07/06/24 15:37:54 UZ50QYVT
休日の午前中、ソファーでゴロゴロして麦茶を飲む。この前CMでやっていた『プロの麦茶』なんだが……今もブーメランパンツ姿の鉄也さんが頭から離れないのは呪いのようだ。
良い天気だ。空は雲一つもない。外から子供たちがはしゃぐ声が聞こえてくる。これが俺達が護ってきた平和なのかなと感じられて幸せだ。
スレイは外で洗濯物を干している。ここからはスレイの後姿が見える。
うむ、なかなか良い尻だな。上下する二つのお肉がたまらんw尻とか脚とかを見る人はおっさんだと聞くが、俺は自覚している。
スレイの後姿に見惚れていると、俺はあるおかしいことに気づいた。
手の動きが止まっている。ここからだとあまりよくは見えないが遠くの方を見ている様子だ。
何かあったんだろうか?
心配して外へ出てみるとスレイはまだ遠くを眺めていた。1メートルほど近づいたがスレイは俺の姿に気づかない。
そうか……向こうの子供達を見ていたのか。しかも物欲しそうに……。
なんだか勝手に見ている自分の胸が苦しくなってしまった。分かっている、誰のせいでもない。だけど、スレイは毎回病院科行く度に自分を責める。とにかく、慰めないと。
俺は後ろから優しくスレイの首周りに手腕をまわし抱きしめてやった。
スレイ「ひゃっ……!?」
しゃっくりが勢い良く出てきたような可愛い驚き方だ。
スレイ「いたの?」
「ああ、少し前からな。お前がぼーっとしてたから心配してやってきた」
スレイ「ごめんなさい」
申し訳なさそうに謝るスレイ。後ろからも悲しんでいると感じられる。
「謝らなくてもいい。また、子供のことでも心配してたんだろ?」
スレイ「うん、実はそうなの……」
下を向いて俯くスレイ。
「何度も言ってるじゃないか。天才とオタクの子なんだから時間が掛かるんだって……だから焦らず頑張らず気の向くままにやればいいさ」
スレイ「そうね……ごめんなさい」
「だから謝るなって」
俺はスレイを抱きしめる力を強くした。するとスレイも答えるように俺の手の上に自分の手を重ねてきた。
熱い手だ。あの戦争の最中、海のように……。
スレイ「あなた、覚えてる?婚約した日のこと」
何を言い出すかと思ったら、俺が考えていたことだった。お互い心が通じ合っていると思うと頬の辺りがくすぐったくなる。
「ああ、覚えてるさ。お前が最高に綺麗だったあの日を……今でも最高に綺麗だがな」
スレイ「うふふ、幸せ♪」
元気出したみたいだ。俺も凄く嬉しくてスレイの首筋を後ろからキスしてやった。
スレイ「ひゃん……、あなたムード壊した」
少し意地悪をされた少女のような、怒った声だった。しかし、実際は凄く喜んでいる。旦那の俺なら確実に分かる。
「何を今更w俺を興奮させたのはお前だろうに。それにお前を見ていると凄く嬉しそうだ」
スレイ「分かる?」
嬉しそうに質問する。
「分かるに決まっているだろう。お前と俺は夫婦なんだから」
この後はその場で少しいちゃいちゃしてしまった。ちょっと外で行っていることを忘れて先へと進んでしまった俺は破廉恥な男かもしれん。
スレイ「あなた、あんな元気な子が欲しい」
なんて可愛くねだるんだw俺のスレイちゃんはwwwのーぷろぐれむ、任せなさい。
ハザル「ルリアよ、この格好は格好良いだろう?」
ルリア「その辺の子供と大差はないと思われますが……」
ハザル「そうか。俺はこの子供の中で一番格好良いのだぞ、ルリア。さあ、今から虫取りだ」
ルリア「かしこまりました」
なんだか大きな子供だな。スレイが指を指した子供は……
「って子供じゃねぇしwwwwww」
ハザル「ルリア、大変だ!体が何故か、かゆくなってしまった!!」
ルリア「ハザル様、それはこの星の蚊という虫だと思われます」
ハザル「蚊という虫だと!?俺のヴァイクランで消滅させてくれるは!!見ていろよ、蚊め。今こそ、俺の編み出した新技を見せてやる!!」
俺とスレイはそのTシャツハーパンで虫取り網を持った男と虫取り籠を持った女を見届けた。
後から気づいたことだがあれは家のお向かいさんだった。最近は姿を見ず声だけが聞こえていたから忘れていたんだろうな、きっと。