彼の家に行ったら玄関にしゃがんだガイルがいたat GSALOON
彼の家に行ったら玄関にしゃがんだガイルがいた - 暇つぶし2ch466:ゲーム好き名無しさん
08/08/16 19:48:38 Q8ozByhdO
ガイルの攻撃を喰らって、ロイヤルスイートの窓を突き破ってぶっ飛んでゆくメガマン。
そのままハワイの夕空を滑空しカメハメハ大王像の横に墜落!
メガマン「こ、これで勝ったと思わない事だ
知るがいい。メガマン(百万の男)の意味を……。やがて、第二、第三の俺様が貴様らを……」

ティウンティウンティウン


それをホテルのフロントから見ている影があった。おもむろにコウモリ型の携帯電話を取り出すと、

『森子君かね?どうした?』
森子『院長センセ!あのターミネーター負けちゃいましたワ
とんだ見かけ倒しですこと。それ以前にあの性格じゃ刺客には向いてないと思いますワ。』
『フフン、問題ない。ここだけの話、実験段階でうっかり奴のCPUに梅コブ茶をこぼしてしまってなw
結果あの一機だけ性格に大問題が発生したんだよ。戦闘データの収集も十分。欠陥品の処分だと思えばいい。
他のメガマンは感情を持たずに命令を遂行する文字通りの完璧なロボットだ。それに…』

森子『そうでしたわね。彼女がいましたわね。今ホテルの地下、改造手術室でおねむの時間ですが。』
『私の最高傑作だ。さらに進化した強化骨格、コンクリをも砕き鉄骨すらひん曲げる人工筋肉、
吐く息は数千度の炎と化し、その上洗脳によってどんな状況でも100%の能力を発揮できる。』
森子『うふふへへへ…楽しみですわね。じゅるり。』
『……』

『…あー。つかぬ事を聞くが森子君。もしかしてキミ…ゴホン。そっち(百合)系の人なのかな?』
森子『うふふふ…』ガチャン
『オッ、オイ!森子クーン!森子クーン!質問に答えてなーい!私の最高傑作なんだぞー!違うって言って!?
ねぇ森子クーン!!!』

467:ゲーム好き名無しさん
08/08/16 20:25:45 Q8ozByhdO
ガイル「やったか?」
サワダ「ええ、多分」
包帯グルグル巻きの軍人と電撃黒コゲの居候。二人は負傷と疲労で、寝ころんだまま会話する。
ガイル「しかし無茶をする。俺は逃げろと言ったはずだ。」
サワダ「何故です?僕は赤の他人でしょう?何故貴方は他人の為に命をかけられるのですか?」

答える代わりに黒コゲになったサワダの姿をあごでクイッと指摘する。
ガイル「では何故君は逃げなかった?狙われたのは俺だ。」
サワダ「……」

「人と人の繋がりとはそういうものだ。理屈や損得が全てじゃない。他人の為闘える奇特な奴も少なからずいるって事だ。
いずれにしてもこの場所に長居は無用だ。クリスが帰って来たらすぐに発とう。」
サワダ「貴方達がうらやましい。」

ガイルはゆっくり起き上がる。サワダも黒コゲのまま身を起こす。

サワダ「さっきの騒動で少し思い出しました。僕の父はどうしようもない男でした…。」
蘇った記憶の断片の中にあった自分を殺そうとした男のヴィジョン。多分あの男は自分の父親だろう。
「でもクリスちゃんは貴方を心から信頼し、貴方も彼女を愛し…。僕は、僕には、それがうらやましい…」

「!?」
会話の途中だったが二人は顔を見合わせ『油断するな』と目配せする。壊れた部屋の入り口に何者かの気配を感じたのだ。
クリスが帰って来たのか?それとも新手の刺客が…?

468:ゲーム好き名無しさん
08/08/17 00:24:36 3fvD8jijO
クリス「はあはあはあはあ…ひでぇ目に遭った。」
下水を何百メートルも流され、どうにかマンホールから地上にでて、ようやくホテルの近くまでたどり着いた。
木の棒を杖代わりにしてヨロヨロ歩いていると、
ゴォン!思いっきり道を塞ぐ障害物にぶつかる。どこ見とんじゃコラ。…って
そこにカメハメハ大王像がたたずんでいた。くそォ。のん気な顔しやがって。ストレス解消にSMGでブチ砕いてやろうか?
でも、下水に浸かっちまったら、イングラムは分解洗浄しなきゃいけないな。運が良かったなテメー(器物損壊です)

ヒュウウーン!
クリス「ん?何だ、何かが近づいて来るような音がする。」
右を見て、左を見る。気のせいか…??

