スパロボキャラと何かスレ6at GAMEROBO
スパロボキャラと何かスレ6 - 暇つぶし2ch494:それも名無しだ
07/09/25 17:36:24 vOpN23CB
凄いロングパスかましてしもた……orz

>>491-492宛てです、ごめんなさい。
切腹。

495:それも名無しだ
07/09/28 15:17:51 LdkToWx7
頬の絆創膏に顔が引っ張られてるみたいで、どうも落ち着かん。
しかし剥がしたら医者とアヤがうるさいんで、我慢するしかない。

それにどちらかというと、右腕を三角巾で吊ってる事の方が面倒だ。
利き腕が使えないってのは、意外と不便なもんなんだな。
そんな事を考えながら、俺は昨日から修理ドックに搬入されたまんまのアシュセイヴァーの残骸を、ボンヤリと眺めていた。

「やっぱりここにいたのね」
そこへアヤがやって来る。
「もう。お昼食べたと思ったら、プイッてどこかに行っちゃうんだから……あまり心配させないで?」
アヤはピットリと寄り添いながら、子供みたいに膨れっ面になる。
ごめん、アヤ。
俺はただ、そう返すしか出来なかった。

「あ、そうそう。さっきキョウスケから文句言われちゃったわ。毎回アルトの角に吊すのはやめてくれって」
んじゃあ、次からはビルトビルガーの角に吊すか。
俺はかなりマジに答える。

何せアシュセイヴァーが無残な屍を晒す羽目になったのは、みんなリュウセイのせいなんだからな……。
昨日の演習を思い出すと、また頭が痛くなってきた。



496:それも名無しだ
07/09/28 15:21:06 LdkToWx7
>>495
昨日はSRXの合体演習が行われた。
ただし、合体のための念動フィールドをリュウセイに担当させる。
合体が必要で、しかもR-3が消耗しているという、追い詰められた状況を想定した演習だった。

しかし、リュウセイの阿呆の強い念動力が、今回は仇になった。
念動フィールドは合体した機体同士を包み込んで、合体状態を維持する役割を果たす。
早い話がSRXは、サランラップか何かでグルグル巻きに固められてるようなもんだ。
ところがリュウセイの奴、念動フィールドを張るのが早過ぎる上に、フィールドの強度もガッチガチに固くしちまったから、合体しようとした機体同士が弾かれちまった。

空中で衝突したRシリーズ三機は、そのまま落下していく。
R-1はR-ウイングに変型して体勢を立て直そうとしたが、結局胴体着陸。
R-3は、T-LINKフライトシステムを積んだ自分のプラスパーツにとっさに捕まって、難を逃れた。

俺は残るR-2の救助に向かっていた。
俺のアシュセイヴァーは、テスラドライブを積んでるおかげで飛行可能だ。
空中でR-2をキャッチした後、ブースターを噴かす。
ずっと以前、同じようにR-3パワードをビルトラプターで支えようとして、結局落っこっちまった事がある。
今回はプラスパーツを切り離したR-2本体のみだったが、やはりキツかった。

アヤがとっさに、念動フィールドを張って俺たちの機体を空中に固定してくれた。
ほんの数秒の間だったが、それでも落下スピードがかなり相殺された。
加えてライが、R-2を合体形態からPTに戻してアシュセイヴァーから離れ、自分で体勢を立て直してくれた。
おかげでR-2は両足が破損しただけで済んだが、俺のアシュセイヴァーはバランスを取り損ねて地面に激突。
俺も右腕の骨にヒビが入る怪我を負った次第。

その夜、腹いせにリュウセイを簀巻きにして、アルトアイゼンの角に吊しておいた。
その時のリュウセイはやたら大人しかったが、アイツなりに反省してるんだろう。
夕方には回収してやるか。



497:それも名無しだ
07/09/28 15:22:56 LdkToWx7
>>496
しかしアシュセイヴァーの損傷は、見れば見るほどヒドいもんだった。
オオミヤ博士も、
「やるだけやってみるが、あまり期待はしないでくれ」
と景気の良くない返事。

