【胸囲で】 如月千早37 【ググると】at GAMECHARA
【胸囲で】 如月千早37 【ググると】 - 暇つぶし2ch100:SS
08/08/04 22:47:18 EFOQrcd90
「おはようございます、プロデューサー」
学校帰りに千早が事務所に顔を出すと彼の机の周りに小鳥とあずさ、美希が集まっていた。
「随分と人気ですね、プロデューサー」
「人気なのは俺ではなく、この娘なんだけどな」
彼が指差した先にはあずさ達に囲まれた小さな子供がいる。
「俺の姉の娘だ。ちょっと事情があって、預かることになってな。
 家に一人っきりにするのは危険だから、事務所に連れてきたんだ」
「あ、お義姉さんの・・・・・・確か今年三歳と言ってましたね」
さりげなく心の中で姉を義姉に変換し、千早は彼女の手を握る。
以前に出会った時、そう呼ぶように言われた。
「千鶴ちゃんだったかしら? お姉ちゃんの名前は如月千早、よろしくね」
「お姉ちゃん、なんで千鶴の名前を知ってるの?」
「千鶴ちゃんのお母さんから聞いているからよ」
その言葉に納得し、千鶴は大きく頷く。
「あ、もしかして、千早お姉ちゃん? ママから親戚だって聞いているよ」
「え、あ、その、確かにそうなれたら、と思っているけど」
千早は狼狽するが幸いにも書類に没頭しているプロデューサーや
子供論議に花を咲かせている小鳥たちの耳には届いていないらしい。
「そのことは私と千鶴ちゃんとお母さんの三人だけの秘密、分かった?」
「うん、分かった。千早お姉ちゃん、だっこして」
そう言って抱きついてきた千鶴を受け止め、千早は苦笑しながらも抱き上げる。
そのまま書類を処理する彼の邪魔にならないようにレッスン室へ連れて行く。
彼と話せないのは残念だが、後で埋め合わせしてもらおう。

「さあ、そろそろ帰ろうか。千早、面倒を見てくれて、ありがと」
彼の言葉に千早は微笑み、抱き上げていた千鶴を床におろす。
小鳥たちは既に帰ったようで事務所に残っているのは自分たちだけだ。
「いい子にしていたか?」
「うん、でも・・・・・・」
彼の言葉に千鶴は口籠もり、千早の方をちらちらと見る。
「千早がどうしたんだ?」
「あのね、千早お姉ちゃん、お病気なの?」
「なんでそう思うんだ?」
彼が驚いたように訊ねるが心当たりのない千早も驚く。
「だって、ママやあずさお姉ちゃん達と違って、ここがぺったんこ・・・・・・」
千鶴は自分の胸を撫でながら無邪気に言うが彼は凍り付く。ああ、こんなことなら真ややよいを呼べばよかった。
しかし、背後の気配にすぐに再起動する。フリーズしている場合ではない。
「千早は病気じゃないんだよ。なぜ小鳥さん達と違うかと言うと・・・・・・」

X)空気が抜けているだけ Y)膨らむ前なんだ B)神の摂理&宇宙の法則

言葉を続けようとして、脳裏に浮かんだあんまりな選択肢に頬を引きつらせる。
しかし、彼も数多の修羅場を潜り抜けてきた敏腕Pだ。自力で選択肢以外を選ぶ。
「俺が千早を幸せに出来ていないからなんだ。俺が不甲斐ないから・・・・・・千早、ごめんな。
 必ず、俺が必ず千早を幸せにするから。ずっとずっと笑顔でいられるようにするから」
「そうだったんだ。ママやお姉ちゃん達は幸せなんだね」
にっこりと微笑む千鶴に安堵し、彼は千早の方へジェスチャーで謝るが千早は笑顔で頭を振った。
「さ、そろそろ帰ろうか。千早と一緒に帰りにご飯を食べて帰ろう」
その声に千鶴は元気に出口へ向かう。
「ふう、さすがに驚いたな。子供は何を言い出すか分からん」
ため息をつく彼に千早は苦笑し、少し考えてから彼の耳元に口を寄せる。
「プロデューサー、さっきの言葉、忘れないで下さいね。
 それと・・・・・・私、今も幸せですよ」
そう言って、千鶴を追いながら、千早は思わず笑みを零す。
約束ですよ、プロデューサー。

翌日、千鶴の口止めしていなかったことを彼と千早は死ぬほど後悔することになる。
千鶴を迎えに来た彼の姉と二人を見送る全アイドルと全スタッフの視線に晒されながら。

35-730から連想。家族連れが楽しそうにコンビニ弁当を選ぶ横で思いついた


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