ズズドーン!

何か青っぽい鋼鉄の塊がアタシの上に落下してきた。ぐふ!
なんだー?何の攻撃だ!?つーか重いー!
???「こっ…これで勝ったと思わない事だ…」
青い鉄の塊が喋くってやがる。いいからそこ退かんかい!身をよじって脱出する。アイタタタ。

クリス「オイてめー、何可憐な美少女の上に降ってきてんだよ?コラぁ」
???「知るがいい。メガマンの意味を……。やがて、第二、第三の俺様が貴様らを……」
聞いちゃいねえ。パイナップル(手榴弾)でも投げつけてやるか?

だがソイツはパイナップルのピンを抜く間もなく爆発し四散しやがった! ティウンティウンティウンティウン
「はんぎゃー!」巻き添えを喰うアタシ。

「つぅ~~。何なんだよ一体」四散した青いパーツを見る。
「!?コレ、もしかして!…すっげー!ロボットじゃん!」
しかも戦闘用!?アタシの目がキラキラリーンと輝く!持って帰ってサワダに修理させようっと。
そんでもって重火器をしこたま積み込んでアタシのサポートをする最強のキラーマッスィーンに改造したげるわー!

469:ゲーム好き名無しさん
08/08/17 18:14:50 d2lCRbOxO
ロックマンが死んだときの効果音までwwww
才能あるなぁー

470:ゲーム好き名無しさん
08/08/18 19:43:12 59Dtj+NF0
壊れたパーツを拾い集め、ホテルの部屋に戻る。あれ、部屋のドアが壊れてる?
大方サワダが何かへまをしたんでしょうね。後でおしおきよ。

おおっとぅ!!いい事考えた。ちょっとパパとサワダをびっくりさせてあげましょう。
拾ったロボットのヘルメットを頭にかぶる。そういえばこのロボット、メガマンに似てるわね。
部屋にバッと突入する。
クリス「てれってれって~♪ てれれってれって~♪ てれって てれって てって~て~れて~♪」
メガマンのボス決定音楽で華麗に登場するアタシ。どう、パパ?このロボットそこで拾った…

ガイル「やはり新手か!!サワダ!行くぞッ!!」
サワダ「了解(ラジャー)、少佐!!」
え…?
「サマソー!」
「サマソー!」
クリス「ぐっほァーーーー!!!!」
パパとサワダの見事なコンビネーションアーツ!!…がアタシを正確に捉える!!
いつの間にそんな息ぴったりになったの二人とも?ちょっとジェラシィ。
と、というか、にゃ…にゃんで…?どうして……!?そのままハワイの夕空を滑空しカメハメハ大王像の横に墜落!
ごふぅぅ!!


471:ゲーム好き名無しさん
08/08/19 21:02:34 HG1quBVdO
ガイル「…すまん。」
サワダ「…申し訳ございません。」

アタシは二人を半壊した部屋に正座させて、詰問する。
クリス「まあ、事情は分かったわ。」悪気があった訳でなし。
罪を憎んで人を憎まず。
クリス「でも、お仕置きはしまーす。」当然だ。
ガイル「あたた。」
パパの包帯を替えて開いてしまった傷口に消毒液をポンポンと塗る。どう?反省した?
ガイル「海より深く。」
次はサワダの番よ。アンタは部屋に開いた大穴の淵に立ちなさい。
サワダ「あの、見晴らしがいいですね、クリスお嬢様」
そうね。ここは最上階のロイヤルスイートだから。
サワダ「あの、そろそろお尋ねしてよろしいですか?」
よろしいわよ。言ってみ?
サワダ「あの、何で僕は荒縄でぐるぐる巻きにされて、部屋の外までポッカリ開いた近寄るのすら危険な穴の前に立たされてるんですか?」
うふふ。何 で だ と 思 う ?
クリス「正解は~!」
アタシは縄で縛ったサワダの背中に手をやると…