修理出来る・出来ないは別にして、当座の機体をどうにかせんとな……。

「ラミアに頼んで、ヴァイサーガかソウルゲインを貸してもらったら?あなたとは相性が良いみたいだし」
確かに悪くはないが、正直な話、あいつ等に乗ると一騎駈けしたくなるんだよな……みんなをほったらかして。
俺の役目はチーム全体のバックアップだから、オールマイティに戦える機体がベストだ。
「じゃあ、量産型ヒュッケバインとか?だけど、うちに回せる余分な機体があるかわからないし……あったとしても、昨日のアレの後じゃあ、ねぇ……」
まず無理だな。
となると、やはりラミアに頼んで、ヴァイサーガかソウルゲインを借りるしかねえか。
いつスクランブルがかかるかわからねえし、贅沢は言ってられん。

はぁ……。

思わずため息が出る。
「元気出して?」
そんな俺を励ますように、アヤが左手をキュッと握ってくれた。
「乗れる機体が全くない訳じゃないし、アシュセイヴァーだって、修理出来ない訳ではないんでしょう?オオミヤ博士だって、最初からサジを投げてはいないんだし」
……まぁ、そうだけど。
「私たちがここでクヨクヨしたって、アシュセイヴァーもあなたの怪我もなおらないわ。機体の方は私とヴィレッタでどうにかするから、あなたは一日も早く、怪我を治す事に専念してちょうだい?」
汚れのない宝石のような瞳が、真っ直ぐに俺を見つめる。
その視線に秘められた慈愛と、そして芯の強さが、暗くなりがちな心を癒やしてくれるかのようだった。

アヤと一緒にいると、どんな時でも勇気が湧いてくる。

俺は思わず、左腕で彼女を抱き寄せた。
「大丈夫。きっと何とかなるわ」
アヤは明るい声で励まし、髪を撫でてくれる。
―そうだな、きっと何とかなるさ。
前向きな気持ちになれた俺は、感謝の気持ちを込めて口づけをした。

「ん……」
アヤは俺の両肩に手を添えると、すぐに舌を絡ませてきたのだった。



498:君の夫は、もういない
07/09/30 21:33:32 R87R65mj

ゼア=ウィド「来るなら来てみろ!うらぁ!」
カナード「パイロットは素人のようだな。貴様にハイペリオンを扱えると思っているのか!?」
敵兵士「う、うわああああ!!」

戦場に二人の怒号と兵士の悲鳴が響く。
オルテュギアは完全に囲まれている。
量産型ハイペリオン、グレート、ネオゲッターも一向に数が減らず、気付けば最初の五倍近くいた。

ゼア=ウィド「くそっ、きりが無い!」
バルサム「悪いな、ゼア=ウィド。こっちも任務なんでな!」
カナード「っ! エリック、避けろ!」
エリック「えっ…うわああああー!!」
バルサム「撃墜スコア三機……まだまだ行くぜ!」
クルーA「エリック少尉機撃墜を確認!また、別方向で戦闘していたスラッグ中尉も撃墜されました!」
メリオル「! あの『陽炎』スラッグ中尉が!?」
クルーA「量産型グレートのブレストバーンの一斉放火を受け溶解したとクララ少尉から…」
メリオル「これ以上の被害はまずいわ、クララ少尉を帰還させて!」
クルーB「了解。クララ少尉、戦闘行動を中止し、帰還せよ。繰り返す……」
クララ「はぁ!?冗談じゃないわよ!私はまだいけるわ!狙うは大将の首ただ一つ!」

クララはそう吐き捨て通信を切ると、ミサイルを振り撒きながらバルサムに突撃していった。
しかし、バルサムはアルミューレ・リュミエールを展開しつつビームマシンガンでクララ機を狙っていた。

バルサム「撃墜スコア四機目……いただきだぜぇ!!」
クララ「! きゃああああ!!!」
ゼア=ウィド「クララ!?」
クルーB「クララ少尉!応答せよ!クララ少尉!おい答えろよ!クララ!聞いてんのかよ!」
メリオル「落ち着いて!…これでメビウス隊は全滅。敵は恐らく無尽蔵…覚悟を決める必要がありそうね……!」

