お尻は】 如月千早36 【結構ある】 at GAMECHARA
お尻は】 如月千早36 【結構ある】 - 暇つぶし2ch108:SS
08/07/19 22:05:40 lharSXnj0
『今回の合格は・・・・・・』
オーディション会場にアナウンスが響き、合格者の番号が呼ばれていく。
『以上です。合格された方は引き続き、撮影があります』
自分の番号を確認し、審査員から受け取った得点表を見るがやはり一位。
間違いなく、合格である。
初出演の千早は近付いてきた係員から注意事項が書かれた用紙を受け取ると、
少し得意な気分でプロデューサーに近付き、用紙を振り、話しかける。
「プロデューサー、合格ですよ、合格。
 初オーディション、初合格です。合格枠が多いとは言え、やはり嬉しいですね」
千早はそこまで一息で言って、少し落ち着きが足りないかと思い、深呼吸をする。
「ボーカルはトップですが、まだ手放しで喜べる点ではありません。
 自分なりに歌詞を読み取り、世界観や感情を再構築したつもりですが・・・・・・
 まだまだ力不足と言ったところでしょうか。
 技術に頼る歌い方をしないように今後も鍛錬あるのみですね。
 自分でもこのような歌い方では、人の心を魅了する歌は歌えないと思いますし」
プロデューサーに出会う前から危険だと思い、
レッスンで歌う練習曲でも歌詞から様々な情報を読み取り、
それを自分の中で再構築するように努力してきたが、
現実は厳しく、千早は自分の力不足を痛感した。
「そもそも技術に頼った歌は既に歌ですらありませんし、
 歌から技術を差し引いたら何も残らないようでは、真の歌い手にはなれません。
 アイドルとは言え、歌に対する姿勢は変わりありませんから。
 あ、もちろんですがダンスとヴィジュアルのレッスンも減らしませんのでご安心を。
 歌を表現する手段として、デビュー前から鍛えていましたし。
 歌にこだわりつつも歌に拘束されない。
 この気持ちが一番重要です。トップアイドルを目指して、脇目を振らずに一直線です。
 私のようなFランクのアイドルが言うと少し分不相応ですね、ふふ」
やはり合格の事実に浮かれているのだろう。
先程から何も言わないプロデューサーに気付き、千早は小さく咳をして、表情を引き締める。
「申し訳ありません、やはり少し浮かれているようですね。
 正直に言えば、アマチュア時代に幾多のコンテストで優勝した時よりも嬉しいです。
 相手が自分よりも先にデビューしたプロで、
 その先輩方を相手に回し、五分以上どころか勝てたのですから。
 自分が後輩にそう思われないためにもさらに精進しないと。
 これからもより一層の指導をお願いします、プロデューサー」
「千早・・・・・・なんで・・・・・・なんで・・・・・・」
「何か私、ミスを犯しましたか?」
「なんで合格しちゃうんだよ!?」
「はい?」
突然の彼の言葉に千早は間の抜けた声を返す。
「俺、一生懸命に不合格になった千早にかける言葉を考えていたんだぞ。
 『千早の歌からは何も感じられない』とか『お前の歌には足りない物がある』とか。
 それなのに自分で答えを出しているし。
 お前、俺にCランクの波止場で何を言うつもりだ?」
「いえ、あの、まだ先のことですよ、それ」
「そもそもだ、この時期の千早と言えば、歌以外の事に対し、消極的なのが普通。
 それなのに自主的にダンスやヴィジュアルレッスンをしているし。
 そんな低ランク千早はありえない。
 まさか、髪型を変えたあずささんか!? いや、無理か、胸的に」
「そこは身長的に、と言って下さい、プロデューサー」
「分かった、千早、お前、実はノーマルEDで二周目だろ!?」
「プロデューサーの意図が全く理解出来ません」
「う~む、ここら辺は千早だな。しかし、参ったなぁ、こんな状態だと俺、何もすることないぞ。
 つまり、信頼度も好感度も上がらないわけで・・・・・・だ、駄目だぁぁぁ!!」
「お、落ち着いて下さい。プロデューサーから学ぶべき事、まだ多くありますから」
床を転げ回る彼を抑えながら、千早はため息を盛大につく。
こんな人と組んでいて、トップアイドルになれるだろうか? と。
半年後、彼と似たものコンビになり、親友から抑えられる身になる運命を彼女はまだ知らない。

最初から歌に関して覚醒済みの千早が居ても良いとコンビニで思った


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