「でやー!」

472:ゲーム好き名無しさん
08/08/19 21:43:56 p3lIPpl9O
ガイルへのお仕置きが超優しいのに対してサワダは…wwww

473:ゲーム好き名無しさん
08/08/20 18:14:11 fvJBjOAhO
サワダ「…………っ!?」
なーんてね。背中からロープをほどいてやる。
クリス「今回だけは特別だ。聞けば、オメーはパパのピンチを助けてくれたんだってな。」
不本意だが仕方がない。電気仕掛けの執事服は結構高かったんだが、パパの命には変えらんない。
「お、お嬢様…。」
ブワッと涙を流すサワダ。そして男泣きしつつひざまずきアタシの手を取る。
「なんと寛大な!不肖サワダ。これから先も未熟ながら使用人として精一杯、奉公させていただきますッッ」
何コイツ?どうしちゃったの?電流付きの執事養成燕尾服はもうオシャカになったってのに、何だかさらに執事っぽくなりやがった。
ガイル「刺客と命のやりとりをする中、何か執事として考える所があったらしい。」
ヤレヤレ。┓( ̄∇ ̄)┏ といったポーズでパパも呆れてる。
まだ号泣しているサワダ。アタシに認められたのがそんなに嬉しいのか。なんだか調子狂うぜ。かえってこっちが照れくさい。
アタシはサワダの手を振り払うと、照れ隠しにサワダの背をドーンと叩く。

クリス「オイ。こ、こんぐらいでいい気になるんじゃあねーぞ。また明日からビシバシ…」
ふと見ると、サワダが消えていた。あり?
ガイル「落ちたぞ。」

風に乗ってアタシに届くサワダの悲鳴!
ああぁぁ~~……(どさッ)…………。

えっ?ええええーッッ!?そんなつもり無かったのにー!

474:ゲーム好き名無しさん
08/08/21 21:52:09 29VQ781lO
サワダ(ビクンビクン)(がくがく)(コクン)
声無き声を上げ親指を挙げて大丈夫だとアピールするサワダ。
ど う 見 た っ て 大 丈 夫 じ ゃ ね ぇ

クリス「チッ…。しょうがねーからアタシが手当てしてやるか。」今回は悪意があってやったわけではないので一応、良心の呵責がある。

アタシとズタボロのサワダは支配人モリコの部屋に行く。包帯だの何だのといった医療品が足りなくなったし、何よりアタシ達の部屋に刺客がやってきたのだ。
ホテル側のセキュリティーの甘さをグサグサ指摘し、部屋の修繕費は全てあちら持ちにしてやらなきゃな。あわよくば慰謝料もガッポリ頂いてやんぜ。

クリス「ん…?」
支配人のオフィスから、何やら声が聞こえる。

475:ゲーム好き名無しさん
08/08/22 22:19:47 cguJQ5XO0
ドアの隙間から様子をのぞきこむ。日も暮れた夕闇に半裸の女二人の姿が浮かび上がる。
森子「ふふふ……イケナイ娘。ワタクシを年増呼ばわりするなんて。許しませんことよ。」
キャミィ「あうぅッ!!」
!!!!そこにいたのは、ホテルの女支配人モリコとキャミィ(似の少女)昼間アタシにプロトンビームをぶっ放した女だ。
あ、あの女あっち(百合)だったのか……!!くんずほぐれつする二つの肢体。

「こ、これは…な、なんと淫らな(↑)クリスお嬢様…」復活するサワダ。
「いっ、今アタシに話しかけるんじゃねえ(赤面)」どう反応していいか解らないおぼこなアタシ。
「写真に撮っておきましょうか?」黙れ。体重の乗った裏拳でサワダの口を閉じさせる。

森子「ふふふ。何でもいうことを聞く可愛いお人形さん。貴女に新たな任務を与えるわ。あの鉄クズは見事に失敗してくれた。
少佐は明日にでもこのホテルを発ち、身を隠すでしょう。速やかに目標を補足せよ。ターゲット・米国空軍少佐・ガイル。」

  なぬ!?

キャミィ「……消去するのか?」
森子「少佐の偽者(ダミー)が、機能しないというアクシデントが起こっている。したがって極力生け捕りせよって事だそうよ。
ただし拉致が難しい、あるいは出来ないと判断した場合にはこの限りではないと……。」
キャミィ「承知した。正直まだ自分の能力が馴染んでいない。手加減する自信は無いな。」
森子「あらあら、言ってくれるわね。お姉さんキュンときちゃった……てえーい。」


クリス「……サワダ」聞いたか?今の話。
サワダ「はい、お嬢様!ここはやはりデジカメで撮影し永久に保存するべきかと。」
……。
無言でにっこり微笑んだアタシは後ろからサワダの口を塞ぐと首を思いっきりねじり込んでやった。ゴギョ!!

