08/04/28 15:29:59 d5tmzcfn
スパルタンXの発売日,学校だった。
ガッコ行ってたら、オモチャ屋売り切れちまうんよ。
そういう田舎の町だった。
その日、家には婆さんしか居なかった。
俺は仕方なく婆さんに「スパルタンX」の買い物を頼んだ
「婆ちゃん。ファミコンのスパルタンXだよ?いい?」
「はいはい。坊や。分かってますとも。ファミコンでしょ」
「ファミコンのス・パ・ル・タ・ン・Xだよ?分かってるの」
「はいはい。分かってますよ。ファミコンねえ」
俺は期待と不安の中学校に行った
後になって分かったのだが、スパルタンX如きがそんな売れる
はずもなく、実は午後から店に行っても十分買えたのである
そして帰宅後、案の定婆さんは「ファミコン」そのものを買ってきやがった
「ふざけんな!ババァ!いるか!こんなもん!」
俺は地団太を踏んで泣き叫び。夜も食卓につかずに部屋で一人フテ寝した。
両親はドアの向こうからいい加減にしろ!と怒鳴るが
俺はスパルタンXが買えなかった事が悔しかったのだ。
しかし、夜中トイレに起きたとき居間で寂しそうに物思いにふけっている
祖母のその後姿を見てどきっとした。なんてか弱い。なんて寂しい背中だった
のだろう。俺はその時の祖母の悲しそうな表情を今でも忘れない
ちなみに、これと同様の事件はこの後3回あった
「ドム買ってこい」→「ガンダム」
「ズゴック買ってこい」→「ガンダム」
「ガンダム買ってこい」→「ガンキャノン」