07/06/24 04:45:15 ih3RD4/j
>>246
だが俺は、自分の想いが軽い物に見られてるように感じて、そんな自分勝手な思い込みから、アヤに手を上げてしまった……。
アヤがどんな気持ちで、あんな質問をしたのか……どんな気持ちで、あんな事を言ったのか、知ろうともせずに。
―どうしよう。
頭を抱えた。
これからどうするべきか、足りない頭を使って考えた。
あんな質問をしたアヤが悪い。
そうささやく声もあったが、それは無視した。
変な夢を見れば、変な質問の一つもしたくなるだろう。
いずれにせよ、手を上げた時点で、100%俺が悪い。
ならば答えは一つしかない―謝ろう。
そう決意して、俺はアヤの部屋の前に立った。
来る途中も、いろんな考えが頭をよぎった。
この行動もまた、自分勝手な感情を優先してるだけなんじゃないか?
今は、一人そっとしておいてやるべきじゃないのか?
だが、ある可能性を考えると、足を止め、部屋に戻る事など出来なかった。
何故なら、今アヤは、俺に嫌われたのではないかと不安に震えてるかも知れないからだ。
俺を傷付けてしまったのではないかと思い込み、泣いているかも知れない。
その不安や悲しみを取り除けるのは、俺だけだ。
嫌ってなんかいない。
傷付いてもいない。
そう言って、安心させてやりたい。
初めて逢った時から、俺はアヤを、この世のあらゆる残酷さから守ってあげたいと、心に決めていたのだから。