「~~~~~~!!!!!!」悶絶するサワダ。口を塞いでるから声は漏れないぜ。
と、とにかくこんなホテルに居らんねー!!すぐ出発すっぞ付いて来いサワダ!!


476:ゲーム好き名無しさん
08/08/23 04:16:32 FglweCyx0
そんな事より聞いてくれよDJよ。こないだ、ナッシュに会いに行ったんです。ナッシュに合いに。
そしたら、なんか静止してるのに熱くなって聞かないんです。
で、よく聞いたら「どうしてもと言うのならお前を倒して」とか言ってるんです。
もうね、アホかと。バカかと。お前な、田舎に左遷させられたぐらいで普段してないヘリ操縦してんじゃねーよ。ボケが。
核搭載ヘリだよ、核搭載ヘリ。なんかICPOとかもいるし。よーし私軍と協力しちゃうぞーとか言ってんの。もう見てらんない。
お前らな、1時間後に空爆があるからここから離れろと。壊滅作戦ってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。
ギアナ高地のナイアガラの滝で向かい合った奴らがいつ谷底に落とされてもおかしくない、殺すか殺されるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。
中国警察はすっこんでろ。で、やっと友人を倒したと思ったら、隣の赤いヤツが「泣かせるストーリーだな。その親友もまた(ry」とか言ってるんです。
そこでまたブチ切れですよ。あのな、鉄拳での制裁なんて、今日び流行らないんだよ、ボケが。得意げな顔して何が「ムッハァ」だ。
お前は本当に強化兵士の作製を目的にしてるのかと問いたい。問い詰めたい。小一時間問い詰めたい。お前、ロリコンなだけちゃうんかと。
マーシャルアー通の俺から言わせてもらえば、今軍人の間での最新流行はやっぱり「待ちタメ」。コレだね。「待ちタメ」。コレが通の選び方。
「待ちタメ」ってのは屈んでるだけで二択を迫れる。そんかわり移動しながら出す事が出来ない。コレ。で、それにイカサマー。コレ。最強。
しかしコレをやると対戦相手からマークされてリアルファイト突入の危険も伴う諸刃の剣。素人にはオススメできない。
まぁお前らド素人はマヴ使用のコマンドサマーでもしてなさいってこった。

477:ゲーム好き名無しさん
08/08/26 23:26:50 maA9SjSZ0
ガイル「ん。これがメガマンか。軍でも未確認情報だったが。」
一人部屋に残ったガイルはクリスの回収してきたメガマンの残骸を前に悪戦苦闘していた。
ほとんど原型をとどめた状態で四散したとはいえ、もとどうりに戻すだけでもかなり骨の折れる作業である。
ましてや彼はパイロットであって技術仕官ではない。機械の修理は当然ながら専門外である。
彼はそれでも愛娘のために、果敢にもロボットの修理に挑戦していた。

余談だが空軍部隊はパイロットと整備班の2つに分けられる。当然ながら実際に出撃するパイロットのほうが待遇、給与ともはるかに上である。
冷戦の終結あたりから戦闘機の出番は大幅に減り(だが、緊急時のためにいつでも機体の整備や訓練飛行は怠れない)
空軍所属者はサラリーマン軍人と揶揄されるようになる。とはいえ今も昔もパイロットは花形であり、栄光ある軍のヒーローではあるが。

ガイル(だが忘れてはいけない。パイロットが機体に命を預け自由に大空を舞えるのは、沢山の人間が舞台裏で彼らを支えているからなのだ。)

遅々として進まぬメカいじりに空軍少佐はそんなことを考えていた。

そしてどうにか一通り組みあがったメガマン。よくよく見ると左腕があらぬ方向を向いており、右足と左足も逆にくっつけてしまってたが。
ガイル「~~。ま、まあいい。性能チェックでもしておくとするか。」
スイッチオン!
メガマン「オッペケペー!(奇声)」
スイッチ切断!
ガイル「だが忘れてはいけない。パイロットが機体に命を預け自由に大空を舞えるのは……」
彼は何も見なかったことにした。

