら!俺が場違いに求めてるのは、ユウナ妹の続きだ!

328:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/09/15 02:31
女教師リードネタ萌えますた(;´Д`)ハァハァ

329:名前が無い@ただの名無しのようだ
02/09/15 02:37
場違い小説
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