【胸囲で】 如月千早37 【ググると】at GAMECHARA
【胸囲で】 如月千早37 【ググると】 - 暇つぶし2ch890:SS
08/08/20 22:45:22 l6SkiPIk0
「プロデューサー、もうバテたのですか?」
「千早、お前は体力がありすぎだ。初日から飛ばしすぎだ」
呆れた千早の声にそう返し、彼はタオルで汗を拭う。
千早の頼みでつきあい始めた夏休みの早朝ジョギング。
男性としては平均的な体力を持つ彼だが、千早の体力はそれを上回っていた。
「そもそも朝から走る距離が半端じゃないぞ」
「そうですか? 私は苦になりませんが」
不思議そうに言う彼女にため息を漏らし、ゆっくりとしたペースで進む。
「あ、ラジオ体操か、懐かしいな」
「珍しいですね」
「ちょっと参加してみようか」
「え、プロデューサー?」
千早が大丈夫なのか問い質す前に、彼は責任者に話しかけている。
人の良さそうなおばちゃんは二つ返事で許可をくれた。
「さ、千早、隅っこで参加しよう」
「はい、分かりました」
邪魔にならないように隅っこで体を動かすうちに再び汗が流れてくる。
準備体操に使われるラジオ体操でも、しっかりと体を動かせば、それなりに体力は消費する。
「ふう、思っていたよりも大変だったな」
「ええ、ですが体全体を使う分、ジョギングよりもいいかもしれません」
心地よい体の疲労に千早は思わず笑みを零す。そこへ先程のおばちゃんが二人に声をかけてきた。
「どうですか、感想は?」
「ええ、参加して良かったと思っています」
千早は感謝しながら、おばちゃんに頭を下げる。
幸いにも傍らを通り過ぎる誰もが、千早に気付いていないようだ。
まさかジャージにスポーツキャップ、首にタオルをぶら下げているのがメジャーアイドルとは思うまい。
もっとも千早の特長である長い髪を無造作に束ねているせいかもしれないが。
「そうですか。もし、良かったら、これからも参加して下さいね」
そう言って、おばちゃんは二人にカードを渡して去っていった。
「あはは、ラジオ体操の出席カードか、懐かしいなぁ」
カレンダーが印刷され、今日の日付に猫の印鑑が押されている。
「なあ、千早、これ、男の子は嫌がりそうだな」
「・・・・・・」
「あの、千早さん」
「あ、はい、なんですか?」
再度の呼びかけに千早はカードから顔を上げる。
「・・・・・・もしかして、猫のハンコが気に入ったのか?」
「プロデューサーは猫だったのですか?」
その言葉に千早のカードを見ると押されているのはコアラのハンコ。
「どうやら数種類あるようだな」
「そうですね」
千早はそう言って、カードを大事そうにポケットに入れる。
「プロデューサー、明日からもラジオ体操に参加しましょう」
「それは構わないが・・・・・・そんなに動物のハンコが気に入ったのか?」
「ち、違います。ラジオ体操は全身運動になって、ちょうど良いからです。
 仕事やレッスンの前に体を解す重要性は言うまでもありません。
 体力を使い過ぎず、適度に全身を動かす。ラジオ体操を上回るものはありません」
「分かった、そう言うことにしておこう」
「ほ、本当にそれだけです」
必死で言う千早の表情に彼は苦笑し、ちょっとからかってみたくなった。
「そう言えば、犬のハンコがあるみたいだな」
「本当ですか!?」
彼の言葉に千早は目をキラキラさせて尋ねてくる。とても嘘とは言えない。
「これは・・・・・・皆勤賞を狙うしかないですね」
千早は拳を握り締め、うんうんと頷く。
その後、犬のハンコがないことを知ったプロデューサーが、
自腹を切って、責任者のおばちゃんに理由を説明し、犬のハンコを寄付することになる。
ちなみにランダムに押されるハンコの中から、千早が犬のハンコがもらえたのは最終日だった。

榊さんと千早は相性が良いな、とコンビニで魚肉ソーセージを買いながら思った


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