478:ゲーム好き名無しさん
08/08/27 04:55:12 zRTFAl3C0
クリス「ほら急げサワダ!!」
エレベーターを待つ時間すらもどかしく、アタシ達は階段を駆け上がる。
「パパ大変よ!!すぐに…」
半壊、というかほとんど全壊した自分の部屋に飛び込む。パパは遠い目で外を見ながらアメリカンコーヒーを飲んでいた。
ん、!?アタシが持ち帰ったロボットが組みあがっている。もしかしてパパがやったの?スゴーイ。
よくよく見ると左腕が変な方向に曲がってて右足と左足が逆のような気もするけど、たった1,2時間でここまでいくとは…

サワダ「いえこのロボット、プラモみたいな簡単組み立て形式で組み立てだけなら五歳児でも10分でできる仕様だと
 …ほら背中のこの部分に表示がしてありま……グブゥ!!?」
おだまり。
「するってーと、何かい!?うちのパパは五歳児にも劣るとでも!?五歳児にすらッ!?アタシの父親はそんなに不器用か!?」
ボコる。とりあえずコイツの余計な口にチャックをしてやらねば。
サワダ「……(ぷるぷる)」この男はアタシにぶん殴られながらも震える指で何かを指し示す。
その先を視線で追うと……。
ガイル「……」
体育座りで地面にうつむくパパの姿が!!(漫画的表現なら人魂が浮かんでそうな落ち込みようだ)
あ、えーと、これは決してそういう意味では…
サワダ「そ、そんなことよりおぜう様!!今重要なのは…」
そうだった!!
クリス「パパ、今すぐこのホテルから脱出するのよ!!」


479:ゲーム好き名無しさん
08/08/27 07:56:43 2ozm2ooQO
5歳児並の脳みそガイルwww
そういやスト2時のガイルは31歳だったっけ…

480:ゲーム好き名無しさん
08/09/01 01:49:48 IQFjuDlUO
アタシとパパ、そして壊れたロボットを担いだサワダはホテルの地下駐車場を目指して走る。
駐車場にはアタシとパパがこのホテルに来るときに乗ってきた軍用ジープが置いてあるのだ。
『ホーッホッホッホ!そうはいきませんことよ。小娘!』
悪のホテル支配人、森子の笑い声が館内放送で響く。
途端、向こうの廊下の壁からヤリが飛び出してきた!なんて嫌なギミックを凝らしたホテルだ!
クリス「うわた!」動体視力に自信のあるアタシはとっさに身をかがめる
ガイル「ウオッと」ほぼ同時に抜群の反射神経でよけるパパ。軍人は伊達じゃない。
サワダ「へ?」ザックリ!
ロボを背負ってる分だけ反応が鈍ったのか、これまた見事な串刺しになるサワダ!
ガイル「危ない所だった。本当にホテルの支配人が黒幕だったとは!」
クリス「大事にならなくて良かったわ。急ぎましょう!」
サワダ「いや、刺さってんですけど。ヤリ
しかも貫通してんですけど。ヤリ」
そんだけ話せりゃ上等だろがよ!急所は外れてるようだ。うん問題ない。
法廷ゲームの中で赤い検事も言っていた。凶器自体がフタの役目をしているので出血はさほどでもないと。
クリス「おっとサワダ!ヤリは抜くんじゃねーぞ。地下まで全力で走れ!」
サワダ「う、うっそー!」

481:ゲーム好き名無しさん
08/09/02 10:18:35 iyDgcOnFO
アタシ達3人は無事にどうにか地下駐車場にたどり着く。
サワダ「いや、どこが無事なんでしょうか?」
体にヤリがぶっささった男が何か言ってるようだけど無視無視。
あった!軍用ジープ!実は荷台の方に重火器を隠し持って来てたのよね。(パパには内緒で)うっしゃー!これで百人力じゃ!
クリス「ほれ、サワダ。ちょっと持っとけ。」
荷台に入れといたRPG(対戦車ロケット)をサワダに持たせておく。
サワダ「ッオオ~~」ヤリの刺さった身体にはつらそうだ。男の子でしょ我慢なさい。
クリス「さて、逃走用のアシ(車)を確保しないとね。」
サワダ「へ?そのジープで逃げないんですか?」
クリス「相手はこのホテルの支配人よ。つまりここは敵の庭よ。車に細工がしてあるかもしれない。」
映画みたく車のイグニッションキーを回した途端に大爆発とか。
ガイル「へ?」ガキュキュ!
だがなんたる事か!時すでに遅し!パパはジープの運転席に乗って、車のキーを回しているとこだった。なにやってんのパパー!