メリオルが顔を上げると、モニターにハイペリオン二号機の顔が映っていた。
ハイペリオンはビームマシンガンを構えている。照準は、オルテュギアのブリッジである。

バルサム「五機目は戦艦にすっかぁ…」
メリオル「か、回避!」
クルーA「間に合いません!」
バルサム「消し飛びな………グアッ!?」

突然ハイペリオン二号機が仰け反る。強力な竜巻によって巻き上げられたと思われる。

ゼア=ウィド「これは……デッドロンフーン……!ということは…!」

ゼア=ウィドの言葉に合わせるようにリ・ホームが現れ、その中から多数の機動兵器が飛び出した。

シャナ=ミア「ゼア!生きてる!?」
ゼア=ウィド「シャナ=ミア……」


499:君の夫は、もういない
07/09/30 21:36:54 R87R65mj
今日はここまでです。

>>493
ありがとうございます。

ですよねーw
多分男より辛い生き物地上に存在しませんよw

>>495-497
うおっと、マスタッシュマン乗り換えフラグ発生?楽しみにしてますよ。

以上、エリック、クララ、スラッグをもっと早く出せばよかったと後悔しているゼア=ウィドでした。

500:それも名無しだ
07/10/02 16:38:42 zJzK19/x
>>498
数の暴力って怖いね……(´・ω・`)
再びシャナ様と再会したけど、ゼア、ソッコーでボコられたりして……w



ところで、誰か新スレ立ててくれないかな?
オイラ携帯だから立てられないんだ……orz

501:それも名無しだ
07/10/04 13:50:09 TTCFuEmn
保守上げ

502:番外編「アヤ・コバヤシの日記」
07/10/05 15:34:23 8+8ncWJy
二人きりの月 晩御飯日

今夜は新人くんを私の部屋に誘って、二人きりで食事。
レーツェルさんのご指導によって磨きのかかった、私の手料理をご馳走してあげた。

……とは言っても、本当は自信がないのよね。
みんなに食べてもらっても、当たり障りのない評価かお世辞しか返ってこない気がして、何となく誘いにくい。
その点新人くんは、ゼオラやレオナの手料理にもきちんとした感想を言ってるし、ちゃんとした評価をしてくれそうな気がした。

メニューは、白御飯に豚汁、肉じゃがに玉子焼き。

新人くんは手を合わせて軽く頭を下げてから、食べ始めた。
ちゃんと「いただきます」をするなんて、結構お行儀が良いのね……それに、凄く嬉しそうにパクパク食べて、何だか見てるこっちも嬉しくなっちゃう。
目の前でひたむきに料理を食べる新人くんは、戦場での荒々しさや激しさがすっかり影を潜めて、まるで子供みたいで、私は何だか微笑ましくなった。

肉じゃがも豚汁も、おかわりはあるから、遠慮しないで食べてね?
「うん……あ、いや……ありがとうございます、大尉」
慌てて言い直す様子がおかしくて、つい笑ってしまう。
「すいません……何か、家に帰ってきたような気分になっちまって……」
新人くんはバツの悪そうな顔で、謝ってくる。
ううん、気にしないで。
今の、ちょっと可愛かったし。
からかい半分に言うと、新人くんはいきなり豚汁をかきこみ出す。
「すいません、おかわりお願いします」
お椀を差し出す新人くんは、頬がちょっと赤くなっていた。

―豚汁を二杯、肉じゃがを三杯おかわりして、新人くんは満足したみたい。
食べ始めと同じように、手を合わせて無言で頭を下げる、おとなしい「ごちそうさま」だった。

お粗末様でした。
どうだった?今後の参考にしたいから、正直に言ってちょうだい?
「凄く美味かったです……ただ、肉じゃがは、イモをもうちょっと柔らかくしたのが、俺は好きですね」
思った通り、彼は具体的な評価を返してくれた。


503:番外編「アヤ・コバヤシの日記」
07/10/05 15:37:22 8+8ncWJy
>>502
もっと色々聞きたくて、私は思いきって尋ねてみる。

あなたのお母様は、どんな料理を作ってたの?

