07/06/21 21:20:17 7YNvrdRv
ユーラシア連邦宇宙要塞アルテミス。
その一室に、紫の髪をした一人の青年が寝かされていた。
男「…………う、うう……」
男は目を覚まし、辺りを見渡す。
男「…………ここは……?それに、『俺は』……?」
メリオル「お目覚めですか、クレーズ特務兵」
男「クレーズ……それが俺の名か……って、あんたは誰だ?ここは一体どこだ?」
メリオル「ここはユーラシア連邦宇宙要塞アルテミスの医療室です。
私はアルテミス所属のアガメムノン級戦艦オルテュギア管制担当のメリオル・ピスティスです」
男「…………教えてくれ、俺は何故ここにいる?そして何故俺は以前のことが思い出せない?」
メリオル「あなたはアルテミスで開発されたMS『ハイペリオン三号機』のテストパイロットだったのですが、
機動実験中に後頭部を強打、それ以前の記憶を失ったものであると思われます……失礼」
通信が入り、メリオルはパネルに向かった。
その男に遠目に見えたのは、禿頭に帽子をかぶったこの要塞の指揮官らしい男だった。
男には二人の会話までは聞こえなかった。
一方、地上では、複数の人間が話をしていた。
その中の青髪の女性は悲鳴にも似た驚きの声を上げた。
青髪の女性「行方不明!?」
緑髪の青年「ああ、あの後俺たちは大西洋連邦の新型『105ダガー』のテストパイロットをやったんだが……」
黒髪の青年「途中でザフトに遭遇、彼の機体が撃墜された」
茶髪の女性「あたしのブレンが脱出ポッドを確認したって言ってるんだけど……」
中華風の男「なにぶん厳しい戦闘でな……ポッドを追う余裕がなかった」
青髪の女性「そんな…………」
男「なあ、メリオル…だっけ?」
メリオル「はい、何でしょうか?」
男「そろそろ俺のファーストネームを聞かせてほしいんだが……」
メリオル「ああ、そうでしたね。あなたの名は……」
青髪の女性「……もう、会えないの……?」
メリオル&シャナ=ミア「「ゼア=ウィド」」