ゴガアーーン

映画みたく爆発炎上する軍用ジープ!
火だるまになってぶっ飛ぶウチの父親。きゃー!

482:ゲーム好き名無しさん
08/09/02 16:41:47 XIyZeeIaO
ツッコミ:クリス
ボケ:ガイル・サワダ

483:ゲーム好き名無しさん
08/09/07 18:12:22 AdsFM4Ga0
ゴロゴロ転がって身体についた火を消すパパ。伊達に火を吐いたり拳から炎が出たりする変態さん相手に戦ってる訳じゃない。
ガイル「……(がくっ)」
と思ったら、意識を失うお父様。えぇ?
サワダ「もともと、例の拷問器具によって死の淵をさ迷った身体ですから、これ以上のダメージは本当にマズイのでは?」
まあそんな事言ったら車が爆発した時点で即死してなきゃおかしいけどよ。
パパ曰くストリートファイトする人間は、体力ゲージがゼロにならない限りどんな攻撃を喰らっても死なないらしい。
サワダ「…というかいい加減僕に刺さったままのヤリ何とかしてもらえませんか…?」
クリス「おぅ。ここを無事に脱出したら救急病院にでも駆け込んでやんよ。安心しろ、テレビでやってたが
トラックから落ちてきた鉄パイプに貫かれたアメリカ人女性が助かったケースもある。希望を捨てんな。」
まあ、今言ったケースではその女性以外 即 死 だったんだがな。
そもそもテレビで放映されんのはいわゆる『助かったケースのみ』だ。毎日毎時間どこかで起こる大事故のうちそれこそ『奇跡的に』助かるケースなんて全体から見れば数パーセント、下手すりゃ小数点以下だろーに。
だが、サワダにその事実を言うのは気が引けた。
クリス「……」

ここでふと思った。アタシが家族以外の他人を思いやるなんて…と。パパとママそれにアタシさえ良ければ、他人が死のうが滅亡しようがどうでもいいというのがアタシの主義だったはず。
チッ。なんか面白くねー!!ドカッ!!
コイツの背中を思いっきり蹴ってやることにした。
サワダ「おっおっおおおっぉぉぉぉーーッ!!傷口が、傷口がぁぁぁ!!なっなっなにすんですか一体ーー!!」
悶絶しつつ抗議するサワダ。ふん、ごめんなさいなんて言わないワ。
クリス「うっせぇ。大体てめーボケッとしてんじゃねーよコラ。さっさと代わりの足を用意しねえか。」
サワダ「あ、それならこちらの方が快くお貸ししてくれそうですよ。イタタタ。」
サワダの前には超高級ロールスロイスとその持ち主とおぼしき背広を着た紳士風の男が倒れていた。服装から値踏みするにどうやら高級ホテルにふさわしそうな貴族風の男のようだ。
さらによくよく見るとズボンの上からでもわかるぷりっとしたケツ、キューピーマヨネーズのような髪型、この男デミトリに似てる。いや、そんなことより!!

なんて奴だ!!サ、サワダまさか、アンタ…この男を脅迫したんじゃあ…
クリス「あーあ。面倒な真似を…こういう場所で強盗(タタキ)するんじゃねえよ。駐車場だと死体を埋めて隠蔽できないでしょう?
はあ、使えない執事ねぇ。アタシだったら室内で犯行に及んで夜中にこっそりバラバラにして運び出すぐらいのプランをたててから殺(バラ)すのに。」
まあ、殺っちまったものは仕方がない。死体をロールスロイスのトランクに詰めて身元がわからないよう細工して……
サワダ「いえ、この紳士殿は僕めが『非常時なので車を貸していただけないでしょうか』と声を掛けたところ、
爆発炎上したジープと黒焦げのガイル少佐とヤリの刺さった僕を見て卒倒されまして。泡まで吹いて…ごらんの通り」
あ?あら、そう?嫌だわアタシったら早とちり。てへへ。
ようし、パパをロールスロイスに乗っけて!!このホテルから脱出よーーッ!!