―ご家族の事は知ってるけど、悲しい死別より、楽しかった思い出を振り返るきっかけになれば……という計算もあった。

新人くんは、一瞬暗い顔になったけど、すぐに話し始めた。
「お袋は……俺の弁当には、いっつも玉子焼きを入れてくれました。ちょっと甘い味付けだったけど、凄く好きでした」
話し出すと、とても穏やかな顔へと変わっていった。
「それに、いっつもいろんな具を入れるんです。細かく切ったキャベツだったり、カニかまだったり、ヒジキだったり……チーズが入ってた時もありました。
おかげで、姉貴も真似をして、いろんな具の入った玉子焼きを俺に食わせたもんです。チョコレート入りの玉子焼きを食わされた時は、ちょっと泣きたくなったけど」
……大変ユニークなお姉様だったのね。
さすがに笑うしかなかった。

「でも、もし出来るならもう一回くらいは食ってやっても良いかな……姉ちゃんのチョコレート入り玉子焼き……」
かすかに声が震えていた。

ごめんなさい、辛い事を思い出させてしまったわね……。
謝りながら、テーブル越しに手を握ってあげる。
「いえ……大尉のおかげで、久しぶりに楽しかった時の事を思い出せた気がします……」
彼はそう言って笑ってくれた。
「それに、大尉の手料理が食えて、本当に嬉しかったです」
そう答えて、手を握り返してくれた。

―それから、しばらくの間あれこれお喋りをして、就寝のきっかり一時間前に、彼は自分の部屋へと戻った。
最後に、彼はおずおずと尋ねてきた。
「その……大尉の気が向いた時で良いです。また、料理食わせてもらえますか?」
ええ、もちろんよ。
私は明るく答える。
今度はもっと美味しいものを食べさせてあげるわ。期待しててね?
「ありがとうございます、大尉」
彼は嬉しそうに答え、部屋を出て行った。
あんな子供みたいな明るい笑顔は、初めてかも……。

何故か私まで、口元がにやけてくる。
何だろう?
何で私、こんなに喜んでるんだろう?

自分でもよくわからなくて、モヤモヤするものがあるにはあるけど……でも、何となく幸せな気持ちで、私は少し早めにベッドに入ったのだった。


504:それも名無しだ
07/10/06 12:30:23 70Di7V74
コクピット内でコンパネに目を走らせ、手早く機体のコンディションをチェックする。
ソウルゲインは全く問題ない。いつでも戦える状態にあった。

俺は右拳をググッと握り締める。
二の腕に、鈍い痛みが走った。
最初、痛み止めの注射を打とうかとも思ったが、それで右腕の感覚が鈍るのは良くないと思い、結局打たなかった。
その代わり、包帯をグルングルンに巻いてガッチリ固めてある。一回の戦闘の間くらいは、保ってくれるだろう。

だいたい、こうしてる間も、SRX組のみんなが、基地に襲撃をかけてきたDC残党と戦ってるんだ。
なのに、この程度の怪我でおとなしくお留守番してられるほど、俺は聞き分けは良くないぜ。

俺は自分を鼓舞するように、うっしゃあ!と吠え、ソウルゲインと共に格納庫の外へと躍り出た。

外では、リオンシリーズの大安売りだった。
各種リオンが、SRX組を始めとする迎撃部隊を相手に、空と地上でドンパチやらかしてやがる。
テメー等、いつまでも調子に乗ってんなよ!
俺は上空のリオン部隊目掛けて、突撃をかけた。

両手に意識を集中させる。
機体の両手が青白い光を帯び始める。
エネルギーが充分に高まったところで、俺はリオン部隊へとそのエネルギーを放射した。

吠えろ!青龍鱗!

両手から放たれた二条の閃光が、見事にリオンに命中した。
まずは二機!

次いで、ソウルゲインの両の二の腕を、螺旋回転させながら発射する。

撃ち抜け!玄武剛弾!

