07/06/17 22:34:09 InTpSRaU
>>198
ありがとう、みんな……。
新人くんも、改めてよろしく……って、アラ?
振り向くと、新人くんの姿がない。
「アヤ、起きて大丈夫なの?」
そこへヴィレッタがやって来たので、新人くんの事を尋ねる。
「彼なら、向こうの方へ行ったわ。早足で歩いてたから、トイレじゃないかしら?」
「いや、そっちは格納庫だし、トイレなら反対側の方が近いだろ……」
―ひょっとして、照れくさくなって逃げたのかしら?
私、ちょっと様子を見てくるわ?
みんなに言い残して、私はヴィレッタが指差した方向へと歩いていった。
格納庫に行くと、彼は自分のゲシュペンストを見上げていた。
もう、どうして逃げたりしたの?
声を掛けると、彼は一瞬こちらを見てから、顔をそむける。
リュウたちに言われた事、気にしてるの?
「理由や結果はどうあれ、大尉の命を賭けのテーブルに乗せたのは事実です」
彼は申し訳なさそうに答える。
―そうね。だけど、おかげでまた一つ、吹っ切れたような気がするわ。
私は笑って、そう言った。
強がりでも、気休めでもない。
私の、素直な気持ちを。