484:ゲーム好き名無しさん
08/09/07 20:07:08 AdsFM4Ga0
おっと、その前に。デミトリ(に似た男)から財布とカードを攫っておきましょう。逃亡資金よ。
(ごそごそ)
あ、あれ?普通、観光客が外出するときには必ず現金とかカードとかトラベラーズチェックを持ち歩くはずなのに。
サワダ「あ、それならこの紳士殿から車のキーを拝借したときに一緒に。」そういって分厚い財布を見せるサワダ。
クリス「オ、オヌシ…なかなかワルよのぅ。」
思わずジャパニーズ時代劇口調になるアタシ。
サワダ「いえいえ、お嬢様ならこのぐらいやるだろーなと。」
ふん。気が利くじゃねーか。まあちっとは執事として認めてやってもいいか?とりあえずロールスロイスに乗り込むアタシ達。
んん?どうしたサワダ?神妙な顔して。
「と、ところでお嬢様が運転するんですか?この車」
「おうよ」
車のイグニッションキーを回す。
「で、でもお嬢様、免許持ってるんですか?」
エンジンがかかった。ハンドルを握る。
「知ってるかサワダ?アメリカじゃあ州によって法律が違うんだ。」
クラッチを踏む。
「あ、さようで。お嬢様はどうみたってローティーンだからてっきり…」
サイドブレーキ解除。
「まあ、アタシも車の運転操作なんて理論上でしか理解してないんだけどな。」まあ構造は理解してるし問題ないだろ。
ギアを入れて、
「は?」
アクセル全開!
「つまり、実際に運転するのはこれが始めてなんだゼ!!」
「えええええええええ!!??」凍りつくサワダ。しっかりつかまってろよ!

クリス「Let's go!!!!!!」
サワダ「ギャアアアアア!!!!!!」


485:ゲーム好き名無しさん
08/09/07 20:28:43 AdsFM4Ga0
快調に地下駐車場を進んでいくアタシ。まあ途中柱とか壁にかすったりしてそのたびにサワダが哀れな子豚のような悲鳴を上げてたが。
大丈夫大丈夫。あたしこう見えてもレースゲームは得意なのよ。
ズズズズ!!突如すさまじい地響きが車を通してまで伝わってくる。
そして、車があらぬ方向へと移動してしまう。
サワダ「ヒイイイイイイイ!!!!!!」
クリス「おっと?」インデペンデンスデーイのように誤魔化す。
ハンドル操作は間違えてないし…?
いや、なんかおかしいぞ。まるでこのホテル全体が急に傾いてしまったような…そして駐車場の出口に差し掛かると…
そこには地面がなかった!!
クリス「と、飛んでる~~!?」
サワダ「えええええ~!!??」
なんと、ホテルが空に浮かび上がっていたのだ!!何だこのホテル。ラピュタか!?
サワダ「と、とにかく戻ったほうが良いんじゃ?」
そ、そうね、下まで目測で20メートルくらいある。落ちたら怪我じゃすまないわね。バック運転の操作は……っと。
クリス「あ!」
この状況に動転してアクセルを思いっきり踏んじゃった!!
無情にも上空20メートルから飛び出すロールスロイス!!


 JESUS(マジかよぉぉ)~~~~~!!! 

486:ゲーム好き名無しさん
08/09/11 00:05:35 iKGAQjIQ0
クリス「お、落ちるうう~~~!!」
地球の引力に引かれ落下するロールスロイス。この高さからこんな鉄の塊が加速度をつけて落下するのだ。
三べん死んでもお釣りがくるぜ。だがアタシゃ往生際が悪いんだ。
クリス(くそッ!くそッ!!なんか無いのか?ボンドカーみたいにジェット噴射で空を飛んだりこの絶体絶命の状況を都合よく何とかできるような装置とか)
手当たり次第に車のボタン群を押しまくる。ポチ!ポチ!!ガチャガチャガチャ!!

バシュウウン!!
クリス「はい?」
サワダ「え、えぇー?」
その瞬間、前の座席に座っていたアタシの座席だけがシートごと真上に飛んで車からエジェクト(排出)してしまった。車内にパパとサワダを残して。
宙空を舞う座席とその上のアタシ。シートベルときっちり締めてるから手も足も出ないーーーー!!!
というか、車から射出されてもこの高さからではあまり生存率は変わらない気がする。依然として人生の終焉は不可避だ。い、いやぁぁぁーーー!!!

サワダ(お、落ちる、落下…確か前にはもっと高い所から落ちた気がする…記憶が…記憶が!!)

サワダ「ううぅ…あ、頭が頭があ!!」



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