撃ち出された二の腕は巨大な弾丸となって、リオン三機とバレリオン二機を撃墜する。
この武器、思ってたより、射程と貫通力があるな。
機体の空戦能力も、格闘戦に特化したとは思えないくらい高い……結構使えるじゃねーか。

それに、ダイレクト・フィードバック・システムのせいか、機体との一体感が俺の全身を心地良く包み込んでいる。
胸の奥から久しぶりに、燃えるような高揚感が湧き上がる。
戦闘機に初めて乗った時や、戦場で初めて敵を撃墜した時の、あの感覚……これならイケるぜ!

俺はソウルゲインと共に、また別の敵群へと飛びかかっていった。



505:それも名無しだ
07/10/06 12:32:38 70Di7V74
>>504
十機目のリオンをパンチで撃ち落とした時、R-3パワードが機体を寄せて来た。
アヤから通信が入る。
『やっぱりあなたね!戦い方を見てすぐにわかったわ!』
あの……なんで怒ってんの?
『当たり前でしょう!怪我も治らないうちから、もう無茶ばっかりして!後でお説教よ!』
へいへい。んじゃあ大尉殿のお説教を受けるためにも、チャッチャとDC残党の皆さんにはご退場願おうかね。
そう返した直後、レーダーに反応。
バレリオンが、ビッグヘッド・レールガンをこちらに向けていた。

―やべぇ!

瞬間、ソウルゲインは両腕でコクピットをかばいつつ、R-3パワードの前に出る。

強烈な衝撃が走った。

が、俺もアヤも無事だ。

『念動集中……ストライクシールド発射!』
ソウルゲインの巨体をブラインドに、R-3パワードがストライクシールドでバレリオンを撃ち落とした。
『大丈夫!?』
ああ、ちょいと揺れたが、どうって事はねえ。
ソウルゲインをぶち抜くには、まだまだ火力不足だったようだな。
『良かった……その機体はひょっとして、本当に相性バッチリなのかもね。すぐに突っ込む誰かさんとは』
そう言って、アヤは通信画面越しに笑ってくれた。

アヤに他の連中の援護を頼み、俺は再び敵群に突撃をかける。
俺が暴れ回って敵を引きつければ、それだけ仲間の負担も減る。
これはこれで、チームのバックアップになる筈だ。

そーいえばSRX組に配属されたばかりの頃も、改造したゲシュペンストで突撃かけて囮になってたっけ。

ふとそんな事を思い出した瞬間、巨大な影が突っ込んできた。

かろうじてかわす。

敵は、全長50メートルは越えてる、巨大な騎士だった。
複数のガーリオンを継ぎ接ぎしたような巨体に、鎧のような装甲。
手にはランスと盾。

そいつはそのランスで俺を指差した。
どうやら一騎打ちをお望みらしい。
上等だ!やってやるぜ!
俺はソウルゲインに拳を握らせて接近、右ストレートを打ち込んだ。

が、盾に防がれる。
―何か、感触が変だぞ?
違和感を覚えつつも、次いで二打、三打と拳撃を打ち込む。

理由がわかった。
拳が盾に届いてねえ。
盾の手前で、見えない力場に止められている。

ナイトリオン(仮名)が、ランスを突き出した。
左の裏拳ではねのけるが、これもランスその物には届いてなかった。



506:それも名無しだ
07/10/06 12:34:53 70Di7V74
>>505
よく見ると、敵の両肩は、ガーリオンの胴体部分を使って構成してある。
それで、ピンときた。
こいつ、両肩にもテスラ・ドライブを積んでやがるな。
そこから発生させるブレイク・フィールドで、ランスと盾を補強してやがるのか。

右腕がズキズキと痛み出してきた。
生半可な攻撃は効かない事もわかったし、いつまでも遊んではいられねえ。サッサと終わらせるか!

―ソウルゲイン、フルドライブ!

音声入力で、ソウルゲインに施されていたリミッターを解除する。
両拳にエネルギーをまとわせて、俺はナイトリオン(仮名)に接近した。

でぇい!

敵は盾で防御するが、俺は構わず拳打を打ち込む。
一発、二発、三発……両腕をブンブン振り回して、最大パワーでラッシュをかける。
盾と、それを補強するブレイク・フィールドを打ち抜くまで、ひたすらぶん殴る。
殴る。
殴る。
殴る。
殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る!!!!

