03/03/29 01:50
あらすじ>>57-58より
城へ着いた君達は、すぐさま玉座の間へと通される。久々に会った王の顔には年相応以上に多くの皺
が刻まれており、明らかに老けたように見えた。顔色も、重い病を患っているかのように青ざめている。
が、それでも君の顔を見ると心なしか明るくなったようにも見え、衛兵達を外へ出すと用件を切り出す。
「この国の行く末を常に支えていた宝……《銀の羅針盤》が盗まれおったのだ。東の最果ての国から
渡って来たその宝があればこそ、この国の平安は保たれていた……」
話を聞くと、《銀の羅針盤》とは所持者の進むべき道を示す魔法の道具であるらしいことが分かる。
平安を望み、民を善く導こうとするならば《羅針盤》はその道を示しもするし、
「征服を欲し、破壊をもたらそうとする者をも等しく導いてしまうのだ。そんな物がもし……もしもかの
妖術使いバロウズの手に渡ろうものなら……そう考えるだけで震えが止まらぬ」
バロウズの名は君も知っている。千年ほど前、疫病を操る術をもって王国を滅亡の危機にまで追い詰
めた事のある伝説的な妖術使いだ。そう、千年前の話だ。彼は不老の術をも手にしているという。
「さしものバロウズもここ百年の間は妖力に翳りがあるという。だが、もしも《羅針盤》を手にしたならば
もはや奴を止めることは誰にも出来ない。そこでお前に命ずる。《羅針盤》をバロウズの手に落ちる前に
取り戻し、弱りかけているバロウズをこの期に討ち取るのだ!奴の居場所が分からないだと?ならば
東の森深くに住む賢者ヤムトを訪ねるが良い。彼ならばバロウズの根城も、バロウズの生命を奪う術
をも知っていることであろう」