07/06/16 20:39:33 T72OT2k+
>>176
ダイゼンガーは斬艦刀を、剣道の試合でよく見る正眼の形に構える。
液体金属製の刃を展開させない、普通の日本刀の状態のままで。
少佐、良いんですか?斬艦刀はそのまんまで。
『テストするのは機体本体だからな。お前は余計な心配などせず、全力で打ち込め』
へいへい、そういう事なら遠慮なく!
俺はヴァイサーガを真っ正面から突撃させる。
ダイゼンガーの刀が、喉元目掛けて稲妻のように伸びてくる。
その突きを右にかわして、腹部目掛けて剣を振った。
―が、その一撃は、ダイゼンガーがとっさに上げた膝と、同時に下ろした肘に挟まれ、捕らえられる。
俺はすかさず剣を離して、両腕の鉤爪で攻撃―しようとしたが、ダイゼンガーが無造作に刀を振る。
とっさに両腕でガードしたものの、それでもヴァイサーガはかなり吹き飛ばされた。
不安定な態勢での一撃だったってのに、何てパワーだよ……。
パイロットもかなりの色物だが、ロボットの方はその三倍以上のキワモノだぜ。
胸の内で毒づいてると、ダイゼンガーがヴァイサーガの剣を、投げてよこした。
そして、自分はゆっくりと刀を振り上げて……天を指す刀の柄尻に、左手を添えた。