うぉぉぉぉぉっ!

知らず、コクピットの中で吠えていた。
右腕の痛みもどこかへぶっ飛んでいた。

不意に、今までとは違う、硬い手応え。
ブレイク・フィールドをぶち抜いて、盾を直接ぶっ叩いたのだ。
更に連打を打ち込むと、衝撃に耐えきれなくなったのか、ナイトリオン(仮名)の左腕が盾ごと吹っ飛んだ。

でやぁっ!

がら空きになった胴体に、エネルギーをまとった双掌打「白虎咬」を打ち込む。
ナイトリオン(仮名)は派手に吹っ飛んだ。
が、すぐに体勢を立て直し、ランスを前に突き出す。
その先端に、目に見えるほど強力なブレイク・フィールドをまとう。

真っ向勝負だ!コード・麒麟!

ソウルゲインは顔の前で交差した両腕を、大きく後ろへ引く。
エルボーブレードが最大限に伸び、そこに青白い炎を宿す。

ナイトリオン(仮名)が、ランスを突き出して突撃してくる。
俺も迎え撃つように突撃した。

でぃぃぃいいぃぃいやっ!!!!!!

雄叫びを上げ、エルボーブレードで横薙ぎに斬りつける。
ナイトリオン(仮名)のランスが右肩をかすめた。
ブレイク・フィールドに巻き込まれて、肩周りの装甲が派手に吹っ飛ぶ。

だが、ソウルゲインのエルボーブレードは、ナイトリオン(仮名)の胴体を見事真っ二つに両断していた。

ナイトリオン(仮名)はそのまま、二つに別れて海岸の方へと落下していった。



507:それも名無しだ
07/10/06 12:37:00 70Di7V74
>>506
ベッドに腰掛けたアヤの白いたおやかな手が、床に正座している俺の頬をムニ~ッと引っ張る。
そして、上下にムニムニと引っ張り、パッと離す。

次にアヤは、鼻を思いっきりつまんでくる。
前後にガクガクと動かして、突き放すように指を離した。

―大変申し訳ありませんでした、アヤ様。

謝る俺の右腕は、三角巾で吊られている。
医者に見てもらったら、あの戦闘で、右腕の骨のヒビが更に広がったらしい。
という訳で、ヴィレッタの姐さん直々に、怪我が治るまで出撃禁止の命令をくらっちまった。
こんな阿呆らしい命令されるのって、俺だけだろうなぁ……。

おかげで我が麗しの君もすっかりご機嫌斜めだ。

「反省してる?」
はい、心から。
「―あなたは誰のもの?」
はい、アヤ様のものでございます。
「―あなたの役目は何だったかしら?」
はい、アヤ様を守る事でございます。
「―で、そんな状態で、どうやって私を守るつもりなのかしらねえ?」
……ひたすら申し訳ありません。
もうとにかく謝るしかなかった。
「あなたは私のもの……心も体も、全て私のもの……だから、私の許可もなしに怪我をする事も、ましてや死ぬ事なんて、絶対に許されない事なのよ?」
俺の髪を撫でながら、アヤは小さな子供に言い聞かせるように、語りかける。

ベッドから下りて膝立ちになり、俺をキュッと優しく抱き締める。
「お願いだから、心配させないで……」
優しい声だった。
深い愛情のこもった声だった。
アヤの体は暖かくて、抱き締める腕は、俺をこの世のあらゆる残酷さから守るかのように、力強かった。

ふと、お袋の事を思い出す。
小さい頃、俺が怪我して帰って来る度に、お袋は真っ青な顔になった。
手当てをしてくれた後、今のアヤのように俺を抱き締めて、
「お願いだから、お母さんに心配させないで……」
と、泣きそうな声で言っていた。

―本当にごめん、アヤ。
俺は左手で、アヤの髪を撫でる。
俺、もう怪我しないから、泣かないで。
あの時お袋に言ったのと同じ返事を、アヤにも返す。
「泣いてなんかないわよ―馬鹿」
アヤは震える声で答えながら、更に強く俺を抱き締める。
俺はそんなアヤの背中を、優しくさすってやるのだった。



