07/06/20 08:46:50 BNdii/ot
>>220
冷たい麦茶を飲みながら、俺とライはテーブルを挟んで、考え始める。
手紙の文面だが……王女様も色々忙しかろうし、あまり長いのは、読む暇がないからNGだな。
「うむ」
簡潔に内容をまとめれば、王女様も返事の手紙を書こうって気分になりやすいだろうし。
「そういえば携帯のメールも、長い文より短い文の方が、相手も返信しやすいと聞いた事がある……」
まぁ、その辺の調節は、お前自身に任せるが。
「だが俺は、手紙を送りたいだけであって、文通をしたい訳では……」
返信不要ですと言わんばかりの手紙を書いてみろ。
やっぱりライディー様は私の事を疎ましく思ってたのですね~!とか言って、泣き出しちまうぞ?
「む……だが……」
―よし、わかった。
相手を傷付ける事なく、かつ返信不要な文章を教えてやろう。
「そんな便利な文章があるのか?」
ライが疑わしそうに、眉をひそめる。
ふふん、任せとけ。
ただし、気持ちがしっかりこもってないと効果はねえ。
一字一句じゃ、まだ生ぬるい!一画一画に魂をこめて書け!
魂かけりゃあ攻撃力は一気に三倍だからな!
「攻撃してどうする」
良いから書け!紙持って来てんだろ?
「ああ……」
ライはテーブルに、やたら上等な便箋を出した。