508:君の夫は、もういない
07/10/07 21:02:43 haSm8xfU

ゼア=ウィド「シャナ=ミア……」
宗介「無事か、ゼア=ウィド?」
ヒギンズ「無茶しないでくださいね、私達がついているんですから」
耐爬「そうとも。お前が死んで泣く人間がいることを覚えておけよ」
ゼア=ウィド「お前ら……」

かつての仲間から通信がいくつも入ってくる。
ゼア=ウィドにはその頃の記憶はない。しかし、ゼア=ウィドはこう呟いた。

ゼア=ウィド「……すまない」
ロウ「おっ!あいつぁハイペリオンの量産型か!」
劾「ここまで量産されているとはな。裏でどこかと手を組んだか」
プレア「カナードさん!」
カナード「プレアか……安心しろ。俺はもうキラ・ヤマトは狙わん」
プレア「え…?」
カナード「あいつを見ていると、キラ・ヤマトに固執していた自分が馬鹿らしくなってな」
プレア「カナードさん……!」
バルサム「がぁぁぁぁぁ!!!」

突然、バルサムがフォルファントリーやビームマシンガンを乱射しながら飛び込んできた。

バルサム「どいつもこいつもどいつもこいつもどいつもこいつも俺を俺をこのアルテミスススススの荒ら鷲をを
      こけにしししししやがってぇぇぇぇぇ!!!潰す!徹底的決定的圧倒的に皆殺し潰すぅぅぅ!!!!」
ゼア=ウィド「なんだ!?動きが今までのバルサムとはまるで別人じゃないか!」
カナード「それに言ってることが支離滅裂だぞ!」
劾「……もしや、ゲイム・システムか!?だとするとバックの組織はDC……!?」
ロウ「世も末だな。連合の一部がDCと手ぇ組むなんざ」

二人はそう言いつつガーベラストレートとタクティカルアームズを構える。
そして各々オルテュギア周辺の敵機を破壊していく。ふと、ゼア=ウィドの手が止まった。

ゼア=ウィド「…………」
カナード「どうした、ゼア=ウィド?」
ゼア=ウィド「カナード……ここは頼んだ」
カナード「は?頼んだって……っておい!ゼア=ウィド!」

ゼア=ウィドはそう言ってアルテミスの方向へ向かっていった。

シャナ=ミア「待って、ゼア!耐爬さん、宗介さん、ヒギンズさん。ここは頼みます!」
耐爬「任せろ!」

ゼア=ウィドを追い、シャナ=ミアもアルテミスへ向かう。

オルガ「…………あの野郎、まさか!?おいイライジャっつったな!余ってるMSねえか!?」
イライジャ「あ、バスターソード整備中の俺のジンならあるけど……」
オルガ「それでいい!借りるぞ!」
イライジャ「お、おいちょっと待てよ!」

そしてオルガもジンでアルテミスを目指す。

509:君の夫は、もういない
07/10/07 21:23:37 haSm8xfU

ガルシア「……もしやゼア=ウィドめ、ここまで突っ込んでくる気か!?
     ……ふん。だが、残念だったな。このアルテミスの傘がある限り、貴様は私に指一本……」
兵士「司令!未確認の機動兵器が一機接近しています!ありえない速度です!」
ガルシア「放っておけ。速いだけではこのアルテミスの傘は……」

ガルシアが言い終える前に要塞全体が大きく揺れた。

ガルシア「何だ!何が起こった!」
兵士「あ、アンノウンがアルテミスの傘出力装置を破壊しました!」
ガルシア「馬鹿な!傘が破られたとでも言うのか!?」
兵士「いえ、アンノウン周辺にボース粒子の増大を確認!ボソンジャンプです!」
ガルシア「な、何ィ!?」

モニターには、不敵に佇む黒い機体が映っていた。

???「…………」
兵士「アンノウン周辺、再びボース粒子増大!ロストします!」
ガルシア「ぐぬう……許さん!ゼア=ウィドを殺した後で奴も地獄に葬ってくれる!」
兵士「司令!先ほどの三機がダメージ箇所から侵入しました!」
ガルシア「兵士を向かわせろ!三人まとめて始末しろ!」
兵士「はっ!」

バルサム「荒鷲ししししをなめるるるるとなぁぁぁぁ!!!こえぇええぇんだぜぇえええええ!!!!」

バルサムが狂い叫びつつナイフを投げ続け、耐爬はそれを辛うじてかわしつづける。

耐爬「くっ!最早避けるだけで精一杯か……!」
宗介「こんなことならかなめに遺言でも残しておけばよかったか……」
ヒギンズ「縁起でもないことを言わないで!なんとかここを突破しなきゃ!」
ガルシア「ひっひはははぁっぁあ!!!背ぇ中がががががら空きだっぜぇえぇぇぇっぇぇええ!!?」
耐爬「!!」
宗介「!」
ヒギンズ「!?」

そのとき、宗介とヒギンズは信じられない、いや、信じたくない光景を目にし、また耐爬はその
信じたくない瞬間を実際に体験していた。
バルサムのナイフが、ランスターの胴体に深々と突き刺さっていた。


510:それも名無しだ
07/10/10 14:44:55 YlAGAmaX
保守

511:それも名無しだ
07/10/11 12:52:19 gCmFFOxI
J世界なのにDCってありかなーとふと思った。
黒い機体はブラックサレナか?

続きが楽しみな不死身の男でした('-^*)/

512:それも名無しだ
07/10/14 15:50:42 eVzikIib
保守

513:それも名無しだ
07/10/17 14:31:09 FF2r99Av
俺の新しい機体が完成した。
テスラ・ドライブを標準装備したRPT-007TDに装甲強化を施した、ゲシュペンストMk-Ⅱアサルトカスタム。
基本的には、SRX組に転属される前に乗ってた機体とほぼ同じ仕様だ。
当時の機体は、ブースターを増設して、機動力を無理矢理引き上げてたもんだ(おかげで燃費が悪かったが)。
だが、この新しい機体はテスラ・ドライブのおかげで、重装甲化しても尚、通常の機体よりも機動性が高い。
とにかく高機動の機体をという俺の注文と、なるべく防御力の高い機体をというアヤの注文に対する、オオミヤ博士の答えだった。

「武装の方も、注文通りにしておいた。後でチェックしておいてくれ」
後でと言わず、今やりますよ。いつスクランブルがかかるかわからねーし。
オオミヤ博士にそう答えて、俺はコクピットに乗り込む。
システムを立ち上げ、武装一覧を開く。
M950マシンガンが二丁。
スプリットミサイルが四基。
プラズマカッターにジェットマグナム。
これも昔の機体と同じだ。

右腕の怪我も完治したし、不謹慎ではあるが、コイツに乗って出撃するのがちょっと楽しみになってくる俺だった。



514:それも名無しだ
07/10/17 14:33:22 FF2r99Av
>>513
「やっぱりここにいたのね」
その他の項目もチェックしていると、アヤがやって来た。
「まったく、新しい機体が出来たって聞いた途端、もういなくなるんだから……!」
アヤは呆れ顔で、コクピットに入ってくる。
「そもそも、どうしてソウルゲインに乗らないの?あなたも気に入ってたじゃない」
いや、確かに悪くはないんだが……あんなどこかの星の戦闘民族みたいな戦い方してたんじゃあ、ぶっちゃけ俺の身が保たん。
やっぱ俺には、PTの方が合ってるよ。
「あなたがそう言うのなら、私は構わないけど……この機体、防御力は大丈夫なの?」
ああ、耐久性は通常の二割増しだとさ。
「なら良いんだけど。あなたはすぐに突っ込んでいくから、本当に心配なのよ?」
だから、わざわざ防御力の高い機体をリクエストしてくれたのか。
ありがとう、アヤ。
このアサルトカスタムで、これからもアヤのために頑張るよ。
「私は、あなたが無事でいてくれたらそれで良い……それだけで良いの……」
アヤはそう答えて、子猫のようにすり寄ってくる。

俺はそんなアヤの髪を撫でてやり、そして、ゆっくりと口づけをしてやった。
彼女を安心させるように、そして、俺への純粋な想いに応えるように。




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